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T h e P o w e r o f R e a d i n g. テクストを活用した創造的な学習方法を目指して Workshop Sue Ellis Centre for Literacy in Primary Education London, England www.clpe.co.uk. CLPE 調査研究ならびに開発 : ― リテラシー学習における文学の役割-. コア・ブックス.
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ThePower of Reading テクストを活用した創造的な学習方法を目指して Workshop Sue Ellis Centre for Literacy in Primary Education London, England www.clpe.co.uk .
CLPE調査研究ならびに開発:―リテラシー学習における文学の役割-CLPE調査研究ならびに開発:―リテラシー学習における文学の役割-
コア・ブックス 学習の出発点から、児童は、読み応えのある、忘れがたい、そして、そこから何かを得られるようなテクストと出会う必要がある。このようなテクストは、児童を読書の世界に導き入れ、いくども読み戻ることができる。また、これらのテクストは、児童の話し合いや読みの振り返り、創造的な解釈活動に、効果的である。 「児童に数え切れぬほどの人生や世界を指し示し、誘う…」(ジェイムス・ブリトン1992)
慎重な本選び • 選択基準: • 深みのある学習を支援する幅広く多種多様な本 • 絵本、伝承物語、詩、小説や短編物語 • 様々なスタイルと語り手による多様な文化背景をもつ本 • 既知の作家作品と未知の作家作品―古典から最近刊まで • 音読に適し、再読を促し、またブックトークやドラマ化、ならびに、それに基づいた書く活動に適した本
基礎段階( Foundation Stage ―3~5歳児に適した児童図書例)
第5・第6学年向けの児童図書(9~11歳児)第5・第6学年向けの児童図書(9~11歳児)
本についての話し合いと分析活動本の内容や挿絵について話し合う本についての話し合いと分析活動本の内容や挿絵について話し合う ストーリーマップの作成 読書ジャーナル(日誌) 個人的に好きな本のアンソロジー 高い水準のテクストに用いられる言語とその意味を探る学習環境―本に分け入る様々な方法― 指導者による範読 シェーアード・リーディーングやシェーアード・ライティング 学級文庫コーナーとそのディスプレイ 身体表現と解釈活動 ストーリーテリング ロールプレイと人形劇 リーダーズ・シアター 学習者の音読の録音 群読 絵を描く、彩色する
リテラシーとジェンダー 十分なリテラシーの学習が可能になるためには、男子の場合、活動的で社会的な学習状況や学習機会を必要とする。 • 男子の社会的活動と学校実践とを関係づける • 男子の社会的日常経験と学校で学ぶリテラシーの教科書を関係づける
読み手は書き手であり、書き手は読み手であるということ読み手は書き手であり、書き手は読み手であるということ 「そのテクストを読んでいるときに十分心楽しいばかりでなく、児童がそうしたければ、そうすることができるものとして、読んだり書いたりすることを生涯にわたって楽しむ方法を指し示すような、多くの文学的水準の高いテクストの実証例がある。」 (マーガレット・ミーク・スペンサー 2001)
アニメイティング・リテラシー 児童文学作品" Lost for Words "( Elizabeth Lutzeier作)を用いたプロジェクトにおいて、学習者のよく練られた柔軟な理解や彼らの考えの深まりとその質によって、私たちを驚かせただけでなく、しばしば学習者自身も驚くほどに、このような理解や思考によって、エイシャや彼女の家族の人生を描いた小説の探求へと導かれていったのである。 このことは、教育というものが学習者と指導者の両者にとって、変化をもたらす過程でなければならないということを思い起こさせる。と同時に、想像力こそが、その核となる重心を形作るのだということを指し示している。」 (スザンナ・スティール、教諭 2005)
