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医師不足. 中京大学 湯田ゼミナール. 目次. 日本の医師数 (1)医師不足の定義 ①勤務医とは ②医師数 ③必要医師数 (2)なぜ医師不足が起こるのか 【 直接要因 】 【 間接要因 】 (3)現在の対策(病院). ( 4 )現在の対策(政府) ①医学部定員の増員 ②交代勤務 ③診療報酬の増加 ( 5 )今後の対策 ( 6 )まとめ 参考文献. 本当に医師は不足してるの?. 医師数の絶対値は増加している?!. (増加率 18.1). 厚生労働省 医師・歯科医師・薬剤師調査から作成.
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医師不足 中京大学 湯田ゼミナール
目次 • 日本の医師数 • (1)医師不足の定義 ①勤務医とは ②医師数 ③必要医師数 • (2)なぜ医師不足が起こるのか 【直接要因】 【間接要因】 • (3)現在の対策(病院)
(4)現在の対策(政府) • ①医学部定員の増員 • ②交代勤務 • ③診療報酬の増加 • (5)今後の対策 • (6)まとめ • 参考文献
本当に医師は不足してるの? 医師数の絶対値は増加している?! (増加率 18.1) 厚生労働省 医師・歯科医師・薬剤師調査から作成
医師不足はどこで起こっているの? (1)医師不足の定義 勤務医 特定診療科 地域偏在
①勤務医とは <勤務医> • 大学の医局に勤務し、 大学病院や関連病院、診療所に派遣されている医師 • 公立・民間病院に勤務して診療を行っている医師 • より高度な診療が求められる! <開業医> • 自ら診療所を開設し、診療を行う医師 (例)○ ○医院、 ○ ○クリニック • 初期診療(プライマリケア)を担う
②医師数 出典 医師・歯科医師・薬剤師調査 (厚生労働省大臣官房統計情報部) • 勤務医をやめてしまう • 開業医にシフト
③必要医師数実態調査 • 全国統一的な方法により、 各医療機関が必要と考えている医師数の調査 1.現員医師数 出典:厚生労働省 必要医師数実態調査
2.必要医師数 出典:厚生労働省 必要医師数実態調査 必要医師数: 診療機能を維持するために確保しなければならない医師数 必要求人医師数: 必要医師数のうち求人しているが充足されていない医師数 医師が足りない!!
〈求人理由> 出典:厚生労働省 必要医師数実態調査
(2)なぜ不足が起きるのか? 【直接要因】(2)なぜ不足が起きるのか? 【直接要因】 医療費抑制政策 1970年代 • 経済成長の鈍化によるGDP上昇率低下 • 国民総医療費の伸び率上昇 1980年代~ • 医療費抑制政策の実行 • ①診療報酬の引き下げ • ②医学部入学定員の削減 • ⇒勤務医の過重労働や疲労促進 • 医師のモチベーションの低下 • これが主要因! 問題視される
モデル① E0 勤務医の賃金 S0 W0 D0 L0 勤務医数
モデル①診療報酬の引き下げⅠ 勤務医の賃金 S1 D1 W0 A B W1 勤務医数 La Lb 勤務医不足
①診療報酬の引き下げの影響Ⅱ • 2002年 -2.7% 大幅な削減 ↓ • 病院の収益の減少 ↓ • 大幅な雇用削減を余儀なくされる • 事務職員や看護業務補助者など 資格を持たない職員の雇用減少 (⇔看護師などの雇用数を増加) • 資格がなくてもできる業務を医師や看護師が担う ⇒仕事量の増加
【間接要因】 • ①医療の専門家・細分化 • 1人の患者に複数の医師が 専門医的立場から診療に携わる • ②医療訴訟の増加 • リスクを避ける ⇒勤務医をやめて、開業医にシフト • ③患者数の増加 高齢化 コンビニ受診 大病院志向 ⇒仕事量の増加 ・・・ 相対的医師不足へ
