1 / 30

大気海洋物質科学 I

授業内容: 大気中の物質はその物理化学的特性に応じて、地球の放射収支、大気質、物質循環の担い手として地球システムに多大な影響を与えている。本講義では、まずこれらの大気中の物質の役割を概観し、また大気化学反応の基礎を学ぶ。そして成層圏・対流圏の大気化学の中心であるオゾンについて、そのグローバル分布と、その分布を支配する放射、輸送、光化学反応、除去過程について論ずる。またオゾンに関連する各種のラジカル成分についても概説する。大気中の気体物質の観測手法についても触れ、大気環境変動研究に関する最新の知見を概説する。. 大気海洋物質科学 I. シラバスには上のようにあるが、

joyceta
Download Presentation

大気海洋物質科学 I

An Image/Link below is provided (as is) to download presentation Download Policy: Content on the Website is provided to you AS IS for your information and personal use and may not be sold / licensed / shared on other websites without getting consent from its author. Content is provided to you AS IS for your information and personal use only. Download presentation by click this link. While downloading, if for some reason you are not able to download a presentation, the publisher may have deleted the file from their server. During download, if you can't get a presentation, the file might be deleted by the publisher.

E N D

Presentation Transcript


  1. 授業内容: 大気中の物質はその物理化学的特性に応じて、地球の放射収支、大気質、物質循環の担い手として地球システムに多大な影響を与えている。本講義では、まずこれらの大気中の物質の役割を概観し、また大気化学反応の基礎を学ぶ。そして成層圏・対流圏の大気化学の中心であるオゾンについて、そのグローバル分布と、その分布を支配する放射、輸送、光化学反応、除去過程について論ずる。またオゾンに関連する各種のラジカル成分についても概説する。大気中の気体物質の観測手法についても触れ、大気環境変動研究に関する最新の知見を概説する。 大気海洋物質科学I シラバスには上のようにあるが、 都合により、順序として 1.大気の基本構造と対流圏における輸送 2.大気の放射過程(放射収支、温室効果) 3.成層圏における輸送 4.化学反応の基礎 5.成層圏オゾン(化学反応、極域オゾン、経年変化など) 6.対流圏オゾン(化学反応、グローバル収支、都市大気化学) 7.対流圏ラジカル(窒素酸化物、水素酸化物、VOC、ハロゲン) 8.対流圏硫黄化合物 9.エアロゾル 10.大気環境問題と今後の大気化学、レポート課題説明

  2. 0章:始めに(大気の基本的な構造と物質) 0章:始めに(大気の基本的な構造と物質)  図は、圧力,密度、および温度で、地球の標準大気と呼ばれる全球平均の鉛直構造を示している. 圧力p,密度ρについて高さとともにexp( -z/H)的に減少、 静力学平衡と理想気体から 高度 地表は約290Kになっていて,それから温度勾配約6.5K/km程度でほぼー様に減少 T(z)=T(0)−Γz 約11kmまで(全球平均で) <ー対流圏この領域では水とからんだ対流が起こる 11〜20km はほぼ等温的な層(安定な大気)になっている.11kmあたりからを成層圏ー>より高い層は高度とともに温度上昇(オゾンによる大気加熱) 対流圏と成層圏の境界は対流圏界面と呼ばれる、2℃/km以下の温度減率がおこる最低のlevelが対流圏界面:極域では約9km,赤道域では約16km  約50km〜約85kmは中間圏、高さとともにゆるやかに温度降下

  3. 物質的に大気をみると: 主成分の窒素、酸素については、気象学ではよく混ざっているとして1つの流体として取り扱う ー>運動の様子(風)を議論 水蒸気の凝結;気象学のメインテーマであろう 化学物質は幾つもあって、また観測結果もいっぱいあって、、、ですが;ここの話は スケールの大きな運動の様子を概観して、 流体粒子や放射性物質が輸送の確認として使われている 温暖化物質として重要である、寿命の長いCH4 比較的寿命の長い物質であるCO 最後に大気汚染の代表としてのオゾンを例示する 1章、3章では全球的物質輸送の問題をあつかう 大気の成分 CH4 10-6(ppmv) 成層圏オゾン(に関わる輸送については3章で) 大気微量成分の平均的な高度分布

