130 likes | 259 Views
湖沼流入河川の医薬品負荷量と 湖沼内の医薬品濃度の関係. 独立行政法人土木研究所 水環境研究グループ(水質) 小森行也 、鈴木穣. P ublic W orks R esearch I nstitute. 水環境における医薬品に 関する研究課題 調査・研究対象物質の選定 分析方法 実態把握 (河川・湖沼・下水道) 挙動把握 (河川・湖沼・下水道) 生物影響 (急性毒性・慢性毒性) 薬剤耐性菌 ↓ 環境影響評価 対策技術(除去技術). 国内における論文・研究発表等の数 ・水環境学会年会・シンポジウム
E N D
湖沼流入河川の医薬品負荷量と 湖沼内の医薬品濃度の関係 独立行政法人土木研究所 水環境研究グループ(水質) 小森行也、鈴木穣 Public Works Research Institute
水環境における医薬品に 関する研究課題 • 調査・研究対象物質の選定 • 分析方法 • 実態把握 (河川・湖沼・下水道) • 挙動把握 (河川・湖沼・下水道) • 生物影響 (急性毒性・慢性毒性) • 薬剤耐性菌 ↓ • 環境影響評価 • 対策技術(除去技術) 国内における論文・研究発表等の数 ・水環境学会年会・シンポジウム ・環境工学研究フォーラム ・環境化学討論会 ・EICA研究発表会
第11回日本水環境学会シンポジウム(2008) 湖沼とその流入河川における 医薬品の存在実態 • 湖沼と河川の特徴 • 湖 沼:河川に比べ滞留時間が長い(水質は安定) • 流入河川:一過性・湖沼に比べ滞留時間が短い(水質は変動) 湖沼と河川水中の医薬品濃度を比較 まとめと課題 • 湖沼とその流入河川の医薬品濃度を明らかにした • 湖沼内で検出された殆どの医薬品は、流入河川の濃度に比べ低い値を示した • ↓ • 今後は、流量観測も合わせて行い、負荷量を算出するなど、定量的な視点から考察を加える必要がある
第12回日本水環境学会シンポジウム(2009) 湖沼流入河川の医薬品負荷量と 湖沼内の医薬品濃度の関係 調査地点数:14地点 (湖沼流入河川・11地点,湖沼内・3地点) 湖沼面積 36km2 湖沼とその流入河川における医薬品の存在実態調査を実施 調査日:2009.3.12
調査地点(一部) 比較的流量の多い流入河川 比較的流量の少ない小河川 湖沼に架かる橋 比較的流量の少ない小河川
調査対象物質 解熱鎮痛消炎剤、消化性潰瘍用剤、抗てんかん剤、不整脈用剤、血管拡張剤、合成抗菌剤、抗生物質等の医薬品92物質 参考文献 • 小西千絵,宝輪勳,中田典秀,小森行也,鈴木穣,田中宏明 (2006) 水環境中医薬品のLC-MS/MSによる一斉分析法の検討,環境工学研究論文集,43,73-82. • 小森行也,岡安祐司,鈴木穣 (2007) 下水道未整備地域の小河川における医薬品の実態調査,学会誌「EICA」,12(2/3),37-44.
分析フロー 参考文献 • 小西千絵,宝輪勳,中田典秀,小森行也,鈴木穣,田中宏明 (2006) 水環境中医薬品のLC-MS/MSによる一斉分析法の検討,環境工学研究論文集,43,73-82. • 小森行也,岡安祐司,鈴木穣 (2007) 下水道未整備地域の小河川における医薬品の実態調査,学会誌「EICA」,12(2/3),37-44.
調査結果 (11の流入河川中6ヶ所以上の地点で検出された17物質) 調査地点番号 • 92物質中46物質が14ヶ所のいずれかで検出され、その検出濃度は,carbamazepine,clofibric acid,naproxen等の0.1ng/Lからcaffeineの540ng/Lであった. • また,14ヶ所すべての地点からclarithromycin,crotamiton,N,N-diethyl-m-toluamide,indomethacin,theophylline,amoxicillin,griseofulvin,caffeineの8物質が検出された.
2008年調査と2009年調査の比較 (14ヶ所すべての地点で検出された8物質について)
各試料の clarithromycin 濃度 各試料の clarithromycin 負荷量 clarithromycin 平均濃度(計算値)と湖沼内濃度
負荷量から求めた平均濃度と湖沼内濃度(ng/L)負荷量から求めた平均濃度と湖沼内濃度(ng/L) N,N-diethyl-m-toluamide,theophylline,amoxicillinの3物質は,負荷量から求めた平均濃度に比べ湖沼内の濃度が高い傾向を示しており,本調査による流入河川以外にも負荷源が存在する可能性が示唆された.
まとめと課題 湖沼流入河川の医薬品負荷量から算出した流入河川の平均濃度と湖沼内の医薬品濃度を比較したところ,N,N-diethyl-m-toluamide,theophylline,amoxicillinの3物質は,負荷量から求めた平均濃度に比べ湖沼内の濃度が高い傾向を示しており本調査による流入河川以外にも負荷源が存在する可能性が示唆された. ↓ 他の負荷源の確認、雨天時の流入負荷量等についての検討が必要と考える
水環境における医薬品に 関する研究課題 • 調査・研究対象物質の選定 • 分析方法 • 実態把握(河川・湖沼・下水道) • 挙動把握(河川・湖沼・下水道) • 生物影響(急性毒性・慢性毒性) • 薬剤耐性菌 ↓ • 環境影響評価 • 対策技術(除去技術) 今後は、関係者間での情報交換・意見交換等、更なる連携が重要である