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相関 を考慮すること. 相関を考慮すること (1). 相関がない時 ( バンド理論たとえば密度汎関数理論 など ) の 一電子エネルギー および 波動関数. 相関がない時のスペクトル. 非摂動グリーン関数. ピークの位置. 相関を考慮すること (2). 相関を考慮すること = グリーン関数論の文脈では「自己エネルギー補正」 を考慮すること. 自己エネルギー. 相関を考慮すること (3). | 虚部 |. 実部. e F. e F. 複素数 !. 自己エネルギーは基本的に こんな感じ. 注意 ! マイナス ∵傾き負.
E N D
相関を考慮すること (1) 相関がない時 (バンド理論たとえば密度汎関数理論など)の 一電子エネルギーおよび波動関数 相関がない時のスペクトル 非摂動グリーン関数 ピークの位置
相関を考慮すること (2) 相関を考慮すること = グリーン関数論の文脈では「自己エネルギー補正」 を考慮すること 自己エネルギー
相関を考慮すること (3) |虚部| 実部 eF eF 複素数! 自己エネルギーは基本的にこんな感じ 注意!マイナス∵傾き負
相関を考慮すること (4) ピークの位置
相関を考慮すること (5) ピークの位置: 注意!分母>1 非占有バンドの場合 占有バンドの場合 自己エネルギー補正を 考慮するとピークがEF 近傍に集まってくる eF eF eF バンドが縮む
相関を考慮すること (6) こういう場合どうなるか? |虚部| 実部 もともとのバンド幅 この場合は直接計算するしかない (強相関)
相関を考慮すること (7) 自己エネルギーの虚部 = “電子の散乱” “素励起”のエネルギースケール |虚部| “素励起” = フォノン、ポーラロン、ポラリトン、プラズモン、 マグノン、ソリトン、スピノン、ホロン、ダブロン, フェイゾン, etc
相関を考慮すること (8) 局所(オンサイト)クーロン相互作用 ハバードモデル 1963年にジョン・ハバードによって提出された、電子相関の効果の強い固体中の電子の振る舞いを量子論的に記述するモデルである。 元々は、遷移金属の様に最外殻電子がd軌道やf軌道にあり、電子の波動関数の広がりが大きく、電子同士の波動関数の重なりのために生じる電子相関が大きな固体中の電子を良く記述するモデルとして提出されたものである。 ハバードモデルは非常に単純なハミルトニアンを持つモデルであるにも関わらず、非常に多様な電子の振る舞いを表現できる。 この様な電子の振る舞いの多様さは電子同士の相互作用(電子相関)によってもたらされていると考えられている。
相関を考慮すること (9) 自己エネルギーの虚部 = “電子の散乱” “素励起”のエネルギースケール |虚部| “素励起” = フォノン、ポーラロン、ポラリトン、プラズモン、 マグノン、ソリトン、スピノン、ホロン、ダブロン, フェイゾン, etc
相関を考慮すること (10) 長距離クーロン相互作用 プラズマ振動 ある場所の電子集団が局所的に動くとそこで電気的中性が破れて電荷密度を 生じ、電子を引き戻す方向に電場を生ずる. イオンは電子より質量がはるかに 大きい ので、電場によって加速されるのは電子だけである. こうしてその電場により 電子群が動いて、電気的中性を取り戻す. しかし、電子には慣性があるので、 中性 を取り戻した時点では止まらず、逆の方向に行き過ぎる. そこでまた中性が 破れて電場が生じまた電子群が引き戻される。かくして電子群の往復運動、 すなわ ち振動が起こる. これは巨視的には電荷密度の波動となる。これが プラズマ振動である • + + + + + • + + + + +
低エネルギープラズマロン状態のGW解析 PHYSICAL REVIEW B 88, 125128 (2013) 有機導体 TMTSF 遷移金属酸化物(SrVO3) 中村和磨 (九工大) 共同研究者: 酒井志朗 (東大), 吉本芳英 (鳥取大), 野原善郎 (MPI), 野村悠祐 (東大), 有田亮太郎 (東大), 黒木和彦 (阪大)
研究目的: 強相関物質の特徴 有機導体: EtMe3Sb[Pd(dmit)2]2 ・ 狭バンド幅 ・ バンド幅に匹敵する局所(オンサイト) クーロン相互作用 ・ 相互作用による自己エネルギー補正大 ・ 電子状態変化 (金属絶縁体転移、 高温超伝導, etc) W = 0.44 eV U = 0.61 eV V = 0.20 eV PRB 86, 205117 (2012)
研究目的: 孤立バンド性 SrVO3 K3C60 Na封入ゼオライト W = 2.55 eV U = 3.48eV U’= 2.37eV J = 0.51eV V = 0.79eV W = 0.85eV U = 2.71eV V = 0.61eV W = 0.62 eV U = 0.82 eV U’= 0.76 eV J = 0.031 eV V = 0.25 eV PRB 80, 043941 (2009) JPSJ 77, 093711 (2008) PRB 85, 155452 (2012)
研究目的: Plasmon excitation unit: eV 物質 ωpl(bare) W UcRPAVcRPA U-V実験 SrVO33.54 2.55 3.48 0.79 2.69 金属 Na-SOD 1.34 0.85 2.71 0.61 2.10 AF絶縁体 K3C601.22 0.62 0.82 0.25 0.57 金属・超伝導 1.25(qx→0) 0.41 (qy→0) TMTSF 1.26 - - - 金属・SDW Al11.73 - - - - 金属
SrVO3 反射率・EELSはプラズモン励起を観測する実験手段 反射率 EELS ○ 理論 ○ 理論 Expt. 1.4eV Theory 1.9eV 1 1.5 2 Energy (eV)
K3C60 反射率・EELSはプラズモン励起を観測する実験手段 反射率 1.0 ○ 理論 q=(2π/5a)(1,0,0) 0.05 0.1 1 10 Energy (eV)
