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心のケア

セルフケア. トラウマ治療 薬物療法、長時間曝露、EMDR、動作療法 … トラウマカウンセリング. 医師・臨床心理士. 家族. 教師・保健師・社会福祉士. 被害者. ストレスマネジメント トラウマケア. 1,災害・事件の衝撃 (戦慄恐怖;トラウマ) 2,喪失 (愛する人を亡くす) 3,生活ストレス (仮設住宅・報道被害・ ... ). サポート. 同僚・友だち. トラウマの心理教育 トラウマのセルフチェック 感情のセルフコントロール 恐怖体験の表現 回避へチャレンジ 二次的受傷の防止 絆の力 . 心のケア. 身近な人による適切なかかわり

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心のケア

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Presentation Transcript


  1. セルフケア トラウマ治療 薬物療法、長時間曝露、EMDR、動作療法… トラウマカウンセリング 医師・臨床心理士 家族 教師・保健師・社会福祉士 被害者 ストレスマネジメントトラウマケア 1,災害・事件の衝撃 (戦慄恐怖;トラウマ) 2,喪失 (愛する人を亡くす) 3,生活ストレス (仮設住宅・報道被害・...) サポート 同僚・友だち トラウマの心理教育 トラウマのセルフチェック 感情のセルフコントロール 恐怖体験の表現 回避へチャレンジ 二次的受傷の防止 絆の力  心のケア 身近な人による適切なかかわり 生活ストレスへの対処 二次的受傷(うわさ・中傷)の防止 喪の作業  文集・献花・メモリアル (心の中に亡くなった人を生かす作業)

  2. 台風23号豪雨災害(2004.10.20)支援での小学校での活動台風23号豪雨災害(2004.10.20)支援での小学校での活動 • 全校児童の家庭の1/3 が床上浸水 • 家族・児童に死者・けが人はなし • 2階に避難、車・電気製品・などを失う • 1-2週間は、まったく落ち着いていた • 3週間目ぐらいから、保健室へ行く児童、教室に入れない児童、庭で水害ごっこ • スクリーニングテスト、個別カウンセリングをボランティアで、とりわけ落ち着かない小学4年生のクラスにストレスマネジメント授業

  3. 災害1ヶ月後のストレスマネジメント授業 Ⅰ.休憩時間にすること  1)机を後ろに片づけて、椅子だけにする。 半円形に、2列に、ならんで、座る。ワークでペアが作れるように、前後で、同性同士になるように、子どもたちに椅子をならべてもらう。  2)用意するものは、筆箱と下敷き。 (A4ボードに気分チェックシートと鉛筆をこちらで準備しておく方がいい)  3)休み時間に、文字カードと表情絵をはっておく。 Ⅱ.45分の流れ 1,心理教育(15分)  2,今の気分チェック(3分)  3,体験ワーク   1)眠るための漸進性弛緩法(8分)   2)がんばり方と気持ちの切り換え(7分)   3)絆のワーク(9分)  4,今の気分チェックと感想(3分)

  4. 感想 • 私は人形がとてもおもしろかったです。かたに手をおいてもらうととてもきもちよかったです。(5→0) • この授業はとてもわかいやすいし、体でかんじるので、とてもきもちがおちつきました。とってもたのしくなり、友だちともう一度やってみたいです。(6→1) • とてもすっきり!いまのきぶんはとてもいいきぶん!(19→5) • ぼくはこんなじゅぎょう初めて、からだじゅうがすっきりしました。(0→0) 教師の感想: 台風のことは話してはいけないという雰囲気があった。しかし、あの授業の後は、そういった雰囲気がなくなった。昼休みも、できるだけ、子どもと話しをしようとした。子どもは、いっぱい話すんですね。あれから、落ち着いていったように思います。

  5. 教師、EAP、保健師、臨床心理士、医師 ストレスマネジメント教育 User子ども労働者クライエント患者被災者対人援助職 ストレスについて学ぶ ストレスを調べる セルフ・ケア セルフ・ コントロール ストレスへの対処を学ぶ 活用する ストレスマネジメント 認知療法 認知行動療法 催眠療法 動作療法 来談者中心療法 認知・思考法 リラクセーション アファメーション ペア・リラクセーション 傾聴 臨床心理士、医師 2001年 日本ストレスマネジメント学会発足 冨永(2005)