モデル②医療訴訟 E1 E0 勤務医の賃金 S1 L0 LA S0 W2 W0 D0 勤務医数
モデル③患者数の増加 E2 E0 勤務医の賃金 LB L0 S0 W1 W0 D1 D0 勤務医数
モデル E1 E2 E0 勤務医の賃金 S1 LB L0 LA S0 W1 A B W0 D1 D0 勤務医数 勤務医不足
3K • 「きつい」・・・日常的な長時間勤務、緊張感の連続 当直や時間外勤務等の明らかな労働基準違反 • 「危険」・・・外科医など体にメスを入れる行為は 1つ間違うと訴訟・逮捕のリスク • 「カネにならない」 労働対価に見合わない報酬 日本はどの科も報酬に差がない 年収800万 年の労働時間3700時間 ⇒時給2200円程度 平均年収の1.7倍! 勤務医:1450万円 開業医:2522万円
(4)現在の対策(政府) ①医学部定員を増やす(4)現在の対策(政府) ①医学部定員を増やす • 医師の絶対値を増やすために • 医師が第一線で働けるようになるまで、 最低10年はかかる 「育つまでの間をどうしのぐか」 • 2009年.医学部入学定員を693人増員 <問題点> 定員を増やしただけで、 教育費や教員数ポストは増やさなかった ⇒大学教員となる医師の非正規雇用が増加 良い医師が育てることができるのだろうか? 焼け石に水
②交代勤務制 • 所定労働時間(通常8時間/日)以上に及ぶ業務体系が必要なときに、労働者を交代で勤務させる勤務形態 〈補助制度の内容〉 • 医師の労働環境改善に取り組む病院に補助 • 交代勤務(日中と夜間で医師が全員入れ替わり) 当直明けの医師が必ず休める勤務体系の導入を促す
導入している病院例 • 県立こども病院(静岡市葵区) ●完全2交代制勤務 • 午前8時~午後9時半の日勤は4人 • 午後8時~翌日午前9時半の夜勤は2人の医師が常駐。 • 原則として週休2日。 • 「夜勤3日連続で1日休み、日勤2日連続で1日休み」が基本。休日や勤務時間外の緊急呼び出しはまずない
<問題点> • 医師数に比較的余裕がある病院でなければ 交代勤務を導入するのは難しい • 医療費抑制政策の影響や医師不足などにより、 交代勤務が可能となるほどの医師の確保は難しい 交代するだけの医師がいない!
③診療報酬をあげる 勤務医の賃金 S1 D1 B A W0 C D W2 Lc La Lb Ld 勤務医数 勤務医不足軽減
<問題点> • 診療報酬は病院の収入になり、 各医師に分配されているのか不透明 • わずかな改定でも、負担が大きくなる! • 1%上げると、国費が900億円かかり、 医療費を3400 億円押し上げる。 同時に個人の自己負担も増える! ⇒私たち国民がどこまで国民が負担に応じられるかも重要
(5)今後の対策 • 病院が効果的だと考える対策 出典:厚生労働省 必要医師数実態調査
(5)今後の対策 • 〈長期〉 • 若い医師の育成 • 〈短期〉 • 医療事務補助者の増員 ⇒現員医師の非医療行為の負担軽減 • 短期間正規雇用医師、非常勤を増加 ⇒交代勤務制の制度を見直し実現へ・・・
(6)まとめ 政府 病院 国民
参考文献 • 社会保障の「不都合な真実」 鈴木亘(著)日本経済新聞出版者 • 病院のしくみが面白いほどわかる本 梶葉子(著) 中経出版 • 「医療改革法」でどうなる、どうする 日野 秀逸 寺尾 正之(著) 新日本出版社 • 医療崩壊か再生か―問われる国民の選択 小川 道雄(著) 日本放送出版協会 • 医療破綻 中原英臣 岡田奈緒子(著)PHP研究所 • 「医師不足」問題の根底にあるもの http://www.nikkeibp.co.jp/article/gdn/topint/200903/509653/