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日本の水産業における事例研究~㈱極洋の今後の可能性~. GB コース 阿部 隼平. まえがき. かつて日本の水産業は世界一の生産量を誇り、1972年~88年までの17年間“世界最大の漁業国”の地位を保っていた しかし 1984年の1282万トンをピークに水揚げ量が減少し、2009年はわずか543万となり、現在も減少を続けている さらに 国内での消費者の魚離れ 国際市場で の買い負け 漁業者の高齢化による漁業就業者の減少 など が問題となっている
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日本の水産業における事例研究~㈱極洋の今後の可能性~日本の水産業における事例研究~㈱極洋の今後の可能性~ GBコース 阿部 隼平
まえがき かつて日本の水産業は世界一の生産量を誇り、1972年~88年までの17年間“世界最大の漁業国”の地位を保っていた しかし 1984年の1282万トンをピークに水揚げ量が減少し、2009年はわずか543万となり、現在も減少を続けている さらに • 国内での消費者の魚離れ • 国際市場での買い負け • 漁業者の高齢化による漁業就業者の減少 などが問題となっている つまり、日本の水産業は衰退傾向にある!
消費者の魚離れ 出所:厚生労働省「国民栄養調査」(平成12-14年)、「国民健康・栄養調査報告」(平成15-22年)より作成
魚離れの原因 1.社会情勢の変化 →共働きや単身世帯の増加による食の簡便化 2.魚価の高騰 →海外での魚食文化の広まりにより魚価が高騰
国内で魚離れしている一方… 海外では、魚食ブームが起こっている! 資料:FAO「Food balance sheets」及び農林水産省「食料需給表」
「買い負け」 もともと買い付けは日本の輸入業者の一人勝ちだった 海外での水産物需要増 他国のバイヤーの新規参入により、魚価が高騰 他国のバイヤーが水産物をより高値で購入 他国のバイヤーに買い負けてしまう
漁業者の高齢化による漁業就業者の減少 出所:e-Stat 政府統計の総合窓口 漁業就業動向調査 http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001089334
日本の漁業環境は恵まれている! 世界各国の国土面積と200海里の比較 ※200海里面積については、領海と排他的経済水域を合わせた管轄海域の面積を示している。 国土面積については、ISO3166-1によって分類された独立国家とその属領を、総面積順に並べた一覧から抜粋 出所:wikipedia―国の面積リスト、社会実情データ図録(URL:http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/9410.html)より作成 世界三大漁場と呼ばれる漁業環境! →200海里面積世界6位!
水産資源管理が重要 適切な水産資源管理が必要! • 各国の過剰な乱獲による水産資源の枯渇 →ウナギの稚魚不漁による絶滅の危機、2010年ワシントン条約で大西洋と地中海のクロマグロを絶滅危惧種に指定 • 今後さらに水産物に対する需要が高まる →2030年には世界の人口が83億人を越え、水産物の需要がさらに増加
MSCラベルによる資源管理 MSCラベル・・・英国に本部を置く非営利組織MSCのマーク MSCが認証したルールに則って漁獲された魚にMSCラベルを張ることができ、消費者がこのラベルのついた水産物を購入することで、世界の海洋保全に間接的に貢献でき、また漁業者を支えることにつながる仕組みである。
㈱極洋 かつては日本水産、大洋漁業(現・マルハニチロホールディングス)とともに南氷洋や北洋漁業・北洋において母船式捕鯨事業を展開する三大捕鯨会社の一つであった。 現在、水産物の買い付け、外食産業向けの業務用商品の販売を主に行っている 寿司ネタを強みとし、国内での寿司ネタのシェアNO.1 →㈱あきんどスシローや㈱カッパ・クリエイトと業務提携を行っている 世界での日本食ブームを背景に、他社に先立ち欧米で冷凍寿司の販売を行っている
極洋の事業ドメイン EDINETより作成
極洋の水産資源保全への取り組み 積極的なMSCラベル商品の販売 ex.アラスカ産紅鮭、カニ風味スティックなど 漁獲方法の改善 →稚魚の乱獲を抑えるために大目網を使用 マグロ加工の際に余った身を活用し、「マグロステーキ」として販売 ㈱日本配合飼料と業務提携を行い、完全養殖の実現を目指し、養殖事業の基盤強化
極洋の強みと今後の課題を分析~SWOT分析を用いて~極洋の強みと今後の課題を分析~SWOT分析を用いて~
日本の水産業界における極洋の今後の展望 今後極洋が取り組むべき課題として・・・ さらなるMSC認証への取り組み →極洋は他社に比べてMSC認証に対して積極的である。そのため今後MSCラベルのついた商品を積極的に販売することで他社商品との差別化につながると考えられる。 海外での冷凍寿司の販路拡大 →寿司は、外国人から非常に高く評価されており、来日した外国人が好きな日本料理第1位となっており、クールジャパンの1つとしても評価されている。そのため、欧米だけでなく水産物供給量が増加している中国やインドのような新興国での寿司の需要も期待できる 新たな市販用商品ブランドの開発 →消費者に印象が残るネーミングの開発・パッケージに工夫(パッケージにその商品を使ったレシピを記載など)・調理がいらず簡単に食べられる商品の開発