  6. 震災・学校支援チーム(EARTH:Emergency And Rescue Team by School staff in Hyogo)発足;平成12年4月 目的;阪神淡路大震災での支援に応えるため ☆平成11年トルコ大地震・台湾大地震台中日本人学校 ★平成12年4月;北海道有珠噴火災害 ★10月 鳥取西部地震 ★平成15年7月 宮城県北部地震 ★平成16年10月 台風23号豪雨災害 ★10月 新潟中越地震 EARTH 指導員養成講座上級修了者 教育復興担当職員 学校栄養職員で震災対策経験者 看護教諭で震災対策経験者 事務職員で震災対策経験者 カウンセラー(臨床心理士等) (150名) EARTH運営委員会 学識経験者 県教育委員会 教育長会 校長会 学校更正会 兵庫県教職員 事務局 県教育委員会 総務課教育企画室 学校給食班、学校教育班、心のケア班、避難所運営班 (兵庫県教育委員会)

  7. 2005年5月12日~16日  スリランカ・第1段階 (福岡・高橋・神田)2005年6月18日~25日 スリランカ・第2段階(福岡・高橋・神田・諏訪・冨永)2005年6月26日~30日 インドネシア・アチェ・第1段階(福岡・高橋・神田・諏訪・冨永) 2005年7月21日~29日 インドネシア・アチェ ・第2段階(福岡・高橋・神田・諏訪・冨永)2005年11月29日~12月2日 タイ・バンコク; 太平洋ツナミシンポジウム 13カ国130名 スリランカ・インドネシア(アチェ)から家族を亡くした教師報告2006年2月25日~26日 日教組第55次全国教研(三重県) スリランカから4名の両親らを亡くした子ども来日

  8. 12日間教師研修プログラム 第1段階 プログラム確定会議 第2段階 全国からリーダー教員      (教師カウンセラー含む)30名 5日間JTU(EARTH)、7日間(現地精神科医・臨床心理士) 第3段階 リーダー教員が200名の教師を        トレーニング Community empowerment

  9. プログラム構成;高橋哲

  10. Aceh • スマトラ島北部アチェ特別州;全人口340万人 • 宗教;96%がイスラム教徒 • 350年にわたるオランダの植民地支配にも40年にもわたって抵抗を続け、その後もオランダに対し、領主層の封建的特権を認めさせた「輝ける歴史」を誇る特別州である。 • アチェでは自治独立を求める武装組織「自由アチェ運動(GAM)」を結成し、内戦が続く。(2005年8月、停戦協定) • 豊富な資源;インドネシアで採掘される天然ガスの三分の一をアチェは生産する。その他石炭、鉄、金等の豊富な地下資源をアチェは埋蔵している。

  11. A,神に感謝します。日本の先生に心からの挨拶を申し上げます。職業学校で働いています。カウンセリングティーチャーです。津波被害者の一人です。二人の娘を亡くし、母を亡くし、黒い海に飲まれ、消えない傷がまだ体についています。この悲しい経験に打ち勝とうとしています。キャンプに行って体験をシェアしようとしています。教育プログラム、ゲームなどを通して、なんでも教育に関することを使ってです。母親へのプログラムも作っています。A,神に感謝します。日本の先生に心からの挨拶を申し上げます。職業学校で働いています。カウンセリングティーチャーです。津波被害者の一人です。二人の娘を亡くし、母を亡くし、黒い海に飲まれ、消えない傷がまだ体についています。この悲しい経験に打ち勝とうとしています。キャンプに行って体験をシェアしようとしています。教育プログラム、ゲームなどを通して、なんでも教育に関することを使ってです。母親へのプログラムも作っています。 • B,中学校の校長です。津波で学校は何も残っていません。元の土地だけです。24人の先生が亡くなりました。400人の生徒のうち70人しか残っていません。70人の中で15%生徒の両親はまだ健在ですが、25%の生徒は両親を亡くしました。同じ地域の4つの学校がひとつの学校で勉強しています。多くの先生がまだトラウマを抱えており、ひとり一人が家族のメンバーをなくした人たちです。私は義理の息子を亡くしました。

