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撫子さんと学ぶ 会計事務所の仕事

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撫子さんと学ぶ 会計事務所の仕事 - PowerPoint PPT Presentation


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撫子さんと学ぶ 会計事務所の仕事. 月次決算チェックのやり方を学ぼう!. 小林敬幸税理士事務所.

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Presentation Transcript
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撫子さんと学ぶ

会計事務所の仕事

月次決算チェックのやり方を学ぼう!

小林敬幸税理士事務所

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★はじめにこのパワーポイントのファイルは、  はじめて会計事務所の仕事に就いた人に、紙芝居形式でかんたんに楽しく仕事の内容を説明したものです。主人公の「雅之(まさゆき)くん」は、税理士試験に合格後、経験ゼロで会計事務所に就職した新人くんです。就職して早々所長から担当する顧問先を割り振られたのですが、「とりあえずOJTでよろしく」とかいう所長の無茶振りの前に途方にくれています。「撫子(なでしこ)さん」は、同じ会計事務所の先輩税理士です。知識、経験ともに豊富な彼女ですが、新人の頃所長の無茶振りに悩まされたのは同じです。さっそく担当する法人の「月次決算チェック」で悩んでいる雅之くんに、そのイロハを教えることにしました。なおこのファイルは、スライドショーの機能で閲覧することをおすすめします。それでは雅之君と一緒に、月次決算チェックの方法について学んでいきましょう!★はじめにこのパワーポイントのファイルは、  はじめて会計事務所の仕事に就いた人に、紙芝居形式でかんたんに楽しく仕事の内容を説明したものです。主人公の「雅之(まさゆき)くん」は、税理士試験に合格後、経験ゼロで会計事務所に就職した新人くんです。就職して早々所長から担当する顧問先を割り振られたのですが、「とりあえずOJTでよろしく」とかいう所長の無茶振りの前に途方にくれています。「撫子(なでしこ)さん」は、同じ会計事務所の先輩税理士です。知識、経験ともに豊富な彼女ですが、新人の頃所長の無茶振りに悩まされたのは同じです。さっそく担当する法人の「月次決算チェック」で悩んでいる雅之くんに、そのイロハを教えることにしました。なおこのファイルは、スライドショーの機能で閲覧することをおすすめします。それでは雅之君と一緒に、月次決算チェックの方法について学んでいきましょう!

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撫子さんと学ぶ

会計事務所の仕事

第一章

月次決算チェックを行う意味

小林敬幸税理士事務所

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撫子さん

「雅之くん・・・悩んでるみたいね・・・」

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雅之

「ああ、撫子さん・・・担当任された今野デザインさんの月次決算チェック、今日行かなきゃならないんです。でも何をしていいのか全然わからなくて・・・。こんな状態で先方でへまをやらかしたら、先生に怒られるぅ...」

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撫子さん

「うちの先生の無茶振りは毎度のことだから。雅之くんが悩むのも当然よ。でも心配しないで。今日の月次決算チェックは、私も一緒に行ってあげるから」

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雅之

「本当ですか、撫子さん!助かります!ああ、撫子さんの後ろから後光が差してきました・・・撫子さんは、私の女神様ですぅ!」

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撫子さん

「もう、雅之君はオーバーなんだから。でも一緒に行くのは、最初の一回だけ。二回目からは、雅之くん一人でできるようにならないとダメよ!」

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雅之

「はい!一生懸命勉強します!」

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撫子さん

「うん、素直でよろしい。じゃ、行く前に『月次決算チェック』を行う意味をおさらいしておくわね」

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撫子さん

「月次決算の「決算」とはどういう意味?雅之くんは財務諸表論を勉強してるんだから、わかるわよね?」

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雅之

「ええと・・・今の企業会計は継続企業の公準により、企業が半永久的に存続するものとしています。そして決算は、その全存続期間を一定の期間ごとに人為的に区切り、その区切られた期間で損益計算を行うこと・・・ですか?」

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撫子さん

「うん、その通り。今の日本だと一定期間は『一年間』ね。その一年間の損益計算を行って、経営成績を確定する作業がいわゆる『年次決算』や『本決算』になるというわけ。じゃあ、月次決算は?」

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雅之

「一年間の損益計算が年次決算だから・・・毎月の損益計算のことを月次決算というんじゃないですか?そのままですけど・・・」

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撫子さん

「その通りよ。じゃあなんで月次決算を行う意味があるのかしら?年に一度の年次決算は、確定申告をして税金を払うために法律上義務付けられているけど、月次決算は義務じゃないわよね。」

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雅之

「会社が毎月の経営成績を把握するため・・・ですよね?」

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撫子さん

「うん、会社が月次の経営成績をタイムリーに把握することが、月次決算の一番大事なポイント。だけど会計事務所にとっても、顧問先の月次決算をつかんでおくことは大事なの。どうしてかわかる?」  

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雅之

「うーん、わかりません。ギブアップです・・・」

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撫子さん

「ふふふ・・・素直なことはいいことよ。会計事務所にとって、月次決算が大事なのは次の2つ」  

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撫子さん

「一つは『決算予測を立てて、納税額の予測をすること』」

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撫子さん

「顧問先にとっては、税金をいくら払わなければならないかということは、資金繰りの関係からすごく大事なことなの。その見込額をアドバイスすることは会計事務所の重要な役割だけど、見込額を計算するためには月次決算の数字が必要となるわけ」

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撫子さん

「それに納税額の数字が見込めたら、節税対策を考えることも大事。節税対策の多くは決算日までに手を打っておかないとダメなものも多いから。そういった節税対策を提案することも、会計事務所の大事な役割のひとつね」

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雅之

「ふむふむ・・・」

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撫子さん

「もう一つは『本決算は、月次決算の積み重ね』っていうこと」

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雅之

「???」

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撫子さん

「よくわからないって顔してるわね。本決算も月次決算も、基本やることは同じなの。ただ違うのはその精度。」  

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撫子さん

「本決算の数字は、確定申告に使うから間違いがあってはならない。だから100%の精度で行わなければならないの。一方月次決算は、納税予測などに使うからある程度正確である必要はあるけれど、100%きっちり合っている必要はないわ」

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撫子さん

「精度が違うだけで『経営成績の計算』という目的は同じ。だから一定の精度で月次計算を行っていると、12か月経過した時点で『12か月の月次決算≒本決算』ということになるの。」

slide29

撫子さん

「ほぼ本決算に近い12か月の月次決算に、微調整を加えるだけで、100%の精度の本決算の数字になる。微調整にはほとんど時間がかからないから、月次決算をきちんとやっていると、確定申告時の作業がすっごく楽になるのよ」  

slide30

撫子さん

「確定申告時に一年間の資料をチェックして、いきなり本決算を行うのは、ボリュームが多くて本当に大変。その作業を分散することにより確定申告の作業が楽になるというのは、会計事務所側の事情だけど・・・。これも月次決算が大事な理由のひとつね」  

slide31

★月次決算チェックが必要な理由

会社側で、毎月の経営成績(売上や利益、経費の状況など)をタイムリーに把握するため。

会計事務所が決算予測を行い、できるだけ正確な納税額の予測ができるようになるため。そして的確な節税対策を提案できるようにするため。

会計事務所の確定申告の作業を楽にするため。

撫子さん

「以上、月次決算チェックが必要なポイントは3つありました。雅之くん、頭に入った?」  

slide32

★月次決算チェックが必要な理由

会社側で、毎月の経営成績(売上や利益、経費の状況など)をタイムリーに把握するため。

会計事務所が決算予測を行い、できるだけ正確な納税額の予測ができるようになるため。そして的確な節税対策を提案できるようにするため。

会計事務所の確定申告の作業を楽にするため。

雅之

「大丈夫・・・だと思います・・・」  

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★月次決算チェックが必要な理由

会社側で、毎月の経営成績(売上や利益、経費の状況など)をタイムリーに把握するため。

会計事務所が決算予測を行い、できるだけ正確な納税額の予測ができるようになるため。そして的確な節税対策を提案できるようにするため。

会計事務所の確定申告の作業を楽にするため。

撫子さん

「ちなみに解説をもう一度読みたいときは、バックスペースで戻ることができるわよ。またマウスを右クリックして「スライドへジャンプ」で、好きなところまで戻ることができるわ」  

