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目次 第1章.はじめに 第2章.卸売業とは 2-1.卸売業の定義 2-2.卸売業の機能と役割 第3章.卸不要論 3-1.卸不要論について 3-2.卸売業界の現状 第4章.卸売業の戦略事例 4-1 . 伊藤忠食品 4-2. 加藤産業 4 -3.三菱食品 第5章.卸売業の今後 第6章.おわりに. 卸売 業界の現状と今後. 10951234 中川昌哉. 1.はじめに.
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目次 第1章.はじめに 第2章.卸売業とは 2-1.卸売業の定義 2-2.卸売業の機能と役割 第3章.卸不要論 3-1.卸不要論について 3-2.卸売業界の現状 第4章.卸売業の戦略事例 4-1.伊藤忠食品 4-2.加藤産業 4-3.三菱食品 第5章.卸売業の今後 第6章.おわりに 卸売業界の現状と今後 10951234 中川昌哉
1.はじめに 商品というのは生産されただけでは、消費者の手元に届かない。商業の流れにおいてメーカーが出荷した商品は卸売業を介して小売業に販売され、私たち消費者の手に渡っていると考えられる。今日のように、良質で安価な商品が身近に溢れているのは、メーカーや小売業は勿論だが、卸売業の存在なくしてはあり得ないと言っても過言ではない。 しかし、日本では経済が高度に発達し、グローバル化や少子高齢化が進行する中、消費者の購買行動や心理も大きく変化してきている。例えばデパートやGMS(総合スーパー)が、衣料品では「ユニクロ」や「しまむら」に、電化製品では「ヤマダ」や「ビックカメラ」に、また家具では「ニトリ」や「IKEA」などの専門小売業に競り負け苦杯を舐めさせられている実態がある。同様に、卸売業界にも大きな変化というものが生じているのではないだろうか。 1962年、林周二氏が『流通革命』の中で述べ、流通業界で働く人々に大きな衝撃を与えた「卸不要論」という考え方が存在し、今も強く問題視されている。実際、今日の市場において卸売業は存在しており、近い将来消えてなくなるとは決して考えることが出来ない。では、このような状況の中で、なぜ今も卸売業が存在し続けているのか。また今後もメーカーと小売業との橋渡し、いわゆる中間流機能の担い手は卸売業であり続けるのか。存在し続けるにはどうなければならないかを考察していきたい。2章では、卸売業とは何なのかという一般的に述べられている定義を把握し、卸売業の基本的な機能と役割を整理します。3章では、なぜ「卸不要論」が唱えられ出したのか、存在し続けるためにはどうすればいいのかを卸売業界の現状を確認していくことにより考察する。4章では、「卸不要論」が強く唱えられている中で、しっかりと業績を上げ、存在し続けている企業の戦略事例を取り上げることにより、卸売業が生き残っていくためには何が必要なのか探る。5章では、これまでの研究を踏まえて、「卸不要論」に対する再考察と、今後の卸売業はどうあるべきなのかについて探る。
2.卸売業とは • 2-2 卸売業の機能と役割 • ①配達・販売機能 • ・メーカーから商品を調達し、販路を開拓して小売業者に販売する役割 • ②物流機能 • ・メーカーから大量に仕入れた商品を保管し、仕分けして小売業者へ配送する機能 • ③金融・危険負担機能 • ・商品が消費者に購入される前の段階でメーカーに代金を支払いメーカーが次の生産の為に投資できるようにする金融機能 • ・商品が売れず代金が回収できなかった場合の危険負担をする機能 • ④情報提供機能 • メーカー:どのような商品がどのくらい売れているかなど新商品開発や生産調整に役立つ情報を提供。 • 小売業者: 売れ筋商品や新商品の情報を提供。 • 店舗経営の為のアドバイスをする。 2-1 卸売業の定義 ①小売業又は他の卸売業に商品を販売するもの。 ② 建設業、製造業、運輸業、飲食店、宿泊業、病院、学校、官公庁等の産業用使用者に商品を大量又は多額に販売するもの。 ③ 主として業務用に使用される商品{事務用機械及び家具、病院、美容院、レストラン、ホテルなどの設備、産業用機械(農業用器具を除く)、建設材料(木材、セメント、板ガラス、かわらなど)など}を販売するもの。 ④ 製造業の会社が別の場所に経営している自己製品の卸売事業所。(主として統括的管理的事務を行っている事業所を除く) ⑤他の事業所のために商品の売買の代理行為を行い、又は仲立人として商品の売買の斡旋をするもの。(代理商、仲立業)
直接取引の場合 メーカー数 m 小売業数 n 卸売業数 k M1 M2 M3 M4 ・・・ Mm 2-2 卸売業の機能と役割~取引総数単純化の原理~ 取引総数=m×n R2 R4 R1 ・・・ Rn R3 R5 間接取引の場合 M1 M2 M3 M4 Mm ・・・ 取引総数=k(m+n) W1 Wk ・・・ R2 R4 R1 ・・・ R3 R5 Rn
3.卸不要論 3-1 卸不要論について 1962年に林周二氏が『流通革命』中で述べ、流通業界で働く人々に大きな衝撃を与えた、わが国の流通システムにおける改革の必要性を説くものであり、50年程経過した現代においても、参考になるところが多い。 卸不要論・・・当時すでに消費先進国では、チェーンストアによる小売市場の寡占化が進行しており、日本でもやがてチェーンストアによる寡占化が進むことになる。それゆえ、卸売業が過去の物不足時代同様、メーカーの商品を右から左に流すだけであれば、やがて市場から排除されてしまうという内容であった。 実際に現在・・・POSなどの高度な情報化システムが構築されはじめたこと、さらに小売が大型化・集約化されたことにより、それまで卸売業が行っていた情報集約の役割が、卸売業を通さなくてもできるようになった。また卸売業を通すことなく、物流や在庫管理などをおこなうことでコストが低減されるというような見方もあり、ますます中抜きの方向へ進んでいこうとしている。
3-2 卸売り業界の現状 合理化が進んでいる!!
