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4. 肝硬変とその合併症. 肝硬変症とは. 肝硬変症とは. 原因. 肝臓に線維が多くなり,肝臓が硬くなって正常な機能を果たせなくなる 状態. 代 償 期. 肝硬変であるが , その症状がない時期. 非代償期. 黄疸 , 腹水 , 脳症などの症状がある時期. その他:自己免疫性肝炎,原発性胆汁 性肝硬変,原発性硬化性肝硬 変など. 肝硬変症にみられる自覚症状. 肝硬変症でみられる身体所見. 肝硬変の重症度. 肝硬変の重症度は,肝臓の残された機能で見る. チャイルド ピューの分類. A; 5-6 点, B; 7-9 点, C; 10-15 点.
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4 肝硬変とその合併症
肝硬変症とは 肝硬変症とは 原因 肝臓に線維が多くなり,肝臓が硬くなって正常な機能を果たせなくなる 状態 • 代 償 期 肝硬変であるが, その症状がない時期 • 非代償期 黄疸, 腹水, 脳症などの症状がある時期 その他:自己免疫性肝炎,原発性胆汁 性肝硬変,原発性硬化性肝硬 変など
肝硬変の重症度 肝硬変の重症度は,肝臓の残された機能で見る. チャイルド ピューの分類 A; 5-6点,B; 7-9点,C; 10-15点
肝硬変症の予後 死因 3大死因 肝臓癌、肝不全、消化管出血 生存率
肝硬変の合併症とその対策 合併症に対する治療
食道静脈瘤 ●出血時 ●治療後
内視鏡的静脈瘤硬化療法 硬化術(EIS) 結さつ術(EVL)
腹水と鼓腸 腹水 (水が多い) 鼓腸 (ガスが多い)
肝性脳症(肝性昏睡)とは • 肝性脳症(肝性昏睡)とは 肝臓の機能が低下して,有害物質が除去できなくなり精神神経症状をきたした 状態 • 症状とその程度 • 睡眠障害,多幸感,判断力低下 • 眠りがち,羽ばたき振戦,時間や場所がわからない. • ほとんど眠る,意識障害,暴れたりする. • 意識消失,昏睡
肝性脳症の誘因と治療 • 誘因 • 便秘,高たんぱく食,出血 • 治療 • 便通,低たんぱく食,出血対策 • 合成2糖類,抗生物質 • 分岐鎖アミノ酸
肝硬変から肝癌の発生 • ウイルス性肝硬変では,肝癌の発生がある. • C型では年率5~7% • B型ではやや低く,頭打ちとなる.10年で30%程度 • アルコール性肝硬変では,まれに発癌する. • 肝癌は局所的に処理をしても,他部位での再発の 問題がある. • 転移の多い臓器 • 肝内,肺,骨,副腎など • GOT,GPTの低い症例では 発癌も少ない.
局所療法 エタノール注入療法(PEIT) マイクロ波凝固療法(MCT) ラジオ波熱凝固療法(RF) 血管造影法 経動脈的塞栓療法(TAE) 動脈内抗がん剤注入療法(TAI) リザバー動注療法 外科的切除術 開腹切除術 腹腔鏡下 肝切除術 ラジオ波(RF) 凍結療法 肝移植術 生体肝移植 脳死体肝移植 再発予防 非環式レチノイド? ビタミンK? 免疫療法? 肝がん治療の選択
肝癌の治療 PEIT(エタノール局注) RF(ラジオ波)
肝移植の現状 • 米国では年間約5千例の肝移植が行われ, 全世界では 年間約1万例に達する. • 治療成績 1年生存 90% 5年生存 70% • 対象 • 良性胆道疾患,先天性代謝異常,非ウイルス性肝硬変 などが優先されてきた. • 抗ウイルス剤やインターフェロンの使用により, ウイルス性肝疾患にも適応は拡がってきている. • 日本では • 文化的違いからか,脳死肝移植は進んでいない. • 生体肝移植ではドナーの問題,経済的問題が残される.
肝硬変患者における運動療法とBCAA療法 62 才, 男性, HCV 陽性 腹水 3L 94/8 EVL 96/4 TAI 2002/7 開腹手術 S1 96/10 TAE (4cm) 運動 BCAA granule ED with BCAA オリゴ糖 3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 ALB TB PT NH3 70 50 30 • 96 97 98 99 2000 93 96 97 98 99 2000 2001 2002 C B A
TBil 0.9 DBil 0.1 TP 8.4 Alb 4.7 γglob 16.4% PT 96% BTR 5.1 AST 25 ALT 24 GGTP 95 ALP 238 CHE 302 RBC 478万 PLT 15.1万 B型肝硬変 59歳 男性 AA
1999年1月3日より吐血と下血がつづき、1月5日に救急外来に受診した。1999年1月3日より吐血と下血がつづき、1月5日に救急外来に受診した。 Hbは3.0g/dlと高度の貧血を認め、緊急内視鏡にて食道静脈瘤からの出血を認め、入院となった。 以前よりB型肝炎ウイルスが陽性であることが指摘されていた。 飲酒;平均日本酒5合/日 ウイルス性肝硬変患者(B型肝炎)と飲酒
入院時検査所見(1999/1) TBil 3.5mg/dl アルブミン 2.6g/dl PT 33% 腹水 中等度 脳症 なし CPスコア 12点 Grade C 2004年現在の状態 TBil 1.2mg/dl アルブミン 3.9g/dl PT 80% 腹水 なし 脳症 なし CPスコア 5点 Grade A 肝硬変としての重症度
アルコール性肝障害患者 • 42歳 男性 • 2ヶ月前より食欲不振となり、倦怠感も強くなったため受診した。 • 以前はかなりアルコールを飲んでいたが最近はあまり飲まなくなっていたという。 • 経営者でもあり、ストレスもかなり多い。
TBil 6.8 DBil 4.3 TP 4.7 Alb 2.6 γglob 19.3% PT 54% NH3 17 AST 290 ALT 499 GGTP 880 ALP 616 CHE 132 RBC 331万 PLT 13.6万 アルコール性肝障害 42歳 男性
今月の推薦図書 • 坪野吉孝: 食べ物とがん予防、 文春新書 • 米国対がん協会 坪野吉孝訳:「がん」になってからの食事療法 ー米国対がん協会の最新ガイドー、 法研 • 池見酉次郎: ヘルスアート入門、 創元社 • 加藤眞三: 肝臓病教室のすすめ、 メディカルレビュー社 • ウォルターC.ウィレット 前田和久訳 太らない、病気にならない、おいしいダイエット ハーバード・メディカル・スクール公式ガイド 光文社、 • 加藤眞三: 肝臓病生活指導テキスト 南江堂 • 加藤眞三: 患者の生き方 春秋社