  4. 第1章:輸送方程式と化学物質 1−1:輸送方程式 運動にからむ基礎方程式を述べることにします。詳しくはHolton の An Introduction to Dynamic Meteorology 等を参照。式だけ書いておきます.連続体近似として、流体力学の方程式によって流体の運動を議論する。  基本の式が数個である ー>大気を連続媒体と見なして場の変化の方程式を作る。そこでは,大気の運動を表す流体の速度が必要である。これはv = v ( x, y, z, t )と表され、場の関数である。さらに2つの熱力学量が必要である。例えば圧力p = p ( x, y, z, t ) と密度ρ = ρ( x, y, z, t )が必要である。この5つの量で流体の状態は完全に決定されると書いてある。それで例えば温度T = T ( x, y, z, t )は状態方程式から決まる。 高度100km程度までは空気はよくまざっていて、1つの密度、圧力であらわす。 ー>オゾンなどはあとで別にあらわす 夏季の海面気圧場(hPa)を示す、高気圧や低気圧が場として表現 2002年9月25日の全オゾン分布 大気化学成分の1つであるオゾンなども場の関数として現すとわかりやすいかも? 2002年は変動パターンが普段と異なる

  5. 輸送(運動)にからむ基礎方程式を書いておきます. 輸送(運動)にからむ基礎方程式を書いておきます.  オゾンなどの化学成分の輸送としては、成分の連続の式が増えていく (右図は全オゾンの場の1例) 具体的な方程式 連続の方程式(大気全体) (1) 運動方程式(東西、南北、鉛直方向)は種々の近似をして以下のよう (2) 2003年9月11日のオゾンホール(全オゾンの分布) (3) 現状の、全球をあつかう大気大循環モデル(GCM)では静力学平衡になっている  (4) 理想気体(大気)の状態方程式、 R = 287 J / kg / K (5) 熱力学の方程式: (6) cpは定圧比熱 ( = 1004 J / kg / K ) 断熱運動では温位が保存される。 変形して-> 水蒸気の式(混合比の保存)

  6. 個々の大気中物質(例えばオゾン)の体積混合比  について 例えば、Muller and Brasseur(1995)から 1−2:化学物質輸送 混合比が保存するように運動している式となる(分子拡散は無視) この式に、化学変化として右辺に生成/消滅の項を付け加えることで、物質循環を議論すればいいであろう。 生成/消滅は化学反応として、あとで議論される。 大気へのソースとしての、地表からのemissionや地表へのdeposition 輸送問題としての1つの方法: 直接表現できるスケールの運動とそれからのずれの運動が、分離されてよく議論される(例えば、通常のGCMでは、対流は直接表現されていない)。        のような形を仮定して、表現できるスケールの運動とずれを区別する。上式に代入して、表現できるスケールの変動の式を導くと、 のような式が導かれる。この右辺のずれの積の項をどのように評価するか? が問題ごとに変わる; 一番簡単な例は分子拡散をまねて、乱流による輸送を拡散の形に仮定するものがある。 結果的に、ある場所の物質の変化の式は オイラー的時間変化 =  輸送の詳細    +化学過程

