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火山体応力場と山体不安定

火山体応力場と山体不安定. 名古屋大学環境学研究科        地震火山・防災研究センター                 大滝 修・藤井 直之. 2004 年度センター年次報告会. 2005 年 3 月 24 日. 目次. 0. 目次. 1. リフトゾーン火山と 山体斜面の崩壊. 2. 研究目的. 3. リフトゾーン火山が形成される原因. ゼラチンを用いたクラック貫入実験. 4. 山体内部応力と崩壊の関係. 4-1. 汎用有限要素プログラムによる数値実験. 4-2. スターチを用いた山体斜面崩壊実験. 5. まとめ. リフトゾーンをつくる火山.

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火山体応力場と山体不安定

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Presentation Transcript


  1. 火山体応力場と山体不安定 名古屋大学環境学研究科        地震火山・防災研究センター                 大滝 修・藤井 直之 2004年度センター年次報告会 2005年 3月24日

  2. 目次 0.目次 1. リフトゾーン火山と山体斜面の崩壊 2. 研究目的 3. リフトゾーン火山が形成される原因 ゼラチンを用いたクラック貫入実験 4. 山体内部応力と崩壊の関係 4-1. 汎用有限要素プログラムによる数値実験 4-2. スターチを用いた山体斜面崩壊実験 5. まとめ

  3. リフトゾーンをつくる火山 1.山体内のリフトゾーン ハワイ島:山体内にリフトゾーンが卓越 山頂 山頂から2方向のリフトゾーン Summit Caldera Pu’u O’o 平行岩脈群 マウナロア山頂 マグマ溜まり(中央火道) Photograph by J.P. Lockwood in July 1975 ・マグマ溜まりとその周辺のダイクとの力学的相互作用によって山体内の応力分布が再配する可能性

  4. RZと大規模山体崩壊 ・ 火山活動による大規模山体崩壊 リフトゾーンが卓越しない火山 なぜ崩壊が起こるのか? 重力不安定 (山体地形) Photograph of valle del Bove on Mt. Etna リフトゾーンが卓越する火山 ダイクの貫入による崩壊 Landsat image of Piton de la Fournaise

  5. 研究目的 2. 研究目的 ■なぜ、火山にリフトゾーンが発達するのか? 1. アナログ物質を用いた実験により、リフトゾーンが発達する理由を定性的に明らかにする。 ■火山の地形や内部のダイクの形状と斜面崩壊との関係 2. 有限要素法プログラムを用いて、山体に作用する重力が内部応力分布に与える影響を明らかにする。 3. アナログ物質を用いた実験により、山体内部のマグマ溜まりと斜面崩壊との関係を明らかにする。

  6. 目次 0.目次 1. リフトゾーン火山と山体斜面の崩壊 2. 研究目的 3. リフトゾーン火山が形成される原因 ゼラチンを用いたクラック貫入実験 4. 山体内部応力と崩壊の関係 4-1. 汎用有限要素プログラムによる数値実験 4-2. スターチを用いた山体斜面崩壊実験 5. まとめ

  7. 実験setting 山体斜面の軸対称応力場 3. 実験1 1. 火山体を近似したゼラチンコーン(擬似粘弾性体)をプレートに乗せる。 2. 始めにマグマ溜まり(中央火道)を近似した主クラックを注入する。 主クラックが作る2象限応力場 3. 放射状ダイクを近似したクラックを注入し、水平面での配向パターンを観察する。        (中央から半径25mmの地点で注入)

  8. クラックの方位決定 斜面に達した地点 クラック注入地点 主クラック注入地点 クラックの方位決定 クラックの方位

  9. 結果1 結果 低 高 主クラック   の方位→ クラック群の形状はコーンの形状に支配される!

  10. 山体傾斜 自然との比較 29.5° 18.2° 低 高

  11. 目次 0.目次 1. リフトゾーン火山と山体斜面の崩壊 2. 研究目的 3. リフトゾーン火山が出来る原因 ゼラチンを用いたクラック貫入実験 4. 山体内部応力と崩壊の関係 4-1. 汎用有限要素プログラムによる数値実験 4-2. スターチを用いた山体斜面崩壊実験 5. まとめ

  12. 数値実験 Axis-symmetric cylinder (h=4, l=5) z unit: [km] l d h r Spherical Source (d=1.8, a=0.15) 4-1. 数値実験 汎用有限要素法プログラムにより、マグマ溜まりが作用することによる山体内応力分布を調べる。 ・軸対称要素(茂木モデル) ・応力の釣り合い、応力と歪みとの関係式 ・山体は完全弾性体、物性値は花崗岩のものを使用 ・山体傾斜角をパラメータとして変化

  13. 11成分(水平) 茂木モデル 茂木モデル+重力 傾斜角23° 傾斜角18° 傾斜角29° σr 傾斜角35° 急斜面の火山 +(圧縮) -(膨張) 急傾斜ほど、斜面の膨張領域の分布が大きくなる            

  14. 22成分(鉛直) 茂木モデル 茂木モデル+重力 傾斜角:18° 傾斜角:23° σz 傾斜角:35° 傾斜角:29° +(圧縮) (エトナ火山) -(膨張) 急斜面の火山 膨張域 マグマ溜まり付近に新たなマグマが供給される場合            →斜面が脆性破壊され得る!