  12. C,中学校の教員です。妻を亡くしました。彼女は小学校の先生でした。病院で働いていた息子を亡くしました。次の息子は政府で働いていて行方不明です。一番若い息子は水上警察で働いていて、仕事中に亡くなりました。今ひとりです。家族のほかのファミリーは一人もいません。私の地域では私のように、家族をみんな亡くした人は普通です。20人の先生が亡くなりました。トラウマを持った先生がトラウマを持った生徒をトラウマの状況で教えなければなりません。個々の教科を教えるのは十分に出来ません。集中力の関係で30分しか授業が出来ないからです。C,中学校の教員です。妻を亡くしました。彼女は小学校の先生でした。病院で働いていた息子を亡くしました。次の息子は政府で働いていて行方不明です。一番若い息子は水上警察で働いていて、仕事中に亡くなりました。今ひとりです。家族のほかのファミリーは一人もいません。私の地域では私のように、家族をみんな亡くした人は普通です。20人の先生が亡くなりました。トラウマを持った先生がトラウマを持った生徒をトラウマの状況で教えなければなりません。個々の教科を教えるのは十分に出来ません。集中力の関係で30分しか授業が出来ないからです。 • D,ガイディングとカウンセリングの教師をしています。中学校です。津波のやってくるところに学校があって、500いた生徒が、19人だけになってしまいました。学校の建つ位置がとても悪かったのです。95%の先生が亡くなりました。まだ、避難所やテントに住んでいます。親戚がいればラッキーなほうです。学校は別の場所の中学校に統合されました。3つの学校がひとつの学校で勉強しています。

  13. E,教育省で働いています。家は安全でした。教育省のオフィスは日本からサポートに来てくれてうれしく思います。E,教育省で働いています。家は安全でした。教育省のオフィスは日本からサポートに来てくれてうれしく思います。  精神とメンタルヘルスを、今日、多くの国が、やってきて、サポートやアシストをしてくれています。特に教育で、トラウマと教育の質を改善するためにです。  たとえばユニセフです。ユニセフは100人の教師に対して6日でトラウマカウンセリングのトレーニングをしました。ペンシルベニア大学が84人の小学校の先生にトレーニングを行ないました。トラウマカウンセリングを行なう前にこの大学は、数学、言語、芸術、科学などの科目のサポートも行ないました。  アチェで2,887名の先生がなくなったり行方不明になったりしています。24,972名の子どもがなくなったり行方不明になったりしています。  ここでは財政に問題があります。どんな種類のトレーニングも意味がありますが、教師の給料には限度があります。教師をサポートしなければならないが、お金が限られています。そんなの多くの先生を招くことが出来ないのです。今のお金では。自力では移動できないのです。それが問題です。

  14. アチェでの課題、 宗教と文化、涙を流すことF.(心理学者) 「文化と宗教を考慮しないどんなアプローチも、ここでは失敗してきたのをみてきました」A.「私の所に来たある紳士が言いました。聖職者の前では泣けなかったが、あなたの前では泣くことができた。感謝します。」G.「私は夫も子どもも親も全てを亡くしました。残っているのは魂だけです。私は床を転げ回って...でも、私は泣かなかった。」アチェでの課題、 宗教と文化、涙を流すことF.(心理学者) 「文化と宗教を考慮しないどんなアプローチも、ここでは失敗してきたのをみてきました」A.「私の所に来たある紳士が言いました。聖職者の前では泣けなかったが、あなたの前では泣くことができた。感謝します。」G.「私は夫も子どもも親も全てを亡くしました。残っているのは魂だけです。私は床を転げ回って...でも、私は泣かなかった。」

