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日本のエネルギー戦略と 原子力発電の未来. 平成1 6 年8月9日 筑波大学 内山洋司. 発表内容. ● わが国のエネルギー政策と需給展望 ● エネルギー資源の枯渇問題 ● エネルギー供給の基本要件 ● 地球環境問題と原子力開発. 長期エネルギー需給見通し (2010年の見通し). レファレンスケース 現行の技術体系と既に実施済の施策を前提とした上で、経済社会や人口増加、マーケットや需要家の嗜好、民間ベースの取り組みが、今後ともこれまでの 趨勢的変化で推移した 場合の見通し 現行対策推進ケース
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日本のエネルギー戦略と原子力発電の未来 平成16年8月9日 筑波大学 内山洋司
発表内容 ● わが国のエネルギー政策と需給展望 ● エネルギー資源の枯渇問題 ● エネルギー供給の基本要件 ● 地球環境問題と原子力開発
長期エネルギー需給見通し(2010年の見通し)長期エネルギー需給見通し(2010年の見通し) • レファレンスケース 現行の技術体系と既に実施済の施策を前提とした上で、経済社会や人口増加、マーケットや需要家の嗜好、民間ベースの取り組みが、今後ともこれまでの趨勢的変化で推移した場合の見通し • 現行対策推進ケース 現行の地球温暖化対策推進大綱に提示された現行対策を今後着実に講じた場合に実現が期待される見通し • 追加対策ケース 2010年度時点において、エネルギー起源CO2排出量が1990年度と同じレベルを達成する見通し
2010年見通しのポイント ●エネルギー起源CO2排出量の目標達成には追加対策が必要 ●エネルギー需要は、民生・旅客で大きく増加する見通し ●エネルギー供給構成の一層の多様化が進展する見通し
長期エネルギー需給見通し(2030年の見通し)長期エネルギー需給見通し(2030年の見通し) ●レファレンスケースの設定 比較基準となるケース:経済社会や人口構造、マーケットや需要家の嗜好、 民間ベースの取り組みがこれまでの趨勢的変化で推移 ●長期の不確実性⇒感応度分析 ①エネルギー技術(省エネルギー、新エネルギー)進展ケース ②原子力ケース ③外部マクロ要因(経済成長、原油価格)ケース
レファレンスケースの試算結果(最終エネルギー消費)レファレンスケースの試算結果(最終エネルギー消費)
レファレンスケースの試算結果(部門別最終需要)レファレンスケースの試算結果(部門別最終需要)
レファレンスケースの試算値(CO2排出量)レファレンスケースの試算値(CO2排出量)
地球規模の環境問題 ● 「成長の限界」から「持続可能な発展」 ● 世界規模での長期的な対策 ● 具体化した温暖化対策 ● 外部不経済問題の内部化 ● 環境産業の市場化 (経済・雇用との調整)
12 8 4 0 10 20 30 40 50 60 人口と一人当りのエネルギー消費量 (2000年) 石油換算 (トン/人) アメリカ アメリカ 日本 日本 中国 中国 インド インド 人 口 (億人)
世界人口と一人あたりエネルギー消費量の分布世界人口と一人あたりエネルギー消費量の分布
化石燃料の資源量(石油) Hans-Holger Rogner; An Assessment of World Hydrocarbon Resources, (1996)
