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膠原病の 治療 と日常生活 および 災害時 の対応に ついて

2011 年 10 月 30 日 全国膠 原病 友の 会栃木県支部 医療生活相談会 自治医科大学名誉教授  狩野庄吾. 膠原病の 治療 と日常生活 および 災害時 の対応に ついて. 発熱 疲れやすい 関節痛 筋肉痛. 膠原病. 膠原病と はどのような病気か. 蝶形紅斑 胸膜炎 腎炎 血管炎. 抗核抗体 リウマトイド 因子 高ガンマグロブリン血症. 全身性エリテマトーデス 強皮症(全身性硬化症 ) 多発性筋炎・皮膚筋炎 混合性結合 組織病( MCTD ) 結節性動脈周囲炎 (結節性多発動脈炎 ) 顕微鏡的多発血管炎 ウェゲナー肉芽腫症

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膠原病の 治療 と日常生活 および 災害時 の対応に ついて

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Presentation Transcript


  1. 2011年10月30日 全国膠原病友の会栃木県支部 医療生活相談会 自治医科大学名誉教授  狩野庄吾 膠原病の治療と日常生活および災害時の対応について

  2. 発熱 • 疲れやすい • 関節痛 • 筋肉痛 膠原病 膠原病とはどのような病気か • 蝶形紅斑 • 胸膜炎 • 腎炎 • 血管炎 • 抗核抗体 • リウマトイド因子 • 高ガンマグロブリン血症

  3. 全身性エリテマトーデス • 強皮症(全身性硬化症) • 多発性筋炎・皮膚筋炎 • 混合性結合組織病(MCTD) • 結節性動脈周囲炎(結節性多発動脈炎) • 顕微鏡的多発血管炎 • ウェゲナー肉芽腫症 • アレルギー性肉芽腫性血管炎 • 高安動脈炎(大動脈炎症候群) • 側頭動脈炎 • リウマチ性多発筋痛症 • 成人スティル病 • 関節リウマチ • 悪性関節リウマチ • フェルティ症候群 • 若年性特発性関節炎 • リウマチ熱 • ベーチェット病 • シェーグレン症候群 • 抗リン脂質抗体症候群 • サルコイドーシス 膠原病に含まれる病気

  4. 誘因回避 体質・素因 × 誘因・環境因子 • ステロイド薬 • 免疫抑制薬 • 免疫グロブリン療法 • 抗サイトカイン療法 • 生物学的製剤 • 血球除去療法 • 血漿交換療法 免疫担当細胞の異常/活性化 自己抗体・免疫複合体 炎症・臓器障害(皮膚・血管炎・腎障害など) • 対症療法 • 人工透析 • 血管拡張薬 膠原病の発症の仕組みと治療法

  5. 診断 • 病名の診断 • 活動性評価 • 臓器病変の診断 • 初期・活動期の治療 • 初期・ステロイド大量療法 → 漸減 • 副作用に注意 • 安定期の治療(維持療法) • ステロイド維持療法 • 日常生活の注意・誘因の回避 • 難治性病態の治療 • 肺高血圧症/間質性肺炎・肺線維症など 膠原病の治療

  6. 病名の診断(例)全身性エリテマトーデス 強皮症(併発)シェーグレン症候群、抗リン脂質抗体症候群病名の診断(例)全身性エリテマトーデス 強皮症(併発)シェーグレン症候群、抗リン脂質抗体症候群 • 活動性の評価(例)高活動性(活動期)   低活動性(安定期)   非活動性(寛解期) • 臓器病変の診断(例)全身性エリテマトーデスループス腎炎中枢神経系ループス強皮症強皮症腎間質性肺炎・肺線維症 膠原病の治療(1)診断の確定

  7. ステロイド投与量 初期大量投与 漸減療法 • 注意すること • 高血圧 • 糖尿病 • 胃潰瘍 • 感染症 • 興奮・多弁・不眠 • うつ • 注意すること • 骨粗鬆症 • 感染症 • 白内障 • 大腿骨頭壊死 • 動脈硬化 維持療法 膠原病のステロイド治療 副腎皮質機能抑制 治療経過

