820 likes | 1k Views
サービス管理責任者研修テキスト 分野別演習 「サービス提供プロセス の管理に関する演習」 <児童(児童デイサービス)>. 平成23年10月6日・7日. サービス提供プロセスの管理の実際( 分野別 演習). (目 次) 1 分野別演習のねらい 2 分野別演習の概要 3 分野別演習の展開イメージ 4 演習の実施方法 (1)「サービス提供プロセスの管理の実際 :事例研究①」 (アセスメント及び個別支援計画の作成) (2)「サービス提供プロセスの管理の実際 :事例研究②」 (モニタリングと個別支援計画の修正・変更)
E N D
サービス管理責任者研修テキスト 分野別演習 「サービス提供プロセス の管理に関する演習」 <児童(児童デイサービス)> 平成23年10月6日・7日
サービス提供プロセスの管理の実際(分野別演習)サービス提供プロセスの管理の実際(分野別演習) (目 次) 1 分野別演習のねらい 2 分野別演習の概要 3 分野別演習の展開イメージ 4 演習の実施方法 (1)「サービス提供プロセスの管理の実際 :事例研究①」 (アセスメント及び個別支援計画の作成) (2)「サービス提供プロセスの管理の実際 :事例研究②」 (モニタリングと個別支援計画の修正・変更) (3)「サービス内容のチェックとマネジメントの実際:模擬会議」 (支援会議等を想定したサービス管理責任者の役割についての体験的理解 及びサービス管理責任者の観点から支援内容を発展的に検証)
1.分野別演習のねらい ・サービス提供プロセス全般の流れ(手順)について、事例を活用しながら検証する。 ・アセスメント、目標設定、個別支援計画の作成、モニタリングや評価による支援方針 の変更などに関する具体的な技術を習得する。 ・サービス提供職員への助言や指導のあり方を理解し、助言・指導の方法を学ぶ。 (1) 研修受講者全員が主体的に参加する。 (2) 多様な職種の受講者間での意見交換により、幅広い視点を持つ。 (3) グループごとの結論を導くための協働作業を展開する。 (4) 司会進行、記録、発表等の役割を分担して担う。 (5) 効果的なプレゼンテーション技術を学ぶ。 (6) 他者への助言をする者としての配慮や深い洞察力を養う。
2.分野別演習の概要 • 1.「サービス提供プロセスの管理の実際 :事例研究①」 • ※ 事例に基づき、以下の項目に重点を置いて演習を展開。 • ・利用者像の適切な把握のために必要なアセスメントの実施 • ・時間軸に配慮した支援目標を含む個別支援計画の作成 • ・短期目標や到達すべき目標(ゴール)などの段階的な目標設定の必要性 • 2.「サービス提供プロセスの管理の実際:事例研究②」 • ※ 事例に基づき、以下の項目に重点を置いて演習を展開。 • ・モニタリングによるサービスの管理及び効果等の確認 • ・利用者像の適切な把握のために必要な再アセスメントの実施 • ・アセスメント結果に基づく個別支援計画の変更・修正 • ・次のステージへの移行を想定した終了時評価の実施 • 3.「サービス内容のチェックとマネジメントの実際:模擬会議」 • ※ 事例に基づき、以下の項目に重点を置いてロールプレイを実施。 • ・支援会議の場面を想定した会議の運営方法 • ・個別支援計画作成(修正)に際しての連携の持ち方 • ※ 演習を通じて、サービス管理責任者の役割、視点を振り返り、確認する。
児童分野の研修のポイント • (アセスメント等) • ○ 適切な発達支援を行うために必要な発達評価(成育歴を含む)について認識を深める必要がある。 → 発達の評価方法、活用等について理解を深める。 • (発達障害支援に関する知識) • ○ 増加する発達障害児の療育ニーズに対応できるよう発達障害のアセスメント、支援等について、事例を通じながら認識を深める必要がある。 → 発達障害に関する知識(チェックリスト等を活用した評価・支援方法を含む)について、理解を深める。 • (家族支援) • ○ 療育は、子ども支援だけでなく家族支援が重要である。障害受容等保護者の心情に寄り添ったサポートについて認識を深める必要がある。 → 障害受容など家族の心理機制について学習するとともに、家族のエンパワメント支援について理解を深める。 • (関係機関との連携) • ○ 児童期は、短期間でライフステージが交代し、関係機関も多岐にわたる。切れ目のない継続的な支援を行うためには、相談支援専門員をはじめ医療・保健・教育などの多くの関係機関との連携が必要である。 → 切れ目のない継続した支援の必要について、理解を深める。また、連携のカギとなる個別支援会議(移行会議等)の開催・運営について認識を深める。また、地域の発達支援システム構築について検討する地域自立支援協議会への参画の重要性について認識を深める。
