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日本與東亞經濟專題( 二 ). 担当 小山直則. ギリシャの財政問題について. ●背景 1. 欧州の経済通貨統合 (EMU) 。 背景 2. 欧州中央銀行制度 (ESCB) による単一金融政策。 背景 3. ギリシャの双子の赤字問題と PIIGS 諸国の財政赤字問題。 ●問題意識 1. ギリシャの財政危機の要因は何か?対策は? 問題意識 2. 欧州の経済通貨統合 (EMU) のメリットとデメリットは何か?. 背景 1. 欧州の経済通貨統合 (EMU). ● EMU とは?
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日本與東亞經濟專題(二) 担当 小山直則
ギリシャの財政問題について ●背景1. 欧州の経済通貨統合(EMU)。 背景2. 欧州中央銀行制度(ESCB)による単一金融政策。 背景3. ギリシャの双子の赤字問題とPIIGS諸国の財政赤字問題。 ●問題意識1. ギリシャの財政危機の要因は何か?対策は? 問題意識2. 欧州の経済通貨統合(EMU)のメリットとデメリットは何か?
背景1. 欧州の経済通貨統合(EMU) ●EMUとは? ⇒99年1月に欧州において経済通貨統合(Economic and Monetary Union:EMU)が開始された。通貨として実際にユーロが流通したのは、02年1月からである。 ⇒EMUとは、欧州への単一通貨ユーロの導入のことを指す。 ⇒ギリシャは01年1月からEMUに参加し、ユーロを導入した。 ⇒EMUへの参加基準…
背景1. 欧州の経済通貨統合(EMU) ●EMUとは? ⇒マーストリヒト基準(Maastricht Critera):EMUへの参加基準 ⇒①年間の財政赤字がGDP比の3%以内。 ②政府債務残高がGDP比の60%以内。 ③インフレ率(CPI)が最も低い3カ国の平均からプラス1.5%以内。 ④長期金利がインフレ率が最も低い3カ国の平均からプラス2%以内。 ⑤少なくとも2年間は自国通貨の為替レートが欧州為替相場メカニズムの許容変動幅に収まっていること。
背景2. ESCBによる単一金融政策 ●ECBによる単一金融政策 ⇒EU加盟国の各国政府の主権に任されている政策は財政政策である。 ⇒金融政策は、欧州中央銀行(ECB)と加盟国27カ国の中央銀行からなる欧州中央銀行制度(ESCB)を通じて行われる。 ⇒したがって、ギリシャなどのEMU加盟国には政府の主権としての金融政策の自由がない。
背景2. ESCBによる単一金融政策 ●ギリシャに金融政策の自由がない! ⇒ギリシャの09年のインフレ率(CPI)は00年を100とした場合、132.8%である。 ⇒金融政策が自由にできる国は、インフレを抑えるために金融引締政策を行う。 ⇒しかし、EMUの下では、ギリシャ政府には金融政策の自由がない。
背景3. ギリシャの双子の赤字問題 ●双子の赤字 ⇒ギリシャは財政赤字と経常収支赤字の二つの赤字を抱えている。 ⇒ギリシャの財政赤字はGDP比で13.6%である。 ⇒累積債務赤字はGDP比の135%である。 ⇒いずれもマーストリヒト基準を満たしていない。
背景3. PIIGS諸国の財政赤字問題 ●PIIGSとは ⇒Portugal、Ireland、Italy、Greece、Spainの5ヵ国を指す。 ⇒これらの国はいずれも財政赤字のGDP比が高い国である。 ⇒09年のデータでは、Portugal(9.4%)、Ireland(14.3%)、Italy(5.3%)、Greece(13.6%)、Spain(11.2%)であり、ギリシャの次に財政危機を迎える危険性が高い。
問題意識1. ギリシャの財政危機の要因は何か? ●本質的な問題 ⇒ギリシャの財政悪化の原因は、アメリカ発の世界金融危機後の景気後退と経常収支赤字に重要な要因がある。 ⇒ギリシャの財政危機の問題に対して十分な対応がとれないのは、 EMUの下では金融政策の自由がないからである。 ⇒新聞やインターネットではギリシャ人の脱税による税収の減少が問題であるかのように報道されているがまったく見当はずれな議論である。