  8. 自己判断で減量・中止しない → 病気の悪化を来す • 初期・大量療法 • 食欲が出る → 摂取量をコントロール • 満月様顔貌(ムーンフェイス)→減量に伴って元通りになる • 内臓脂肪・皮下脂肪 → 減量が困難 • 感染症にかかりやすい → 人混みを避ける、マスクを使う • 維持療法 • 骨粗鬆症 → カルシウム・活性型ビタミンD・ビスホスフォネート • 筋力低下 → ウォーキング、軽い体操 • 副腎皮質機能抑制 → 手術・ストレス時には一時的に増量 ステロイド治療の重要なポイント

  9. 免疫抑制薬 • シクロスポリン(ネオーラル、サンディミュン) • タクロリムス(プログラフ) • ミコフェノール酸モフェチル(わが国では保険適応未承認) • 生物学的製剤 • TNF阻害薬(レミケード、エンブレル、ヒュミラなど) • IL-6阻害薬(アクテムラ) • T細胞活性化阻害薬(オレンシア) • IL-1阻害薬(アナキンラ:わが国では未承認) • B細胞活性化阻害薬(リツキシマブ、ベリムマブ:未承認) • 肺高血圧症治療薬 • プロスタサイクリン誘導体(フローラン、ケアロードLA) • エンドセリン受容体拮抗薬(トラクリア) • ホスホジエステラーゼ5阻害薬(レバチオ、ベラサス) 膠原病の新しい治療薬

  10. 免疫抑制薬 • シクロスポリン(ネオーラル、サンディミュン) • ステロイド抵抗性のネフローゼ症候群 • 眼症状のあるベーチェット病 • 皮膚筋炎・多発性筋炎に合併する間質性肺炎(保険適応外) • タクロリムス(プログラフ) • 関節リウマチ • ループス腎炎(ステロイド抵抗性) • ミコフェノール酸モフェチル(セルセプト) • ループス腎炎(保険適応外) • 生物学的製剤 • 肺高血圧症治療薬 膠原病の新しい治療薬(2)

  11. 免疫抑制薬 • 生物学的製剤 • TNF阻害薬(レミケード、エンブレル、ヒュミラなど) • 関節リウマチ • IL-6阻害薬(アクテムラ) • Castleman病 • 関節リウマチ • 若年性特発性関節炎 • T細胞活性化阻害薬(オレンシア) • 関節リウマチ • IL-1阻害薬(アナキンラ:わが国では未承認) • B細胞活性化阻害薬(リツキシマブ、ベリムマブ:未承認) • 肺高血圧症治療薬 • プロスタサイクリン誘導体(フローラン、ケアロードLA) • エンドセリン受容体拮抗薬(トラクリア) • ホスホジエステラーゼ5阻害薬(レバチオ、ベラサス) 膠原病の新しい治療薬(3)

  12. 自分の病気をよく知ろう • 膠原病ハンドブック 第3版(2011年) • 家族の理解を得よう • ともに歩む仲間を作ろう(友の会) • 何でも相談できる主治医(かかりつけ医)を持とう・ 専門医と家庭医との連携診療も • 病気の活動性に波がある → 無理をせず、ゆとりを • 病気の再燃を防ぐ生活の工夫をしよう • 何よりも、明るく、楽しく、前向きに 膠原病とともに生きるには

  13. 過労・ストレス • 紫外線(日光) • 感染症 • 妊娠・出産 • 寒冷→レイノー現象 • 安静・休養(精神的・身体的) • 海水浴・炎天下の運動を避ける(日傘・日焼け止めクリーム) • 流行時の外出を避けるマスク着用・うがい・手洗い • 活動性のコントロール腎不全・肺高血圧症のないこと【注意すべき病態】・ 抗リン脂質抗体症候群・ 抗SS-A抗体陽性 • 手足の保温(手袋・靴下) 病気の再燃の誘因と予防対策