(TMTSF)2PF6 反射率・EELSはプラズモン励起を観測する実験手段 ○ 理論 × 実験 反射率 y E//x x E//y 1000 cm-1 = 0.12 eV
研究目的 孤立狭バンド系では、 バンド幅 ~ プラズモン励起エネルギー ~ 相互作用 であり、エネルギー的に拮抗状態にある プラズモン励起は実験でも実際に観測されている ゆえに、この励起は低エネルギー物性に本質的 (“relevant”という) な影響を与えうる この問題を第一原理計算の観点から検討したい
プラズモン励起による自己エネルギー W Σ GW自己エネルギー G
GW calculation detail Fock exchange RPA correlation
並列化 GW do q = 1, Nk(MPI) do ab =1, Npair(MPI+omp) do k =1, Nk call FFT enddo call TETRAHEDRON RPA do q = 1, Nk(MPI) do n =1, Ni (MPI) do a = 1, No do k =1, Nk(omp) callFFT enddo enddo enddon enndo q do G=1, NPW do G’=1, NPW do w = 1,Nw do k=1,Nk Enddo enddo enddo enddo enndo enddo do k = 1, Nk do a =1, No do b = 1, No do ω =1, Nω enddo w do ωj = 1, Nω enddow enddo a enddo b enddo k do G=1, NPW do G’=1, NPW (omp) Enddo enddo
(TMTSF)2PF6 y PRB 88, 125128 (2013) x
反射率:TMTSF ○ 理論 × 実験 1eV y E//x x E//y 1000 cm-1 = 0.12 eV
Spectral function PRB 88, 125128 (2013) DFT GW Red: Kohn-Sham band
Origin of poles B. I. Lundqvist, Phys. Kondens. Mater. 6, 193 (1967). D. C. Langreth, Phys. Rev. B 1, 471 (1970).
因果関係 A(k,w) ImΣ(k,w) Red: Kohn-Sham band
Plasma frequency A(k,w) 1000 cm-1 = 0.12 eV ωp~((10074+3331)/2)*0.12~0.8eV この「0.8eV」というエネルギースケールの「外側」で スペクトル関数が明るくなっている
グリーン関数の精度 δ=0.10eV δ=0.01eV Y GX M G Y GX M G Red: Kohn-Sham band
まとめ:TMTSF 有機化合物 (TMTSF)2PF6の反射率を計算したところ、電場偏光をa軸に取った場合のプラズマ周波数は 1 eV、ab面内でかつ a 軸に垂直な場合は 0.2 eVであり、実験を再現した. 「低エネルギープラズモン励起」の電子構造への効果をGW計算コードを用いて調べたところ、以下が確認された: 占有/非占有バンドの約0.5eV下/上に、プラズモン励起に由来する新たな状態が出現する(プラズマロン状態). X-M線に沿った電子占有領域において特に大きな電子散乱が生じている. 温度効果(グリーン関数に導入されるボケ)が顕著である. 他の物性(磁性・超伝導など)への影響・競合効果の検討が 将来課題.
SrVO3 反射率 EELS ○ 理論 ○ 理論 Expt. 1.4eV Theory 1.9eV
電子構造: ARPES: SrVO3 Sr eF O V Energy (eV) 1.4eV付近に状態がある
ARPES and LDA+DMFT: SrVO3 Nekrasov, PRB 72, 155106 (2005) LDA+DMFT (U=5.5eV) LDAonly Expt Lower Hubbard band
GW+DMFT: SrVO3 Sakuma-Werner-Aryasetiawan, PRB 88, 235110 (2013) (U=5.5eV) ReΣ(k=Γ,ω) ImΣ(k=Γ,ω) -2 -1 0 1 2 ω (eV)
自分の計算: SrVO3 ReΣ(k=Γ,ω) ImΣ(k=Γ,ω) d=0.01eV d=0.05eV d=0.10eV d=0.20eV
d dependence of the ImΣ DOS d=0.01eV d=0.05eV d=0.10eV d=0.20eV ImΣ(ω) EF
A(kw): δ=0.20eV, sht=2.20eV (EF=8.14eV) KS (EF=8.13eV)
A(kw):δ=0.10eV, sht=2.45eV (EF=8.13eV) KS (EF=8.13eV)
A(kw): δ=0.05eV, sht=2.55eV (EF=8.14eV) KS (EF=8.13eV)
A(kw): δ=0.01eV, sht=2.64eV (EF=8.13eV) KS (EF=8.13eV)
d dependence of A(kw) 0.2eV 0.1eV 0.05eV 0.01eV
d dependence of the GW band KS d=0.01eV d=0.05eV d=0.10eV d=0.20eV
d dependence of the GW DOS KS d=0.01eV d=0.05eV d=0.10eV d=0.20eV
Photoemission& inverse photoemission: SrVO3 Photoemission Inverse photoemission d=0.01eV d=0.05eV d=0.10eVd=0.20eV
まとめ:SrVO3 「低エネルギープラズモン励起」の電子構造への効果をGW計算コードを用いて調べた (i) プラズマロン状態 (ii)δ依存性に鋭敏 (準粒子バンド幅) (iii) 強相関効果との競合
ImΣ(kw): dlt=0.20eV, sht=2.20eV (EF=8.14eV) KS (EF=8.13eV)