資源枯渇と温暖化影響のまとめ ●22世紀の始めから中葉には化石燃料に依存できなくなる。 現在の確認埋蔵量の5倍以上もあると言われている化石燃料は、化石燃料に依存する社会が続くと後100年程度で生産量のピークを迎える。 ●大気中の二酸化炭素濃度は1000ppm前後にまで高まる。 大気中の二酸化炭素濃度は現在の濃度(370ppm)の約3倍近くにまで高まる。 ●地球温暖化は化石燃料の生産量ピーク後、50年くらいで深刻な時期を迎える。 ダブル危機を避けるためには、今から原子力や再生可能エネルギーの開発が不可欠となる。
エネルギー供給と基本要件 エネルギー資源の生産 (一次エネルギー) 入手しやすさ 供給システム (エネルギー転換・輸送・貯蔵) 使いやすさ 最終エネルギー消費 (二次エネルギー) 受け入れやすさ
基本要件とは ●入手のしやすさ:安定した資源調達 賦存量(豊富で安価な資源) 安定性(安定した供給と価格) ●使いやすさ:信頼できる供給 供給力(需要に対応する供給設備の整備) 信頼性(信頼性の高い設備運用) ●受け入れやすさ:安全と安心の確保 環境性(環境影響の最小化) 安全性(安心できる安全管理)
セキュリティ(入手しやすさ)と費用関数 コスト 将来 現在 総コスト 対策コスト 最小値 被害コスト エネルギー自給率
予備力(使いやすさ)と費用関数 コスト 最小値 総コスト 停電コスト 供給コスト -20 -10 0 10 20 予備力[%]
安全と環境(受け入れやすさ)の費用関数 コスト 将来 現在 総コスト 対策コスト 最小値 被害コスト 安全度、あるいはクリーン度
入手しやすさ ●化石燃料 資源は豊富、コストも安価 供給途絶不安がある(特に石油) ●原子力 資源は豊富、コストも安価 プルトニウムは準国産エネルギー ●再生可能エネルギー 資源は潜在的に豊富で供給途絶もない 地域的に偏在しコスト高
使いやすさ ●化石燃料 燃料供給施設の整備 信頼性(停電不安が小)と質(電圧と周波数が変動が小)は高い ●原子力 核燃料サイクル施設の整備 信頼性と質は高い ●再生可能エネルギー(主に太陽光と風力) 季節・週・日で出力が変動、電圧・周波数が変動
使いやすさ(家庭のエネルギー) クリーン度、効率、建設費用 電気 ガス 灯油 木材 穀物廃棄物 糞 発展過程
受け入れやすさ ●化石燃料 酸性雨、温暖化問題 事故への不安 ●原子力 放射性物質の漏洩 原子力事故への不安 ●再生可能エネルギー 最も安全でクリーン(?)
風力、水力、水蒸気の理論出力(出力)=(密度)×(作動面積)×(流速)3/2風力、水力、水蒸気の理論出力(出力)=(密度)×(作動面積)×(流速)3/2
動力(KW)とエネルギー(kWh、kJ) kW kWh 0 12 24 時刻
バイオマスの潜在利用可能量 単位:EJ 参考:世界の年間エネルギー消費量(384EJ[2000年])
光合成の効率 光合成:葉緑素が太陽エネルギーによってCO2、水から デンプンを合成 6CO2+6H2O→C6H12O6+6O2 植物の可視光利用率 :50% 葉緑体の吸収効率 :80% 明反応(光子→有機物[ATP,NADP]) :28% 暗反応(CO2→グルコース) :60% 理論効率6.7% 実際の効率:1~2%(C4植物:~3%)
日本のバイオマス資源量 ●森林バイオマス 森林面積:2,510万ha 純生産量:1,300g/m2/年(温帯林) 木材発熱量:18.8MJ/kg 総エネルギー量:6.1 EJ ●廃棄物 産業廃棄物:2,500万トン(可燃ごみ) 産廃発熱量:16.7MJ/kg 一般廃棄物:5,000万トン 一般ごみ発熱量:8.4MJ/kg 総エネルギー量:0.84EJ 参考:日本の年間エネルギー消費量 23 EJ (1999年)
再生可能エネルギーの経済性--経済的条件の良い立地点のポテンシャル--再生可能エネルギーの経済性--経済的条件の良い立地点のポテンシャル--
太陽光発電の一日の出力曲線 晴れ 曇り 雨 6:00 9:00 12:00 15:00 18:00