1 / 37

本日の概要( 10/10 )

本日の概要( 10/10 ). 前回の続き(コンピュータと音楽の歴史等) 音楽データの分類 音響データ 記号(楽譜)データ その他(構造記述等) データのファイル形式: 以下の2つを取り上げる WAV (音響データ) MIDI/SMF (楽譜データ). 音楽の記号的側面. 音響信号 連続的であり、記号化・構造化されていない。 音楽的に意味のある単位 時間・音高について離散化されたカテゴリに分割される。 ⇒ 音符、楽譜 高次の構造 それらの単位を組み合わせて関係付けた構造、 抽象的・概念的な構造 ⇒ 楽曲の解釈、音楽構造の表現. *音楽データの形態. 音響信号

Download Presentation

本日の概要( 10/10 )

An Image/Link below is provided (as is) to download presentation Download Policy: Content on the Website is provided to you AS IS for your information and personal use and may not be sold / licensed / shared on other websites without getting consent from its author. Content is provided to you AS IS for your information and personal use only. Download presentation by click this link. While downloading, if for some reason you are not able to download a presentation, the publisher may have deleted the file from their server. During download, if you can't get a presentation, the file might be deleted by the publisher.

E N D

Presentation Transcript


  1. 本日の概要(10/10) • 前回の続き(コンピュータと音楽の歴史等) • 音楽データの分類 • 音響データ • 記号(楽譜)データ • その他(構造記述等) • データのファイル形式: 以下の2つを取り上げる • WAV (音響データ) • MIDI/SMF (楽譜データ)

  2. 音楽の記号的側面 • 音響信号連続的であり、記号化・構造化されていない。 • 音楽的に意味のある単位時間・音高について離散化されたカテゴリに分割される。⇒ 音符、楽譜 • 高次の構造それらの単位を組み合わせて関係付けた構造、抽象的・概念的な構造⇒ 楽曲の解釈、音楽構造の表現

  3. *音楽データの形態 音響信号 MIDI 符号 音楽記述言語 構造・知識表現 ×103~104 ×10-1~101 信号・数値 ↓ 記号化 ↓ 構造化

  4. 音楽データの記述形式・言語 音響データ(WAV 等) 音楽データ表現としての MIDI/SMF Music XML MML とその拡張 テキストベース:MUSIC-X, Csound, CMix, Nyquist, DARMS, Humdrum/Kern, ...... GUI ベース:  KYMA, MAX, Pd, …... 統合的な音楽記述環境・システム 知識表現型言語 Music Structure DOOD ベース

  5. データ形式、MIDI 音源の比較 • 例: バッハ:ブランデンブルグ協奏曲第5番第1楽章(最初の2分ぐらい) • MML データ7.7 KB • SMF ファイル              19.2 KB • WAV ファイル(44.1 kHz mono)  9.46 MB • (生演奏:配布版からは音データは削除) • MIDI 音源(ソフトシンセ、外部音源等々)によって音質さらには曲の表情もかなり異なる。 • MIDI 音源をチューニングした例(加藤)

  6. 音響データと記号(楽譜)データ • 同じ曲について(約2分間) • 音響データ約 10,000 KB(10 MB) ↑ (500倍) ↓ • MIDI データ約 20 KB

  7. 音響データ(1) 基本的には、A/D 変換されたディジタル音響データ(数値の時系列)を記録したもの。 したがってデータ量は録音時間(及びチャンネル数、分解能)に応じて決まり、演奏されている楽曲の種類には拠らない(楽譜データとの違い) ディジタル化のパラメタ 標本化(サンプリングレート)量子化(分解能・深度) 1サンプルあたりの量子化データ(数値)を並べる。

  8. ディジタル化 時間軸方向のディジタル化(標本化) サンプリングレート: 44.1 kHz (CD), 22050, 11025, 48000, 8000Hz(電話)... cf.人間の可聴域: 約 20~20000 Hz Shannon の標本化定理サンプリングレートの ½までの周波数成分は忠実に標本化可能 振幅方向のディジタル化(量子化)8 bit (48 dB), 16 bit (96 dB: CD/DA), ...

  9. 聴覚(Wikipedia より): 内耳

  10. 可聴域 (20~20,000 Hz)

  11. 参考:可聴域 • 本当の可聴域は? • 可聴域は人によってかなり個人差がある。 • 20~20,000 Hz というのは、純音(=正弦波)単独での測定に基づく。 • 複合音では、単独では認識されない高周波成分も(音色)などの形で認識されると言われている。 • 「モスキート」 • 若年(~25才ぐらい)は高音がよく聞こえるが、年と共に高いほうが聞こえなくなる。 • 「モスキート」:若者を追いだす装置? • →君には聞こえるか?  

