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関連技術調査 情報工学専攻 中村 遼
関連技術 • 参考文献 • Feng Zhang; Todd, T.D.; Dongmei Zhao; Kezys, V. Power saving access points for IEEE 802.11 wireless networkinfrastructureWireless Communications and Networking Conference, 2004. WCNC. 2004 IEEEVolume 1, Issue , 21-25 March 2004 Page(s): 195 - 200 Vol.1
概要 • マルチホップ無線LANにおけるバッテリー駆動APの省電力化 • PSAP(PowerSavingAccessPoint)の設計 • デュアルチャネルのマルチホップ中継を行う • Hチャネル(Home-channel):範囲内の端末との通信のためのチャネル • 範囲内端末の基地局として動作 • PSAP“L”のHチャネルはf3 • Rチャネル(Relay-channel):上位APと通信のためのチャネル • 上位APの接続端末として動作 • PSAP“L”のRチャネルはf1(上位PSAP“U”のHチャンネル) • ビーコン時間毎に上位APに接続 • PSAPの無線インターフェースは唯一つ • 時間毎にHチャネルとRチャネルの切り替えを行う • HチャネルとRチャネルは干渉してはならない • 非干渉周波数チャネルの組み合わせ 11b:最大4,11a:最大8 PSAP Hチャネル 端末 上位AP Rチャネル PSAP
PSAPフレーム • PSAP基本タイムライン • Sサブフレーム (Sleep/Doze) • 無線インターフェースを停止 • Rサブフレーム (Relay) • Rチャネルを使用 • 上位APに接続・通信 • CPサブフレーム(Contention Period) • Hチャネルを使用 • 端末(下位AP)と接続・通信 • B/Mパケット (Broadcast/Multicast) • Sサブフレーム前に,ビーコン以外に貯められたパケットをBroadcast又はMulticastで送信する期間 • CF-End (Contention Free- End) • Rサブフレームの最後にHチャネルでCP期間の始まりを告げる • tNB(NAV Blocking Time) • 端末がNAV(Network Allocation Vector)を設定してから,tNB時間だけ全端末がHチャネルにアクセスするのを防ぐ • 一度設定すると,その間PSAPは自由にSleepしたり Relayしたりできる • tSF(Super Flame Time) • 一つのフレーム長:ビーコン送信間隔
NAV (Network Allocation Vector) • 隠れ端末問題 • 無線LANのアクセス制御はCSMA/CAを用いたDCF(Distributed Coordination Function)が標準機能として提供されている. • しかし,端末が互いに直接通信できないとき,端末が同時に送信するという事態が起こりうる ⇒ 衝突が起こる • そこで,RTS(Request To Send)とCTS(Clear To Send)を用いる • APがビーコン内にCFP(Contention Free Period)MaxDurationの値をセットすることにより,端末はNAV時間を設定することが出来る RTS,CTSを受信した端末は NAV時間だけ送信を抑制する IFS(Inter-Frame Space):送信前にフレーム間スペースを空けることにより,優先度を設定(優先度の高いフレームほど,待つ時間が少ない) SIFS(Short IFS):ACK等の優先度の高いフレームの伝送に用いられる DIFS(Distributed IFS):コンテンション型サービス時の待ち時間 画像参照:OsaWiki-Developments-MAC Layerhttp://osa.inria.fr/wiki/Developments/MACLayer?from=OsaPub.MACLayer
フレームレイアウト • 前提条件 • 上位APがビーコンを送信時,下位APはRサブフレーム期間でなくてはならない ⇒ ビーコンで同期を取らないといけない • 下位APのRサブフレーム期間は,上位APのCPサブフレーム期間を決して超えてはならない ⇒ • 上位APと下位APのビーコン送信時間差をtph(固定)とする • tph: the phase offset between Upper and Lower-beacons • フレームの種類 • SRフレーム :固定
:固定 • RSフレーム • SRSフレーム
結論部 • この論文で,マルチホップにおけるバッテリー駆動省電力APの設計について紹介した • このタイプのAPは,建物内外問わず,非常に早く安く設置できる • このAPにおける省電力は重要な目的を担っている • 設計時に重要な点は,PSAPが802.11の機能と持っていることと,有線で繋がったAPが存在することである • 3つのフレームレイアウトについて • SRフレームではRelayとSleep,RSフレームではCPとSleepとの境界線を自由に変えることができる • また,SRSフレームでは,2つの境界線を変えることができる.そのため,SR/RSに比べて多くの消費電力の低減が可能となる.
所感および課題 • 所感 • 端末にNAV期間を設けることにより,APの休止(Sleep)が行えるため,容易くAPの省電力化を実現できる • また,接続端末がいる期間においても,APの省電力化が行える点は優れている • しかし,休止期間を設けることは,それだけパフォーマンス(スループット)を低下させている • この技術は,我々の研究と制約の干渉が見受けられないため,両立して用いることができそうである • 課題 • 802.11 PSM(Power Saving Mode)技術について調査 • 出来るだけ自分のやった研究に対して考察すること • 自分の研究との比較