  15. 2006.12子どもへのストレスマネジメントをベースにしたトラウマカウンセリングの実施2006.12子どもへのストレスマネジメントをベースにしたトラウマカウンセリングの実施 目的 ツナミで家族を失ったり被害にあった高校生への心のケア(ストレスマネジメントをベースにしたグループトラウマカウンセリング)プログラムを作成し、その効果を検討すること。ツナミトラウマにふれる授業によって、心理的にさらに不安定・悪化する生徒がいないかを重要な視点とした。 方法 1)参加者 高校生42名(家族を亡くした者は31名、ツナミを直接経験した者18名)。実施した高校は海岸から約5kmほどの位置にあった。参加者は、とりわけ被災状況の厳しい生徒を学校が募った。

  16. 2)実施日時 2006年12月8日午後2時から3時30分

  17. 結果

  18. ある高校生へのトラウマカウンセリング 高校2年生、女子、両親といっしょにツナミにのまれ、両親死亡。グループセッション後に、校長の依頼でカウンセリングを行う。 小さな部屋で通訳を通して相談に応じる。 「毎日、ツナミの夢をみて目が覚めます。あれからずっとです」 <カウンセリングで、そのことに向き合った方がいいといわれています。どうしますか?> 「はい、やってみます」 トラウマイメージ動作法に導入。 その夢をスクリーンに浮かべてもらう。はじめは苦痛度100.ツナミが押し寄せて、呑まれる前に、そこで目が覚めると訴える。 <こんな夢が見られたら?> 「最近、両親が夢にでてきて、看護師になりたい私を励ましてくれた」 イメージの中で、両親との対話をすすめる。苦痛度は20にさがる。 カウンセリング後、コーディネーターに、奨学金の不安を抱えていることを伝え、現実的対処もお願いした。

  19. トラウマやPTSDはみえにくい! • 眠れない、イライラする、悪夢をみる、集中できない、思い出せない、避ける、物事への興味がわかない、自分を責める、孤独感、無力感、不信感 • 会話はきちんとしている • 行動レベルへの変化が起こってから、心の変化に気づく  → 出社できない、登校できない、・・・

  20. トラウマ反応と心のケア 1-2 月 6ヶ月          1年 災害事件 ・トラウマとなる出来事→外傷後ストレス反応(PTSR) ASD   →     PTSD ・喪失 → 喪失反応   うつ反応     →     うつ・心身症        ・生活ストレッサー →二次的生活ストレス                 心のケア=ストレスとトラウマの心理教育                     望ましいストレス・トラウマ対処 PTSRをPTSDに移行させない活動 PTSD 遅延PTSD PTSR PTSDは回復の障害

  21. トラウマ反応から障害(PTSD,うつ、心身症、反社会的行動)へトラウマ反応から障害(PTSD,うつ、心身症、反社会的行動)へ 古典的条件づけ(恐怖条件づけ) 本来は安全な刺激に、恐怖反応が生起     安全な刺激と危険な刺激の弁別が困難     出来事関連刺激に遭遇→恐怖反応 オペラント条件づけ(回避行動)  出来事関連刺激を回避     →トラウマ記憶を封印→なにがあったか自分でもわからない     (恐怖反応を緩和するための自傷行動) 否定的つぶやきの生起    不信感・無力感・孤立感・自責感→自信喪失・うつ ブザー 電気ショック 恐怖反応

  22. Kessler, R.C., Sonnega, A., Bromet, E., Hughes, M., Nelson, C.B.: Posttraumatic stress disorder in the national comorbidity survey; Arch Gen Psychiatry. 52: 1048-1060 1995. • 5877 名(15 ~ 54 歳) • PTSDは、7.8%。 • 10年後にも1/3が回復していない。 • レイプ被害女性;45.9%に  身体的攻撃を受けた女性;21.3%にPTSD。

  23. 東京都トラウマ調査 • 東京都医学研究機構・精神医学総合研究所・飛鳥井望( 2005)  • 方法;東京23区内に在住する20-59歳の一般成人男女から無作為に1,000名を抽出し、自記式質問紙を用いた訪問調査(有効回答率49.3%)。 • 結果;回答者の42.4%(男性の35.7%、女性の48.1%)が5種類の出来事のいずれかで精神的ショック(心的外傷)を体験。 • 自然災害4.7%、事故・病気26.8%、犯罪・暴力7.1%、突然の死別26.0%、虐待・DV5.5%。そのうち深刻な再体験症状を経験していた割合は30.1%(男性の22.1%、女性の36.4%)。 • 心的外傷体験者中の再体験症状出現割合; • 1)自然災害8.5%、2)事故・病気25.7%、3)犯罪・暴力57.7%、4)突然の死別19.6%、5)虐待・DV47.3%