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撫子さん

「いっけなーい!話に夢中になってたけど、そろそろ今野デザインさんに行かなければならない時間じゃないの!雅之くん!準備するわよ・・・!」

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撫子さんと学ぶ

会計事務所の仕事

第二章

月次決算チェックの準備

小林敬幸税理士事務所

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撫子さん

「さあ、ちゃっちゃと準備するわよ!私のいうものを準備していって!」

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撫子さん

「まずは今野デザインさんに限らず、どの顧問先にも持っていくものを用意していくわね」  

slide38

★どの顧問先に行くときにも持っていくもの

計算機

撫子さん

「最初にこれがなくっちゃ始まらない!計算機!スピーディに打てるよう「12桁表示」で、ある程度大きなものがいいわ。雅之君のものは、税理士受験の時に使っていたものだから大丈夫ね」  

slide39

★どの顧問先に行くときにも持っていくもの

計算機

筆記用具

撫子さん

「次に筆記用具・・・基本セットはシャープペンシルと赤ボールペン、数色の蛍光ペンというところかしら」  

slide40

★どの顧問先に行くときにも持っていくもの

計算機

筆記用具

撫子さん

「あと付せんも持っていきましょう!先方で帳簿や領収書綴りを見ていて気になった場合には、ぺたっと貼っておくと後ですぐ確認ができて便利よ」  

slide41

★どの顧問先に行くときにも持っていくもの

計算機

筆記用具

税務ハンドブック

撫子さん

「最後に税務ハンドブック。各種税目に関する計算式や適用要件、耐用年数表や源泉所得税の徴収額表などがコンパクトにまとめられているの」  

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★どの顧問先に行くときにも持っていくもの

計算機

筆記用具

税務ハンドブック

撫子さん

「顧問先でわからないことが出てきたり、いろいろ質問を受けた時、この本で大体のことは解決できるわ。雅之君、準備できていってる?」  

slide43

★どの顧問先に行くときにも持っていくもの

計算機

筆記用具

税務ハンドブック

雅之

「はいっ、なんとか・・・」  

slide44

★顧問先別に持っていくもの

撫子さん

「じゃ、次に顧問先別に持っていくものを挙げていくわよ」  

slide45

★顧問先別に持っていくもの

A4ノート

撫子さん

「まずは、顧問先ごとに作ったA4ノート。」  

slide46

★顧問先別に持っていくもの

A4ノート

撫子さん

「このノートには、自分で行った月次決算チェックの手続きや内容、発見した問題点を書いていくの。またコピーした関連資料を貼りつけてもいいわね。」  

slide47

★顧問先別に持っていくもの

A4ノート

撫子さん

「このノートをきちんとつけておくと、自分の仕事を後から振り返るのにも便利だし、ほかの人や先生に説明したり業務を引き継ぐときにも役立つわよ。具体的な使い方は、今野デザインさんに行ってから説明するね」  

slide48

★顧問先別に持っていくもの

前期の確定

申告書の控え

A4ノート

撫子さん

「念のため前期の確定申告書の控えも持っていくといいわ。」  

slide49

★顧問先別に持っていくもの

前期の確定

申告書の控え

A4ノート

撫子さん

「特に今回は雅之くん、前任者からの引継ぎでしょ。前任者が決算時にどう処理していたか確認するためにも、今回は持って行っておきましょう」  

slide50

★顧問先別に持っていくもの

前期の確定

申告書の控え

A4ノート

固定資産台帳

借入金返済予定表

などの書類

撫子さん

「あとは必要に応じて持っていく、固定資産台帳とか借入金返済予定表などの書類ね」  

slide51

★顧問先別に持っていくもの

前期の確定

申告書の控え

A4ノート

固定資産台帳

借入金返済予定表

などの書類

撫子さん

「固定資産台帳は、弥生会計とか会計王を使っている顧問先は、ソフトに固定資産台帳機能がついているから、特に持っていく必要はないかな」  

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★顧問先別に持っていくもの

前期の確定

申告書の控え

A4ノート

固定資産台帳

借入金返済予定表

などの書類

撫子さん

「逆に勘定奉行とかPCA会計は単体で減価償却費を計算する機能がついていないから・・・この場合には月次で減価償却費を計上するために、固定資産台帳や月次の償却予定表を持っていく必要があるわ」

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★顧問先別に持っていくもの

前期の確定

申告書の控え

A4ノート

固定資産台帳

借入金返済予定表

などの書類

固定資産

撫子さん

「こんな感じで『固定資産』みたいなフォルダを一つ作って、固定資産台帳や償却予定表。固定資産台帳に登録した固定資産の請求書とか根拠資料を一緒に綴じておくと、持っていったりするのにも便利だし、後から確認するのも便利よ」  

slide54

★顧問先別に持っていくもの

前期の確定

申告書の控え

A4ノート

固定資産台帳

借入金返済予定表

などの書類

撫子さん

「次は借入金の返済予定表ね」  

slide55

★顧問先別に持っていくもの

前期の確定

申告書の控え

A4ノート

固定資産台帳

借入金返済予定表

などの書類

撫子さん

「銀行からお金を借りると、こんな感じで将来の『返済額』と『支払利息』が月別に記載された返済表が送られてくるわ」  

slide56

★顧問先別に持っていくもの

前期の確定

申告書の控え

A4ノート

固定資産台帳

借入金返済予定表

などの書類

撫子さん

「通常はこの返済表通りに返済が行われるので、貸借対照表の借入金の残高は、返済表の残高と一致するの。なので、返済の際の仕訳が正しいか、残高が一致しているかを確認するためにこれが必要となるのよ」  

slide57

★顧問先別に持っていくもの

前期の確定

申告書の控え

A4ノート

固定資産台帳

借入金返済予定表

などの書類

借入金

撫子さん

「これも『借入金』といったフォルダを作って、借入一本ごとに返済表を綴じておくと便利。もちろん顧問先が新たな借り入れを起こしたらその都度返済表のコピーをもらって追加したり、返済完了したものは廃棄するなど、適宜メンテナンスしてね」  

slide58

撫子さん

「じゃ、準備ができたら行きましょうか。今日は天気もいいし、こんな日の外出は、気持ちよくて私大好き。慣れてくると事務所にこもってるより、顧問先でいろいろ話をしながら月次チェックする方が楽しくなってくるわよ。さっ、がんばっていきましょう!」