  7. 前ページの方法を全球的な物質輸送の問題に適用すると、以下のようになるであろうか。前ページの方法を全球的な物質輸送の問題に適用すると、以下のようになるであろうか。   (小規模現象の輸送を扱う時は対流まで陽に表現で、乱流による輸送をパラメータで表現) オイラー的、その場所の物質変化=輸送+化学過程で  右辺の輸送としてはスケールで分けてー> 大循環 + スケール小の対流など + 乱流輸送 大循環による輸送はたとえば、大循環モデル結果の風を用いたり、 ECMWFデータのように、モデルに観測データを同化して求めたものでもいいであろう。 例:我々のところで物質循環に用いている    大気大循環モデルは    T42(全球的な波の数)  2.8x2.8度程度の分解能の粗いモデルである。(約250km )   低気圧などは、まあ分解可能であろう; 数千キロだから直接表現   惑星波動これもいい  10000km   上記の運動は表現可能 大循環モデルで explicit にもとめるー>その風でモノが流れる   メソ現象は表現が出来ていない T106では100kmの分解能になる メソα現象が表現される 化学気候モデルにはほとんど未使用、ECMWFデータのような風を用いた輸送モデルでは、最近T106くらいが使われるようになった 対流(別の項で) 対流時間 数時間でおこる  ー>あらいモデルでどのように表現するか? 乱流輸送  乱流理論を使いパラメータ表現、モデル結果のみ 輸送を分けてみると: 水平輸送 鉛直輸送

  8. 1ー3:大循環のようす 大循環のようすを説明するのが大気大循環論(熱輸送のみでなく、角運動量、水の循環も含めて)だろう それぞれがconsistentなように決まる  それぞれの保存則があって (角運動量、エネルギー、水)  <ーすべてはお互いに、例えば速度場などを通じて関係している。 ー> その中で:赤道域と中高緯度の運動の振舞いが異なるよう。 赤道域は水平収束的なものが特色のよう 中高緯度は水平的な渦が特色のよう (気象学で詳しく語られている) 1月平均、上層300hPaの高度場、ほぼ地衡風バランス <ー 月平均された地表面気圧と風の概要

  9. 東西に平均した子午面循環と擾乱 熱帯域で上昇流(場所は季節で移動)、30度あたりは下降流なるHadley循環 中緯度高低気圧の様子 Hadley 循環やRossby循環(傾圧波動が卓越) Walker循環のように熱帯の東西移流や 中緯度の惑星波動による水平移流など 対流の集合  北半球 東西に平均した子午面循環 対流、等温位面、流体粒子の流れの模型図

  10. 結果としての、緯度高度温度図 緯度/高度を決めて,東西方向に地球を—周した平均の図:93年の1月の平均を示す。 実線が温位θを、点線が温度である。 緯度で異なる対流圏の高さ 圏界面 図から想像できるように、  は成層圏で大きい(より安定)、        は浮力振動数2と呼ばれる 対流圏/成層圏の区分の概念図 ー>成層圏での輸送は3章で 熱帯域と中高緯度とは力学過程が異なる様相 物理的には温位の方が力学的に断熱で保存則をみたす点で重要かー> 力学を考えると 断熱運動のとき、   とすれば流体は等温位面を動きやすい? 図 ー>中緯度で対流圏と成層圏がcrossしている。 一方、熱帯対流圏では       が重要 Holton et al. (1995, Rev. Geophys.)から

  11. 水の循環 水的には赤道域の水蒸気が極方向へ移流される?   対流が決定的 ー>あらいモデルでの表現 降雨、蒸発、水蒸気輸送の緯度変化 全球の降雨のようす、北半球冬 東西に平均した水蒸気の南北高度分布(g/kg)

  12. Emanuel and Pierrehumbert,1996, NASA ASI : 315Kと330Kの等温位面上の水平的流体粒子の動き、初期条件:3月1日から10日たったあと。 大きなスケールの運動による輸送はたとえば、大循環モデルを用いた風や、ECMWFデータ(モデルに観測データを同化して求めたもの)の風で表現されるであろう。 1−4:手法(オイラーとラグランジュ) 315 オイラー的な方法では の式を直接積分することになる。 例:GCMで再現された6月での水蒸気fluxと降雨(水蒸気は大循環で流されている。オイラーの式を解いた結果。ただし、降雨の方は対流のパラメータが導入されている)、Kawatani and Takahashi, 2003, J. M. S. J. 320 南北には拡散的か 350 320 等温位面:成層圏-->対流圏に 別の方法:流れにのって、空気粒子を追いかけてみる、Lagrange的方法がある。