  24. 回復を阻害する要因 • 過去のトラウマ体験 • 自然な文脈で、(容易に)語れないできごと • 遺体がない喪失 • 持続するつよい回避 • 否定的認知(自責感情など)

  25. トラウマからの回復(乗車回復など)に大切な体験トラウマからの回復(乗車回復など)に大切な体験 • 安全感の回復(JRのATSのミス、その後の事故は回復を損なう)  → 安心感の回復 • ストレスとトラウマについて学ぶ(心理教育) (当然の反応・心と体が全力で立ち向かっている) • 自分のストレス反応とトラウマ反応を知る(チェックリスト活用) • 感情と身体のセフルコントロール    (イメージ呼吸法・ひとりでできる動作法・肯定的メッセージなど) • こわかったことを安心できる場で語る (共感・サポート・ねぎらい・分かち合い) • 避けていることにチャレンジする ・避けていることを書き出し、苦痛度(0~100)をスコアにする。    ・苦痛度の低いものから、チャレンジ。苦痛度がさがるまで、なれる。 • ひとと人の絆

  26. トラウマ治療(専門的カウンセリング) 科学 文化 芸術 スポーツ 反社会的行動 マイナスの考え(孤立無援感、不信感、自責感、無力感) プラスの考え(肯定的建設的前向きな考え)    うつ 注意困難多動 再体験(フラッシュバック、悪夢、トラウマ遊び) 過覚醒(イライラ・眠れない・興奮) 回避・マヒ PTSD 退行 身体反応 心身症

  27. ・生き残った自責感 (サバイバル・ギルト) ・孤立感 ・無力感 ・フラッシュバック(思いだしてつらい) ・悪夢 凍りついた記憶 否定的な考え方 ・季節感 ・揺れ ・事故のニュース ・身体の痛み ・よく思いだせない ・楽しいことが楽しくない ・心がマヒしたよう ・非常に警戒 ・イライラ ・身体が緊張する ・避ける(電車に乗れない・その話題を避ける) 過覚醒 トラウマの記憶の箱 思いだしたくない記憶であり、忘れられない記憶

  28. 元気になるためには、安全→安心 工夫と対処   (ストレス対処)   心と身体の変化   (ストレス反応)    イライラ・警戒・眠れない・興奮・はしゃぐ 落ち着く(リラックス法) ふいに思い出して苦しい・こわい夢 語る・表現する 避ける 少しずつチャレンジする

  29. JR福知山線脱線事故負傷者の回復Hp 「かわにし事務局」よりJR福知山線脱線事故負傷者の回復Hp 「かわにし事務局」より • 【事故車3両目乗車:女性】・・・プログラム参加前からご自分なりの訓練をされていた方です。(事故直後の乗車) まずは阪急宝塚より梅田へ行く事を目標にし乗車しました。でも電車が一駅一駅進むにつれて、電車のちょっとした揺れや音が、あの事故を思い出させました。またあの日に戻ってしまったら・・・という気持ちが大きくなり、結局目標である梅田どころか川西で降りてしまいました。 • (プログラムに参加して) 最初は阪急電車での乗車練習。2度目&3度目のJRは乗車前(60レベル)、乗車中(80レベル)、下車後(70レベル)でした。乗車中も50レベルくらいになっているように思います。 • セミナー参加前はJRに乗ることをまた断念していたように思いますが、お話を聞き、少しづつ自分のペースで挑戦する事が大切だと実感しました。気持ちも楽になり、先週は4日間出勤し、4日間ともJRで帰宅することができました。自分が何に一番恐れているかを知ることで、クリアーしていける問題を 整理することが出来ました。

