予備親探索機能を有したアプリケーションレベルマルチキャスト

予備親探索機能を有したアプリケーションレベルマルチキャスト予備親探索機能を有したアプリケーションレベルマルチキャスト Application Level Multicast with Backup Parent Searching Function 　　國近　洋平　　　　甲藤　二郎　　　　大久保　榮 Yohei KUNICHIKA Jiro KATTO Sakae Okubo 早稲田大学大学院理工学研究科 Graduate School of Science and Engineering, Waseda university

背景現在まで今後・WWW ・Email ・ファイル転送・VoIP ・ストリーミング • 負荷分散、低遅延の要求大

IPマルチキャスト 送信者 • 送信者･･･流すフローは１つ • ルータ･･･パケットを複製・転送 • 受信者･･･受信するだけ受信者ルータ

IPマルチキャストの課題 • マルチキャストルータの普及 • 輻輳制御が困難 • エンド-エンドの信頼性に対する不安 ↓ IPマルチキャストの普及は進んでいない

アプリケーションレベルマルチキャスト 送信者 • 送信者･･･流すフローは少数 • ルータ･･･パケットを転送 • 受信者･･･パケットを複製・転送受信者ルータ

論理ネットワーク ツリー型メッシュ型・単一ソースノード・中～大規模・複数ソースノード・小規模

既存ALM一覧

Peercast(1) 接続要求新規参入時リダイレクション ① ② • 接続中の子の数が規定値に達していた場合は新規接続不可

Peercast(2) 接続要求離脱時離脱メッセージ離脱ホスト

Peercast(3) 緊急時一定時間経過しても到着せず ↓ failure状態と見なす生存確認メッセージ • 親がfailure→ソースへ再接続要求 • 子がfailure→セッションを開放

Peercastの問題点 • 親ノードの離脱によるツリー再構成が必要 ↓ • 離脱が決定してから親ノードを探索 • 特に緊急時は再構成に時間がかかる ↓ • 予め予備親候補を見つけておくことにより効率化を図る

提案手法(1) 接続要求新規参入時リダイレクション ① ③ ② 予備親実際の親

提案手法(2) 接続要求離脱時離脱ホスト予備親離脱メッセージ

提案手法(3) 接続要求離脱時離脱ホスト予備親離脱メッセージ

シミュレーション評価 • シミュレーション手段　　・ns-2.26 (http://www.isi.edu/nsnam/ns/) • 比較対象　　・Peercast 　　・提案手法 • 評価項目　　・セッション要求～データ受信までの時間　　・制御メッセージ数

シミュレーショントポロジー 100Mbps 100ms 雲部内トポロジー

シミュレーション結果 セッション要求～データ受信までの時間[sec] 接続要求の種類 • join･･･新規参入ホストが接続要求してからデータ受信までの時間 • leave･･･親ホストの離脱による再接続要求からデータ受信までの時間 • failure･･･親ホストの緊急時による再接続要求からデータ受信までの時間

シミュレーション結果(1) セッション要求～データ受信までの時間[sec] ホスト数：100 子の上限：3 子の上限：4

シミュレーション結果(2) セッション要求～データ受信までの時間[sec] 子の上限：4 ホスト数：100 ホスト数：500

シミュレーション結果(3) 制御メッセージ数[個] 子の上限：4

まとめ • ALMにおいて予備親探索を行うことにより親ノードの離脱によるツリー再構築の効率化を提案した • 従来手法と比較して親の離脱によるツリー再構築に必要な時間を20%程度、親の緊急時では50%程度削減できた • 今後は制御メッセージ数増加によるネットワークへの影響を考慮しつつ、より良い予備親探索アルゴリズムを模索していく

シミュレーション結果(1) セッション要求～データ受信までの時間[sec]

予備親探索機能を有した アプリケーションレベルマルチキャスト