280 likes | 357 Views
シミュレーション 物理. 第10回 :放射平衡を考える. 地球表面を大雑把に考える. 宇宙目線で. 地面温度 T g はどのように変化するか. 入=①. ①. 出 =②+③. ②. ③. I s. I s ’. I g. A ( アルベド). T g. 吸収. 射出. I s’ = A I s. I g = s T g 4. 吸収 = (1 - A ) I s. 射出 = s T g 4. 吸収=①-②. 射出=③. 平衡温度を調べる. 通常の条件化で温度を変化させていく 10 時間ごとの変化を記録していく
E N D
シミュレーション物理 第10回:放射平衡を考える
地球表面を大雑把に考える 宇宙目線で • 地面温度Tgはどのように変化するか 入=① ① 出=②+③ ② ③ Is Is’ Ig A(アルベド) Tg 吸収 射出 Is’=AIs Ig= sTg4 吸収=(1-A)Is 射出=sTg4 吸収=①-② 射出=③
平衡温度を調べる • 通常の条件化で温度を変化させていく • 10時間ごとの変化を記録していく • 地表温度(℃), 日射と、反射+赤外 • 以下のグラフを描く(Excel または方眼紙) • 温度変化(℃) • 平衡温度を描き入れる • 日射・反射+赤外 • 平衡温度が何度(℃)になるか調べる • (絶対温度は、摂氏温度に273.15を加えた数字) • なぜ平衡温度で温度が変化しなくなるか • 日射・反射+赤外の変化の様子を示すグラフや数字をもとに考察する 初期温度を違う設定にしても、平衡温度が変わらないことを確認しておく
実験結果のグラフ(1) • 地表温度の変化と平衡温度 温度が下がっていく理由 放射平衡温度 (-19.06℃) 放射平衡温度に近づく理由
平衡温度が低すぎる? • 地表温度は確かにもっと暖かい • しかし、上空の地球大気も考えると、-20℃よりも低いところも多い • いま求めてみた地球の平均温度は、「宇宙目線で見た」もの。したがって、上空の大気の気温のことを考慮する必要がある • 地表のことを考えるためには、温室効果のことを考えることが必要
実験結果のグラフ(2) • 光の入りと出を測る 温度が下がっていく理由 放射平衡温度に近づく理由
実験結果のグラフ(3) • 地球表面の日射の吸収と赤外線の射出を測る 温度が下がっていく理由 放射平衡温度に近づく理由
地球表面を大雑把に考える 放射平衡温度に近づく理由 • 地面温度Tgはどのように変化するか 入=① < = ① 出=②+③ ② ③ 温度が下がっていく理由 Is Is’ Ig A(アルベド) Tg 吸収 射出 Is’=AIs Ig= sTg4 吸収=(1-A)Is 射出=sTg4 吸収=①-② 射出=③
放射平衡温度を求める式 • 光の入=出(あるいは光の入-出=0) • 何百時間も計算しなくても平衡温度は求められる • 平衡温度になる時、光の入=出だから • ①=②+③より(入=出) • Is=AIs+sTg4 • Isは日射の強さ • Aはアルベド • Tgを求める式に変形せよ 平方根の平方根 4乗根 Tg=4√(1-A)Is/s
アルベド・日射・平衡温度 • 日射を現在の地球条件で(342.50) • アルベドを0.0~0.9まで0.1刻みで変えて、平衡温度(℃)をそれぞれ求めて表にしてみよう • 横軸アルベド、縦軸平衡温度(℃)のグラフを描いてみよう • 平衡温度を求めので、時間ステップはかなり長くしても構いません • 日射を現在の地球の0.8倍に(初期の太陽) • 日射を0.8倍にする (274 W/m2) • 上記と同様にして、横軸アルベド、縦軸平衡温度のグラフに重ねて描いてみよう
アルベド・日射の変化の影響 • 平衡温度はどのように変化するか 入=① ① 出=②+③ ② ③ 予想 Is Is’ 予想 Ig A(アルベド) Tg 吸収 射出 Is’=AIs Ig= sTg4 吸収=(1-A)Is 射出=sTg4 吸収=①-② 射出=③
実験結果のグラフ(4) • 日射・アルベドと平衡温度 日射が減ると 地球は寒くなる アルベドが増えると地球は寒くなる
式を見て考える • これができるようになると、式をみることが快感に変わってくる • Isが増えるとTgは大きくなるか小さくなるか? • Aが増えるとTgは大きくなるか小さくなるか? • 式をエクセルで計算してみる • あとでPCの部屋でやってみましょう Tg=4√(1-A)Is/s
実験結果のグラフを使う • 初期の地球を今と同じ温度に保つためにはアルベドはどれくらいであればよいか
ヒント • 今の日射の平衡温度は青線で考える • アルベド約0.31に対応する平衡温度を求める • 初期の太陽の日射の平衡温度は赤線で考える • 平衡温度が上記のものとなるのは、アルベドがいくつくらいの時か?
