運搬作業における貨物高さの 人体負荷への影響について

1. 運搬作業における貨物高さの人体負荷への影響について運搬作業における貨物高さの人体負荷への影響について 流通情報工学課程 ２００２７２４　田中　翔

2. はじめに 物流現場 労働集約型産業 労働人口の減少・少子高齢化 人力作業 労働力不足 新総合物流施策大綱 女性や高齢者のためにも物流作業環境の改善が必要

3. 運搬作業について 運搬作業は重要 人力が必要 ピッキング 流通加工 荷役 保管 包装 仕分け 運搬作業の問題点 事故の発生 筋骨格系疾患の危険性 無理な姿勢での作業負担をかけない作業 作業が非効率 作業者側から見た作業改善が必要！

4. 作業負荷 ある作業における人体への負担量　 　　　　　　　　（負担量：筋肉にかかる負担と腰への圧力 ） 人体負荷と作業改善 作業負荷大 筋骨格系疾患や事故の原因 作業負荷を減らす作業改善が必要 必要項目 改善事例 定量的 定量的なものが少ない 客観的 比較・傾向が多い 現場での計測

5. 貨物高さの重要性 疲労 企業に行ったアンケート 荷姿の違い 姿勢が変化 《貨物の寸法に注目！》 ＝ 作業改善が 必要 人体負荷の増加 無理な姿勢

6. 筋電計 APAS 研究目的 物流作業 運搬作業 ①貨物高さの違いによる　　　 　定量的人体負荷の算出 ②貨物高さの違いによる 　体の部位と腰の関係 貨物高さ ① 定量的 人体負荷 客観的 現場での計測 ① ① 筋負担 腰への負担 関係性 ②

7. 実験概要 重さ12kg 統一 表面筋電位の計測 貨物高さ（cm） 90 60 腰への圧力の算出 30 実験を上から見た図 2ｍ 助走部分 計測終了 計測開始 被験者5人を対象に 30cm、60cm、90cmを各4回 カメラ

8. 抗重力筋 歩行のための筋肉 腰の圧力 負荷調査 貨物を持つための筋肉 三角筋 上腕二頭筋 広背筋 圧迫力 剪断力 とう側手根屈筋 大腿直筋 ひふく筋

9. 1サイクル 右足を着地してから次に右足が着地するまでの時間（2歩） 1サイクル

10. 筋電計 APAS 人体負荷 実験結果 運搬作業 貨物高さ 90cm 30cm 60cm （筋負担の単位はｍV/サイクル、腰の圧力の単位はN）

11. 解析①－貨物高さと負荷－

12. ・・・貨物高さ30cm ・・・貨物高さ60cm ・・・貨物高さ90cm 解析②－筋肉と腰（圧迫力）の負荷－ 手首の筋負担 腕の筋負担 腰の圧迫力 腰の圧迫力 大腿の筋負担 腰への負荷が重要！ 腰の圧迫力

13. 相関係数　-0.49118 負の相関関係 筋負担と腰の圧迫力の関係 ・有意性の判定 データ使用可 ・ 腕と腰の圧迫力の関係 腕の筋負担 腰の圧迫力

14. 結論① 貨物高さ 30cm60cm90cm 筋電位 腰の圧力 筋負担 腰への負荷 負荷調査実験によって貨物高さの違いによる 　　　　　　　　　　　　　　　　筋電位及び腰の圧力を測定・算出 貨物高さによる筋負担・腰への負荷の変化に違い

15. 結論② 貨物高さ 負の相関関係 腰の圧迫力 腕の 筋負担 貨物高さの変化によって腰の圧迫力の増加に伴い腕の筋負担が減少する負の相関関係がある 増 腕の 筋負担 腰の圧迫力 減 増 減

16. 今後の課題 • 今回は貨物高さという要素に対しての検討を行ったが、その他の要素についての検討 • 筋電位と腰の圧力の関係だけではなく、要素間の関係についての検討 • 筋電計やＡＰＡＳによって定量的に算出した時、どの程度の負荷によって怪我をする等の基準を作成 • 運搬作業だけではなく、物流作業全体の作業の要素についても検討し、物流作業自体や作業環境を改善

17. ご清聴ありがとうございました