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骨芽細胞は中胚葉性未分化間葉細胞から分化してくる 但し頭部では一部骨芽細胞をは神経冠(外胚葉由来)から分化してくる. Shh , BMP. Shh (Sonic hedgehog) 元々 Limb bud で前後軸が形成される段階で発現する遺伝子として発見された ホメトティック遺伝子産物で転写因子である BMP (骨形成たんぱく質)の発現を促進する. ホメオティック遺伝子. 細胞に相対的な位置情報を与えることでどのような組織になるか決めている ホメオティック遺伝子たんぱくは転写因子でホメオボックスと呼ばれる約 60 個から構成されるアミノ酸配列を有する
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骨芽細胞は中胚葉性未分化間葉細胞から分化してくる骨芽細胞は中胚葉性未分化間葉細胞から分化してくる • 但し頭部では一部骨芽細胞をは神経冠(外胚葉由来)から分化してくる
Shh (Sonic hedgehog) • 元々Limb budで前後軸が形成される段階で発現する遺伝子として発見された • ホメトティック遺伝子産物で転写因子である • BMP(骨形成たんぱく質)の発現を促進する
ホメオティック遺伝子 • 細胞に相対的な位置情報を与えることでどのような組織になるか決めている • ホメオティック遺伝子たんぱくは転写因子でホメオボックスと呼ばれる約60個から構成されるアミノ酸配列を有する • ホメオティック遺伝子の異常により奇形を生じる
ホメオボックス配列 • DNAと結合するアミノ酸配列 • 下等生物から高等生物までアミノ酸配列は保存されている • ホメオボックス配列を有する遺伝子をHox遺伝子という
BMP(Bone Morhogentetic Protein 1.ペプチド性の成長因子 2.未分化細胞から骨芽細胞をへの分化を誘導 3.異所性の骨形成を誘導する(軟組織にBMPを投与すると骨ができる) 4.細胞へBMPが結合すると細胞内でsmadたんぱくがリン酸化されてCbfa1の転写を促進する
Cbfa1 Shh,BMP
Cbfa1,Runx2 • 前駆骨芽細胞から骨芽細胞への分化にはCbfa1転写因子が重要な役割を果たす • Cbfa1はBMP (Bone Morphogenetic Protein)により活性化される転写因子 • 骨芽細胞の分化にはBMPの細胞内情報伝達分子であるsmad(転写因子)とCbfa1の共同作用が重要な役割を果たしているらしい
Cbfa1は胎生期の骨形成,骨折時の骨再生において骨芽細胞で強い発現がみられるCbfa1は胎生期の骨形成,骨折時の骨再生において骨芽細胞で強い発現がみられる • Cbfa1遺伝子に変異があると鎖骨頭蓋異形成症を引き起こす • Cbfa1ノックアウトマウスでは破骨細胞数が著しく少ない
軟骨細胞の分化 Ihh,BMP
Ihh (Indian hedgehog) • ホメオティック遺伝子産物の転写因子である • 肥大軟骨細胞で発現している • PTH related Peptide (PTrP)の発現を促進している
骨芽細胞分化機構の特徴 1.大部分の骨芽細胞は中胚葉由来の未分化間葉細胞から分化してくる 2.分化には複数の転写因子,成長因子が関わっている 3.特に転写因子であるCbfa1と成長因子であるBMPの細胞内情報伝達分子であるsmadとの共同作用が重要
骨芽細胞の特徴 • 高いアルカリフォスファターゼ活性 • 高いⅠ型コラーゲン合成 • PTH応答性がある (PTHは骨吸収を促進することから,骨芽細胞が骨吸収に関わっていることがわかる) • 骨形成能(in vivo, in vitro)が認められる
骨芽細胞による • 石灰化組織形成 • コラーゲンを主体とする基質(類骨)の合成 • 基質小胞の形成ならびにヒドロキシアパタイト結晶の形成(基質小胞性石灰化) • コラーゲン線維上へのアパタイト結晶の沈着(コラーゲン性石灰化) • 石灰化基質の形成 15/31
コラーゲン性石灰化 基質小胞性石灰化
コラーゲン性石灰化 • コラーゲン線維にアパタイトが沈着 • アパタイト沈着が線維全体に広がる
破骨細胞の分化 破骨細胞誘導因子 骨髄中の幹細胞から分化 Mφ 20/31
破骨細胞の分化誘導機構 NFκBの転写促進 ,IL-6,TNFα その他破骨細胞誘導因子
破骨細胞新生における骨芽細胞の役割 • Cbfa1遺伝子が機能しない骨芽細胞では細胞膜上にRANKL発現が減少する • 破骨細胞の新生が抑制される • 破骨細胞の分化には骨芽細胞が不可欠
閉経後の骨粗鬆症の発生機構 • 閉経後Estrogenの分泌低下 • リンパ球からのIL-6の分泌促進 • IL-6がstromal cellに作用してRANKLの発現を促進する • 破骨細胞前駆細胞のRANKとstromal cellのRANKLの結合 • 破骨細胞の分化促進により破骨細胞数の増加
歯周病における歯槽骨吸収機構 • 歯周病が慢性期に移行すると患部にTリンパ球が集積 • Tリンパ球は炎症性刺激因子(PGE2など)により細胞膜上にRNAKLを発現する • 前破骨細胞のRANKとRANKLが結合して破骨細胞が新生される
破骨細胞の形態的特徴 • 核を複数有する巨細胞 • Ruffled Border, Clear Zoneが認められる • 細胞質は好酸性で,多数のミトコンドリアが存在 • 細胞は骨の吸収部分に存在(ハウシップのくぼみ) 25/31
破骨細胞 破骨細胞はアポトーシスにより消失
破骨細胞の生化学的特徴 • カルシトニンに反応して骨吸収が抑制される • 酒石酸耐性酸フォスファターゼ(TRAP)活性の存在
破骨細胞による骨吸収機構 • 破骨細胞により類骨が分解(コラーゲナーゼによる)されて破骨細胞が骨表面に接着 • 破骨細胞のClear Zoneにより閉鎖堤が形成される(第一段階) • Ruffled Borderから水素イオンの分泌(水素イオンにより骨表面上のpHは低下して骨が溶ける)(第二段階)
類骨 破骨細胞からはコラーゲナーゼが分泌されて類骨が分解される. 類骨が除去されて初めて破骨細胞が骨に接着できる
第一段階 破骨細胞の骨表面への密着 ビトロネクチンレセプター クリアゾーン 30/31