第8回目の実験 • 温室効果を持つ地球の場合 • 「吸収率」を変化させたとき、地表の平衡温度はどのように変化するか調べてグラフにする • 吸収率を上げていくと温室効果が大きくなる
実験結果のグラフ(5) • 日射・アルベドと平衡温度 温室効果 吸収率が増えると 地表が暖かくなる
大気の温室効果を考える • 大気を吸収率e, 温度 Taの「板」でモデル化 吸収率e Ta 吸収2 射出2 Is Is’ Ia Ig Ig’ Ia A Tg 吸収1 射出1 Is’=AIs Ig= sTg4 Ig’=(1-e)Ig Ia= esTa4 吸収1=(1-A)Is 吸収2=eIg 射出1=sTg4 射出2=esTa4
なぜ温室効果が生じたか • 平衡状態を比較をしながら見てみよう • 吸収率が0.0の場合の光の出入り • 吸収率が0.8の場合の光の出入り • 各グループで話し合って結論を出す • 日射は変わらないのになぜ地表はより強く温められているのか? • 地表をより強く温めている光は何が射出しているか? そのエネルギーの源は何か?
温室効果が生じた理由まとめ • 各グループで話し合って結論を出す • 日射は変わらないのになぜ地表はより強く温められているのか? • 大気射出が余分に157.55W/m2も照射しているため • 吸収率0のとき、射出も全くない • 地表をより強く温めている光は何が射出しているか? そのエネルギーの源は何か? • 大気射出を行っているのは大気である • 大気も赤外線で光っている • 大気射出のエネルギー源は地面射出の吸収315.10W/m2である。これを半分地面に、半分宇宙に向けて射出している計算になる • 吸収率0のとき、吸収が全くない
大気の吸収・射出の性質 • 大気が赤外線を吸収・射出する様子を少し詳しく見る実験 • これは新年に解説します
エクセルの活用 http://rfweb.ed.kagawa-u.ac.jp/usr/terao/symphys.html • 今日は特別にエクセルの一歩進んだ活用法を • 数式で必要な値を計算する方法 • ウェブページから、exercise.xlsを持ってくる • 「エクセル活用演習シート」をダウンロード Tg=4√(1-A)Is/s
実習手順(1) • 三角形の面積(表1) • 底辺・高さを変えると面積が自動変化←確認 • D13のセルの内容を理解する • 円の演習と面積を求める(表2) • 公式を参考に、この表を完成させよう • 円周・面積のセルに正しいエクセルの式を入れる • 半径を変えると円周・面積が自動変化←確認 • 平衡温度を求める(表3) • 右の式を自動計算する表 • D24のセルがどうなっているか見る • IsやAを変えると平衡温度(Tg)が自動変化←確認 Tg=4√(1-A)Is/s
実験手順(2) • アルベドや日射の変化と平衡温度(表4) • 数式のコピーペーストの快感を味わう • M22~M25を完成させる(D22~D25を参考にする) • M24, M25に適切な数式を入れる • D24は、 =sqrt(sqrt((1-D23)*D22/D21)) • D25は、 =D24-273.15 • N22~Q22に計算したい日射の値を入れる • 例:200~500 ←適当に変更してよい • N23~Q22に計算したいアルベドの値を入れる • 例:0.8~0.2 ←適当に変更してよい • M24~M25をコピー→N24~Q24にペースト • 自動的に全部の計算がおこなわれる 下線がセル指定 M21~24を使うので注意
関数 • D20のセルの平方根を求める • =sqrt(D20) • D20のセルとD21のセルの積の平方根を求める • =sqrt(D20*D21) • D20の平方根の平方根を求める • =sqrt(sqrt(D20)) • D20の4分の1乗(4乗根)を求める • =power(D20,1/4)
次回(1/17)「平衡温度と温室効果」 • 吸収率を持つ大気の性質を考える