3 演 習 の 展 開 イ メ ー ジ ・演習では、事例を用いてサービス提供プロセスの全般を扱う。 ・個別支援計画の作成プロセス、中間評価と修正プログラムの必要性、効果を学ぶ。 ・これらの演習を通して、事業所が組織的に取り組むべき課題に対するマネジメント(サービス管理責任者の役割)について学ぶ。 一連のサービス提供プロセス 個別支援計画作成のアセスメントや到達目標の設定などに重点 2日目午後 演習1 事例検討 4時間 本年度国研修では省略(都道府県では実施する) モニタリング、再アセスメント後の個別支援計画の変更・修正に重点 3日目午前 演習2 事例検討 3時間 模擬支援会議により、サービス内容のチェック及び連携などに重点 サービス管理責任者の役割、視点を確認することに重点 3日目午後 演習3 総括ワーク 3時間
4.演 習 の 実 施 方 法 (1)演習の方式 研修参加者全員が参加意識をもち、相互の意見交換により効率的に研修効果を挙げるよう小グループで検討するバズセッション方式を基本とする。 (2)グループ構成と役割分担 受講者6~7名程度のグループに分けて実施。 また、各グループでは、演習ごとに司会進行、記録、発表の担当者を決める。3つの演習は同一メンバーで実施する。 (3)演習スタッフ 講師となる演習スタッフは、全体進行と助言を担当する統括する演習リーダー1名、会場内で各グループに対する助言などサポートを担当するファシリテーターを配置する。 (4)プレゼンテーションと全体総括 各演習とも、途中で全体発表(プレゼンテーション)を実施し、グループ間での意見交換と演習リーダーからの助言に基づいて総括を行う。
演 習 1 「サービス提供プロセスの管理の実際:事例研究①」 (アセスメント及び個別支援計画の作成)
【獲得目標】 アセスメントや個別支援計画の作成に関する知識と技術を習得する。 【内 容】 受講者には、事前課題として、事例①の概要を読み込んだ上で、「支援のための課題整理」を課す(指定様式)。グループ内でその共有を図るとともに、個別支援計画の作成のための演習を行う。 【研修企画運営のポイント】 □ 演習がスムースに進行出来るよう、アイスブレイクも疎かにしない。 □ 事前課題の事例選定等、十分な準備を行い実施する。 □ 演習1の目的・手順を明確にして演習に入る。 □ 本人の状態やニーズの把握というアセスメントと支援の課題整理に演習の力点を置く。 □ 個別支援計画の作成には、十分なアセスメントと支援の課題整理が必要であることを明確にする。
演習1の進行 第2日目午後 4 時 間 13:25 13:10 13:30 14:40 14:50 16:20 17:10 17:30 (1) (2) (3) (4) (5) (6) 休憩(10分) 自己紹介 アイスブレイク ガイダンス ・事例の概要説明 ・アセスメントと課題 の整理 個別支援計画の作成 全体発表と 意見交換 コメント 総括 (1)アイスブレイクと自己紹介(15分) (2)演習方法のガイダンスと役割分担(5分) ①演習1~3進行に関するガイダンス(演習目標の確認) ②演習1~3の役割分担を行う (3)事例の概要説明とアセスメントと課題の整理(70分) ①事例の概要を説明する(若干の質疑応答、情報収集を含む) ②アセスメント内容の確認と課題についての整理 (4)個別支援計画の作成(90分) ①短期目標、到達目標、長期目標などの目標設定 ②時間軸(サービス提供期間)等の設定 ③基本的な支援方針の策定 (5)個別支援計画に関する全体発表(50分) ①各グループからのプレゼンテーション ②個別支援計画に関する質疑とコメント (6)コメント・総括(20分)
(1)アイスブレイクと自己紹介13:10~13:25(15分)(1)アイスブレイクと自己紹介13:10~13:25(15分) ①演習を進めるにあたって、場の雰囲気を和らげる ②グループ内で、氏名、職場、業務内容等について自己紹介をする
(2)演習ガイダンスと役割分担13:25~13:30(5分)(2)演習ガイダンスと役割分担13:25~13:30(5分) ①演習の進め方、留意事項の説明 ②演習1~3の役割分担を行う
