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第 7 章 LD,ADHD の理解と 生涯発達支援. 第1節 生理・心理の視点から. 1.1 LD ( Learning Disabilities ) と は 〇教育上の 定義 ( 文部省 ,1999 ). 学習障害とは、基本的には全般的な 知的発達に遅れはない が、 聞く、話す、読む、書く、計算する、または推論する 能力のうち特定のものの 習得と使用 に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。学習障害は、その原因として、 中枢神経系 に何らかの機能障害 があると推定されるが、視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではない。.
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第1節 生理・心理の視点から 1.1LD(LearningDisabilities)とは 〇教育上の定義(文部省,1999) 学習障害とは、基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する、または推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。学習障害は、その原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではない。
1.2ADHD(AttentionDeficit/HiperActivityDisorder)とは DSM-Ⅴで 注意欠如多動症 になったよ☆ 〇定義(文部科学省,2003) 年齢あるいは発達に不釣り合いな注意力、及び/又は衝動性・多動性を特徴とする行動の障害で、社会的な活動や学業の機能に支障をきたすものである。また、7歳以前に現れ、その状態が継続して、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。 DSM-Ⅴで 7歳以前→12歳以前!
1.3 分類 🌼 LD🌼 〇情報処理過程に注目した分類(上野,1996) ・言語性‥‥‥‥聴覚・言語面、文章読解や作文の困難 ・非言語性‥‥‥視覚的理解、量・図形の概念の習得の困難 ・注意・記憶性‥注意集中・短期記憶の困難、学力全般にわたる遅れ ・包括性‥‥‥‥部分的な困難の重複、学力・行動ともに深刻な問題 〇問題となる行動に注目した分類(上野・牟田・小貫,2001) ・学力の困難‥‥‥‥‥読み・書き・計算などの特異的学習能力 ・ことば・会話の困難‥聞く・話すなどのコミュニケーション能力 ・社会性の困難‥‥‥‥ソーシャルスキル、社会的認知能力 ・運動の困難‥‥‥‥‥強調運動、運動企画能力などの不器用さ ・注意集中の困難‥‥‥注意集中の困難多動衝動などの行動面
1.3 分類 🌼 ADHD🌼 ・混合型‥‥‥‥‥‥‥‥不注意・多動性・衝動性3つの困難を 全て併せもつ。 ADHDの多くがこのタイプ ・不注意優勢型‥‥‥‥‥多動性と衝動性は明瞭ではないが、 注意持続の困難が大きい ・多動性-衝動性優勢型‥低年齢の子どもに多い。年齢が進むにつ れ、不注意の兆候が現れることが多い 1.5 出現率 ♢出現率: LD・ADHDとも3~5% ♢男女比: 男👨:女👩=4:1 ♢小中学校の通常学級にLD、ADHD、高機能自閉症児は6.5% (文部科学省(2012)通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある 特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果)
1.4 医学・心理的原因 LD ADHD メタ 認知 実行機能 中枢 神経系 前頭葉 ドーパミン (やる気・集中力の素) の低活性 短期 記憶 知覚 統合
2.1 早期発見と早期支援のシステム 第2節 保育・早期発達支援の視点から LD・ADHD児は、運動面や言語発達に大きな遅れは認められないので、乳幼児期には両親を含めた周囲の大人が発達の問題に気付かず、確定診断を行うことが困難である。また、保育所や幼稚園での集団生活で不適応を起こす。 LD ・発見が就学後に なりやすい ・知的発達は正常 範囲だが認知の 偏りがある ADHD ・ハイハイ、歩行を獲得するにつれて多動 ・技能が必要な行動では不器用さが目立つ ・道具の使用に関して、実行レベルでの困難性 ex:手元を見ない、力の調節がうまくいかない、 すぐ飽きる
2.2・2.3 幼稚園・保育所における軽度発達障害児への保育2.2・2.3 幼稚園・保育所における軽度発達障害児への保育 〇障害児保育が行われている施設の増加‥‥全国で68.4% ←ひとり親の増加、発達障害児の増加(厚生労働省,2007) 〇LD・ADHD児の特徴‥‥ ・集団関係、仲間関係に支障をきたす ※本人は仲間を求める気持ちが強いが、 その関わり方が不適切なものとなりやすい ⇒・目で見える手がかりを通して見通しを持たせる ・仲間に受け入れられているという実感 ・肯定的な自己評価 ・仲間のよさを認め合える集団生活 福岡市の認定保育園では全園で実施! 福岡県では巡回相談チーム (有識者、医師、臨床心理士、言語聴覚士など)が、 保育園を巡回!
