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注射に関するq& A. 看護師長 集中ケア認定看護師 中野あけみ. Q1. 注射指示で確認すべき 5 R は何ですか?. 何を 確認するか!. Q2. 塩化カリウム 20mlを 静脈注射 するように指示がでました。 あなたならどうしますか? する? Or しない. *静脈注射:ワンショット静注のこと (日本看護協会「静脈注射の実施に関する指針」より). 塩化カリウムの急速・過剰投与は 心停止を招く!. カリウム製剤の急速投与・過剰投与は, 心臓伝導障害による不整脈,心停止 の重大な副作用を招く恐れがあり, 禁忌 である。
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注射に関するq&A 看護師長 集中ケア認定看護師 中野あけみ
何を 確認するか!
Q2.塩化カリウム20mlを 静脈注射するように指示がでました。あなたならどうしますか?する? Or しないQ2.塩化カリウム20mlを 静脈注射するように指示がでました。あなたならどうしますか?する? Or しない *静脈注射:ワンショット静注のこと (日本看護協会「静脈注射の実施に関する指針」より)
塩化カリウムの急速・過剰投与は心停止を招く!塩化カリウムの急速・過剰投与は心停止を招く! • カリウム製剤の急速投与・過剰投与は,心臓伝導障害による不整脈,心停止の重大な副作用を招く恐れがあり,禁忌である。 心毒性が大!
Q2-2塩化カリウム20mEq/ml(メック)を点滴500mlの中に追加するように指示がありました。K.C.L注を20ml準備し、点滴に注入しました。○ or×Q2-2塩化カリウム20mEq/ml(メック)を点滴500mlの中に追加するように指示がありました。K.C.L注を20ml準備し、点滴に注入しました。○ or×
主なカリウム製剤(注射薬)一覧 ※K.C.L注とコンクライトKでは1ml当たりの カリウムイオン(K+)の量が違う。 必ず投与量の単位に注意! 20ml? or 20mEq ?
当院採用のカリウム製剤 • コンクライトK 20mEq/20ml • アスパラK10mEq/10ml K.C.L注(40mEq/20ml) はありません!
カリウム製剤の安全な投与量と速度 必ず希釈して投与 カリウムイオン(K+)が ※mEq(メック):ミリグラム相当量 ・電解質注の電離したイオンの電化の数を表すもの ・カリウムイオン(K+) 1mEq=39.1mg
Q3.セルシン1Aを静脈注射するように指示がありました。持続点滴中だったので、三方活栓から、一気に静注しました。○ or×Q3.セルシン1Aを静脈注射するように指示がありました。持続点滴中だったので、三方活栓から、一気に静注しました。○ or×
セルシン,ホリゾン • 一般名:ジアゼパム • ベンゾジアゼピン系の抗不安薬 • 一般に成人には初回2mL(ジアゼパムとして10mg)を静脈内又は筋肉内にできるだけ緩徐に注射する。静脈内に注射する場合には、なるべく太い静脈を選んで、できるだけ緩徐に(2分間以上の時間をかけて)注射する。 • 重大な副作用 気道閉塞,呼吸抑制,循環性ショック • 重症患者や,閉塞性肺疾患で呼吸機能が低下している患者は慎重に投与
投与速度 ゆっくりってどのくらいだったかな? • 3分以上かけて ・ゆっくり ・緩徐に ・徐々に • 5分以上かけて ・極めてゆっくり
急速投与により重篤な副作用のおそれがある静注・点滴静注用薬剤急速投与により重篤な副作用のおそれがある静注・点滴静注用薬剤
鎮静薬使用のガイドライン 呼吸抑制の副作用がある鎮静薬使用時は鎮静薬ガイドラインを確認する!
Q4処置室で診察中、患者が不整脈による動悸を訴え、医師よりキシロカイン1Aを準備するように指示がありました。急いで、交換車の上にあった1%キシロカインポリアンプ1Aを準備し手渡しました。○ or×Q4処置室で診察中、患者が不整脈による動悸を訴え、医師よりキシロカイン1Aを準備するように指示がありました。急いで、交換車の上にあった1%キシロカインポリアンプ1Aを準備し手渡しました。○ or×
さまざまなキシロカイン製剤 注射薬 • キシロカイン静注用2% • キシロカイン点滴用10% • キシロカイン注射液(0.5% 1% 2% • キシロカインE注射液( 〃 ) • キシロカイン筋注用溶解液 • キシロカイン脊椎麻酔用(3%) • キシロカインビスカス(2%) • キシロカイン液(4%) • キシロカインゼリー(2%) • キシロカインポンプスプレー(8%) • 眼科用キシロカイン液(4%) 注射薬以外
Q5処置室で診察中、患者が不整脈による動悸を訴え、医師よりキシロカイン1Aを静脈注射するように指示がありました。 急いで、10%キシロカイン1Aを準備し、点滴の側管から静注しました。 ○ or×
10%キシロカインの 静注は禁忌!10%キシロカインの 静注は禁忌! • 当院の薬剤部では採用していません!