(3)事例概要の説明とアセスメントとニーズの整理13:30~15:40(70分)(3)事例概要の説明とアセスメントとニーズの整理13:30~15:40(70分) ①事例の概要についての説明(10分) ②内容の確認および課題を領域(項目)別に整理(60分)
情報提供 1 相談受付とプロフィール
事例の説明 情報提供 2
情報提供 3 事例の発達の状態 平成21年9月時点の状況
提供情報 4 アセスメント結果 平成21年9月時点の状況 その他:補足
グループ 課題の整理表 記入様式 1 利用者名 さん
(4)個別支援計画の作成15:50~16:20(90分) ①到達目標の設定 (長期目標や短期目標等) ②支援内容の設定 (時間軸(サービス提供期間)等を考慮)
グループ 個別支援計画 記入様式 2 利用者名 作成年月日: 年 月 日 ○到達目標 総合的な支援方針 平成 年 月 日 利用者氏名 印 サービス管理責任者 印
計画作成のポイント • 障害児相談支援等に基づき個別支援計画を作成 • 本人や家族のニーズがきちんと反映されているか? • 支援者側の押し付けになっていないか? • 本人や家族を中心とした計画を、本人、家族と一緒に作っていく過程こそが大切 • → 自分たちの支援計画をラフスケッチする力をつける • → 自分たちの人生に責任を持つという視点 • 本人や家族が分かりやすい言葉で書く • 支援内容を抽象的な言葉でごまかさない • (例 : 安定した生活、楽しい暮らし、薬がちゃんと飲めるように・・・etc) • 具体的な目標、期間を設定する。数量化出来るように努める。 • → 定期的に評価を行う • 小さなステップを踏むような計画になっているか • 本人や家族が出来ることは、やらない
(5)個別支援計画に関する全体発表発表に対する質疑応答と総括(意見交換)16:20~17:10(50分)(5)個別支援計画に関する全体発表発表に対する質疑応答と総括(意見交換)16:20~17:10(50分) ①作成した個別支援計画を各グループから発表 ②各グループの個別支援計画に関する発表に対する意見交換、質疑
(6)コメント、総括17:10~17:30(20分) ①各グループの発表、その後の意見交換・質疑応答に対するファシリテーターからのコメント ②演習1の総括を行うとともに、都道府県研修を実施するに当たっての留意点等を説明
演 習 2 【全国指導者研修では、実施しません。】 「サービス提供プロセスの管理の実際」 (モニタリングと個別支援計画の修正・変更)
【獲得目標】 「演習1」において使用したものと同じ事例を用い、追加情報に基づく中間評価と計画の修正について、模擬支援会議で確認するとともに各グループで討議しながら計画を修正する。(中期及び終期個別支援計画を作成する。) 【内 容】 • サービス開始後の中間評価(モニタリング)結果を踏まえ、再アセスメントし個別支援計画を適切に修正 • 終了時の帰結を想定し、終了時評価を作成 【研修企画運営のポイント】 □ 演習1で用いた事例と同様の事例を用い、中間評価結果を提示する □ モニタリングによる個別支援計画の修正・変更に演習の力点を置く □ 状況やニーズの変化を捉え、適切な支援内容へ修正が必要なことを学ぶ □ 中間評価を踏まえ、中期個別支援計画を作成する □ 事業所として他機関との連携、質の向上に関する手立てにも視点を当てる □ 事例の帰結を想定し、終了時評価までを作成することで、支援内容の振り返りができるようにする
演習2の進行 第3日目午前 - 時 間 (3時間) 9:00 9:10 11:00 12:00 (1) (2) (3) ガイダンス 課題の整理(中間評価) 個別支援計画の修正 全体発表 (1)ガイダンス(10分) 演習2の説明 (2)演習内容の確認と課題の整理(中間評価)と個別支援計画の修正 (110分) ① 中間評価に関する概要説明 ② 発達状況、ニーズの変化、提供してきたサービスの内容等の確認(中間評価)を行う。 ③ 目標設定や期間設定、支援内容の変更・修正の検討 ④ 計画の再設定 (3)個別支援計画修正に関する全体発表(60分) ① 各グループからのプレゼンテーション ② 個別支援計画修正・模擬支援会議に関する質疑とコメント
(1)演習ガイダンスと役割分担9:00~9:10(10分)(1)演習ガイダンスと役割分担9:00~9:10(10分) ①演習2の進め方、留意事項の説明