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雅之

「はい!今日はよろしくお願いします!」

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撫子さんと学ぶ

会計事務所の仕事

第三章

顧問先に着いたら何をするか

小林敬幸税理士事務所

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撫子さん

「さあ、今野デザインさんに到着したわよ。今野社長にあいさつしましょう!」

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撫子さん

「こんにちは~!能勢会計事務所です」

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今野社長

「やあ撫子先生、久しぶり。前の担当者の絹延橋さんはどうしたの?」

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撫子さん

「絹延橋なのですが、ちょっと一身上の理由で急に退職してしまして・・・引継ぎのあいさつができず申し訳ありませんでした・・・」

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今野社長

「能勢先生のところは、職員の入れ替わりが激しいものね。気にしてないです。でもそれじゃまた、撫子先生がうちの担当になってくれるの?それだったらうれしいのだけど・・・」

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撫子さん

「私ではなく、こちらの鳥居雅之が後任の担当になります。さあ雅之くん・・・名刺をお渡しして・・・」

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雅之

「初めまして!絹延橋の後任の鳥居雅之です。今回御社の担当となりました!今後どうぞよろしくお願いいたしますっ!」

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今野社長

「いえいえ、こちらこそまた色々教えてください。今後ともよろしくお願いしますね」

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今野社長

「で、月次チェックの準備はいつも通りでいいのかな?こちらの弥生会計が入ったパソコンの席に、『現金出納帳』、『通帳』、『売上の請求書の控』、『仕入・外注などの支払請求書の控』、『領収書の綴り』、『給与台帳』を用意しています」

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撫子さん

「さすがは今野社長、準備は万全です!」

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今野社長

「いやいや、開業したころは自分で経理をやっていて、撫子先生にみっちり鍛えられたから。最初に自分自身で経理をやって、撫子先生に色々教えてもらったから、会社の数字も読むことができるようになったし。感謝してますよ」

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撫子さん

「ありがとうございます。そういっていただけると税理士冥利につきます!ではそろそろ、月次決算チェックの作業に入らせてもらってもよろしいですか?」

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今野社長

「では、よろしくお願いします。わからないことがあれば、私でも、経理の笹部にでも、気軽になんでも聞いてください」

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撫子さん

「さあ、今野社長へのご挨拶も終わったし、月次決算チェックの実際の作業に入るわよ。作業に入る前に、顧問先に到着したら何をするか復習しておきましょう」

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雅之

「はい。さっきは緊張であがりっぱなしで、ぼんやりしてました。もう一度教えてください!」

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撫子さん

「ふふふ、素直なことはいいことよ。分からないことや知らないことは、素直に認めて、頭を垂れて謙虚に聞くことが大事・・・」

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撫子さん

「たいていの人は、謙虚に教えを請えば、喜んで教えてくれるから。知らないことを知らないまま行くのは、もったいないわよ」

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雅之

「ことわざでいうところの『聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥 』ですね」

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撫子さん

「その通り。それにちょっとでも疑問に思ったことは、面倒だと思っても、きちんと確認して疑問をつぶすようにしておくことも大事・・・」

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撫子さん

「会計事務所に限らないけど、仕事を『多分こうだろう』という思い込みで進めてしまうと、実際は違っていて、失敗してしまったということが起こり得るから」

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撫子さん

「だから100%間違いないということでなければ、面倒とか先方が嫌がるかもとか思わず、何でも確認するようにしてね。確認した結果、最初の判断が間違ってなかったら、それでいいだけの話。失敗したら後の祭りだから・・・」

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雅之

「はい!わかりました!『初心忘るべからず』ということですね」

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撫子さん

「そう、仕事に慣れてくると、どこかのタイミングで自分を過信してしまうから・・・そんな時には初心に立ち戻ってほしい・・・だから『素直なことはいいこと』なのよ」

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★顧問先に着いたら何をするか

経営者や経理担当者と話をして、コミュニケーションをとる

資料の準備をしてもらう

撫子さん

「じゃあ、おさらいするわね」

slide85

★顧問先に着いたら何をするか

経営者や経理担当者と話をして、コミュニケーションをとる

資料の準備をしてもらう

撫子さん

「顧問先に到着したら、まず経営者や経理担当者と軽くコミュニケーションをとるようにしてね」

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★顧問先に着いたら何をするか

経営者や経理担当者と話をして、コミュニケーションをとる

資料の準備をしてもらう

撫子さん

「話の内容はなんでもいいわ。最近の業績はもちろん、資金繰りの話や新商品の話。仕事を離れて、世間話。ご家族のことやお天気のことでも、どんなことでもいいからお話するようにして」

slide87

★顧問先に着いたら何をするか

経営者や経理担当者と話をして、コミュニケーションをとる

資料の準備をしてもらう

撫子さん

「どんな話でも話し始めると、私たち税理士への要望や、今悩んで税理士に相談したいなと思っていることを話してもらえるきっかけになるから」

slide88

★顧問先に着いたら何をするか

経営者や経理担当者と話をして、コミュニケーションをとる

資料の準備をしてもらう

撫子さん

「逆にあいさつもそこそこに作業に入ってしまうと、顧問先もそういったことを話すきっかけがつかめなくなることもあるから・・・コミュニケーションは忘れないで」

slide89

★顧問先に着いたら何をするか

経営者や経理担当者と話をして、コミュニケーションをとる

資料の準備をしてもらう

雅之

「はい。『顧問先についたら、まず最初にコミュニケーション』。メモメモっと・・・」

slide90

★顧問先に着いたら何をするか

経営者や経理担当者と話をして、コミュニケーションをとる

資料の準備をしてもらう

撫子さん

「次は資料の準備のお願いね」

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★顧問先に着いたら何をするか

経営者や経理担当者と話をして、コミュニケーションをとる

資料の準備をしてもらう

撫子さん

「今回は今野社長に準備してもらったけど、事前に必要な資料を準備してもらうと、チェック作業がスムーズに進むわ」

slide92

★顧問先に着いたら何をするか

経営者や経理担当者と話をして、コミュニケーションをとる

資料の準備をしてもらう

撫子さん

「通常必要なものは、『会計ソフトが入っている端末』、『現金出納帳』、『預金通帳』、『売上の請求書控』、『仕入・外注費の後払いの請求書』、『領収書綴り』、『給与台帳』ぐらいね」

slide93

★顧問先に着いたら何をするか

経営者や経理担当者と話をして、コミュニケーションをとる

資料の準備をしてもらう

撫子さん

「これらの資料は毎回訪問時に準備してもらうようにお願いする。そしてチェックを進めていって、契約書など追加で確認する資料が出てきたら、その都度見せてもらうようにしましょう」

slide94

★顧問先に着いたら何をするか

経営者や経理担当者と話をして、コミュニケーションをとる

資料の準備をしてもらう

雅之

「はい!了解です!」

slide95

撫子さん

「さあ、準備は完了!いよいよ月次決算のチェック作業にはいるわよ!!」

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撫子さんと学ぶ

会計事務所の仕事

第四章

貸借対照表のチェックから始める

小林敬幸税理士事務所

slide97

撫子さん

「じゃあ、月次決算のチェックを始めましょうか。雅之くん、持ってきたA4ノートを出して。それから弥生会計を立ち上げて、月次の『合計残高試算表』の画面を出してくれる」