  12. ディジタル化 時間軸方向のディジタル化(標本化) 振幅方向のディジタル化(量子化)

  13. ディジタル化の例

  14. 参考: CD のデータ • CD の容量: 約 650MB(CD-ROM の場合) • オーディオ CD(CD-DA)ではデータ量はこれより多い(チェックビットなどがないため) • サンプリングレート: 44100 Hz2 byte / 2 channel, linear PCM • 標準的な記録時間は最大約 74分 • 練習: 実際のデータ量を計算してみよ。

  15. ディジタル情報の特徴 十分に高い分解能があれば、連続量を十分正確に表現できる。 技術の高精度化が背景として必要 精度とデータ量のトレードオフ 人間の認知能力との兼ね合い アナログ情報に比べて、はるかに高い自由度で生成・加工・編集等の処理ができる。 ソフトウェア的な処理 データが転送、コピーによって劣化しない。 著作権問題: 「Winny 事件」等

  16. 音響データ(2) 数値の表現: 整数型 符号付整数(WAV 2 byte: ー32768~+32767) ベースシフト(WAV 1 byte: 0~255 (-128)) 浮動小数点(Matlab 等) チャンネル数 モノラル(1チャンネル) ステレオ(2チャンネル) 多チャンネルステレオ(5.1ch surround など)

  17. 音響データ(3) オーディオデータファイル形式音響データそのものに加えて、パラメタ値などをどう記録するかの決まり。 非常に多数の形式がある。代表的なものとしては: WAV (Microsoft) AIFF (Mac/Apple) AU (Sun) (MP3) データの圧縮: 可逆/非可逆(MP3 等)

  18. 音響データ(WAV 形式) IFF/RIFF 形式Mac 用の AIFF の MS/Windows 版 ファイル拡張子: .wav 等 ヘッダ部、フォーマットチャンク、データチャンクよりなる。 フォーマットチャンクデータについての基本的な情報(チャネル数、サンプリングレート等) データチャンク実際の波形データの数値列 Big Endian/Little Endian 問題 資料: http://www.kk.iij4u.or.jp/~kondo/wave/ 等

  19. WAV 形式: データ表現(数値) • 数値の表現: 整数型 • 2byte:  符号付整数(ー32768~+32767)  先頭ビット:符号ビット • 0xxx xxxx xxxx xxxx:  正(または 0) • 1xxx xxxx xxxx xxxx:  負 • 1byte:  ベースシフト(0~255 (-128)) • 1000 0000:0 • 1xxx xxxx:  正(x≠0) • 0xxx xxxx:  負(x≠0)

  20. WAV 形式: データ表現 • 多チャンネルデータは、各数値データをチャネル順に並べる。 • 2チャンネルステレオの場合、L, R, L, R, … • バイトオーダーIntel 方式(いわゆる little endian) • n byte の2進数表現が [b1 b2 … bn] のとき、ファイルには bn, …, b2, b1 の順に書き出す。

  21. MIDI (Musical Instruments Digital Interface) もともとは、ディジタル楽器の情報交換のための規格として制定された。(1982/1983)ハードウェアインタフェース、符号化方式、通信プロトコル 符号化:音の高さ(ノート番号)、強さ(Velocity)、その他 拡張規格: GM (General MIDI)メーカー固有: GS (Roland), XG (YAMAHA) 等 ファイル保存形式: SMF (Standard MIDI File)

  22. MIDI 機器(1) MIDI 音源(シンセサイザ)各種の楽器の音を合成してオーディオ装置に送る。 FM 合成方式(Yamaha DX-7 等) PCM 音源(Pulse Coded Modulation) その他 コントローラ通常の楽器の演奏インタフェースにあたる。 MIDI キーボード MIDI ドラム ウィンド・コントローラ、ギター・コントローラ、 ... その他シーケンサ、ミキサー、リズムボックス、...

  23. MIDI 機器(2) 音源付キーボード音源とキーボード等のコントローラが一体になったもの(従来楽器のイメージ) 音源+コントローラ従来楽器に対する大きな違いは、発音部分と演奏インタフェースが分離されていること。 キーボードで弦楽器、管楽器等の音が出せる。 物理的に離れていてもかまわない。 複数の音源を同時に制御できる。

  24. MIDI とコンピュータ(1) コンピュータと MIDI 機器を接続するには、MIDI インタフェースが必要。(最近の MIDI 音源では組み込みで用意されている: RS-232C, USB インタフェース等) コンピュータによって MIDI 機器を制御する(演奏を行う) MIDI 機器から情報を入力し、記録(録音)、加工・編集、出力する 他のメディアとの融合、多様な表現形式の実現

  25. MIDI とコンピュータ(2) DTM (Desk Top Music)音楽情報を様々な形で表現・入力・編集・出力する統合的なシステムFinale, Professional Composer, Cakewalk, Cubase, Sibelius, MAX/MSP, ... 「ソフトシンセ」MIDI 音源の機能をコンピュータ上でソフトウェア的に実現するプログラム 現在のコンピュータには標準的に装備されており、ブラウザなどの親システムから呼び出されて使われる。 SMF は標準的な音楽データ交換形式となっている。cf MusicXML (Recordare) も de facto 標準となりつつある。

