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温暖化に関する情報の伝え方. 〜 天気予報の現場を経験して 〜. 気象予報士・環境カウンセラー 飯島 希. 自己紹介. ◆ 気象予報士制度が導入された翌年(平成 7 年)から気象会社に就職、 ラジオやテレビで天気予報を伝える。. ◆ COP3 ( 97 年)を機に、天気予報の番組内で CO 2 予報ができないか検討 (気象と家庭で使用する光熱エネルギー量の相関関係から予報できるか検討). ◆ 環境省の HP で CO 2 予報(エコライフ予報)提供( 02 ~ 04 年). エコライフ予報. 予報は
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温暖化に関する情報の伝え方 〜天気予報の現場を経験して〜 気象予報士・環境カウンセラー飯島 希
自己紹介 ◆気象予報士制度が導入された翌年(平成7年)から気象会社に就職、 ラジオやテレビで天気予報を伝える。 ◆ COP3(97年)を機に、天気予報の番組内でCO2予報ができないか検討(気象と家庭で使用する光熱エネルギー量の相関関係から予報できるか検討) ◆環境省のHPでCO2予報(エコライフ予報)提供(02~04年)
エコライフ予報 予報は 気温、湿度、風速などの気象条件から、家庭での電気、ガス、灯油の消費エネルギー量を推計し、それをCO2排出量に換算する。 その数値を、過去10年間の同時期の平均排出量と比較し、「やや多い」「多い」「非常に多い」の3段階で示す。 環境省 環のくらしホームページ 具体的な削減行動地域の取り組み温暖化の現状などを 伝えるひとくちメモ
自己紹介 ◆気象予報士制度が導入された翌年(平成7年)から気象会社に就職、 ラジオやテレビで天気予報を伝える。 ◆ COP3(97年)を機に、天気予報の番組内でCO2予報ができないか検討(気象と家庭で使用する光熱エネルギー量の相関関係から予報できるか検討) ◆環境省のHPでCO2予報(エコライフ予報)提供(02~04年) ◆NHKテレビの情報番組内でお天気情報コーナーを新設。 暮らしに役立つ天気情報の他、CO2予報やエコライフネタを提供(01~04年)
自己紹介 ◆気象予報士制度が導入された翌年(平成7年)から気象会社に就職、 ラジオやテレビで天気予報を伝える。 ◆ COP3(97年)を機に、天気予報の番組内でCO2予報ができないか検討(気象と家庭で使用する光熱エネルギー量の相関関係から予報できるか検討) ◆環境省のHPでCO2予報(エコライフ予報)提供(02~04年) ◆NHKテレビの情報番組内でお天気情報コーナーを新設。 暮らしに役立つ天気情報の他、CO2予報やエコライフネタを提供(01~04年) ◆現在は、気象会社から独立。ラジオむけのエコライフ関連の原稿提供や 講演活動の他、幼児向けの環境教育を手がける
経験してわかったこと ①天気予報といった限られた時間の中で、 温暖化の危機や行動を促す情報を扱うことは難しい。 ②個人ができる対策や行動は地味。 視聴率の観点からメディアは敬遠したがる。 ③映像メディアは、インパクトの大きい映像を扱いやすい。 一歩間違えば、危機感をあおることになる 誰に、温暖化のどんな情報を、どのように伝えるのか。
情報による影響(いち側面から)http://homepage3.nifty.com/junko-nakanishi/zak456_460.htmlより情報による影響(いち側面から)http://homepage3.nifty.com/junko-nakanishi/zak456_460.htmlより 中西準子さん(リスク評価の第一人者)のホームページより 課題: 環境問題で、どうしたらいいか分からないと悩む問題はありますか? それは、何で、どうして悩むのかについて書いてください。 約100名の学部3年の学生(農学部)を対象にした講義の後、上記の課題で10分間エッセイを書いてもらった。 最も悩む環境問題として、6割くらいの学生が温暖化問題を挙げた ※中西準子教授は産業技術総合研究所・安全科学研究部門長、前横浜国立大学教授 内容は、中西準子さんのHP 雑感460 2009年1月13日の内容を扱っています
ただよう虚無感、無力感エッセイの中に、無力感や虚無感が色濃く漂っていることを強く感じた。ただよう虚無感、無力感エッセイの中に、無力感や虚無感が色濃く漂っていることを強く感じた。 ほとんどの学生が責任は自分にあるという前提で文章を書いている。では、どうするかで悩んでいる。本当に効果があるか、それが知りたい、 何が効果があるか知りたい、できることを教えてほしい・・・相当真剣で、悲痛とも受け取れる声だった。 Gore Messageを強調しても意味がない地球が破滅みたいな話しは、大袈裟に言えば言うほど、むしろ知性ある若者をして、どうしようもないという気持ちにさせている。学生達が知りたいと思っているのは、より正確な温暖化予測ではなく、対策の効果である。 情報による影響(いち側面から)http://homepage3.nifty.com/junko-nakanishi/zak456_460.htmlより ※中西準子教授は産業技術総合研究所・安全科学研究部門長、前横浜国立大学教授 内容は、中西準子さんのHP 雑感460 2009年1月13日の内容を扱っています
・具体的な行動の情報・行動によるその効果 ・簡単で楽しい行動・個人の損得を加味した情報・ロハス情報 温暖化の 科学的・ 倫理的情報 誰に、どんな情報を、どう伝えるのか、 より意識しながら、情報の多様化が必要
経験してわかったこと ◆扱う情報を「楽しい」と思って伝えると、 相手にも「楽しい」が伝わる。 ◆自分の体調や心理状態は、装っても感じ取られる 情報の伝え手の「温暖化問題」に対する本心 これが今後とても影響するのではないだろうか?
氷河融解による海面水位は数1000年で安定 膨張による海面水位は数100年~1000年で安定 CO2排出量がピーク 現在 1000年後 100年後 地球温暖化の1000年後 エクササイズ を しましょう 気温は数100年で安定 CO2濃度が100~300年で安定 CO2排出量 (出典:IPCC第3次評価報告書)
政策に生かす ●どんな未来になるか? ・EARTHCARE(雲・エアロゾルの鉛直分布観測)・GCOM-C(雲・エアロゾルの水平分布・陸上・海洋植生観測)・ GCOM-W(水循環水辺分布観測)・GPM(水循環鉛直分布観測)・ いぶき(CO2全球分布観測) より正確な温暖化予測の結果 ●どんな未来(世界)を創造したいのか そのためには、国、地域、人が何をすべきなのか。 これまでの歴史を考えると、どんな地域にしたいのか、どんな日本にしたいのか・・・・、そして今、どんな世界にしたいのかを考える時 国の違い、人種の違いを超えて、どんな世界にしたいのか・・・という共通ビジョンを 持とうとしている。その議論の発端が地球温暖化。
これからの環境情報の伝え方 ①悲壮感を漂わせるような、危機感をあおるような情報 は控える ⇒行動する前から気持ちを削ぐ ②伝える対象者を常に考え、情報を多様化する ③「本当にできるのだろうか?」ではなく 「するためにはどうすればいいか」の議論 ④自分には「思い込み」がないだろうか? どんな情報も「思い込み」次第で印象が違う。 できれば情報伝達者は「希望」を抱いて、伝えて欲しい