学習活動と指導の流れ • 指導展開はテクスト全体を対象とすることを基本としている • 主な指導方法はテクストの探究に用いられる。たとえば、範読や児童の音読/黙読、書くこと、ドラマ化、絵を描くこと、ストーリーテリング、マッピング他様々な活動が可能である。 • まず何よりも最初に、学習者が本と出会うことが重要であり、CLPE学習方法はこの初読経験に基づいて活用される。 • <折りたたんだものをだんだんに開き広げるように本を読む>―特に長編においては重要である • テクスト学習に費やす時間が長いほど、児童作品の質は向上する • たとえば、1篇の小説の学習には最低3、4週間、絵本には2週間を要する。
テクストを用いた幅広い言語活動 視覚化 詩に創作する 様々な反応表出 範読/音読や再読 ドラマ化 人物や語り手になりきって書く Ways into texts
視覚的テクストに対する対応 • ―グループ学習のあり方―: • この絵の中には何が見えるか? • 見えるものを、単語や句で書き記しなさい • どのような感じがしましたか? • 単語を用いて、あなたの感じたことを書き記しなさい Visual ways into texts
僕は、叫び声をあげながら路地を逃げる。どうしよう!やむことのない叫び声…僕は、叫び声をあげながら路地を逃げる。どうしよう!やむことのない叫び声… やつらは僕を殺しにくる。 壁には妙なイラストのついたポスターが見える。 薄暗い光 孤独。 壁には落書き 窓に映る影は私を見張っている。絶望。 (第6学年C組)
家(うち)へ リビー・ ホーソン 作
犬のほえ声が響き、名もないネコは塀を這うように上ていく。犬のほえ声が響き、名もないネコは塀を這うように上ていく。 シェインという名の男の子は、この子ネコを見て、叫んだ。 「やーい!おくびょうネコ!」
「ヘイ、野良ネコ!野良ネコ野郎!」 シェインという名の男の子は、笑った。 「ヘイ、おまえが好きさ、ツバはきガンマン、 ナンバーワンの子ネコ!」 かれは、その逆立った毛玉に向かって、ゆっくり、ゆっくり手を伸ばした。 「ほんとうだったら。おまえのこと、好きさ。 で、おまえも僕のこと好きだろう?」 「さあ、やっといっしょだね、ネコ。おまえと僕さ。 ネコ、僕たち、家を出て家(うち)へ行くんだ。」
あんなやつらは、むこうにもたくさんいる。やつらは僕がきらいなんだ。」あんなやつらは、むこうにもたくさんいる。やつらは僕がきらいなんだ。」 「このくらいで怖がらないの、ネコ足ってば。なんでもない振りをして。クールに決めようぜ。そう。それでこそ、僕たちってもんさ。」 「あー、やつらがやってくる。ここから逃げなくっちゃ。 やつらから遠くへ行かなくっちゃ。」 かれは、子ネコの頭を押して、上着の奥深く押しこんだ。 そして、ただひたすら走った。けれども、やつらもひたすら追いかけてきた。
6台のぴかぴかのスポーツ・カー。きちんと一列に並んでいる。その中の1台は、一段と高いところにあって、くるりくるりと回っている。6台のぴかぴかのスポーツ・カー。きちんと一列に並んでいる。その中の1台は、一段と高いところにあって、くるりくるりと回っている。 「もう出てきてもいいよ、ひげネコ。 心配はいらないよ。へイ、ちょっと見てごらんよ。 ぶるん、ぶるん、おまえと僕はスリル満点。ぶるん、ぶるん。 あー、でも赤いのだけしかないや。・・・僕たちは、緑のがほしいのにさ。」
ところが、その長い道を出たところで、真っ黒いひとつの影が躍り出た。ところが、その長い道を出たところで、真っ黒いひとつの影が躍り出た。 そして、名も無い子ネコは、光に照らされた凶暴な歯を見、怪物犬の怒りくるった大きな吠え声を聞く。血のにおいがした。飢えと隣り合わせの危機感。
「へい、こんな高いところで、ネコ。 どこへ行こうというんだ、バカだなあ。」 シェインという名の男の子は、どんどん手を伸ばし、最も高いところの、一番細い枝のところまで手を伸ばした。
木のてっぺん近くにいるシェインという名の男の子は、道路や路地をじっと見つめた。眼下に広がる大都会の起伏を見渡した。木のてっぺん近くにいるシェインという名の男の子は、道路や路地をじっと見つめた。眼下に広がる大都会の起伏を見渡した。