  26. MIDI/SMF MIDI: Musical Instrument Digital Interface ハードウェア31.25 kHz serial, photo-coupler 接続(MIDI コネクタ、MIDI ケーブル) コード: MIDI コード 拡張: GM (General MIDI), GS, XG, ... SMF: Standard MIDI File Format MIDI データのファイル保存形式 時間情報、トラックへの分割、メタ情報等

  27. MIDI メッセージ Status byte(先頭1バイト)と data byte(s) よりなる。 Status byte は MSB on(先頭ビットが 1)、data byte は原則として MSB off(例外あり)。8nH: note off 9nH: note on AnH: key pressure BnH: control change CnH: program change DnH: channel pressure EnH: pitch bend FxH: system message Channel voice message (status 8nH~EnH) では status byte の下 4 bit はチャネル指定(16チャネル) Running status: 前のメッセージと同じ status byte は省略可能。

  28. ノート・イベント note-on: 9nH + [note number]+[velocity] note-off: 8nH + [note number]+[velocity] note number: 半音単位での音高(0~127: 中央ハは 60) velocity: 音の「強さ」(0~127)note-on で velocity=0 なら消音に相当⇒running status 利用

  29. SMF IFF/RIFF 形式準拠 ファイル拡張子: .mid, .midi, .smf 等 ヘッダチャンクとトラックチャンクよりなる。 ヘッダチャンクファイルについての基本的な情報 トラックチャンク各「トラック」の実際のデータを格納⇒「チャネル」と「トラック」の違いに注意

  30. SMF: ヘッダチャンク “MThd” <length><format><ntrks><division> <length>(4bytes): チャンクの長さ(値 6) <format>(2bytes): 0, 1, 2 のいずれか0: 1トラック、1: 複数トラック、(2: 複数曲等) <ntrks>(2bytes): トラック数 <division>(2bytes): 時間分解能通常は4分音符の分解単位を記す(別形式:SMPTE+frame ticks)

  31. SMF: トラックチャンク “MTrk”<length><events>* <length>(4 bytes): track の長さ イベント [delta-time]MIDI イベント(SysEx 以外の)MIDI コード [delta-time]SysEx イベントF0, F7 status の MIDI コード(可変長データを伴う) [delta-time] メタ・イベント曲名、テキスト、調、拍子などの書誌的情報

  32. SMF: 可変長数値指定 数値を 7 bit ずつに分割してコーディングMSB on の場合には数値が続く。例) 120 = 78H = 0111 1000B259 = 103H = 1000 0010 0000 0011B delta-time: 直前のイベントとの時間差同時イベントの場合には 0 を指定する。

  33. SMF: メタ・イベント 書誌的情報:テキスト、著作権表示、シーケンス/トラック名、楽器名、歌詞、マーカー、キュー・ポイント 楽曲情報:テンポ指定、拍子、調 トラックの終わり: end of track その他シーケンス番号、MIDI Channel Prefix, シーケンサ固有情報等

  34. SMF: 運用 実際のデータでは、note on/off に running status を使用しているものが多い。⇒ 中途からの再生に問題あり 時間分解能は、大きいほど細かい指定ができるが、delta-time などのバイト数が多くなる。♩ = 96, ♩ = 480 など 実際の演奏の質は音源依存 トラックとチャネルの関係、分割/統合 テキスト中の日本語コード

  35. 文献 (MIDI 関係) 音楽電子事業協会 http://www.amei.or.jp/ MIDI 1.0 規格書、リットーミュージック (1998) MMA (MIDI Manufacturer’s Association)http://www.midi.org/ 新井純SMF リファレンス・ブック、GS リファレンス・ブックEdirol リットーミュージック (1996) 田辺義和: Windows サウンドプログラミング、翔泳社 (2001) (授業ページのリンク集も参照)

  36. 文献 E. Selfridge-Field (Ed.): Beyond MIDI: The Handbook of Musical Codes,MIT Press (1997), BN 0-262-19394-9. C. Roads: The Computer Music Tutorial,MIT Press (1996), BN 0-262-68082-2(平田他(訳):「コンピュータ音楽」、東京電機大学出版、2001) 平田圭二:「コンピュータ上での音楽知識の表現」、 bit別冊「コンピュータと音楽の世界」4.2 節、pp.163-181.

  37. 簡易 MML(Music Macro Language) • http://www.slis.tsukuba.ac.jp/~hiraga/mml/ • データ例 • 楽譜データをテキスト形式で入力し、MIDI/SMF ファイルに変換する Web プログラム • SMF ファイルのダンプによりその内容も調べられる。 • (できれば簡単な打ち込み演習をやってもらうつもり)

More Related