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24 m m. ある閾値( Event threshold )を越え たものをイベントとみなす。 複数のピクセルにまたがる場合、イ ベントの周りの電荷は、閾値( Split threshold ) を越えるもののみを足し合わせる。. 24 m m. 電子雲の形成. X 線 入射. 電極で収集. PH(7) の中心 PH [ADU]. Event threshold 以上で最大(極大値) のピクセルレベルのピクセル. 転送回数. grade0. grade4. Split threshold 以上でイベント に含むピクセル.
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24mm • ある閾値(Event threshold)を越え たものをイベントとみなす。 • 複数のピクセルにまたがる場合、イ ベントの周りの電荷は、閾値(Split threshold) を越えるもののみを足し合わせる。 24mm 電子雲の形成 X線 入射 電極で収集 PH(7)の中心PH [ADU] Event threshold 以上で最大(極大値) のピクセルレベルのピクセル 転送回数 grade0 grade4 Split threshold 以上でイベント に含むピクセル Split threshold 以上でイベント に含まないピクセル grade1 grade5 grade2 grade6 ※ 大きくイベントが広がる grade7 は、 エネルギー分解能を悪くするため データ処理には用いず、 grade02346 のみを使用する。 CTI [transfer-1] grade3 grade7 PH(E) [ADU] Ratio [%] Ratio [%] CTI [transfer-1] grade grade 3連続イベント CCD温度 [℃] counts counts PH [ADU] PH [ADU] 補正後のグレード分岐比 A B CCD受光面 A B counts counts D C 1024画素 PH [ADU] PH [ADU] B C D A C D 1024画素 読み出し口 counts counts PH [ADU] PH [ADU] counts counts PH [ADU] PH [ADU] 電荷転送非効率(CTI):電荷を1画素転送した時に失われる電荷の割合。 参考文献 • 東海林 雅幸 修士論文 ・・・大阪大学 2004 • 片山 晴善 修士論文 ・・・ 大阪大学 2000 Astro-E2 衛星搭載XIS の地上データ処理の最適化 宮内 智文、東海林 雅幸、林田 清、鳥居 研一、並木 雅章、勝田 哲、松浦 大介、常深 博(阪大理)、山口 弘悦、中嶋 大(京大理)、 幸村 孝由(工学院大)、村上 弘志、片山 晴善(JAXA)、他 Astro-E2 XIS チーム 概要 2005年打ち上げ予定のAstro-E2 衛星搭載のX線CCDカメラ(XIS)システムは3台の表面照射型(FI)CCD と1台の裏面照射型(BI)CCD で構成される。これら4台のカメラとスペア品の地上較正実験は2004年秋に完了し、Astro-E1 XIS 用に開発したデータ処理方法で解析を行ってきた。しかしこのデータ処理は、Astro-E2 XIS に対して最適なものとは限らない。特に BI-CCD は今回が初導入のため、データ処理方法の再検討は必須である。 XIS のアナログ回路部(AE)から出力されたCCDのフレームデータに対して、XISのデジタル回路部(DE)はダークレベル差し引きとイベント抽出を行う。抽出されたイベント情報は、指定されたモード(5×5,3×3,2×2)で地上に転送される。グレード判定とパルスハイト合成は地上データ処理で行う。 まず我々はイベント情報を詳細に調べ、イベント中心の縦横に隣接する4個のピクセルのうち、電荷転送方向と逆方向の2ピクセルに系統的に電荷が漏れ出していることを明らかにした。漏れ出し量は、CCDの漏れ出し口から遠い位置でより顕著で、この現象が電荷転送非効率によるものであることを示している。電荷の漏れ出し量は5.9keV のX線に対して数e-とわずかであるが、グレード判定では無視できない。我々は、実験データに基づいてこの漏れ出しを補正する方法を開発した。 1.