  13. 30日後 傾圧波動にともなう流体粒子の3次元的動きをみてみよう:木田, 1977, J. M. S. J. (水過程は入っていない) 10日後 200mb 10日後 200mb高度の、様々な緯度にモノをおいた例: 全体的には下降している(重心の運動) また45-60度あたりのは南北に大きく広がっている、これは傾圧波動による移流のせいである。だいたい等温位面をうごいている、水がないので、等温位面をcrossするように動く。 20日後 オイラー平均子午面循環

  14. 下図は、ある期間のCOの濃度分布、右図はどこからきたかの起源の場所を決めるため、粒子の動きをLagrange的にみたもの下図は、ある期間のCOの濃度分布、右図はどこからきたかの起源の場所を決めるため、粒子の動きをLagrange的にみたもの どこから来たかを求める: Blake et al. 高度別 CO 9.2km 1.5km 4.2km Aircraftによる観測、96年、8月ー10月の観測、PEM-Tropics A 10日前まで;高度ごとにはいろいろな所から来ている、中層はアフリカから

  15. 1−5:大気大循環モデルの中の対流による輸送について1−5:大気大循環モデルの中の対流による輸送について 平均的な流れによるものに加えて、 の右辺を評価することになる。 対流は細かいスケールでおこっている。その対流は水のみでなく、微量成分の鉛直輸送で非常に重要である。 1つのパラメータ例: Mass fluxを        と定義する。 質量flux だからM≡ -ω/g〜ρw Yanai et al. (1973) 図は2次元の対流が表現可能なモデルによる、DMS(硫化ジメチル、(CH3)2S)の鉛直分布を示す。中層の多いところは対流により輸送されていることを示す。Wang and Prinn, 1998, JGR これを2つにわける(雲によるものと周りの平均)  は積雲によるMass fluxである。  はまわり(環境)のMass fluxである。 水平面での雲のFractionを   とすると(対流雲の部分でこれは小さい値とする)  ー> 一方、GCMでは対流の効果をパラメータとして扱っている。 すなわち、 と表される。

  16. 結果として、 物質の大きな領域の平均は で、    は小さいから、    (環境の値)とおいてよいであろう。 今の場合、平均的な物質変動が普通のGCMでは表現できない雲対流によるMass fluxによる移流できまる。 温度(乾燥静的エネルギー s= cpT+gz)と水蒸気については、 また、 だろうから となる。だから のような形になる。右辺の1項は蒸発の項である。      はcondensation    は蒸発 次に雲のバランスを考える:(実際は個々の雲であるが区別しない、1つを代表として)  雲の式を使って形をかえる 雲についての質量保存から 蒸発は     と仮定すれている。ここで   は雲水量である。 大問題は雲対流のMass fluxを如何にきめるかであるが(対流のパラメータ化)、 −>例えば、Arakawa and Schubert(1974) −>オゾン輸送の例を最後に はエントレインメント率、 はデトレインメント率と呼ばれる。 また、雲にともなう物質の保存から

  17. 東西輸送の時間スケール 3x107m/20m/s =1.5x106s=17days程度 東西輸送: 1−6:輸送の確認 上層の西風により物質が東に流されている様子、7月平均、38Nにおける222Rn (e-folding timeは5.5日)分布、ソースは土壌 東西平均の東西風の様子<ー南北の温度差と温度風の関係で JJA(夏)平均の、東西風の緯度高度図 Jacob and Prather, 1990, Tellus、気象場はGISS-GCMが使われている 夏のアメリカ西大陸上dry convection が大事と書いてある ー>観測されたある場所の鉛直分布などで確認される JJA、200hPaでの東西風分布

