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魅力ある住宅地づくりのための新たな開発メカニズムの研究

魅力ある住宅地づくりのための新たな開発メカニズムの研究. 日時:平成 15 年 3 月 7 日 場所:豊橋技術科学大学. 名古屋大学大学院 環境学研究科. ○ 五十島 忠   林 良嗣     加藤 博和. 背景・目的.  近年、日本の各自治体は街づくりにおいて「良好な都市景観」・「美しい街並」をめざすと謳っている.  しかし、日本は欧米諸国と比べ、街並の面でしばしば劣るといまだに言われている. 都市部における景観の例(名古屋市西区). ① 日本の魅力のない住宅地の原因. ② これまでの住宅地の整備スキーム.

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魅力ある住宅地づくりのための新たな開発メカニズムの研究

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Presentation Transcript


  1. 魅力ある住宅地づくりのための新たな開発メカニズムの研究魅力ある住宅地づくりのための新たな開発メカニズムの研究 日時:平成15年3月7日 場所:豊橋技術科学大学 名古屋大学大学院 環境学研究科 ○五十島 忠   林 良嗣     加藤 博和

  2. 背景・目的  近年、日本の各自治体は街づくりにおいて「良好な都市景観」・「美しい街並」をめざすと謳っている  しかし、日本は欧米諸国と比べ、街並の面でしばしば劣るといまだに言われている 都市部における景観の例(名古屋市西区) ①日本の魅力のない住宅地の原因 ②これまでの住宅地の整備スキーム 日本において住宅地を魅力あるものにするためのメカニズム構築

  3. 日本の魅力のない住宅地の原因 土地は有利な資産 土地はステータス 土地への執着 土地の需要が増える 土地所有の主張 住宅の周辺地域との差別化意識 土地の細分化 住宅の軽視 ばらばらな街並 ・日本人の土地・住宅に対する意識 「土地神話」 今後は、「土地の所有」よりも、「土地の利用」に価値観を見出すことのできるスキームが必要

  4. 日本の魅力のない住宅地の原因 工業地域に建設されるマンション群 斜線制限のためにでき上がったスカイライン 「快適都市空間をつくる」より ・街づくりに関する法制度 用途地域 斜線制限  現行の法体系は、各制度が個別的であり、全体ビジョンがない

  5. これまでの住宅地整備スキーム ○:ある、できる  ×:ない、できない これらの項目を補完する政策を考える必要

  6. ~そのポイント~ 街区再構築メカニズム A:将来ビジョンと実行力 (ニュータウン・コーポラティブハウス) 住民が主体となる街づくり機関による、将来ビジョンの作成 B:合意形成 (コーポラティブハウス) 街並に興味のない地権者に対しては、住替えのインセンティブを与えることによって誘導 C:敷地確保 (ニュータウン) リバースモーゲージを利用して敷地を確保 D:資金調達 (土地区画整理事業・ニュータウン) メカニズムを利益の出る仕組みにして、不動産投資信託によって資金を集める

  7. 街区再構築メカニズム ~その全体像~ 開発業者 B 合意形成 ③不動産開発 ②事業費 不動産開発 住宅ミスマッチ解消 不動産投資信託 D 資金調達 ④住替え希望 A 将来ビジョン ⑤住宅提供 ①投資 街づくり機関 投資家 ⑥資産の提供 ⑩配当金 ⑦対価の支払い 都市計画税免除 承認 リバースモーゲージ ⑧賃貸住宅提供 ⑨賃貸料 街並 行政 C 敷地の確保 住宅賃借 街づくり行政 新規転入者 地域内住民

  8. ~対象地区~ ケーススタディ 高さの異なる建物の混在 木造・RC造の混在 名古屋市瑞穂区白羽根町、瑞穂通5丁目地下鉄桜通線瑞穂運動場駅徒歩5分 近隣商業地域 400/80 瑞穂運動場駅 第二種中高層住居専用地域 200/60 100m 200m 400m

  9. ~将来ビジョン設定~ ケーススタディ ケアハウス 病院 テラスハウス マンション 戸建て住宅

  10. ケーススタディ ~ 利回りの計算~ 本メカニズムでは、会計的収益率を利回りとして採用する 会計的収益率(投下資本収益率、ROI:Return On Investment)  ={(賃貸料収入)-(諸経費)-(減価償却費)}/(総投資額)×100 減価償却費を費用に算入することにより、元本の回収分を含んだ利回りと考えることができる 賃貸料収入:賃貸料の合計金額 諸経費   :維持管理費・固定資産税等不動産関連税の総額 減価償却費:残存価格を5%として、法定耐用年数期間で償却                      (木造22年、RC造47年)