  14. (例)全身性エリテマトーデスの発症直後・活動期(例)全身性エリテマトーデスの発症直後・活動期 症状:発熱、蝶形紅斑、関節痛、易疲労、全身倦怠 • 全身の安静・休養:入院 • 精神の安静・休養: • エリテマトーデスなんて聞いたことがない病気だわ • 難病なんですって • 治るのかしら、学校は、職場はどうなるのかしら • 関節の安静: 痛む関節を無理に動かさない。 • 関節可動域の維持:入浴後にゆっくり動かす • 筋力の維持: 温水プールで水中歩行 • 過労・精神的ストレスを避ける • 年度末の残業、近親の重病・死亡が契機で再燃例も 日常生活の注意:安静・休養

  15. 発病・再燃の実例 • 友人と海水浴に行った後で、発熱、蝶形紅斑で発病 • 農業高校の野外実習後に、発熱、関節痛、日焼け • 子供の運動会を炎天下で応援→日焼け(水疱)で再燃 • 海外旅行で登山(高原散策)→帰国後に発熱、紅斑 • 対策 • 海水浴、登山、スキー、熱帯への海外旅行を避ける • 夏は日中の外出を避ける • 長袖、日傘、つばひろ帽子、日焼け止めクリームを使う • 光線(日光)過敏症のない人は、あまり神経質にならない 日常生活の注意:紫外線対策

  16. 感染症(インフルエンザなど)流行時の注意 感染症(インフルエンザなど)流行時の注意 • 人混み、満員電車などへの外出を控える • マスクの着用 • 帰宅後のうがい、手洗い • 予防接種 • 弱毒性生ワクチン(麻疹、風疹、おたふく、ポリオ、BCG) ステロイド大量、免疫抑制薬服用中は原則として避ける • 不活化ワクチン(インフルエンザ、肺炎球菌など):接種可能 • トキソイド(ジフテリア、破傷風):接種可能 ※ 主治医と相談し、その指導を受ける • 感染症の再活性化: 肺結核、ウイルス性肝炎(B型肝炎) 日常生活の注意:感染症対策

  17. 結婚 • 全身性エリテマトーデス:若い女性に多い→結婚も視野に • 将来のパートナーとその家族が病気を理解し、共に歩む • パートナーと患者同席で、病状の説明、質問に答える • 妊娠・出産・育児 • ステロイド維持量で半年以上、活動性がコントロール • 重大な臓器合併症がない:腎不全、肺高血圧症など • 妊娠・出産を契機に活動性が高まる可能性を理解 • 妊娠中、育児をサポートする家族がいる ※ 主治医と相談し、その指導を受ける • 特殊な合併症:抗リン脂質抗体陽性、抗SS-A抗体陽性 日常生活の注意:妊娠・出産

  18. 安全の確保と避難 • 自分の安全:地震・津波・洪水・地滑りなどから身を守る。 • 自宅の安全:火の用心(ガス・電気) • 帰宅経路の安全:交通機関・道路の状況 • 避難先の事前決定 • 連絡(無事か、救援が必要か)→電話、メール • 家族、勤務先、友の会など • 被災直後に発信(重要) • 飲料水・非常食は、5日分を常備(少なくとも 3日分) • 薬(ステロイド、降圧薬など)は、10日~2週間分の予備を • 避難所での生活: 災害時の対応について

  19. 安全の確保と避難 • 連絡(無事か、救援が必要か)→電話、メール • 飲料水・非常食は、5日分を常備 • 薬(ステロイド、降圧薬など)は、10日~2週間分の予備を • 健康手帳(自分の病気、常用薬、検査データ、主治医など) ※ くすり手帳があれば、他の医療機関を受診するとき役立つ • 避難所での生活: • トイレ・水分摂取を我慢しない。 • 粉塵対策(清掃・マスクの着用・土足厳禁) • 布団・寝袋の下に段ボールを敷くと暖かい。 • 適度の運動・ウォーキングを毎日(エコノミークラス症候群予防) • 体の不調・心の悩みを人に打ち明ける(こころのケア) • 着替えの下着、とくに靴下が必要。 災害時の対応について(2)