  15. 実験2setting 開口割れ目 着色水を注入 PVC Plate 4-2. アナログ実験 2層の火山: 内層:火道周辺の母岩(ゼラチン) 外層:火砕物の堆積層(スターチ+砂) を作り、主クラック→周辺のクラックの順に注入 ゼラチン:クラック スターチ:開口割れ目 クラック群が作る2象限引張場

  16. 方位決定 斜面に達した地点 クラック末端 主クラック注入地点 クラックの方位と開口割れ目の分布 ゼラチン内 クラックの方位 60 mm スターチ表層 割れ目の分布域 125 mm

  17. 結果2 結果 表層の開口割れ目 内部のクラック群 クラック群がつくる応力が、表層に現われる割れ目の分布域の大きさを決定している

  18. 天然との比較3 0 5 10km 山体崩壊 B A ボーヴェ渓谷

  19. 結果 自然との比較 自然に見られる崩壊割れ目の分布域から、火山内のダイクの方位を推測できる? (88°) フルネーズ (68°) エトナA (25°) エトナB リフトゾーンが発達しやすい

  20. まとめ 5. まとめ 山体に見られるリフトゾーンの成因および、大規模山体崩壊が発生する要因を知るために、アナログモデル実験により可視化した。 1. 山体の荷重とマグマの供給による山体内部応力場の変化が、リフトゾーン形成の主役を演じている。 2. 火山活動による斜面崩壊は、内部のマグマの形状と山体の地形による重力不安定が互いに競合することによって起こる。

  21. 終わり 終わり

  22. 実験setting2 円錐型火山を仮定

  23. 数値実験 Axis-symmetric cylinder (h=4, l=5) z unit: [km] Slope surface d Slope angle h r l Spherical Source (d=1.8, a=0.15) 4-1. 数値実験

  24. 山体斜面の物理 斜面の物理 なぜ崩壊が起こるのか? Illustrations by B. Myers

  25. クラックの方位決定 Injecting point Open cracks Additional crack The area of open cracks The point where the crack is completed Crack azimuth Additional crack Central crack

  26. 過去の山体崩壊 火山活動による山体崩壊

  27. 天然との比較1 マウナロア リフトゾーン マウナケア 主ダイクに沿った平行岩脈群 フアラライ 本研究 傾斜:低 マウナロア キラウエア

  28. 天然との比較2 エトナの火口分布 エトナ火山 本研究 傾斜:高 (Imbo, 1965; Macdonald, 1975 より作成)

  29. ハレアカア火山 山体崩壊2:ハレアカラ火山 ハナridge

  30. ラパルマス火山 山体崩壊3:テネリフェ島テイデ火山

  31. オアフ島 山体崩壊4:オアフ島

  32. エトナ火山 山体崩壊5:エトナ火山 B A

  33. 複成火山は円錐形 複成火山は円錐形 中央火道から常にマグマが供給され、水平面内の応力分布が均一な場合 水平面であらゆる方向の放射状ダイクが卓越 (Nakamura, 1977)より作成

  34. 放射状ダイク 放射状ダイク ■水平面内で応力が均一に働いている場合 あらゆる方向に火口ができる ■水平面内で差応力が働いている場合 最大圧縮方向に沿った火口が卓越 (Nakamura, 1977)より作成

  35. 富士山 今後、リフトゾーンが発達? 富士山の火口分布 富士山 愛鷹山 (Nakamura, 1977) (宮地, 1988)より作成

  36. ハワイRZ分布 ハワイ諸島のリフトゾーン分布 (Fiske and Jackson, 1978)

  37. 山体の体積とRZ リフトゾーンの長さと山体の大きさ ハワイ マウナロア >104km3 ガラパゴス フェルナンディナ 103km3 アイスランド スキャルド ブレイザー 16km3 (Walter and Troll, 2003)

  38. 結果 28° 結果 53° 23° 38° 主クラック   の方位→

  39. リフトゾーンの成因 リフトゾーンが発達する理由(中村,1980) 堆積物層 山体 深海堆積物層の上に火山体が急速に成長 海洋地殻 層内での間隙水圧の発生 σ1 せん断応力の低下による火山体の地滑り τ 滑り面 堆積物

  40. 成因の解釈 中村の解釈への検討 (Walter and Troll, 2003) 3方向のリフト 1,2方向 堆積物が与えるすべり面に偏りがある時、それに伴う岩脈の配向パターンによってリフトが発達

  41. 実験setting2 山体地形(傾斜)の影響 エトナ型 傾斜角=53° ハワイ型 傾斜角=28° 体積

  42. 山体応力場 火山体応力場

  43. まとめ 火山分布

  44. 地下構造 地下構造 (Press and Siever, 2001)

  45. 複成火山の内部 成層火山の内部 (Press and Siever, 2001)

  46. 用意するもの 野帳 ゼライス なべ PCBプレート 包丁 温度計 漏斗 着色水 定規 注射器 実験に使用するもの

  47. 水平面応力分布 水平面内応力分布 マグマが硬い地殻を押し広げようとする時、その仕事を最小とするように広がる。それに垂直な方向にマグマは広がる。

  48. まとめ まとめ

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