(2) 課題の整理(中間評価)と個別支援計画の修正9:10 ~ 11:00(110分) ①6か月後のモニタリング結果に基づき、サービスの評価(中間評価)を行い、支援内容の分析、新たなニーズの確認を行う。 ②個別支援計画の変更・修正を行う。 ・目標設定や期間設定、支援内容の変更・修正の検討 ・計画の再設定
情報提供 5 個別支援計画の修正のためのモニタリングの情報
情報提供 6 事例の発達の状態
(参考様式) 個別支援計画の中間評価
(参考様式) 中間評価のための確認表
個別支援計画 グループ 記入様式 3 利用者名 作成年月日: 年 月 日 ○到達目標 総合的な支援方針 平成 年 月 日 利用者氏名 印 サービス管理責任者 印
演 習 3 「マネジメントの実際」 (サービス管理責任者の役割と業務の検討)
【獲得目標】 演習1と演習2を通して、個別支援会議の運営、サービス提供プロセス全般におけるサービス提供者の指導助言などマネジメント方法に関する知識と技術を習得する。更に関係機関との連携(地域自立支援協議会への参画)等、サービス管理責任者の業務と役割について再確認する。 【内 容】 演習を通して、サービス管理責任者が行うべき業務と役割について、建設的・発展的に検証する。その際、(1)支援プロセスの管理、(2)サービス提供職員への指導助言、(3)関係機関との連携の3つのポイントにより行う。 【研修企画運営のポイント】 □ 演習3の目的・手順を明確にして演習に入る。 □ 業務と役割の検証に際して、「実施出来た業務や役割」、「課題となった業務や役割」といった視点から実施出来るよう、例示資料を明示する。 □ 模擬会議演習の意味づけ(時間軸とス トーリーの確認)を明確にし、支援者へのマネジメントのポイントも確認する。 □ 各地域での独自の取り組みを情報交換し、今後の参考とする。 □ 研修者自身の今までの仕事を振り返り、今後の仕事に繋げられるよう、サービス管理責任者としての自覚を促す。
演習3の進行 第3日目午後 3時 間+1時間 9:00 10:30 10:40 11:00 11:50 12:10 13:10 14:00 (1) (2) (3) (4) (5) 模擬支援会議 (ロールプレイ) 休憩 サービス管理 責任者業務の 要点整理 サービス管理責任者の役割について検討 全体発表 昼食 演習の統括 (1)模擬支援会議[ロールプレイ](90分) ・ ガイダンス(ロールプレイの目標、説明) ・ ロールプレイの実施 ・ 振り返り (2)サービス管理責任者業務の要点整理(20分) (3)サービス管理責任者の役割についての検討(50分) ・ ガイダンス(演習の目的、進め方について説明)。各グループで役割決定[進行・記録・発表] ・ 「サービス内容」と「マネジメント内容」の両面からそれぞれのポイントを確認する ・ 事例検討を通してそのプロセスを発展的な観点から検証する ・ サービス管理責任者としての役割として事業のマネジメントを検証する。関係機関との連携、会議運営、人材養成等のあり方について検証する (4)全体発表(20分) (5)演習の統括(20分) ・ 研修全体を振り返り、各都道府県で研修を実施するときに工夫する点などをグループで話し合う ・ 各グループから話し合いの結果を発表、講師陣によるコメント
(1) 模擬支援会議(ロールプレイ)9:00~10:30(90分) 本人及び家族に生じている新たな課題について確認し、今後の支援の方向性について検討する。 ・ロールプレイに関する説明(10分) ・グループごとに場面を確認し、目的を明確にし、役割を決定する(20分) ・ロールプレイの実施(15分) ・ロールプレイが終了した後のフィードバック(15分) *サービス管理責任者の役割や機能、本人の気持ちなどについて、サービス管理責任者役、本人役、観察者などから意見や感想を述べてもらいグループとしてフィードバックする。
個別の支援会議の種類 (1) 支援者会議 【深める支援会議】 事業所内で行われるサービス提供職員等が出席する会議。サービス利用計画の作成・変更・修正のために、発達状況や家族のニーズ等を確認をおこうとともに、支援方針等について検討する。中間評価では、支援計画の達成状況の確認を行うとともに、達成されない場合の原因の分析及び今後の対応について検討する。また、新たな発達ニーズ、家族のニーズなども確認する。 (2) 連携会議 【つながる支援会議】 ① 複数機関のサービス担当者会議 保育所や移動支援など、同時に複数のサービスを利用している場合の対応等の情報共有、役割分担等について確認する会議 ② 移行支援会議 保育所や学校等への移行を円滑に実施するための会議 ③ 新たなニーズに対する支援検討会議 本人及び家族に生じている新たな課題について確認し、今後の支援の方向性について検討する。 ④ サービス利用計画(トータルプラン)のための会議 生活全体を支援するサービス利用計画作成のための会議