  20. 常時身につけておくもの(ハンドバッグなどでなく、洋服のポケットに ※)常時身につけておくもの(ハンドバッグなどでなく、洋服のポケットに ※) • 身分を証明するもの(運転免許証のコピーなど) • 連絡先カード(家族・勤務先・遠方の親類※※) • 健康保険証の写し • 薬のリスト(お薬手帳のシールなど) ※津波・がれきの下からの救出時、遺体捜索時に  女性の場合、本人確認ができないことが多い。※※自宅・勤務先も同時に被災して連絡が取れない場合、  遠方の親類などに連絡することがある。 • 非常持出品(リュックサックに) • 災害時必需品 東日本大震災の経験から(1)

  21. 常時身につけておくもの(ハンドバッグなどでなく)常時身につけておくもの(ハンドバッグなどでなく) • 非常持出品(リュックサックに) • 常用薬(10日分) • 貴重品(現金、通帳・証券・土地家屋の登記書類の写し) • 身分証・健康保険証・連絡先カード • 救急・安全(救急医薬品、ホイッスル) • 携帯ラジオ、携帯電話、充電用電池(ソーラー充電器)※ • 飲料水(ペットボトル・水筒)、非常食(乾パン・クラッカー) • 日用品(ナイフ、懐中電灯、マッチ、筆記用具、メモ用紙) ※ 停電で充電できなければ、携帯電話は数日で使えなくなる。 • 災害時必需品 東日本大震災の経験から(2)

  22. 常時身につけておくもの(ハンドバッグなどでなく)常時身につけておくもの(ハンドバッグなどでなく) • 非常持出品(リュックサックに) • 災害時必需品 • 飲料水・非常食 5日分(最低 3日分)乾パン、缶詰、インスタントラーメン、アルファー米乳幼児:ミルク、離乳食などチョコレート(高カロリー) • 安全靴、ヘルメット・防災ずきん、ゴーグル、防塵マスク、軍手※ ガラス・陶器の破片が散乱、粉塵が舞い上がる。 • 衣類(雨具、下着、靴下、毛布、冬は防寒具) • 日用品(缶切り、ナイフ、マッチ、予備のメガネ、油性ペン、キッチン用ラップ、ごみ袋、ティッシュペーパー、粘着テープ、タオル、紙コップ、紙皿、カセットコンロ)※ 断水の時、皿・スプーンをラップで覆って使うとよい。 東日本大震災の経験から(3)

  23. 精神的ストレスと身体的過労が同時に加わる。 精神的ストレスと身体的過労が同時に加わる。 • 水分摂取の不足は腎機能低下患者にマイナスの影響 • 粉塵、感染症は、シェーグレン症候群、間質性肺炎・ 肺線維症の患者に負担となる。 • ステロイド薬・降圧薬などの中断は病気を悪化させる。 対策 • 主治医や避難所の医療チームに相談する。 必要なら一時的にステロイドを増量する。 • 水分は十分にとる。トイレに行くのを我慢しない。 • マスクを着用、粉塵をこまめに拭きとってもらう。 • 適度の運動を毎日行う。(散歩、軽い体操など) 膠原病患者への災害の影響

  24. 全身性エリテマトーデス(SLE)をよく知ろう • SLEと診断されたとき、不安、悩みを抱き、抑うつ状態になるのは自分だけではない • 積極思考を持とう • 家族、友人、同僚、社会福祉関係者などの頼れる味方があることを考えよう • 自分の目標を設定:体調により適宜変更 • ストレスに対処する方法を身に付けよう Living with Lupus(米国NIHのSLE患者向けパンフレット)

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