「もうそんなに遠くないよ。 そうなんだ、ここらへんはお化けがでそうなんだ。でも僕たちはいっしょだから、そうだろ? 光を目当てに歩け、シェイン。本物の光を目当てに。 男の子は上を見て、そして下を見た。それからとてもとてもすばやく壁の穴に身を潜らせた。
「さあ着いた。 我が家だ!」
様々にテクストへの反応を出し合う • 物語や本のどんなところが好きだったか • 嫌いなところはあったか
範読/音読と繰り返し読み戻る…テクスト言語について語り合う範読/音読と繰り返し読み戻る…テクスト言語について語り合う Readers Theatre
ドラマ化することによって物語世界に分け入るドラマ化することによって物語世界に分け入る
登場人物や語り手になりきって書くこと ―そのための有効な教授法― ・ストップモーション ・良心の声を聞く ・様々な角度から場面を取り上げ話し合う ・指導者によるクラス全体の意見交換と話し合いの機会の提供 他者の考えをあとづける方法(ストップモーションで動きを止めている人物に対して他の人物がその心情を語り合う学習方法) ・ホット・シーティング(全員が輪になってすわり、1人が登場人物/語り手になりきり、他の児童が様々に質問を投げかけ、それに答えながら読みを深める学習方法) ・ペアによる即興劇 ・フラッシュバック法(伏線を読み取る読み戻り)
ホット・シーティング ホット・シーティングは登場人物に焦点をあて、登場人物を深く読み取っていく動機付けを可能にするものである。これはまた、1人の登場人物の目から見た、物語におけるずれのようなものを探るときにも有効な方法である。ホット・シーティングには、物語の登場人物や歴史的人物になりきった学習者に<ホット・シート>と呼ばれる特別席に座ってもらい、残りのクラスメートが質問をする学習から成る。質問はあらかじめ準備されたものでも、即興的なものでもかまわない。こうした活動が最も効果を上げるのは、役になりきった者も、質問者もともに、その人物や物語もしくは歴史的状況を熟知している場合である。 Working with drama
あなたが、シェインの友達、ソーシャルワーカー、彼の母親、もしくは地方新聞記者だとしたら、と想像してみよう。あなたが、シェインの友達、ソーシャルワーカー、彼の母親、もしくは地方新聞記者だとしたら、と想像してみよう。 シェインに尋ねることができ、かつシェインも答えることのできるに違いないと思われる5つの質問をペアになって考える。 Writing in role
人物や語り手になりきって書く • あなたがシェインだと想像してみよう • 物語に描かれたあの日の日記の導入部分を書いてみよう
親愛なる日記さんへ 今日はじめて一日中道路で過ごした。商店街の隣の歩道で目が覚めた。その辺りで見聞きできたものと言えば、行き交う車とひび割れた歩道だけだった。まるで、これまで住んでいた惑星からまったく違う惑星へとやってきたみたいだった。後悔するかもしれないとわかっていた。自分に腹がたった。ラッキーにも、小さな荒れ果てた小屋を見つけた。 じゃあ、またね。お腹が空いたんだ。 シェインより (ベックスリー在住 メイプレイス小学校第6学年、カラム・フランシス) Year six Mayplace School, Bexley Writing in role
親愛なる日記さんへ 僕はただもう家に帰りたい。結局、僕を嫌って殺そうとしていたギャングに痛めつけられていた毎日と何も変わらない。食べ物を探しているときは、いつも冷や冷やしている…。 Writing in role
‘ Way Home ’(「家へ」に関するブレインストーミング例) 彼は路上生活にとどまるべきか やっとの思いで彼は独り立ちをしたのだから家に帰るべきでない もし帰ったら、彼の人生はまためちゃめちゃになってしまうだろう。なぜなら再び奴隷のように扱われるからだ…。 彼の猫はどうなる。彼は猫を愛していたし、猫を通りに置き去りにすることもできない…。 もしシェインが家に帰ったら、両親からもっとぶたれるだろう…。 (クリーブランド在住第6学年児童) Cleveland Y6 Discussion and debate Discussion and debate