  11. ケーススタディ ~試算結果~ 入居率の変動による利回りの変化 入居率を100%に設定(4.22%)<他の不動産投資信託(6%) 入居率低減の場合は1~2%が利回りが確保 対象地区の魅力向上の恩恵を受ける地域住民以外からの投資は考えにくい

  12. 本研究のまとめ ・日本の街並を魅力的にするための手法となりうる、街区再構成  メカニズムの構築 ・具体的なケーススタディでは、投資に対して1~2%程度の     利回りを確保できると計算 ・魅力が向上することによって地価や家賃収入の増加を見込むこ とができるとすれば、より高い利回りを確保できる ・住宅金融公庫の融資金利が現在3~4%程度であることから、   良質な住宅の提供を目的としている住宅金融公庫からの融資  をこのメカニズムに組み込む可能性がある

  13. メカニズムの位置づけ HOA:House Owner Association TMO:Town Management Organization 住民主導型で、範囲としては一定の規模を開発し、住民が現在の家に住み続けるのではなく、住替えを行う過程で開発が行われる

  14. ~住替え世帯データ~ ケーススタディ

  15. 賃貸料 ~設定条件~ ケーススタディ 建設費・解体費 ・税金は固定資産税は1.4%とし、登録免許税・不動産取得税は現行法規に則る。本メカニズムによって街並が改善するものとして、目的税の都市計画税は免除する ・(資産買い取り価格) = (土地価格) + (建物価格) - (解体費)        (土地価格) = (固定資産評価額)        (建物価格) = (再調達費用) - (減価償却費) ・将来ビジョンに適合しない住宅に関しては建物価格を半額とする

  16. ケーススタディ ~建築物概要~

  17. コーポラティブハウス(cooperative house) 参加者 参加者 参加者 参加者 住宅を取得したい人たちが集まってグループ(建設組合)をつくり、その組合が主体になって、土地の購入から完成後の建物に関するすべてのプロセスを共同で行うシステム 建設組合 コーディネート契約 工事請負契約行政との調整土地売買契約設計業務委託 コーディネーター コーディネート業務 ・設計の自由 ・事前の合意形成 ・コミュニティの形成 土地所有者・設計事務所 行政・近隣 施工会社・金融機関 単体建物と比べ範囲は広がるが、同様に敷地内にはこだわるが、周辺との調和は考えない傾向にある

  18. 家賃の変化 家賃変化による利回りの変化

  19. 供給住宅の違い

  20. ~リバース・モーゲージ~ 街区再構築メカニズム 資産所有者 融 資 機 関 居住不動産を担保 融 資 相続人 契約終了時に精算 リバースモーゲージ(reverse mortgage) (高齢者の資産活用・不動産担保年金・逆抵当権融資) 自宅・宅地を担保として資産を現金化する方法 資産価値を自分の生存期間内に現金として使うことができる

  21. ケーススタディ ~地権者へのインセンティブの検討~ メカニズムを利用 現状維持 利用住宅:戸建て2階、木造200㎡ 利用住宅:マンション、RC造60㎡  賃貸料20,000円/月(地権者価格) 不動産 現金 不動産より、何にでも利用可能な現金に魅力を感じる人にとっては、 メカニズムを利用するインセンティブが働く 子供が独立し、世帯住宅に夫婦二人になった場合 > 支出:支払税金20年(2,808,000円) 支出:解体費用(3,000,000円)     賃貸料20年(4,800,000円) 収入:資産の売却収入(32,920,000円) 資産価格:(31,920,000円)

  22. ケーススタディ ~ 対象地区建築計画~ 取得した土地がすぐに将来ビジョンに適合するようなまとまった土地とは限らないため1/3を開発可能な土地とする 建築計画(0~50年度)

  23. ケーススタディ ~メカニズム利用割合の算出~ 試算の簡略化のため ・子供の独立により、 住替えを検討 ・相続の意思がない 30歳  子供誕生 35歳  住宅購入 60歳     メカニズム利用判断 名古屋市の戸建て住宅所有者の世帯構成 「平成10年住宅土地統計調査報告書」より 相続に関するアンケート 「不動産これから10年のトレンド」より

  24. 今後の課題 ・本研究では、住民の土地の所有形態や行動パターンを単純化し  てケーススタディを行ったが、事細かに見ていく必要があり、厳密 には実態調査をする必要 ・1~2%程度の利回りが確保されているが、住民以外からの投資  も促進できるように、利回りを上げる方策を考える必要 ・資産の相続ではなく、メカニズム利用権の相続可能性の検討

  25. ケーススタディ ~試算結果~ 31~40年目の利回りがいったん下がるのは、    地権者のメカニズム利用者が増加し、家賃収入の減少 年度を追うに従って利回りが大きくなるのは、住宅供給量が増加し、家賃収入が増大

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