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雅之

「はい、開きました。合計残高試算表は『貸借対照表』と『損益計算書』の2つがありますね。どちらからチェックしていくんですか?」

slide99

撫子さん

「どちらからチェックするのがいいと思う?」

slide100

雅之

「うーん、どっちなんだろう?当てずっぽうで答えても、理由がわからければ意味ないですし・・・すいません、分かりません・・・」

slide101

撫子さん

「ふふふ・・・雅之くんは素直に分からないというと思った。変な見栄を張らない方が、きっと自分にプラスになるから・・・。セオリーは、貸借対照表から始める方ね」

slide102

撫子さん

「貸借対照表からチェックする理由は2つあるの」

slide103

撫子さん

「一つ目は、貸借対照表の金額は、その金額を裏付ける資料の確認が比較的かんたんにできること」

slide104

雅之

「???」

slide105

撫子さん

「貸借対照表の数字は、一定時点での残高を表したもの。今回の月次チェックは1月と2月分をチェックするのだけど、貸借対照表の数字のチェックは2月28日時点での残高が正しいかどうかを確認するだけでいい・・・」

slide106

撫子さん

「たとえば現金・預金の残高が正しいかどうかを確認するためには、2月28日の現金出納帳や通帳の金額と、2月のB/Sの残高が一緒だったら大丈夫よね」

slide107

撫子さん

「それに対して損益計算書の数字が正しいかを確認しようとすると、1月~2月の間のすべての発生額が正しいかどうかを確認しなければならない。だからB/S残高を確認するより手間がかかって効率が悪いの」

slide108

撫子さん

「だから月次決算チェックの際には、B/Sの残高を合わせていく方が効率的になるの。雅之くん、分かる?」

slide109

雅之

「B/Sの数字を確認する場合には、残高の金額と根拠資料が一対一ですぐに確認できるけど、P/Lの数字を確認するためには、対象期間内のすべての資料をチェックしなければならないから面倒。だからB/Sからチェックするのがいいということですか?」

slide110

撫子さん

「そうよ。雅之くん、飲み込みが早いわね」

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撫子さん

「もうひとつの理由は『仕訳の借方・貸方のいずれかには、資産・負債といった貸借対照表の科目が含まれていること』」

slide112

雅之

「んん・・・、分からないです」

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撫子さん

「通常の取引の仕訳を考えてみて。仕訳の左と右のいずれか、または左右両方にB/S科目が入っているわよね。逆にいうと、左右両方とも収益・費用といった仕訳って、通常の取引で思いつく?」

slide114

雅之

「修正仕訳だったらあり得ますけど、通常の取引では思いつかないです・・・」

slide115

撫子さん

「そう、通常の仕訳には必ず貸借対照表の科目が含まれているの。だから、貸借対照表の残高をきちんと合わせれば、見合いの関係にある損益計算書に『計上された金額』は基本間違いがないことになる」

slide116

撫子さん

「だから貸借対照表の金額を合わせておけば、損益計算書の計上額も連動して合う理屈になるので、計上ミスを見逃したりといった大きなミスをする可能性は少なくなるわ」

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雅之

「なるほど。言われてみたらそうですね。『月次決算のチェックはまずB/Sの残高チェックから』。きちんとメモして覚えたぞ!」

slide118

撫子さん

「この『最初に貸借対照表の残高チェックから始める』という手順は、月次決算チェックもそうだけど、本決算の場合も基本同じよ。本決算の場合もB/S残高から固めていくのが、一番効率がいいわ」

slide119

★なぜB/Sのチェックから始めるのか

B/Sの残高金額は、根拠資料と  一対一の確認がとりやすい

B/Sの残高を合わせると、見合いで P/Lの金額も基本合ってくる

撫子さん

「じゃあ、おさらいするわね」

slide120

★なぜB/Sのチェックから始めるのか

B/Sの残高金額は、根拠資料と  一対一の確認がとりやすい

B/Sの残高を合わせると、見合いで P/Lの金額も基本合ってくる

撫子さん

「月次決算チェックを貸借対照表から始めるのは、2つの理由がある」

slide121

★なぜB/Sのチェックから始めるのか

B/Sの残高金額は、根拠資料と  一対一の確認がとりやすい

B/Sの残高を合わせると、見合いで P/Lの金額も基本合ってくる

撫子さん

「一つはB/Sの残高は、根拠資料の数字と一対一で照合できるので、残高金額が正しいかの確認がかんたんに手早くできること」

slide122

★なぜB/Sのチェックから始めるのか

B/Sの残高金額は、根拠資料と  一対一の確認がとりやすい

B/Sの残高を合わせると、見合いで P/Lの金額も基本合ってくる

撫子さん

「もう一つは仕訳には左右のどちらかに必ずB/S科目が含まれている。なので、B/Sの残高を合わせていれば、その見合いとなる損益計算書の金額も基本合ってくるのでミスが少ないということね」

slide123

撫子さん

「では、貸借対照表の残高チェックの第一ステップ。現金・預金の残高チェックを行っていくわよ」

slide124

撫子さんと学ぶ

会計事務所の仕事

第五章

現金・預金の

残高チェック

小林敬幸税理士事務所

slide125

撫子さん

「現金・預金の残高チェックを行っていくから、雅之くん。合計残高試算表の期間を1~2月を選択して、貸借対照表を選択して」

slide126

雅之

「はい、選択しました」

slide127

撫子さん

「じゃあ、現金の残高からチェックしていくわね。試算表の2月の現金の残高は『54,321円』ね。これを用意してもらっている『金銭出納帳』の2月末の残高と照合して」

slide128

雅之

「金銭出納帳の残高も、54,321円です。一緒で合ってますね」

slide129

撫子さん

「そう、これが合ってれば、金銭出納帳の残高と会計ソフトの現金残高が一致しているのでOKということ。持ってきたA4ノートに、現金勘定については現金出納帳と照合して、一致してましたとこんな感じで記録しておきましょう」

slide130

雅之

「はい、勘定名を書いて、金額を書いて、どんな資料と照合したかを書いておくわけですね」

slide131

撫子さん

「そう、そんな感じで記録しておいて。ところで雅之くん、現金残高をチェックする際に気に留めておいてもらいたいことがあるの」

slide132

雅之

「どんなことですか?」

slide133

撫子さん

「現金出納帳って、会社が自分自身で作る資料でしょ。預金通帳など銀行など他のところが作る資料に比べると、若干信頼性に欠けるところがあるの。」

slide134

雅之

「???。いまいちよく分かりません」

slide135

撫子さん

「自分自身で作る資料だから間違っている可能性が他の資料より高い。あと自分で都合のいいように書き換えている可能性もあるわ。実際の残高と金銭出納帳の残高が違っているかもということね」

slide136

雅之

「なるほど・・・実際に金庫の中の現金と現金出納帳を突き合わせることまではできませんからね・・・」

slide137

撫子さん

「そう、雅之くんのいう通り。だから金銭出納帳をチェックする場合には、もしかしたら実際と違うかもということを考えながらチェックしてね」

slide138

撫子さん

「あと、会社によっては紙の現金出納帳を記録していない場合があるわ。つまり会計ソフトの現金出納帳が唯一の現金出納帳になってしまっているケースね」

slide139

撫子さん

「この場合、日々の実際の現金残高と現金出納帳の残高を突き合わせていない可能性がより高い。なのでこの場合には、残高が異常値になっていないかをチェックするとともに、残高が実際の残高と合っているかを担当者に確認するようにしてね」