4.卸売業の戦略事例 4-1.伊藤忠食品: 卸売機能を活かしたインターネット事業 ビジネスモデル 提携先のホームページを訪れた消費者がそこで食品を購入すると、指定先に届ける。 食庫 →インターネットで食材を販売出来る食材データベース。 消費者でもプロでもこのデータベースを自由に利用が可能。 そこで食材を販売すれば報酬が貰える。 =アフィリエイト※ Eco‐モッタイナイ.com →様々な理由で流通に乗らなくなった商品を格安に提供する。 対象:期待外れの新商品、季節限定商品、新商品発売時の旧商品 顧客:景品屋、運動会、職域販売など ※アフィリエイト:ホームページやブログ、メールマガジンなどが他のサイトへリンクを張って、それを見た人がリンクを経由して当該サイトで会員登録したり商品を購入したりすると、リンク元サイトの主催者に報酬が支払われるという広告手法。
小売店やメーカー、他卸売業の情報が集まる。小売店やメーカー、他卸売業の情報が集まる。 4-2.加藤産業: プライベートブランドで成功 ・同じ価値の商品でも割安に供給でき、多品種少量生産でも利益が上げられる 売れ筋商品は 〇〇ですよ! ・NB商品でカバーしきれない分野を埋めるような商品供給が可能 ・メーカーの商品との「クロス・マーチャンダイジング」で自社PB商品の売り込み 卸売業 情報 情報 メーカー 小売店 情報 この小売業は 今伸びてますよね! うちではこんな商品 作れますよ! 他卸売業
4-3.三菱食品: 需要創造とコ・ソーシング的関係4-3.三菱食品: 需要創造とコ・ソーシング的関係 「生活者のライフスタイル本位」 時代 「生産者本位」→「消費者本位」→ R‐WAVE =「需要創造」型のマーチャンダイジング 従来との違い 従来 ・売り場で売れた商品の分析 ・店舗に来て商品を買った人を分析 R‐WAVE ・どんな人がどんな商品を買ったかまで分析 ・来店しなかった人も分析
4-3.三菱食品:需要創造とコ・ソーシング的関係4-3.三菱食品:需要創造とコ・ソーシング的関係 フードコーディネート =個々の商品、時々のイベントに対応する手法 20世紀型の食品流通「メーカー→卸売業→小売業→消費者」 21世紀型の食品流通「メーカー=卸売業=小売業」 ・・・協力して消費者に対する企画、開発、販売提案活動を行う「コ・ソーシング」的関係 「フードコーディネーター」に資格を保有する社員がすでに約100名! 顧客との関係向上を目指す
5.卸売業の今後 しかし 現在は『流通革命』で表現された社会に向け、緩やかに進展しつつある状況にある... 「卸売業の中抜きが進むことはあっても、流通機能の中抜きはあり得ない!」 +α 他の卸売業が提供していない機能があればその優位性は揺るぎない! 例えば... ・商品開発へのより積極的な関与 ・ICTの活用 ・高齢化によって生まれる需要への対応 ・海外経済と国内地域経済の接続など
参考文献 ・商業統計http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/syougyo/result-1/pdf/h19link5.pdf ・日本リサーチセンターHP http://www.nrc.co.jp/marketing/06-09.html ・大竹愼一(2012)『日本の問屋は永遠なり』 ・宮下正房(2008)『卸売が先進企業になる方法』 ・石川友博(2011)『新しい日本の流通のあり方』http://www.dei.or.jp/opinion/staff_pdf/ishikawa01.pdf#search ・伊藤忠食品 http://www.itochu-shokuhin.com/ ・加藤産業HP http://www.katosangyo.co.jp/ ・三菱食品HP http://www.mitsubishi-shokuhin.com/index.shtml