問題意識1. ギリシャの財政危機の要因は何か? ●ギリシャは債務国 ⇒ギリシャは財政赤字と経常収支赤字の二つを抱えているので投資超過国である。 国内貯蓄ー国内投資=(輸出ー輸入)+(政府支出ー税収) 経常収支 財政赤字 ⇒国内貯蓄だけでは国内投資、経常収支赤字、財政赤字の資金を賄えないので、外国(EU諸国)から資金を借り入れている(債務国)。
問題意識1. ギリシャの財政危機の要因は何か? ●金融危機と景気対策 ⇒金融危機のように景気が後退すると通常政府は財政支出を拡大したり、金融緩和政策を行う。 ⇒ギリシャは財政支出の拡大しか行うことができない。 ⇒財政支出を拡大するためには、国債を発行して金融市場から資金を借り入れる必要がある。 ⇒大規模な資金を金融市場から借り入れると、ギリシャの市場利子率が上昇する。 ⇒財政支出の拡大は、乗数効果によって景気浮揚効果があるが、市場金利の上昇は設備投資をCrowd outする効果(締め出す効果)がある。 ⇒さらに、…。
問題意識1. ギリシャの財政危機の要因は何か? ●金融危機と景気対策 ⇒財政支出の拡大は、乗数効果によって景気浮揚効果があるが、市場金利の上昇は設備投資をCrowd outする効果(締め出す効果)がある。 ⇒また、金利の上昇は国債の利払い費を上昇させ、財政危機を深刻化させる。 ⇒さらに、金利の上昇は、株価や国債の価格を下落させる。
問題意識1. ギリシャの財政危機の要因は何か? ●金融危機と景気対策 ⇒財政支出の拡大は、市場金利の上昇とともにインフレを促進させる効果がある。 ⇒09年のギリシャのインフレ率(CPI)は00年を100とした場合、132.8%であり、景気対策はインフレを深刻化させる。 ⇒インフレを抑えるためには、通常金融引締政策が採られるが、ギリシャには金融政策の自由がない。
問題意識1. ギリシャの財政危機への対策 ●財政緊縮措置 ⇒ギリシャ議会は48億ユーロの財政緊縮措置を可決した(5/6)。 ⇒これは、ギリシャの対外債務の債務不履行(Default)を回避するための政策である。 ⇒48億ユーロの財政緊縮の内訳は、歳出削減と増税は50%ずつである。 ⇒財政緊縮はギリシャ国内景気を悪化させ、税収を縮小させるので根本的な解決にはならないであろう。
問題意識1. ギリシャの財政危機への対策 ●財政緊縮措置 ⇒アジア通貨危機に直面した国は、IMFの指導の下で為替レートの減価と金融緩和によって輸出を促進させて景気を回復させる政策を採用した。 ⇒ギリシャではこのような形での対応を採る為にはEMUを離脱する必要がある。
問題意識2. EMUのメリットとデメリットは何か? ●EMUのメリット ⇒同一の通貨を使うべきだと考えられる地域、圏内を最適通貨圏という。 ⇒ギリシャが最適通貨圏でなければ、ギリシャはEMUから離脱すべきである。 ⇒EMUのメリットは、①圏内で為替リスク、通貨の交換費用を排除できること、②圏内での国際収支の不均衡を防ぐために金融政策の協調が行われること、 ③圏外の諸国に対して圏内の諸国が保有すべき外貨準備が節約されること、などである。
問題意識2. EMUのメリットとデメリットは何か? ●EMUのデメリット ⇒①国際資本移動が自由な社会では、EMU圏内での金融政策の自由がなくなる。したがって、金融政策による最適なインフレ率や失業率の達成が実現できないなどである。
問題意識2. EMUのメリットとデメリットは何か? ●具体例で考える ⇒台湾の北部(工業地帯)と南部(農業地帯)が異なる通貨を用いたとしよう。 ⇒ドル安や北部の工業製品の輸出を拡大は、北部の通貨を増価させ、南部の通貨を減価させる。 ⇒すると、南部の農産物は輸出競争力を強める。 ⇒南部が北部と異なる通貨を用いると農産物の輸出競争力を維持できる。
問題意識2. EMUのメリットとデメリットは何か? ●具体例で考える ⇒次に、台湾の北部(工業地帯)と南部(農業地帯)が同じ通貨を用いている場合を考えよう。 ⇒ドル安や北部の工業製品の輸出を拡大によって台湾ドルが増価すると、南部の農産物も輸出競争力を失う。 ⇒北部の好景気な工場が南部に移転されたり、北部の労働者が移動してこない限り、南部の不況は解消されない。