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コンテンツ・クリエイティビティ・ビジネス コンテンツ ビジネスについて. 2013年7月2日、16日 廣瀬 禎彦 http://www.hirose-sadahiko.com/. コンテンツをつくるのは「ひと」. ホワイトカラー、エンジニアとは異なるキャラクターのひとたち 生活時間帯が異なる 勤務時間、勤務体制に影響する 時間の使い方が異なる 不規則、不定期 規則正しく仕事をしても必ずしも結果には結びつかない 「のる」、「のらない」、、、感覚的キーワードが氾濫 連続ヒットを作れる人は極めて少ない. コンテンツ人間. たとえば、ミュージシャン
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コンテンツ・クリエイティビティ・ビジネスコンテンツ ビジネスについてコンテンツ・クリエイティビティ・ビジネスコンテンツ ビジネスについて 2013年7月2日、16日 廣瀬 禎彦 http://www.hirose-sadahiko.com/
コンテンツをつくるのは「ひと」 • ホワイトカラー、エンジニアとは異なるキャラクターのひとたち • 生活時間帯が異なる 勤務時間、勤務体制に影響する • 時間の使い方が異なる 不規則、不定期 • 規則正しく仕事をしても必ずしも結果には結びつかない • 「のる」、「のらない」、、、感覚的キーワードが氾濫 • 連続ヒットを作れる人は極めて少ない
コンテンツ人間 • たとえば、ミュージシャン CDが売れなくなって、生活のベースはもっぱらライブ演奏 ライブは基本的に夜。 夜毎、場所が変わる • たとえば、ゲームクリエーター 一人の個性の強いデザイナー兼ディレクターとその他大勢 その他大勢はゲームのパーツを作ったり背景を作ったり、、、 • たとえば、編集者 執筆者、作家との調整、説得 締切間際に仕事が集中 編集業務はほとんどシステム化されていない 価値観の設定が編集長の大きな役割 特に雑誌の世界では。
コンテンツ人間の管理 • 時間管理はストレスを与えるだけ • 目標設定は締切日 • 評価は結果のみ、成果のみ • 仲良しチームは必ずしも良い結果を産まない • サークルのマネージャー的なナンバー2が必要 • リーダーの権限は絶対 • 仕事の完成度合いの管理はほぼ不可能 • 仕事の完了基準は曖昧 その判断は依頼した人がすべき • リーダーだけからの報告では実態はわからない
コンテンツ制作の目標設定と評価基準 • ゲームの世界 ゲームの売り上げ本数のみ • レコードの世界 CDの売り上げ枚数のみ • ライブの世界 チケットの売り上げ枚数のみ • テレビの世界 視聴率のみ 本当に「良い」かどうかはわからないが、アートの世界ではない したがって、「良い」、「悪い」は評価の尺度にはならない
コンテン制作の発注 • 組織に発注するのではなく、人に発注する • 発注の判断は企画書の内容とそのモックアップ • 過度のオリジナリティを期待してはならない • 進捗管理は時間管理ではなく段階的な成果で管理 • 世界観、物語の展開に合意できないものは発注しない • ヒット作を出したことのないひとにヒットは作れない • ただし、ヒットの経験があるからといって、次もヒットするかどうかわからない • オリジナリティを追求させてはならない
コンテンツ制作の契約 • ゲーム制作の場合 ゲーム制作会社と制作委託契約をしたとき、ゲームの個性を 決めるのはゲームの製作者であり、制作会社ではない。 制作の途中で制作者が変わると期待したようなゲームは できない ・ 音楽の場合 音楽プロダクションと契約しても、その所属するアーティストが プロダクションから移動してしまうと、プロダクションとの契約は 意味がなくなる
日本人の作るコンテンツの特徴 • デフォルメ • ファンタジー • シミュレーションは必ずしも得意ではない • シミュレーションの得意なクリエーターはデフォルメ、ファンタジーが必ずしも得意ではない • デフォルメ、ファンタジーの世界には常識とか論理性はない。 むしろその世界観、価値観など個性的な要素が多い
デフォルメとリアリティ • ドラゴンボールとスパイダーマン • ドラゴンボール ドラゴンボールではキャラクターの大きさが変化する。 猫より小さくなったり、岩より大きくなったり、、、(デフォルメ) • スパイダーマン スパイダーマンも現実を越えた動きをするが、、、 スパイダーマンの主人公の大きさはビルの大きさに対しいつも同じ 大きさ