slide140

雅之

「実際の残高と合っているか担当者に確認するのはわかりますが・・・『残高が異常値』というのはどういうことですか?」

slide141

撫子さん

「ふふふ・・・いい質問ね・・・例えばここの今野デザインさんは、現金商売じゃないわね。それなのに現金残高が50万円とか100万円とかあったら、おかしいわよね。なんで会社の金庫にそんな大金が入っているのか・・・」

slide142

雅之

「特殊な取引がない限り、現金残高がそんなにあったらおかしいですよね・・・」

slide143

撫子さん

「現金の残高が多すぎるときは、次の可能性を考えて。」

slide144

撫子さん

「一つは『経費の入力もれ』・・・つまり現金で支払った経費を、何らかの理由で入力できていないということ。現金引出しだけ記録されて、支払いの方がなければ、当然現金残高が過大になってしまうわよね」

slide145

撫子さん

「経費精算がルーズな会社。たとえば役員や社員が使った経費の領収書が、なかなか経理に回ってこないので処理が遅れてしまっている場合などに、こんな現金過大な状況になってしまうわ。本来は仮払金勘定を使ってもらうべきなんだけどね・・・」

slide146

撫子さん

「もう一つの理由は、役員などが会社のお金を持っていったり、個人的な家事費のために使いこんでしまった場合・・・」

slide147

撫子さん

「こんな場合経費にすることもできないし、お金は出て行ってしまっているし。ということで、とりあえず現金残高においているという場合があるの」

slide148

撫子さん

「このケースを発見した場合は、支出の理由を確認して、すぐに本人から返してもらえる見込みがある場合は『仮払金や立替金』、当分返してもらえない場合は『長期貸付金』に振り替えるようにして」

slide149

撫子さん

「現金残高は、あくまでも本当の手持ち残高と一致させるようにしてね。一度架空の現金残高を作ってしまうと、後で訂正するのは一苦労だし、銀行など金融機関の評価も下がってしまうから・・・」

slide150

雅之

「はい、わかりました!」

slide151

撫子さん

「次は預金残高の照合ね」

slide152

撫子さん

「預金残高の照合は、現金に比べるとかんたんね。通帳は銀行が作っているものなので、まず間違いがない。なので会計ソフトの2月末の残高が通帳の2月末の残高と一致していれば、基本間違いがないことになるわ」

slide153

撫子さん

「預金については、銀行ごとに補助勘定を取って、それぞれに入力してもらうようにしてね。今野デザインさんの場合、銀行は2つ使っているので、それぞれ補助勘定をとっていれば、補助勘定の残高と通帳の残高をそのまま突き合わせることができるから」

slide154

撫子さん

「照合したら現金と同様A4ノートに、勘定と金額と何の資料と照合したかを記録しておいてね」

slide155

雅之

「はい、了解です!」

slide156

撫子さんと学ぶ

会計事務所の仕事

第六章

売掛金の

残高チェック

小林敬幸税理士事務所

slide157

撫子さん

「現金・預金の次は、売掛金の残高チェックに進みましょう。雅之くん、合計残高試算表を開いてくれる?」

slide158

雅之

「はい、売掛金のところを開きました」

slide159

撫子さん

「売掛金のチェックのポイントは、取引先ごとの残高が『あるべき残高』になっているかよ。そのため預金と同様、売掛金も補助勘定を取引先ごとにとって、それぞれに管理することが必要となるわ」

slide160

撫子さん

「じゃあ、個別にみていくわよ。まず一木設計の売掛金。残高は365,400円になっているわね。雅之くん、これが正しいかどうか確認するためにはどうすればいい?」

slide161

雅之

「売掛金は売上が計上されたときに、見合いで計上されるものだから・・・請求書の金額と合致していればOKですか?」

slide162

撫子さん

「そう、対象期間中に発行したすべての請求書がもれなく計上されているか、そして請求書の金額と計上額が合致しているかをチェックするのが第一のポイントよ。でもチェックのポイントはもう一つあるわ」

slide163

雅之

「うーん、なんだろう・・・わからないです」

slide164

撫子さん

「もう一つのチェックポイントは『売掛金がちゃんと回収されているか』。売上って契約で支払条件が決まっているわよね。たとえば月末締めの翌月末払いとか、翌々月末払いとか・・・」

slide165

撫子さん

「月末締めの翌月末払いの場合、1月売上の売掛金の入金は2月末、そして2月売上の売掛金の入金は3月末になるはず。一木設計さんは月末締翌月末払いの契約だから、2月末で計上されている残高は、いつの売上分になるかしら?」

slide166

雅之

「1月売上の売掛金は、2月末までに入金されているから消えているはず。ということは2月売上分だけが、2月末の売掛金になっていればいいわけか!」

slide167

撫子さん

「正解!!よくできました!というわけで、一木設計さんの2月末の残高365,400円は、2月の売上であれば問題ないわけね。雅之くん、一木設計さんの期間借方365,400円の部分をダブルクリックしてみて」

slide168

雅之

「お、売掛金の補助元帳の画面がでました。ちゃんと2月の売上になってますね。」

slide169

撫子さん

「というわけで、一木設計さんの365,400円の残高は問題なしってことね」

slide170

撫子さん

「次は今津文具店の残高を見てみましょう」

slide171

雅之

「630円だけが残ってますね。借方の金額とも全然違うし・・・」

slide172

撫子さん

「630円は銀行振込手数料ね。今津文具店さんが銀行振込手数料を差し引いて支払ってきたら、残高はどうなる?」

slide173

雅之

「326,500円の請求から、630円を引いた325,870円を支払ってきたら、当然630円残りますね・・・撫子さん、これはどうしたらいいのでしょう?」

slide174

撫子さん

「630円は今野デザインさんが負担しなければならないことになるから・・・金額をダブルクリックして補助元帳を出して、支払手数料や売上値引きなどに振り替えて、残高をゼロにすることになるわ」

slide175

雅之

「支払手数料と売上値引き、どちらで処理したほうがいいんですか?」

slide176

撫子さん

「いいところに気づいたわね、雅之くん!どちらにするかは、消費税の計算方法によって変わるわ」

slide177

撫子さん

「消費税の計算方法が一般課税方式の場合、消費税は売上の消費税から経費の消費税を差し引いて計算するわよね。だから売上のマイナスである売上値引きにしても、経費である支払手数料にしても、消費税の金額はほとんど変わらない・・・」

slide178

撫子さん

「だけど簡易課税方式の場合、売上だけから消費税を計算するため、経費である支払手数料に振り替えたら、それは計算上考慮されない・・・だから売上値引きで売上のマイナスで処理をした方が、消費税の計算は有利になるのよ」