グレード判定法 3.漏れ出しの補正 入射したX線は、CCD中で光電吸収した後に、電子雲を形成する。電子雲は電極で収集されるまでに拡散する。 電荷が漏れ出した状況では、スペクトルのピークの位置がずれてしまう。 漏れ出した電荷量を見積もり、中心ピクセルに戻す補正を行う必要がある。 ⇒ 一転送あたりに漏れ出す電荷量を求める。 転送回数依存性 転送回数に対するPH(7)の中心PHの変化を調べた。 転送回数が増えるにつれて、電荷が漏れ出していることが分かる。 入射X線のエネルギーを正しく推定するためにグレード判別を行う。 このグラフの傾きからCTIを求めることができる。 CTI = (4.5±0.3)×10-6 [ transfer-1 ] エネルギー依存性 エネルギーに対するCTIの変化を調べた。 エネルギーが大きくなるにしたがって、CTIが小さくなることが分かる。 このグラフからCTIのエネルギー依存性を求める。 グレード分岐比 CTI= (1.72・10-4)×E-0.5 [transfer-1] CTIはエネルギーの –0.5 乗に比例することが分かる。 BI-1のグレード分岐比(Mn-K)を調べた。 グレード分岐比 本来なら同じ割合になるはずのgrade3とgrade4に差がある。 全イベントについて縦方向への広がりを詳しく調べると、読み出し口に近い方へ広がったイベントが、全体の4%だったのに対し、読み出し口から遠い方へ広がったイベントは22%であることが分かった。 さらにX線イベントとしては考えにくい、イベント中心の上下に広がった3連続イベントが10%もあることが分かった。 温度依存性 CCD温度とCTIの関係を調べた。 温度が上がるにつれてCTIが小さくなっていくことが分かる。 これは、電荷トラップによるものだと考えられる。 トラップされた電荷が再放出される時間は、温度が高いほど短く、温度が低いと長くなると考えれば この現象がうまく説明できる。 ※grade8,9,10,11はまとめてgrade7になる。 転送方向と逆に広がるイベントが多い。 X線入射位置とエネルギーの情報から、転送回数とCTIが分かるので、読み出し口から遠いピクセルへの電荷漏れ出し量を知ることができる。 2.電荷の漏れ出し 漏れ出した電荷を中心ピクセルへ戻す補正が可能。 電荷漏れ補正 転送方向と逆に広がるイベントが多いことの原因を調べるために、イベント中心に対して読み出し口に近いピクセル(PH(2))と遠いピクセル(PH(7))の波高値を調べた。 補正後のBI-1 センサーの電荷漏れ出し(全イベント) @Mn Kα 黒点線:PH(2) 赤実線:PH(7) BI-1 センサーの電荷漏れ出し(全イベント) @Mn Kα 黒点線:PH(2) 赤実線:PH(7) ※grade8,9,10,11はまとめてgrade7になる。 BI-1センサーでは、補正によりカウント数が 5.9keVで11%、8.6keVで15%増加した。 また、シングルイベントが17%増加し、grade3とgrade4の割合もほぼ同じになった。3連続イベントが減少することを確認した。 転送回数による影響を調べるために、CCD受光面を上図のように4つに区切った。 grade7のような広がったイベントが補正されることによって、grade02346になりカウント数の増加につながった。 電荷漏れ補正に成功した。 PH(2) は転送回数の違いよる影響をほとんど受けていなが、PH(7) は顕著にピークとなる Pixel level が高い値にシフトしている。シフトする値はエネルギー依存性があり、高いエネルギーほど大きくシフトする。 4.まとめ ピークがシフトする原因は、中心ピクセルから漏れ出す電荷転送非効率(CTI)である。 • 転送方向と逆方向に電荷が漏れ出していることが分かった。 • 電荷転送非効率(CTI)は、転送回数とエネルギーに依存することが分かった。 • 電荷漏れ補正に成功した。 • データ処理の新しい方法として、電荷漏れ補正を導入した。 • その他、PHA依存Split threshold(山口@京大理 ポスターW26b)、Bad column filterを導入した。 • 中心の縦横に隣接する4ピクセルのうち、転送方向と逆方向のピクセル(PH(7))に電荷が漏れ出していることが分かった。 • ※横転送であるPH(5)にも電荷が漏れ出していることが分かった。 • 読み出し口からの距離に比例して電荷の漏れ出し量が多くなっている。