制作予算計画 NHKと民放の違い • NHKの場合 番組のカテゴリー単位で番組予算を配分 安定した視聴料収入があるので、あらかじめ予算計画を立てて 企画を進めることができる。 そのため、質の安定したコンテンツの制作ができている ・ 民放の場合 民法では番組の広告収入が番組制作予算に関係している。 したがって、番組単位でしか予算化できない。 広告収入の得やすいタイプの番組、あるいは広告収入の範囲で 作れる番組しか制作できない
コンテンツ制作のプロジェクト管理 • コンピューターソフトウエアの開発プロジェクトの管理とおなじ • 開発過程をフェーズに分けて定義する • フェーズゴトに完了基準を定め、一つのフェーズが完了しないと次のフェーズに進ませないようにする • モックアップ、あるいはプロトタイプは必ず作ること • 手戻りが開発スケジュールを狂わせる最大の原因 • ゲームソフトの開発もおなじ
コンテンツの採算管理 • 採算管理、原価管理は組織ごとではなくタイトル単位でおこなう • 外部への開発委託でも社内開発でも同じくタイトル単位の採算管理、原価管理を適用する • タイトルの採算管理は出荷まで、及び出荷後80日間、さらにはその年度、次の年度、、、と継続して管理できるようにしておく • タイトルのコストの償却は出荷後80日の範囲で行ってしまうこと • タイトルそのものから得られるビジネスとその周辺が生み出すビジネスとは別けて管理する。 例えばキャラクターライセンス収入 • コンテンツビジネスの原則はシングルソース、マルチユース
コンテンツの品質管理 • コンテンツの品質を管理する科学的な方法は、まだ無い • コンテンツ作りはトムソーヤーの「塀のペンキ塗り」のようなもの • 客観的な完成基準がないので、誰かが判断しなければならない • コンテンツの完成の判断は開発者だけに任せてはならない 管理者、経営者側に判断のできる目利きが必要 コンテンツビジネスが失敗する大きな原因のひとつはその完成、未完成を適切に判断できる経営者、管理者がいない場合 • 完成時にのみ管理者が関与するだけでは危険 制作途中でのチェックも必要 • 任天堂の受け入れ検査部門 ゲームの目利きの集まり
コンテンツの基本は「ものがたり」 • 「ものがたり」の構成がしっかりしているものを選ぶ • ゲームの世界ではゲームの「世界観」が重要 • 「ものがたり」のしっかりしたものを作る方法 古典の現代化 (例) ウエストサイド物語はロミオとジュリエットの現代版 ロミオとジュリエットはトリスタンとイゾルデが下敷き 韓流ドラマのヒット作 ちょっと前の日本のドラマのリメイク
古典を参考にしている事例 • 白雪姫と7人の小人たち ケルトの民話を参考にしてつくらrている 七人の小人はケルト伝説のノーム • 「伏」と八犬伝 伏: 最近の売れ筋 里見八犬伝を下敷きにしている • 白雪姫と里見八犬伝の類似性 白雪姫 お姫様と伝説の小人(七人) 里見八犬伝 お姫様と八匹の犬
エンタテインメントコンテンツ作りの秘訣 • 「予定調和」プラス若干の意外性 • 「わくわく」、「どきどき」、「しくしく」、「はらはら」の四つの要素をストーリーに三分間に一つの間隔で繰り返しはめ込む • 予想もしないことの連続では、見ている方はついていけない • 奇想天外でも「予定調和」なら受け入れられる • 脚本の段階での完成度のよしあしでほぼ決まる • 優れた既存作品、古典を含む、現代にあった焼き直しは手堅い
よいコンテンツ、よくないコンテンツ • 音楽の場合 「売れる音楽」は「良い音楽」 • 幅広く受け入れられるコンテンツ 共感と感動 安らぎ、癒し 活力、、、 • 分野は限られるが熱いファンのできるコンテンツ • ストーリーの構成がしっかりしているコンテンツ 基準をきめておかないと、なんでも「良いコンテンツ」になってしまう
コンテンツ制作者の育成の近道 • 良い作品をできるだけ多く見させる • 良い作品を手本にして、模写させる • 良い作品をモディファイさせる たとえば古典の現代化、日本版のインド化、、、 • モディ杯された作品日本の少しの新しいこと加えさせる たとえば最新技術の適用 • 古典をしっかり学ばせる 新しく作るコンテンツにとって、過去のコンテンの全てが 比較、競争の対象となる