Q6.抗生剤の点滴を開始した直後に、気分が悪いと訴え、呼吸困難・血圧低下などの異常症状が出現しました。この患者の状態は何?Q6.抗生剤の点滴を開始した直後に、気分が悪いと訴え、呼吸困難・血圧低下などの異常症状が出現しました。この患者の状態は何?
アナフィラキシーショック • 外来性原因物質が体内に入り,肥満細胞や好塩基球を刺激し,ヒスタミンやロイコトリエンなどの化学伝達物質を放出させる。 • この化学伝達物質が作用し,血管拡張,血管透過性亢進,平滑筋痙攣を引き起こす。 • これにより生じる急激な全身性の反応(過敏反応)をいう。
原因物質の体内侵入 アナフィラキシーショックの病態生理 肥満細胞・好塩基球 活性化 化学伝達物質の放出 (ヒスタミン,ロイコトリエンなど) 血管拡張 血管透過性 亢進 平滑筋痙攣 血管抵抗 低下 循環血液量 減少 上気道 浮腫 気管支 痙攣 呼吸困難 低酸素血症 血圧低下 ショック
アナフィラキシー ショック時の対応 ショック 原因物質の体内侵入阻止:薬剤投与の中止 応援を呼ぶ:救急カート,モニターの準備をしてもらう 気道確保 意識の確認 無 有 呼吸の確認: チアノーゼ・喘鳴の有無を確認 メンタルケア 異常の早期発見 脈拍の確認 とう骨動脈触知不可→下肢挙上 頸動脈触知不可→心臓マッサージ 応援到着 呼吸・循環の評価:心電図モニター・パルスオキシメーター装着 循環評価・管理 ・静脈路確保 ・薬物投与 細胞外液大量投与 昇圧剤・血漿製剤 ・下肢挙上 ・酸塩基平衡の是正 呼吸評価・管理 ・低SPO2→酸素投与 ・気道狭窄・呼吸停止→気管挿管 ・気道閉塞→輪状甲状靱帯穿刺 気管切開 ・薬物投与→エピネフリン・アミノフィリン・ステロイド 24時間は継続的に観察を行う
Q8.喘息患者に、ネオフィリンとビソルボンの点滴の指示が出ました。指示書どおり準備すると白濁しました。PDAで照合後まちがいがないのを確認し点滴をしました。○ or×Q8.喘息患者に、ネオフィリンとビソルボンの点滴の指示が出ました。指示書どおり準備すると白濁しました。PDAで照合後まちがいがないのを確認し点滴をしました。○ or×
配合禁忌配合変化を起こした薬剤をなぜ 使用してはいけないのか?配合禁忌配合変化を起こした薬剤をなぜ 使用してはいけないのか? • 配合変化を起こした薬剤を投与すれば 1)成分の変化によって,本来の薬 効が期待できない 2)化学反応の結果生成した物質が 人体に悪影響を及ぼす 3)副作用を増強させる
外見が変わらない配合変化 配合変化は, 「混濁や沈殿したら時だけ中止 する」では,ダメ!!! メシル酸ガベキサート(FOY等)は アミノ酸製剤と混合すると分解が生じ るが外見は変化しない ※添付文書「配合不可」 「配合注意」を確認!
配合変化を起こしやすい注射薬 • ゾビラックス(抗ウイルス薬) • アレビアチン(抗てんかん薬) • セルシン(抗不安薬) • レペタン(鎮痛薬) • ビソルボン(去痰剤) • ネオフィリン(気管支拡張薬) • FOY・フサン(タンパク分解酵素阻害薬) • ソルダクトン(利尿剤) • ケイツーN(ビタミン剤) • ロヒプノール(催眠・鎮静剤) • カルチコール(電解質製剤) • 抗ガン剤 • ラシックス(利尿剤) • コントミン(抗精神薬) • ミネラリン(高カロリー用微量元素製剤) • 抗生物質
Q9.MAP血輸血の指示がでたので、生食100mlに輸液セットを繋ぎ、血管確保用ルートを準備しました。続いて、同じセットで輸血のルートも準備しました。○ or×Q9.MAP血輸血の指示がでたので、生食100mlに輸液セットを繋ぎ、血管確保用ルートを準備しました。続いて、同じセットで輸血のルートも準備しました。○ or×
Q10.持続点滴・経管栄養を実施している患者の担当です。10時にデパケンシロップの注入があるため、10mlの注射器で準備し、10時の抗生剤と一緒に患者専用トレイに用意しました。○ or×Q10.持続点滴・経管栄養を実施している患者の担当です。10時にデパケンシロップの注入があるため、10mlの注射器で準備し、10時の抗生剤と一緒に患者専用トレイに用意しました。○ or×
注射薬以外の注射器使用は 禁忌!注射薬以外の注射器使用は 禁忌! 注入薬・吸入薬など注射薬以外は,カテーテルチップタイプのカラーシリンジを使用する!! 注射薬と同じトレイに置かない! カテーテルチップ用 三方活栓 注入用セット
まとめ 薬剤に関する知識をしっか りと身につけ,安全な注射 業務が実践できるようにし ましょう 危険な薬剤について 最低限の知識を!