slide179

雅之

「『簡易課税方式の場合は、売上値引きで処理すべし』か。メモメモ・・・」

slide180

撫子さん

「次はデコレーション桜井さんね」

slide181

雅之

「あれ、残高がマイナスになってますよ・・・なんでだろう・・・」

slide182

撫子さん

「売掛金の残高がマイナスになる理由は2つ。売上の計上がもれているか、入金が多すぎるかのいずれか」

slide183

撫子さん

「売上の計上についてはさっき雅之くんに、請求書と売上を突き合わせてもらって、売上計上もれがないことは確認してもらっているから・・・きっと理由は過大入金だと思うわ。あとで経理の笹部さんに聞いてみましょう」

slide184

撫子さん

「最後に武田商店さんね」

slide185

雅之

「武田商店さんは、1,500,000円の残高ですね。いつの売上分だろう・・・?おやっ、これって12月の売上ですよ、撫子さん!ここは月末締の翌々月末払いだから、2月末には入金がないとおかしいですよね?」

slide186

撫子さん

「雅之くん、もう原因追及の方法覚えちゃったのね・・・。飲みこみが早いわ。売掛金があるべき残高より多いのは、売上の計上が間違っているか、先方の入金遅れかの二つに一つ」

slide187

撫子さん

「ちょうど笹部さんが席に戻ってきてみたいだし、さっきのデコレーション桜井さんの件と一緒に聞いてみましょう」

slide188

撫子さん

「笹部さん、ご無沙汰してます~」

slide189

笹部さん

「いや~撫子先生やん!ほんま久しぶり!今日はどないしたん?」

slide190

撫子さん

「前任の絹延橋が退職いたしまして、後任の鳥居雅之のご挨拶と業務の引き継ぎで今日は来ています」

slide191

笹部さん

「そんならこの可愛いお兄ちゃんが鳥居さんかいな。うち、今野デザインで経理やってます笹部いいます。今後ともよろしゅう頼みます」

slide192

雅之

「はじめまして、鳥居雅之です。まだ至らぬ部分も多いと思いますが、どうぞよろしくお願いいたしますっ!」

slide193

撫子さん

「さあ、雅之くん。さっきの2件を笹部さんに確認してみましょう」

slide194

雅之

「すいません、笹部さん。今1、2月の売掛金のチェックをしていたのですが、2件ほどわからない部分がありまして・・・」

slide195

笹部さん

「え~どこのお客さんの売掛金かいな・・・?」

slide196

雅之

「一つめはデコレーション桜井さんで、1月の売上に対する2月の売掛金の入金が160,000円ほど多いようなのですが・・・」

slide197

笹部さん

「ああ、それ。桜井さんが振込額間違いはったんやわ。84万円でええとこ、なんでか100万円振込んできはって・・・次の入金の際に16万円差し引いて支払う言うてはるから、問題あらへんよ」

slide198

雅之

「わかりました。ありがとうございました。あともう一件、武田商店なんですが、12月の売上150万円の入金が2月末でまだないみたいなんですが・・・」

slide199

笹部さん

「それなあ・・・うちが請求書出すときに、明細一件書き間違えたんよ・・・一件明細間違ごうただけで全額払わへんて、武田さんもほんま、いけずやわ!まあうちが悪いんやけどね・・・請求書出しなおして、3月に払ろてもろたんで、全額回収済みです」

slide200

撫子さん

「笹部さん、お忙しいところありがとうございました。またわからないことがありましたらお聞きすると思いますけど、その際にはよろしくお願いします」

slide201

笹部さん

「撫子先生も、また機会があったらいつでも寄ってお茶でも飲んでいってや。待ってるさかいなあ!」

slide202

撫子さん

「雅之くん、原因もわかったので、会計ソフトのデータを修正して、ノートに記録をつけましょう」

slide203

撫子さん

「今津文具店さんは、振込手数料630円を支払手数料に振替えて、残高はゼロね。デコレーション桜井さんも、過入金の16万円を仮受金に振替えて、同じく残高はゼロになりました」

slide204

撫子さん

「あとはノートにチェックの手続きと顛末を書いておきましょう。こうしておくと次回チェックの際に、今回の問題点が解決しているかどうかも確認できるし、雅之くんから別の担当者に変わった場合にもいちいち説明しなくてすむでしょ」

slide205

雅之

「売掛金のチェックの流れ、大体わかったような気がします。笹部さんとの会話も普通にできたし、ちょっと自信がつきました!」

slide206

撫子さん

「よかった・・・仕事は知識だけでなく、場数を踏むことも大事だからね。最後に売掛金について、注意すべきポイントについて説明するわね」

slide207

撫子さん

「売掛金の残高確認に使ったのは、今野デザインさんが自分で作った請求書の控えよね」

slide208

撫子さん

「自社で作った資料というのは、現金出納帳のところでも説明したけど、他の人が作った資料よりも信頼性には劣るの」

slide209

雅之

「???。自社で作った請求書には、間違いが多いってことですか?」

slide210

撫子さん

「それもあるけど、売掛金の場合に多いのは、架空の売上をでっち上げて、粉飾決算を行うこと」

slide211

撫子さん

「架空の売上の請求書を一枚作って計上すれば、それだけで売上と利益を水増しできることになるわ。だから売掛金は粉飾決算によくつかわれるの」

slide212

撫子さん

「だけど架空の売掛金だと、当然どこからも入金はないわね。だからいつまでも残高が残って、滞留していくことになるわ」

slide213

撫子さん

「だから回収されずにずっと残っている売掛金があれば、『粉飾かも?』という疑いをもって、担当者に確認するようにしてね」

slide214

雅之

「ううむ...会社が良くないことをしている可能性がある。そういった性悪説の目で見ていくことも必要なんですね・・・」

slide215

撫子さん

「顧問先を疑うわけではないけど、そういう目で見ることもできるようにしていなければ、間違いを発見できずに見過ごしてしまうことになってしまう・・・。すべてを疑う必要はないけれど、おかしいなと思ったら、その疑問はつぶすようにしておくことが大事よ」

slide216

撫子さん

「売掛金のチェックはこんなところね。じゃ、次のステップに行ってみましょう!」

slide217

撫子さんと学ぶ

会計事務所の仕事

第七章

その他の流動資産の

残高チェック

小林敬幸税理士事務所

slide218

撫子さん

「じゃあ、次は現預金と売掛金以外の流動資産を確認していくわね」

slide219

撫子さん

「といっても、私たち町の会計事務所の税理士が関わる会社だと、ほとんど発生しないわ」

slide220

撫子さん

「逆に発生したら『なんでかな?』と、その理由をきちんと確認する方がいいわね」

slide221

撫子さん

「じゃあ、合計残高試算表を開いてみて。流動資産には現金・預金と売掛金以外に、何があるかしら?」

slide222

雅之

「仮払金が12万円あります」

slide223

撫子さん

「そこをダブルクリックして総勘定元帳を開いて、その内容を確認してみて」

slide224

雅之

「従業員の畦野さんの出張旅費の仮払となってます」

slide225

撫子さん

「出張旅費の仮払金は、出張から戻ってきたら精算されるものだから、短期間で消えるので問題ない。じゃあそれをノートに書いておきましょう」

slide226

雅之

「はい、書きました。でも撫子さん。問題のある仮払金ってどんなものですか?」

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撫子さん

「ふふふ・・・、仮払金は経費とかで処理できない支出があった場合に、よく使われるのよ」

slide228

撫子さん

「そもそも仮払金というのは、内容が確定していない支出で、短期間で精算されるものについて使われるのが原則」

slide229

撫子さん

「だけどよくあるのが、役員などが会社のお金を持って行った場合や、会社のお金で個人的な費用を支払ってしまった場合」

slide230

撫子さん

「そんな場合は当然、経費に計上することは許されない。だけどお金が貸方で出て行ってしまっている以上、借方に同額何かを計上しなければならない。そんな時に使われるのが仮払金よ」