  18. 850hPa 南北両半球の交換について 地表面気圧と対応した流れ その後、6月と12 月でどんなふうに広がるかをみたもの、勾配の大きいところが移動するが、長い間存在している、半球交換時間は1年と評価されている。 1月に東西一様な仮想的物質をまぶし、赤道域に南北勾配を与え、その後、流れによってどのように物質分布が変動するかをみたもの、1月の変化、Taguchi, 1993, JMSJ

  19. 南北輸送と鉛直輸送 Muller and Brasseur, 1995, JGR 鉛直輸送の確認:鉛直拡散と対流輸送(パラメータ化は別方法)の効果が入っている。 大規模場による輸送(ECMWFデータから)および水平拡散 ー> 南北輸送の確認 ITCZ, 半球間の交換時間は1.1年と書いてある Kr85(寿命15年)の表面での緯度分布(dashが大西洋観測、実線がモデル結果(30W)):北半球が多く、南半球はすくない 夏の大陸上のRadon222(半減期3.2日)の鉛直分布

  20. 対流圏の中で運動的には    対流を伴うHadley循環や傾圧波動なるものが働いており、    それに化学過程などが絡む問題 -> 物がどのように存在 観測が行われている <ー> モデルによる説明研究 物質はいっぱいあって、、、               <ー ここでは比較的多い物質を主に議論する 1−7:化学物質の全球分布 1:メタンについて CH4は0.5 W/m2の放射強制力 CO2は1.5 Hydrocarbon=0.5 indirect= -1.5対流圏オゾンも0.5W/m2 ー>ここでは物質分布について 対流圏微量成分 IPCC 2001 メタンの反応例(NOxが多い):Crutzen and Zimmermann, Tellus, 1991 CH4 + OH -> CH3 + H2O CH3 + O2 + M -> CH3O2 + MCH3O2メチルぺルオキシド CH3O2 + NO -> CH3O + NO2CH3O メトキシ CH3O + O2 -> HCHO + HO2CH2O ホルムアルデヒド NO + HO2 -> NO2 + OH NO2 + hv -> O + NO x2 O + O2 + M -> O3 + M x2 ---------- CH4 + 4O2 + hv -> 2O3 + HCHO + H2O CH4寿命は10年程度

  21. 他のも含めて全体emissionとして 状況変化でsourceが変わりー>分布という問題 CH4 emission 485 Tg/y photo destruction -397 (計算結果) deposition -8.5 --------------------------------------------------------- 79 Tg/y -> 1.7% /y 程度の増加 ソースとしてのメタンemission: emission 内訳(かなり幅があり) Tg/y : 大気化学入門、Jacob から 東西に平均したemission  幅 ー> 評価の問題 Muller and Brasseur, 1995, JGR

  22. メタン分布(モデルの結果): 地表のCH4: 6月  Muller and Brasseur(1995) 2ppmv : 北アジア?      むしろインドにピーク   最大  rice paddies, cattle ヨーロッパ、東アメリカ  coal mining, gas leak, waste disposal 別のモデルである、NCAR気候モデルをベースにしたMOZARTのメタン分布 (South Poleからのずれ) T=180days, sigma=0.98 MOZARTのメタン放出 Hauglustaine et al., 1998, JGR Brasseur et al., 1998, JGR

  23. 2: OHについて OHは少ない量ではあるが、化学反応で非常に重要な物質であるので、見ておこう。 東西平均したOH分布、7月 O3 + hν(310nm以下)-> O(1D) + O2 H2O + O(1D) -> 2OH モデル結果:地表のOH、7月3日、6GMT H2Oがメインのソースであり、光解離で作られるので、日のあたり具合でおおよそ決まっているよう。