ロールプレイの設定 目的: 個別支援計画の作成・実施後に発生した課題に対応するための個別支援会議(家族支援のための地域連携会議) 内容: 本人及び家族に生じている新たな課題について確認し、今後の支援の方向性について検討する会議とする。
ロールプレイについて(概要) 1.ロールプレイとは ・ 現実に起こる場面を想定して、複数の人がそれぞれ役を演じ、疑似体験を通じて、ある事柄が実際に起こったときに適切に対応できるようにする学習方法の一つである。 ・ 学習者は、役割を演じなければならないが、演じ方はたいてい演者の自由である。 ・ 対人関係や態度・行動を通して行われる学習に用いられる。 2.ロールプレイのメリット ・ 意志決定過程にみられるような物事のプロセスについて学ぶ可能性が高くなる。 3.ロールプレイの方法 1)事前準備 ・ シナリオ:準備の段階でシナリオを作成するか、役割だけを決めて自由に行うか、目的 によって決定する。 ・ 時間:決まっているわけではない ・ オリエンテーション:実施する前に学習者にその目的を十分に説明する。 2)実施 ・ 実施中にロールプレイをビデオに録画しておけば、後で見直すことができる。 3)フィードバック ・ ロールプレイ終了後、気づきや学びを話し合うことで、学習を深め、広げることが大切
ロールプレイ(ロールプレイイング)の目的 日常生活の中で、人は必ず様々な役割を背負って暮らしていることを考えますと、人生はまさにドラマと言えます。その中で、常に同じような役割ばかりをこなしていますと、新たな人間関係を作り出すことは大変難しくなります。 ロールプレイとは、参加者が自由な雰囲気の中で、あるテーマについて即興的に役割を演じ、協同して、役割行動の変容を図るもので、日常生活におけるそれぞれの役割を見直し、新しい状況に応じられるようになることを目的としています。 (1) 日常生活における自分の役割を見直し、日常生活での課題を解決する手がかりを得る。 (2) 参加者全員が、感情の解放をします。 (3) 新しい、突発的な状況に応ずることができます。 したがって、ロールプレイは日常生活のリハーサルとも言えるでしょう。参加者はうまく演ずる必要はありません。大切なのは、いかに自分なりに自発性を発揮して演ずるかです。 自発性が回復されれば、ロールプレイでの新鮮な役割体験は、新しい役割を日常生活に取り入れる原動力となります。 自発性とは、新しい状況においても、周囲と自分自身にとって、より適切な、望ましい対応ができるということです。一般に、人は、新しい状況に対しては、他人の意見や自分の既有の体験をよりどころとして対応してしまいがちです。自発性は、そのような自分の外側から規制してしまうのではなく、自然に自分の中から自分を動かしていくことです。 自発性は、まず役割をとること(役割取得)から、自発的に個性的に演ずること(役割演技)、さらに、新しい役割を創造すること(役割創造)へと段階的に高まっていきます。
ロールプレイを行う上での注意1) ロールプレイを理解しているファシリテーターをグループごとに配置することロールプレイを行う上での注意1) ロールプレイを理解しているファシリテーターをグループごとに配置すること 2) 事前準備(オリエンテーション):参加者が主体的に関われるように情報や知識の整理 3) 役割別の準備:各役割ごとに自分たちの役作りを行い,場面設定を話し合う 4) 役割演技・討議:役になりきって演ずる。時間内で場面を変えて複数回実施しても良い 5) 誰か一人が時間を占領しないこと 6) 振り返り(フィードバック):必ず自分の役やほかの役について感じたこと、考えたこと を振り返る時間をとり、ロールプレイの後,他の人へ感情・しこりが残らないよう配慮 〈時間配分の参考例〉1) 知識の整理(5分) 2) ロールプレイの実施 ①役割別の準備(5分) ②1回目の演技(15分):個別支援会議の準備の支援者だけの話し合い 振り返り(5分) ③2回目の演技(15分):本人や家族も含めた関係者が参加した個別支援会議 振り返り(5分)