*申請の手順* 巡回相談員 保育協会 保育所 ①申請書 巡回相談実施の調整・実施依頼 ②決定通知 *報告の手順* 保育協会 保育所 • ③報告書 • (実施後20日以内) http://www.fphk.jp/pdf/h_youkou.pdf
2.4 保護者・家族への支援 〇軽度発達障害児の保護者・家族への支援 乳幼児健診、障害児保育、就学時検診などの段階を契機として行われる=断片的!! 継続的な支援が いいなっしー!! 個別の教育支援計画(中央教育審議会,2005) ‥‥長期的な視点で乳幼児期から学校卒業まで一貫して 的確な支援を行う ☆乳幼児からの一貫した支援の重要性☆
保護者の意向 障害認識のなさ 第3節 教育の視点から 3.1LD・ADHDの子どもの就学と教育形態 ✍ LD,ADHDの子どもの多くは、通常学級に在籍して 教育を受けている! • 🌼 LD 🌼 (小学校) ・漢字の読み書き ・算数のつまずき (~中学校) ・学習内容の高度化 ・教科担任制 ・思春期 ・図工・音楽・体育などの 実技科目での苦手意識 ・対人関係のトラブル 学習意欲の低下や自信の喪失😢
🌼 ADHD 🌼 ※基本的にはLDと同じ経過 (小学校) 目立った不適応行動 ‥飛び出し、多弁・多動、 手が出る、カッとなる (中学校) 表面的でない形で 症状が変化することも. ・注意集中の困難 ・記憶の障害 集中力のなさ →学習の遅れ✎📖 衝動的な行動 →対人関係のトラブル • ☆学年が進むにつれて症状が軽減することも! 困ったお… ※不適応が顕著な場合・・・(´・ω・`) 2006年度からLD、ADHDも通級による指導の対象に♪ 通級による指導☆彡
3.2 指導方法 3.3 障害理解 👉指導補助教員の配置👉放課後の補充学習👉通級による指導 ・・・教科学習の補充 コミュニケーション能力・社会性の育成 “わがまま” “だらしない” “変わってる” じゃなくて、子どもが何に困っているのか 考える視点が重要☆ ☀効果ありの場合: 落ち着いて順調な学校生活 ⛅効果が表れない場合: 自信の喪失、意欲・自己評価の低下、問題行動
4.2 継続教育・高等教育と支援体制 • 発達障害のある人の高校卒業後の進路 第4節 移行支援・福祉の視点から ・本人の特性に応じた教育計画策定や 職業準備 ・障害や自分を肯定していく過程を見守り、 支援する できないことをできない と受け止める
4.1 卒業後の進路実態と進路保障 知的レベルと不器用さの アンバランス 移行・就労支援の必要性 療育手帳の 対象と ならない 自己評価の低さ 知的に高い群に安定就労が少ない 職場での 人間関係
4.3 就労と支援体制 LD ・就労に必要な免許・資格 の取得 ・履歴書の記入 ・面接で適切な受け答え ・具体的求職スキル の困難 障害の特性に起因した就労の困難性。o 0 ADHD ・仕事への集中が困難 ・忘れ物やルール違反 ・衝動的な行動 ・巧緻性、体の協応運動の 不器用さ ・指示の正確な聞きとり ・場の空気がよめない 高機能広汎性発達障害 ・同時処理の困難 ・興味の偏り・固執 ⇒自ら判断を下したり、 複雑な作業ができない ・予定外の仕事への適応困難
✻具体的な支援✻ ✧発達障害者支援法(2005年) 都道府県:就労支援に必要な体制整備 関係機関の連携 就労機会の確保の必要性 ✧発達障害者支援センターの設置 相談・コーディネートに重点、就労支援担当者 ✧ジョブコーチ支援、トライアル雇用の制度 福岡県では 八女市:あおぞら 田川市:ゆう・もあ 一体となって機能! この他にも、、、 挫折や外傷体験、 失敗後の人間関係調整や 気持ちの再構築の問題 ✧不適応に陥りやすい要因把握 ✧本人の特性に合った専門的な 就労支援
ジョブコーチ支援の内容 厚生労働省(2012) http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/shougaisha/06a.html
4.3 地域生活と支援体制 病院の精神科やクリニックへ →デイケアの支援、 職業機関の情報取得、 生活自立への意欲喚起 ♡本人の障害理解を 支える場合も多い♡ 発達障害に理解の ある精神科医師や 心理士等の専門家が 地域に存在すること が重要!! 身体障害者手帳・ 療育手帳の取得困難 ⇒福祉サービスが 受けられない!! 私たちにおまかせを!
二次障害 注意 からかい ひやかし 否定的な 評価 無理強い 叱責 自助 グループ 学習面・・全般的な遅れ 心理面・・自尊心の低下 行動面・・反抗的 ・攻撃的
♡より詳しく知りたい人へ♡ ・上野一彦(2008)図解 よくわかる LD ナツメ社 ・榊原洋一(2008)図解 よくわかるADHD ナツメ社 ・内山登記夫(監)(2009)こんなときどうする?発達障害のある子への支援(中学校以降)ミネルヴァ書房