  30. Prolonged Exposure Therapy(長時間曝露療法)Edna B.Foa, Elizabeth A.Hembree, Constance V.Dancu(2002) 訳 飛鳥井望 • トラウマの心理教育 • イメージ曝露(怖かった体験を安心できる場で語る) • 実生活内曝露(①避けていること・場所のリストアップと苦痛度(全く苦痛でない0ー最高に苦痛100)の評定 ②50前後から実生活でチャレンジ) • 呼吸法 • ホームワーク(面接での語りテープを聞くなど) • 1回90分から120分、10回。週に1回。

  31. EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法) • トラウマの心理教育 • 安全な場所のイメージ • 肯定的記憶へのアクセス • 否定的記憶に関する評定 • 映像、認知(否定的、肯定的)、感情、身体感覚 • 二重注意刺激(眼球運動等)を用いた否定的記憶の再処理 • 対処的な将来像も作る • 1回90分、単回の記憶であれば3回、週に1回。

  32. 認知動作療法 冨永良喜・成瀬悟策(2000)認知動作療法 冨永良喜・成瀬悟策(2000) • トラウマの心理教育 • 不安場面を想起し、身構えを変える。 適切な緊張感の練習。身体の軸。ふみしめ。眠りのための弛緩法。 • 実生活内曝露(①避けていること・場所のリストアップと苦痛度(全く苦痛でない0ー最高に苦痛100)の評定 ②50前後から実生活でチャレンジ) • 1回90分、10回。週に1回。

  33. 災害後の心のケア • 電話相談ホットラインの開設 • 避難所    リラックス教室、子ども遊び隊、親子教室 • 学校再開   (教師研修;レクチャーは最小に)   心理教育のメッセージを   心とからだのアンケート(学校再開から1-2週間後)   個別教育相談(教師が一対一で、スクールカウンセラーによる)   ストレスマネジメント授業 • 保護者研修会

  34. 3つの心のケア 臨床心理による心のケア ○臨床心理士・臨床心理専攻学生・教育関係者 すべての人たちへの心理教育・体験的ワーク YellowZoneの人たちへの心理教育・個別相談   Red Zoneの人たちを医療ケアに繋ぐ  (リラックス教室、茶話会、子育て学習会、子ども遊び隊) 医療による心のケア ○医師・看護師・保健師・PSW・OT・PT・ 臨床心理士   Red Zoneの人たちへの医療的ケア YellowZoneの人たちへの心理教育       (身体的治療からはいる) 教育による心のケア ○復興担当教諭・養護教諭・教諭・SC・校医 すべての子どもたちへの教育支援 YellowZoneの人たちをSCに繋ぐ   Red Zoneの人たちを医療ケアに繋ぐ  (防災教育、ストレスマネジメント(発表会・試験・試合・卒業式)、クラスづくり、メモリアル)

  35. 心のケア活動 医療アプローチ 対象 ASD、精神疾患の方 ・医学的アセスメント ・薬物療法 ・精神療法 臨床心理学的アプローチ 対象 全ての被災者 • リラックス隊 (肩こり、イライラ、眠れない、) • 子ども遊び隊 • 子育てについて語る会 • 巡回訪問 • 教育相談(カウンセリング) 教育アプローチ 対象 子ども、保護者 ・学級通信/訪問 ・防災教育/教育相談(教育カウンセリング) ・追悼(献花・文集・送る会) 教育スクリーニングテスト

  36. トラウマのアセスメント • PTSD臨床診断面接尺度;Clinician-Administered PTSD Scale for DSM-IV(CAPS) Blake, D. D, Weathers, F. W, Nagy, L. M, Kaloupek, D. G, Gusman, F. D, Charney, D. S, & Keane, T. M. (1995). The development of a Clinician-Administered PTSD Scale. Journal of Traumatic Stress. 8(1), 75-90. 日本トラウマティックストレス学会ワークショップ    兵庫県こころのケアセンター・PTSD研修 • Weiss, DS. Marmar, CR. The Impact of Event Scale - Revised. In: Wilson JP. , editor; Keane TM. , editor. Assessing psychological trauma and PTSD: a practitioner‘s handbook. New York: Guilford; 1977. pp. 394–411.