ロールプレイ(役割演技)演習の手順 1 変更要因、課題、会議の目的の確認 2 会議参加者(役割)の選定 3 配役(キャスティング) 4 配置・席順の決定 5 ロールプレイ(役割演技)の実施 6 振り返り(フィードバック)
ロールプレイの配役 何のために会議を開催するのかを明確にする。 (→ 今回は、家族状況の変化に伴う関係機関との連携が必要になり、解決に向けた検討会議とします。) どういう関係機関、関係者を招集するかについては、問題の所在や目的を明確にした上で、サービス管理責任者を中心に選定する。 サービス管理責任者 児童指導員 保育士 行政職員 管理者 相談支援専門員 母親 Aさん本人
一定期間ごとの見直しはもちろんだが、支援をしていく中で計画を見直す必要が出てくる場合があります。 一定期間ごとの見直しはもちろんだが、支援をしていく中で計画を見直す必要が出てくる場合があります。 ロールプレイを実施するにあたり、モニタリング情報、修正した個別支援計画等を提示しておき、変更要因等に関して、事前に受講者の皆さんで検討してもらうようにすると、様々な意見も出やすく、ロールプレイに入っていく上で、よりリアリティーのある演習が行えるようになります。 発達状況や家族状況を確認し、どういう課題が発生したのか、その課題を解決するには、どのような連携が必要であるのかを、テーマを絞った上で、ロールプレイ演習を通して体験してもらいます。 ロールプレイ演習に入る前の課題の検討-支援計画の中間評価や変更時の修正のポイント-
ロールプレイ 想定資料(参考) ・通園施設W園 サービス管理責任者 (会議の司会者・進行役) ・相談支援専門員 (対象となる子どもについて、在宅福祉サービスの利用を提案する。) ・市教育委員会 (対象となる子どもの姉の就学相談での評価と、就学に向けての意見を言う。) ・市保健福祉課 (対象となる子どもについて、在宅福祉サービスの利用に関してどれだけの支給が可能か、または相談支援専門員やサービス管理責任者からの提案に対して答えていく) ・市保健師 (保健師としてこれまで関わってきたことの話と、今後どのような支援が保健師としてできるかについて話をする。) ・医療機関 ケースワーカー (医療機関がこれまで関わってきたこと、本人の医学的所見について意見を述べる) ・E居宅介護事業所 サービス提供責任者 (事業所としてどのようなサービスの提供ができるかを話す。または、まだ在宅福祉サービスを利用したことがないケースだけに、事業所が実施していることを紹介していく) ・H居宅介護事業所 サービス提供責任者 (基本的には上記Sさんと同じではあるが、E事業所と違って、ドライブに連れていけるであるとか、別のメニューを提案していく。) ・地域生活支援センター 精神保健福祉士 (母親の状態を考えながら、母親の気持ちに寄り添った意見を言っていく。母親の気持ちを会議の中でさらに引き出していく役割も担ってはどうか?) ・短期入所事業所 Y園 サービス管理責任者 (短期入所のサービスを勧める役割。) ・N幼稚園 園長 (対象となる子どもの姉が通っている園の園長。園の様子を報告する。) ・児童相談所 相談員 (会議の流れによって、意見を求められる役割。場合により入所、措置についての話もする) ・市社会福祉協議会 地域福祉課 (社会福祉協議会のヘルパーを派遣していくことについて、どんなことができるのかの提案をしていく。) ・民生委員 主任児童委員 (地域の中で応援できること、通園における送迎などの応援などを提案していく。母親を励ます立場。) ・通園施設W園 園長(対象となる子どもの園での状態の報告。また、母親の気持ちを代弁していく役割。)
ロールプレイ検討資料(配役表) 設 定
振り返り(フィードバック) 10:10~10:30(20分) 役割を演じて体験したこと考えたことを全員が言葉にして分かち合う。 …例えば ・ ○○役として、自分自身が感じたこと… ・ ○○役として、他者の役について、いつもの自分とは感じ方、見方、考え方が違ったところ… ・ ○○役として、△△役に言動に抱いた感情……等 ⇒演技であっても、思ったより内面が動かされることを経験する。その内面のざわつき、揺れ、感情的な反応を表現し共有することでロールプレイによる気付きは深くなる。その気付きが会議の機能を上げていく。 ⇒分かち合うことで、役から離れられる(終わることが出来る)効果もあるので時間がなくても必ず最後に行いましょう。