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  1. 学史研究を発信する: 小峯 敦(龍谷大学) • 経済学史学会・YSSプレゼンクリニック • 慶應義塾大学 • 2008.12.26(金)

  2. 目次 • 第1節 はじめに • 第2節 研究者という人生 • 第3節 論文執筆のコツ • 第4節 学会発表のコツ • 第5節 おわりに 第1節 はじめに

  3. 第2節 研究者という人生 • 2-1 3つの観点 • Values…主観。どの状態が幸福か。 • A Sense of Mission…客体化。社会の存在。 • Strategy…上記2つがないと、最適ではない。 第2節 研究者という人生

  4. 2-2 研究者に向いている人 • 創造活動のプロ…創造性、独自性。 • 頭の柔軟さ…好奇心、変化、応用、見聞。 • 坪田の5条件…好奇心、野心、粘り、楽天的、 意思疎通 • 知的訓練…観察力、理論構成、資料解析 • 今日の大学教員=polyvalent 第2節 研究者という人生

  5. 2-3 経済学史に特有な事情 • 経済学史の効能を把握しておく • 理論へ(分業と新結合) • 教育へ(人物と背景に注目) • 教養へ(たのしみとたしなみ) • 経済学および経済学史の定義・存在意義 • 現況…就職状況、投稿と掲載率 第2節 研究者という人生

  6. 第3節 論文執筆のコツ • 3-1導入の重要性 • What…対象。何を論じるか。<例1> • How…方法。どの視角から論じるか。<例2> • Why…俯瞰。なぜこの論題が重要なのか。 •      <例3> 第3節 論文執筆のコツ

  7. 3-2 題名の重要性 • 本質を凝縮。わかりやすく、興味を惹く。 • 問題対象という主題、分析視角という副題。 •   「ラヴィントンにおける企業家の役割: •          メゾ・レベルの二重性」 3-3 投稿先の具体例 第3節 論文執筆のコツ

  8. 第4節 学会発表のコツ • 4-1 準備 • 締切からの逆算。論文と発表のリンク。 • WPにして、司会者・討論者へ事前連絡。 • 研究の発信…個人サイト、名刺。 • 服装。まず研究会でならし発表を。 • リハーサル、リハーサル、リハーサル。 第4節 学会発表のコツ

  9. 4-2 発表の場 • Eye Contact…聴衆との対話。説得せよ。 • Triangle…3つの要素でまとめよ。 • Small Field…大きな<問い>から、副次的    な小問題へ。ズームイン。1つの物語。 第4節 学会発表のコツ

  10. 4-3 終わったら • 司会者・討論者に礼状、質問者に接触。 • 他の報告に出てメモし、質問せよ。 • 懇親会に必ず出席を。就職活動である。 第4節 学会発表のコツ

  11. 第5節 おわりに • 発表するために明確な論文を書き、学会で研究者集団と交流し、自己を発信。 • 尊敬すべき先達、充実した中堅、追い上げる若手の三位一体。 第5節 おわりに

  12. 経済思想の特徴(1) • 経済に対する間接アプローチ • 経済学史:編年体(近代以降) • 経済思想:特定問題(時代に囚われず) • 役割 • 経済史...現象、事物:過去を直接に、帰納法 • 経済学史...認識、人物:経済学者から間接に • 経済理論...モデル:現代を直接に抽象化 第2節 研究者という人生

  13. 経済思想の特徴(2) • 学説形成の三層 • 洞察力vision...経済学者の世界観、コア     (例:貨幣が実物を動かす) • 理論化theorizing...洞察の概念化、関数関係     (例:流動性選好説) • モデル化modeling...モデル外部の変数を排除     (例:IS-LMモデル) 第2節 研究者という人生

  14. 経済思想の特徴(3) • 顕在化すべき対象 • 思想:個人の動機・価値観...ミクロ • 通念・時代精神:社会状況の影響力...マクロ • 顕在化させる方法 • 経済学者の言葉(原典)discourseに注目 • 隣接領域(政治・社会・心理・人文)に注目 • メタ(違う次元)、認識論、歴史的分類 第2節 研究者という人生

  15. 経済学の認識 政策 応用 演繹・分析 前提 推論 結論 科学Science 実証 検証 価 値 観 現 実 技巧Art 第2節 研究者という人生

  16. 経済学の価値観 • パレート改善...Win & Winか? • (cf.最貧者の所得分配) • 代表的個人...ミクロとマクロの同一視? • (cf.合成の誤謬) • 無限時限の動学的最適化...不老不死? • 選好と利害・厚生・選択の同一視...センの批判 • 特定の関数型...個人間効用比較? • 実証研究の困難          →価値中立というよりも価値前提を 第2節 研究者という人生

  17. 経済学の現況 • 経済学は制度化が完成 • 科目の常設...1816 • 専門教授職の創設...1863 • 学会・専門雑誌・教科書の確立...1890 • 独立した学位...1903 • その学位を持つ社会人が多数...1936+1948 • ケンブリッジからアメリカへ • ケインズ学派の勝利 • 科学性、経済の制御性、予測性...人々の大きな期待 第2節 研究者という人生

  18. 経済学の現況 • 安定期 • 期待はあるが、失望も(特に政策論、景気循環と成長) • 経済学部の増設がない • やるべきこと? • 自己規定:経済学はどのような学問か、何を目指しているか • 社会認知へ:経済学が役立つことをアピール • そのためには経済思想の力を借りるのが便利 第2節 研究者という人生

  19. 経済学の定義 • J. S. Mill[1844]...古典派的な富の定義。富の科学。生産と分配の法則を確立する。 • L. Robbins[1932]...稀少性定義。制約がある中で、目的と手段の関係に限定された人間行動の科学。 • A. Marshall[1890]...社会科学性定義。厚生の獲得。富に関わる人間の研究。 第2節 研究者という人生

  20. 経済学の定義 • (1)静態合理性...時間・金などの資源を節約する。 • (2)動態誘因性...ある制度・目的を所与として、自らの行動を環境に適合させる。 • (3)社会設計性...理想的な「良き社会」を設定し、それに向けた手段を考察する。規範的。 第2節 研究者という人生