  24.  COの破壊反応について:Crutzen and Zimmermann, Tellus, 1991 CO + OH -> CO2 + H H + O2 + M -> HO2 + M HO2ヒドロぺルオキシド NO + HO2 -> NO2 + OH NO2 + hv -> O + NO O + O2 + M -> O3 + M ----------------------------------- CO + hv + 2O2 -> O3 + CO2 3:COについて COの化学的寿命は CO+OH  (k=10-13 ) x106 =10-7100日程度 CO emission分布、7月: Brasseur et al., 1998 MAZARTの見積もりでは emission: 1219 Tg-CO/yr 光化学生成:881 -> total source :2100 光化学破壊:1730, dry=190 net sink=1920 chemical 生成: (例:メタン酸化ー>ホルムアルデヒドー>CO)    CH2O + hν ----> H + CHO (≦350nm) H + O2+M ----> HO2 + M CHO + O2 -----> CO + HO2 ---------- CH2O + 2O2 ----> CO + 2HO2 Sudo et al., 2002, JGRでは emission: 1227 Tg-CO/yr 光化学生成:1574 -> total source :2801 破壊:2610, dry=133, net sink=2743 STE= 191

  25. 時間変化:冬は破壊されないから多い、春に最大時間変化:冬は破壊されないから多い、春に最大 結果としてのCO分布: 1月の表面のCO分布 ○は観測、 □がモデル 南半球は9、10月ころ最大 7月のCO 熱帯域のCO分布の1例: 1994年の10月の観測でのCO分布(MAPS)、この年はENSOがあり、バイオマスバーニングが多かったよう 一方のモデル結果は、この場合少ないCOを再現している。 ー>emissionの評価、およびこの年の気象場ではない(モデル気候値) 3-10km(500mbがpeak)のCO

  26. Shindell et al. 現状のモデルのCO結果:世界のいくつものモデルを集めて、モデルのperformanceをみるー>さらに予測 Global量(ppbv) Grey=no data 衛星観測 モデル平均 上図はMOPITTと呼ばれる衛星観測の結果で2000年の4月と10月の500hPaでの分布、下図は多くのモデルの平均で見積もられたCO分布。モデルの北半球でのunderestimateが目立つ -> COのemissionがロシアで増えているのでは、と言われている。

  27. 補足: CHASERのNOXについて 昼間のNOの観測との比較

  28. Hauglustaine et al., 1998, JGR 1−8:オゾンについて 成層圏からの流入 7月の地表オゾンの結果例:主に化学反応により決まる 対流圏オゾン化学の略図 オゾン生成の1例(前出): CH4 + OH -> CH3 + H2O CH3 + O2 + M -> CH3O2 + M CH3O2 + NO -> CH3O + NO2 CH3O + O2 -> HCHO + HO2 NO + HO2 -> NO2 + OH NO2 + hv -> O + NO x2 O + O2 + M -> O3 + M x2 ---------- CH4 + 4O2 + hv -> 2O3 + HCHO + H2O 1月の地表オゾン

  29. 成層圏からのオゾン流入 左図は1つのイベント例であるが、このようなものの集積の結果として、 中緯度高低気圧の様子 MOZARTの結果、7月で東西平均したもの、成層圏から流入しているいるようにみえる 成層圏から対流圏への流入量の見積もり例: MOZART:成層圏から391Tg/y、化学生成ー消滅=507Tg/y CHASER:成層圏から593Tg/y、化学生成ー消滅=397Tg/y 対流圏オゾン量(DU単位)の分布図, Fishman and Balok, 1999, JGR

  30. ENSOにともなうオゾン偏差の分布: Sudo and Takahashi, 2002, GRL 対流圏オゾンの気候値 オゾン偏差の経度高度図と、下図の色がmass fluxのanomaly(差)、一方、矢羽根は大規模場の流れ偏差、 NOX, COなどもインドネシア域で増加 輸送の効果により、インドネシア域のオゾン増加の半分くらいは説明できる。残りはバイオマスバーニングの変化であろう 1997年、ENSO時におけるオゾンの偏差(’96からの差)、上は衛星データから、下は化学モデルの結果、ただし、モデルでの微量成分の放出は96,97は同じものを使っている。 個々の問題はいっぱいあるが、、、、

More Related