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○ 金融システムの比較: ①資金提供者・資金余剰主体にとっての 選択肢. 相対型(銀行中心のシステム):預金以外の選択肢が余りない 市場型: 投信では、主として 商品を提供 銀行預金:ローリスク・ローリターン、個別株:ハイリスク・ハイリターン 銀行預金はワンパターンだが、投資信託は様々な特性を持った金融商品を自由に作り上げることができる。 例えば、高配当株投信、ご当地ファンド、不動産投資信託. ・多様な投資対象の提供. 高配当株投信 予想配当利回が高い銘柄に投資、財務状況が悪い企業は除外 海外、グローバルに高配当株に投資する投信も存在
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○金融システムの比較:①資金提供者・資金余剰主体にとっての選択肢○金融システムの比較:①資金提供者・資金余剰主体にとっての選択肢 • 相対型(銀行中心のシステム):預金以外の選択肢が余りない • 市場型: • 投信では、主として 商品を提供 • 銀行預金:ローリスク・ローリターン、個別株:ハイリスク・ハイリターン • 銀行預金はワンパターンだが、投資信託は様々な特性を持った金融商品を自由に作り上げることができる。 • 例えば、高配当株投信、ご当地ファンド、不動産投資信託
・多様な投資対象の提供 • 高配当株投信 • 予想配当利回が高い銘柄に投資、財務状況が悪い企業は除外 • 海外、グローバルに高配当株に投資する投信も存在 • ご当地ファンド • 特定地域の企業を投資対象にした地域密着型 • e.g.京都・滋賀インデックスファンド、九州特化型ファンド、東北ファンド • 不動産投資信託J-REIT • 投資対象が証券ではなく、オフィスビル等の不動産であり、そこからの賃貸料を投資家への配当に回す • 海外の株式・債券に投資する投信 • 投信全体の32.9%(2014年4月末現在)
15 12 9 6 3 0 55 60 65 70 75 80 85 90 95 00 05 10 ・長期金利と配当利回りの推移 ・ 長期金利 配当利回り (注)長期金利は、82年12月までは最長期の利付電々債、83年1月から99年3月までは10年国債指標銘柄、99年4月以降は新発10年国債の利回り。配当利回りは東証一部単純平均、65年以前は年末値に基づき月次の利回りを推定。 (出所)東京証券取引所、日本相互証券等の資料より野村證券投資情報部作成(2013年2月27日時点)
・ご当地ファンドの例:京都・滋賀インデックスファンド・ご当地ファンドの例:京都・滋賀インデックスファンド (野村アセットマネジメント) 2012年11月30日現在
②資金調達者・資金不足主体にとっての選択肢②資金調達者・資金不足主体にとっての選択肢 • 相対型(銀行中心のシステム): • 市場型: • ベンチャー企業への投資 • ベンチャー・キャピタル・ファンドによる投資 • これ自体は市場型取引ではないが、ベンチャー企業向け株式市場の発達を前提 • ベンチャー企業向け株式市場(新興株式市場) • 米国のナスダック市場、日本のジャスダック、マザーズ • 多くの投資家による複眼的チェック • 証券化による幅広い投資家からの資金調達
・ベンチャーキャピタルの仕組み 資金 出資 ベンチャー 企業 ベンチャー キャピタル ファンド 投資家 出資金回収 収益分配 ファンドの運営・ ・他の企業による ベンチャー企業 の買収 年金・保険・ 金融機関・ 事業会社 ベンチャー キャピタル (会社)
・ ・2000年の米国は1%
③リスクの社会的分担 • 相対型: • 日本ではメインバンク制度の下で様々なリスクが銀行に集中 • 貸倒れリスク、破綻企業を抱えこむリスク、不動産価格リスク(不動産担保融資)、株価リスク(株式の持合い) • 銀行が打撃を受けると、金融システム全体が機能麻痺・経済全体が停滞
市場型: • 株式は年金・投信・個人投資家等幅広く保有される • 証券化を通じる貸出リスクの投資家への移転 • 不動産価格リスク: • 企業による不動産保有・銀行の不動産担保貸出 • →不動産投資信託・不動産ファンドによる不動産保有、不動産担保に依存しない銀行貸出 • 不十分なリスク認識: • サブプライム問題で損失を被った多くの金融機関・投資家 • 不十分なリスク負担能力: • レバレッジを効かせたヘッジファンドによる証券化商品の投売り
・サブプライム証券化商品への投資は、米国以外の国からも大規模に行われ、・サブプライム証券化商品への投資は、米国以外の国からも大規模に行われ、 その損失は世界的に広がったが、リスクを十分に認識していない機関・投資家 による投資が大きかった。 未計上 損失推定額 損失推定額 損失計上額 IMF Financial Stability Report April 2008 p.52
④コーポレート・ガバナンス機能 • コーポレート・ガバナンス機能 • ○相対型: • 銀行が貸出先の企業を監視 • 日本では、大企業の銀行離れ・バブル崩壊による銀行の体力低下の下で、銀行の企業監視能力が低下
○市場型: • 株式市場・社債市場からの圧力 • 株価・社債利回りは、企業の投資計画、経営戦略、現行の経営陣の質に対する投資家の判断を示す • 南欧諸国の財政に対する国債市場からの圧力 • 格付け会社による信用力・リスクの評価 • 運用会社(投信会社・アセットマネジメント会社)による株主議決権の行使: • 議決権行使も資金受託者の責任の一部という考え方の浸透、投資対象企業の長期的成長を期待 →議決権の積極的行使
○投資信託でも議決権は行使されている ・投信法10条:投資信託委託会社が議決権行使の指図を行う ・投資信託協会規則:議決権の指図行使、行使方針の策定と開示、行使状況の 開示が 義務付けられている。 ・株主総会(2013年)での議決権行使状況(会社提案議案) 投資信託協会「投資信託委託会社における議決権行使状況アンケート調査結果」
・株主総会(2013年)での議決権行使状況(株主提案議案)・株主総会(2013年)での議決権行使状況(株主提案議案) 投資信託協会「投資信託委託会社における議決権行使状況アンケート調査結果」
日経08.05.09 ・年金積立金管理運用独立行政法人GPIF(日本の公的年金の 運用を行う機関):2014年5月「投資先企業のガバナンスを強化し、 中長期の企業価値向上を目指す」方針を発表 ・これまで資金委託先の運用会社に任せていた株主総会での議決権行使に ついて、新たに指針(事業戦略、業績、取締役報酬等を点検)を作り、運用 会社は指針に沿って議決権を行使
経営に対して積極的に物言う株主・ファンド( )の登場経営に対して積極的に物言う株主・ファンド( )の登場 • 米ヘッジファンド、サード・ポイントのローブ氏がソニーに対して(ソニー株6.5%を保有)、エンターテインメント事業部門(映画・音楽等)を分離して、上場すべきと要求(2013年5月14日) • 埋もれているエンターテインメント事業の価値を顕在化させる • ローブ氏はこれまでもアクティビストとして活動 • 2012年にはヤフーの当時のCEOを辞任に追い込み、メイヤー氏(グーグル出身)を新CEOにし、自らも社外取締役に就任 • 2013年8月:ソニーは提案を拒否 • エンタメ事業の完全保有がグループ内の協業・シナジーに必要 • サード・ポイント「残念だが、対話を続けていきたい」
ヘッジファンド: • サード・ポイントは運用資産130億ドル • 2012年には買い時と考え、ギリシャ国債を大量購入、数カ月で5億ドルの利益を獲得 • 企業が買収される危険性 • 株価低迷は買収される危険性を高める→経営陣に対する株式市場からの強い圧力