370 likes | 1.57k Views
電子回路 Ⅰ 第2回 (2007/10/22). バイポーラトランジスタの動作原理. 今日の内容. 半導体とは ドーピング キャリアの運動(電流) pn 接合 pn 接合ダイオードの動作原理 バイポーラトランジスタの動作原理 バイポーラトランジスタの直流動作. 半導体とは . 固体を電気を流す、流さないで分類 金属 電気を良く流す(自由電子) アルミニウム (Al), 銅 (Cu), 金 (Au), ・・・ ニクロム (NiCr), ステンレス (FeCrNi), ・・・ 半導体 流すときと流さないときがある
E N D
電子回路Ⅰ 第2回(2007/10/22) バイポーラトランジスタの動作原理
今日の内容 • 半導体とは • ドーピング • キャリアの運動(電流) • pn接合 • pn接合ダイオードの動作原理 • バイポーラトランジスタの動作原理 • バイポーラトランジスタの直流動作
半導体とは • 固体を電気を流す、流さないで分類 • 金属 電気を良く流す(自由電子) アルミニウム(Al), 銅(Cu), 金(Au), ・・・ ニクロム(NiCr), ステンレス(FeCrNi), ・・・ • 半導体 流すときと流さないときがある シリコン(ケイ素,Si), ガリウム砒素(GaAs), ・・・ • 絶縁体 電気を流さない ガラス(SiO2), その他多くの物質
Si Si Si Si Si Si Si Si Si Si Si Si Si Si Si Si 固体中の電子(絶対ゼロ度) 伝導帯 禁制帯 価電子帯 エネルギー • Siの最外殻電子数(価電子数)は4つ • 安定な結合になるためには4つのSi原子と電子のやり取りをする • 結合に使われている電子は動けない
Si Si Si Si Si Si Si Si Si Si Si Si Si Si Si Si 固体中の電子(室温) 伝導帯 自由電子 (負の電荷を運ぶ) 禁制帯 正孔 (正の電荷を運ぶ) 価電子帯 • 熱によって結合が切れ、自由電子が発生 • 隣の結合の電子が移動することによって、切れた結合も移動できる(正孔:電子の抜け穴) • 自由電子と正孔は電荷を運ぶ 電気を流すことができる • 自由電子と正孔の密度は温度とともに増加
金属、半導体、絶縁体の違い 伝導帯 伝導帯 伝導帯 禁制帯 禁制帯 禁制帯 価電子帯 価電子帯 価電子帯 金属 伝導帯に電子が多数存在 電流は流れる 半導体 禁制帯の幅が狭い 電流はそこそこ流れる 絶縁体 禁制帯の幅が広い 電流はほとんど流れない
半導体へのドーピング(n型) • IV族元素のSiにV族のPをわずかに添加 ドナーイオン (+) 周りの原子との結合には電子は4つで十分 電子が1つあまる 容易に自由電子となる Si Si Si Si 結合に寄与しない電子 Si P Si Si • 電子を供給する(donate)する元素のことをドナー(donor)という • ドナーがドーピングされた半導体は、正孔よりも自由電子の密度が高い • n型半導体(単体では電気的に中性) Si Si Si Si Si Si Si Si
半導体へのドーピング(p型) • IV族元素のSiにIII族のAlをわずかに添加 アクセプタ イオン (-) 周りの原子との結合には電子が4つ必要 電子が1つ足りない 容易に正孔となる Si Si Si Si 電子の受け入れ場所 Si Al Si Si • 電子を受け入れる(accept)する元素のことをアクセプタ(acceptor)という • アクセプタがドーピングされた半導体は、自由電子よりも正孔の密度が高い • p型半導体(単体では電気的に中性) Si Si Si Si Si Si Si Si
キャリア密度の温度依存性 ドーピングしないとき(真性半導体) ドーピングしたとき(外因性半導体) 1017 1016 1015 不純物 温度上昇によって生成されるキャリア密度が増加する ドーピングの密度で制御できる
固体中のキャリアの運動 キャリア(carrier) = 自由電子 または 正孔 ドリフト(電界から力を受けて動く、電気的な運動) 拡散(密度むらがあると、密度が均一になるように動く、 電気に関係のない運動) 固体中では、電子と正孔が、それぞれドリフトと拡散によって運動する
pn接合(空乏層の発生) 接合後 接合直前 アクセプタイオン ドナーイオン p n 接合直後 空乏層 (空間電荷層) 電位 拡散によりキャリアが移動する 位置
pn接合の電流 p(アノード) n(カソード) 電位 電位の障壁 pに+, nに-(順バイアス) pに-, nに+(逆バイアス) p n p n 電位 電位 正孔と電子は接合を超えられる 正孔と電子は接合を超えない 電流が流れる 電流が流れない
pn接合ダイオードのI-V特性 立ち上がりはゼロボルトではない
バイポーラトランジスタの構造 • pnp型とnpn型 C C p n p n p n B B エミッタ ベース コレクタ エミッタ ベース コレクタ E E 2つのpn接合ダイオードを直列に並べた構造 (実際はダイオードを上図のように配線してもトランジスタとしての動作はしない)
トランジスタの写真 エミッタ ベース ベース エミッタ コレクタ コレクタ
トランジスタの型番 トランジスタを意味する 改良型を意味する 半導体を意味する 登録番号 用途
トランジスタの特性表 • 各社のホームページからダウンロードできる • 2SC1815の特性表
トランジスタのバイアス(pnp) エミッタ ベース コレクタ p n p 順バイアス 逆バイアス
トランジスタの動作原理 一部 再結合 拡散 加速 (ドリフト) 電位 再結合 ベース幅が短いことが重要 p n p
トランジスタを流れる電流 (理想的にはゼロ)
IC IE IC E C C IB B B VBE VCB VCE RL RL VBE E IB IE 接地方式 ベース接地 エミッタ接地
ベース接地電流増幅率 a 入力 IE 出力 IC E C B VBE VCB RL IB
出力 IC 入力 IB C B VCE RL VBE E IE エミッタ接地電流増幅率 b(hFE)
まとめ • トランジスタのタイプ npnとpnp • VBEは順バイアス、 VCBは逆バイアス • VBEは0.6V以上必要 • ベース接地電流増幅率 a ( 1より少し小さい) • エミッタ接地電流増幅率