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光ファイバー. 光ファイバーは、離れた場所に光を伝える伝送路である。. 光ファイバーの特長. 電磁気の影響を受けずに極細の信号線で高速信号が長距離に伝送出来るため、デジタル通信を中心に多くの通信用途に使用されている。 2008 年現在、 1 本の光ファイバーの伝送能力は 100Tbps を越える程度である。無中継での伝送では 100km 間隔のものが実用化されている。. 光ファイバーの構造.
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光ファイバー 光ファイバーは、離れた場所に光を伝える伝送路である。
光ファイバーの特長 電磁気の影響を受けずに極細の信号線で高速信号が長距離に伝送出来るため、デジタル通信を中心に多くの通信用途に使用されている。2008年現在、1本の光ファイバーの伝送能力は100Tbpsを越える程度である。無中継での伝送では100km間隔のものが実用化されている。
光ファイバーの構造 光ファイバーはコア(core)と呼ばれる芯とその外側のクラッド(clad)と呼ばれる部分、そしてそれらを覆う被覆の3重構造になっている。クラッドよりもコアの屈折率を高くすることで、全反射や屈折により出来るだけ光を中心部のコアにだけ伝搬させる構造になっている。コアとクラッドはともに光に対して透過率が非常に高い石英ガラスまたはプラスチックでできている。 また、被覆がないコアとクラッドのみの状態を単に「光ファイバー」と呼び、光ファイバーの表面をシリコーン樹脂で被覆したものを「光ファイバー素線」、光ファイバー素線をナイロン繊維で被覆したものを「光ファイバー芯線」、光ファイバー芯線を高抗張力繊維と外皮で被覆したものを「光ファイバーコード」とする呼びかたもある。複数の光ファイバー芯線に保護用のシースと呼ばれる被覆をしたものを光ファイバー・ケーブルと呼ぶこともある。
光ファイバーの歴史 1930年、ガラス製のファイバーに光を導く最初の実験をしたのはドイツのラム(H.Lamb)だった。1936年に、逓信省研究所の関杜夫、根岸博が、光線の全反射を利用し、導管の湾曲部にはプリズム・レンズを用いて光線信号を伝送する光線導管による光通信を考案、特許を出願している。1958年になるとガラスファイバーの芯を違う種類のガラスで巻くという、コアとクアッドによって構造される石英ガラスファイバーがイギリスのカパニー(N.S.Kapany)によって考案される。1964年、西澤潤一は、ガラスファイバー内の屈折率を中心から周辺に向かって段階的に変化させ、入射角の異なる光をファイバー内で収束させる自己集束型光ファイバーの概念を確立し、自己集束型光ファイバーによる光通信の可能性について、特許出願により世界で初めて言及した。そして1965年、チャールズ・K・カオの論文により、ガラスの不純物濃度を下げれば光の損失を低減できるので、損失率が20dB/kmであれば通信用の光ファイバーに利用できる旨の提案がなされ、実用化に向けて大きく前進した。カオは光通信用の光ファイバーに対する先駆的な貢献に対し、1996年に日本国際賞、2009年にノーベル物理学賞を受賞した。翌1966年には西澤の研究は日本板硝子と日本電気によってセルフフォーカスファイバー「セルフォック」として実現されるが、その時点では60dB/kmが限度であった。