  37. 心理教育のための外傷後ストレス反応尺度(ptsr-ed)心理教育のための外傷後ストレス反応尺度(ptsr-ed) 2004年10月、台風23号豪雨災害 洲本市、養父市宿南地区、小4~中3

  38. 阪神淡路大震災後の心のケアが必要な児童生徒数の推移                    阪神淡路大震災後の心のケアが必要な児童生徒数の推移                     (兵庫県教育委員会)

  39. 要配慮児童(個別のケアを要する児童) • Ptsr-ed得点のみでスクリーニングしないPtsr-ed得点のカットオフは設けないが、15~20点以上を目安 • 日常の教師・親の観察  教師の個別教育相談(教室で自習、廊下で実施) • 被害が甚大で、Ptsr-ed得点が極端に低い • スクールカウンセラーによる個別相談は、保護者・本人の了解

  40. 高橋哲(2005)スリランカにて作成 子どもたち 災 害 レッドゾーンでは人は普通の生活を送れない。普通に食べたり、眠ったり、話したり、勉強したり、遊んだりできない。 レッドゾーン 医師 イエローゾーン  カウンセラー カウンセラーはイエローゾーンからレッドゾーンへ子どもたちが移ることを予防する グリーンゾーン 教 師教師の二つの役割:子どもの教育と子どものセルフケアの援助 教師は子どもたちがグリーンゾーンからイエローゾーンへ移ることを予防できる教師は医療行為に従事しないが医師と協力して子どもの心のケアにあたる

  41. トラウマカウンセリング実習 • ねぎらい・共感 • 自然な文脈での心理教育  さまざまな反応が当然起こる自然な反応  回避は対処であるが、長期にわたると生活阻害 • 反応(眠れないなど)に対する適切な対応 • 否定的認知の修正  「あなたは悪くない」「もしあなたの友だちが、・・・」「冷静なあなたが、いま、。。。に声をかけてあげるとしたら?」

  42. ご遺族の心理的過程 喪失反応のプロセス 喪失反応は普通次のようなプロセスで進行する。          それぞれのステージで、抑うつ、怒り、身体化などが起こる。    ① 無感覚:       ↓    ② 否認 : そんなはずはない       ↓    ③ 怒り : なぜ自分にそんなことが起こらなければならないのか       ↓    ④ 絶望 : 希望を失ってしまった       ↓          喪の仕事 : 失った対象を心の中に生かす       ↓    ⑤ 受け入れ : 心の中の対象とともに生きてゆこう

  43. 喪の仕事 喪の仕事=mourning work  心の中の大切な対象を喪失した後、その穴を 埋め合わせるために行なわれる作業。 それは基本的に心の中の作業であるが、学校などでは   ・ 追悼式典   ・ アルバムや文集     ・ その他のモニュメント(机に花を置くことも重要)  など目に見える作業も重要

  44. 『大切な人を失ったことで、あなたの人生にあいたすきま。そのすきまから、冷たくてきびしい風が吹いてくる。つらいだろうけど、その風に吹かれて泣くことは大切なこと。『大切な人を失ったことで、あなたの人生にあいたすきま。そのすきまから、冷たくてきびしい風が吹いてくる。つらいだろうけど、その風に吹かれて泣くことは大切なこと。   大切な人を失ったためにできたそのすきまから、やがてなにかがうまれてくる。それは、あなたの大切な人が残してくれたもの。』  (パット パルマー 「泣こう」 径書房より)

  45. 犯罪被害者遺族の自助グループとは 1、情報交換の場 2、痛みを乗り越えながら、  この辛い体験を通過する事ができる場 3、自分を取り戻す場 4、考えや気持ちをオープンに語れる場 5、自分の学んだ事を他の人に返す場

  46. トラウマイメージ動作法・解決イメージ動作法トラウマイメージ動作法・解決イメージ動作法 援助者のトラウマティック・ストレス   二次的外傷性ストレス・共感疲労 性犯罪被害者のトラウマティック・ストレス  再体験優位型   回避優位型

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