slide231

雅之

「うーん、そんな仮払金は確かに問題ありますよね。でもどうしたらいいんですか?」

slide232

撫子さん

「そんな仮払金は、何もしないと延々残ってしまうので、仮払金でも流動資産でもなくなってしまう。なので、発見したらすぐに役員などに確認して、速やかに返金するなり、次の給与から差し引くなどして返してもらうようにする」

slide233

撫子さん

「どうしても返せないというのであれば、その役員に対する長期貸付金として、本来の姿に振り替える。そして少しずつでもいいので返済してもらうようにすることになるわね」

slide234

撫子さん

「役員に対する貸付金は、利息を取る必要もあるし、銀行の評価もガタ落ちになるので最悪よ」

slide235

雅之

「ふーむ、でもなんで役員に対する貸付金があると、銀行の評価が下がるんですか?」

slide236

撫子さん

「役員に対する短期貸付金や長期貸付金は、当然会社が役員に対してお金を貸していることになるわね」

slide237

撫子さん

「会社にお金を貸している銀行から見たら、設備資金や運転資金として会社に貸したお金が、貸付金として役員の手元に渡ってしまっていることを意味するわ。銀行からすれば『話が違う!!』ということになるわね」

slide238

撫子さん

「だから銀行は、役員に対する貸付金をすごく嫌うの。もし役員貸付金が発生したら、そういったデメリットをきちんと説明して、金額が小さいうちにつぶしてもらうのがポイントよ」

slide239

撫子さん

「仮払金、短期貸付金以外の流動資産といえば、立替金や未収入金、前渡金や前払費用といったものがあるけど、これらも発見したら、短期間で消えるものがどうかをしっかり確認するようにしてね」

slide240

撫子さん

「これらの勘定科目も、使途が怪しげな支出の隠れ蓑に使われたりする可能性があるから・・・」

slide241

雅之

「銀行から借り入れて調達した資金を、役員への貸付金として運用すれば、そりゃ銀行怒りますよね・・・それに資産は最終的に現金になって戻ってこないとダメなのに、仮払金や貸付金でずっと滞留していたらマズイのも当然だ・・・」

slide242

雅之

「簿記や財務諸表論の知識とつながると、雲が開けたように理解できますね!それに面白いです!」

slide243

撫子さん

「仕事が面白くなれば、ストレスもたまらなくなるから・・・雅之くんは将来独立するつもりなんだから、一生この仕事と付き合っていかなきゃならないんだもの。もっと仕事の中に楽しいことを見つけていっていかないとね」

slide244

撫子さん

「次は固定資産の説明に入るわね。でもその前にちょっとティーブレイク・・・あぁ、コーヒー美味しぃ・・・」

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撫子さんと学ぶ

会計事務所の仕事

第八章

固定資産の

残高チェック

小林敬幸税理士事務所

slide246

撫子さん

「次は固定資産のチェックね」

slide247

撫子さん

「といっても中小企業の場合、毎月固定資産が増減するということはまずないわ」

slide248

撫子さん

「なので、毎月するのは『減価償却費が月割でちゃんと計上されているか』ということ」

slide249

撫子さん

「そして固定資産の取得や廃棄があった場合には、その処理がきちんとされているかを確認することね」

slide250

雅之

「『減価償却費が月割でちゃんと計上されているか』ですが、なぜ減価償却費は年に一度ではなく毎月計上するのですか?」

slide251

撫子さん

「減価償却の対象となる固定資産って、年間通してずっと使ってるでしょ。でもその減価償却費を年末に一度まとめてあげちゃうと、月次決算はどうなるかしら?」

slide252

雅之

「そうか!使用して毎月収益を上げているのに、対応する償却費がなければ、月次決算での毎月の利益が過大になってしまって歪んでしまいますね・・・」

slide253

撫子さん

「そう。毎月の利益が歪んでしまったら、わざわざ月次決算のチェックをしている意味がなくなるわ。それに毎月償却費を計上しないと、利益予測や納税予測も狂ってしまうことになる・・・」

slide254

撫子さん

「だから一年間の減価償却費を月割りした金額を、毎月あげていく必要があるのよ」

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撫子さん

「弥生会計や会計王だと、月割りの減価償却費を自動計算する機能がついているので、ボタン一つで計上することができるわ。勘定奉行やPCA会計はその機能がないので、事務所で計算した月割りの償却費を振替伝票などで計上しないといけないわね」

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雅之

「わかりました!月次決算の際にも、費用と収益の対応をきちんとしないとダメということですね!」

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撫子さん

「そのとおりよ。じゃあ分かったところで、弥生会計の固定資産の部分を開いてみて」

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雅之

「はい、開きました」

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撫子さん

「固定資産の部分はどうなってる?」

slide260

雅之

「えーと・・・車両運搬具の借方に510万円入ってます。ダブルクリックして元帳を見ると、2月15日に車両購入という仕訳が入っています」

slide261

撫子さん

「じゃあきっと車を新しく買ったのね。この金額が正しいか確認するから、笹部さんにお願いしてこの車の請求書のコピーをもらってきて」

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雅之

「はい、わかりました!」

slide263

雅之

「笹部さん、すいません・・・」

slide264

笹部さん

「あら、鳥居さん。うちになんか御用?」

slide265

雅之

「ええっと・・・2月の15日に車を510万円で新しく買っているようなのですが、この車の請求書を見せてもらってもいいですか?」

slide266

笹部さん

「車・・・ああ、アルシオーネのことね。お安い御用!ほいっ、これがディーラーからの請求書」

slide267

雅之

「ありがとうございます。そこのコピー機でコピー取らせてもらいますね・・・」

slide268

雅之

「撫子さん、請求書のコピーをもらってきました。購入額が510万円なので、仕訳は合ってますね」

slide269

撫子さん

「うん、基本合ってるんだけど・・・。雅之くん、この車両は本体とその他の費用がいろいろ入っていて、合計で510万円になってるわね」

slide270

雅之

「すいません・・・明細をよく見ていませんでした・・・見ると、本体のほか自動車取得税などの税金と自賠責保険料、その他の代行費用と消費税みたいですね・・・」

slide271

撫子さん

「これを分類すると、車両本体と税金と保険料、非課税の手数料、課税の手数料、そして消費税の6つに分かれるわ」

slide272

撫子さん

「保険料や自動車税は取得に際する付随費用でないから、これは取得価額に含めなくてもいいのはわかるわよね?」

slide273

雅之

「はい、保険料や自動車税は毎年かかるものですから、取得に対してかかる費用じゃないですよね・・・」

slide274

撫子さん

「あとは付随費用であっても、法人税法の基本通達で『自動車取得税やその他登記又は登録のために要する費用』も付随費用に含めなくてもいいとされているの」

slide275

撫子さん

「だから自動車取得税や登録手続諸費用も、取得価額に含めなくてもよいわけ」

slide276

撫子さん

「それを考えると、絶対に取得価額にしなければならないのは、本体の4,450,000円に消費税を乗せた4,672,500円だけになるわ。それ以外のものは経費として処理することが可能よ」

slide277

雅之

「はい、わかりました!」

slide278

撫子さん

「もちろん付随費用は取得価額に算入することが原則なので、取得価額として処理することもできる・・・」

slide279

撫子さん

「今回付随費用を経費として処理をしたのは、今野デザインさんが今期利益が結構出ているので、利益を下げて納税額を抑えるため・・・」

slide280

撫子さん

「もし赤字の場合には、付随費用を経費にしちゃうと赤字が膨らむだけよね。そういう場合には取得価額に含めて、経費にするのを先送りにした方が良いことになるわ」

slide281

撫子さん

「そのあたりは雅之くん、自分の判断で臨機応変に対応できるようにしてね」

slide282

雅之

「わかりました・・・でもそういうのって、いわゆる利益操作にはならないんですか?」

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撫子さん

「さすが雅之くん!いいところに気づくわね。確かにケースごとに処理方法を変えるのは、利益操作といえば利益操作・・・」

slide284

撫子さん

「でも法律上認められている範囲での処理だし、町の税理士としては原則論よりも、顧問先の利益を優先すべきではないかしら・・・」

slide285

雅之

「いえ・・・聞いてみただけです・・・私も心情的にはそう思います!」

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撫子さん

「ありがとう、雅之くん。じゃあ、帳簿の方の修正を行いましょうか」

slide287

撫子さん

「車両運搬具の金額は本体の4,672,500円にして、その他の付随費用は、租税公課や保険料、支払手数料などの経費に振替えましょう」

slide288

撫子さん

「そして車両を固定資産台帳に登録して・・・。乗用車の耐用年数が分からなければ、持ってきた税務ハンドブックに載っているわよ」

slide289

撫子さん

「固定資産台帳への登録が終わったら、減価償却費を計上しましょう。今回は1月と2月分なので、この2か月分の減価償却費を書き出して」

slide290

撫子さん

「最後にノートに顛末を書いておきましょう」

slide291

撫子さん

「あと固定資産の増減があった場合には、事務所の減価償却システムのデータ更新も忘れないでね。確定申告書や償却資産税申告書は、事務所のシステムで作成するから、更新してないと矛盾がでてしまうわよ」

slide292

雅之

「わかりました。事務所に戻ったら忘れないうちに更新しておきます!」

slide293

撫子さん

「じゃあ次は流動負債のチェックに移るわよ。あぁ、パソコンの画面を見ていると、すぐに目が疲れる・・やっぱり年かしら・・・」

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撫子さんと学ぶ

会計事務所の仕事

第九章

買掛金・未払金の

残高チェック

小林敬幸税理士事務所

slide295

撫子さん

「じゃあ、次からは貸借対照表の右側、負債をチェックしていくわよ」

slide296

撫子さん

「最初に流動負債のうち、買掛金と未払金についてチェックしていくわね。雅之くん、買掛金と未払金の違いは分かるかしら?」

slide297

雅之

「買掛金は売掛金と同じで、本業にかかわる費用で未払いのもの。未払金はそれ以外の費用で未払いのもの・・・という感じでしょうか?」

slide298

撫子さん

「大体そんな感じね。買掛金は会社の主目的たる営業活動により生じた債務のことをいうわ。今野デザインさんの場合は、販売している成果物を作るために必要となる、材料の仕入と外注費の未払い分が買掛金になるわね」

slide299

撫子さん

「一方未払金はそれ以外の経費の未払い分ね。社会保険料や給与、水道光熱費などの経費で未払いのものがある場合には、未払金となるわ」

slide300

撫子さん

「ただ税務のことだけを考えるのであれば、買掛金も未払金も同じ債務だし、入り繰りになってもそんなに問題はない・・・だから厳密に使い分ける必要も、ないといえばないかな・・・」

slide301

雅之

「まあそんなものかなと、なんとなくわかったような気がします・・・」

slide302

撫子さん

「じゃあ、実際のチェックに入っていきましょう。雅之くん、試算表を開いてみて」

slide303

雅之

「はい、開きました」

slide304

撫子さん

「買掛金のチェック方法は、基本売掛金と同じ・・・取引先ごとに補助勘定をとって、取引先の請求書と突き合わせて買掛金の残高があるべき残高かどうか確認していく手順はまったく同じね」

slide305

撫子さん

「売掛金との違いは、請求書は取引先が作ったものなので、会社が勝手に変えることができないので、信頼性が高いこと・・・」

slide306

撫子さん

「そして買掛金を増やしても利益は減るだけなので、あまり架空の買掛金を計上しようというベクトルは働かない・・・だから粉飾かもと疑う必要はあまりないことかな」

slide307

撫子さん

「じゃあ海沼印刷さんから、順番に残高を確認していってみて」

slide308

雅之

「売掛金と同じだから、ダブルクリックして元帳を開いて確認して・・・あれ?岡部プリンティングさんは残高がマイナスになってるな・・・元帳を確認すると・・・あ、1月の外注費の入力がもれてる。追加入力すると、残高ゼロになって一件落着、OK!」

slide309

撫子さん

「(ふふふ・・・私は横で見てるだけ。もう雅之くんは一人でチェックできるようになってきたわね)」

slide310

雅之

「撫子さん!買掛金のチェック、ほぼ終わりました!買掛金の補助元帳と請求書を突き合わせて、きちんと請求額が計上されているか、また計上もれがないかを確認して、間違えているところは修正しました」

slide311

雅之

「買掛金の場合、残高がマイナスになる原因は、仕入・外注費の計上もれか、支払いすぎですね。でも普通過払いするというミスはありえないでしょうから、ほとんどの場合、理由は計上もれの方ですね」

slide312

雅之

「逆に買掛金が支払うべき残高より多くなってしまうのは、仕入・外注費の金額のインプットミスか、支払いもれ・・・だけど普通支払いを忘れていると、先方から督促されるでしょうから、滞留するということもあまりないですよね」

slide313

撫子さん

「雅之くん、ほとんどチェックできてるじゃない。いうことなしよ。もう次からは一人でも大丈夫よね」

slide314

雅之

「えへへ、そうですか・・・」

slide315

撫子さん

「買掛金のチェックはほぼそれでOKよ。じゃあ、次は未払金のチェックに行きましょうか」

slide316

撫子さん

「未払金は中小企業の場合、本決算ではきちんと計上するけど、月次決算では厳密に計上する必要はないわ」

slide317

撫子さん

「未払金の見合いとなる水道光熱費や通信費、給与といった経費は、毎月ほぼ同額でそんなに変動しない・・・」

slide318

撫子さん

「だから仕入・外注費のように買掛金を計上して発生主義で処理せず現金主義で処理しても、月次決算に歪みを与えることはないわ」

slide319

撫子さん

「逆に毎月全ての経費にかかる債務を網羅して未払金を計上しようとすると、計上と戻し入れの処理が煩雑になってしまって、担当者の手間を増やすだけ・・・だから、月次決算ではそこまでする必要はないわ」

slide320

雅之

「水道光熱費や電話代などは、通帳の引き落とし通りに計上していくのが一番かんたんですよね・・・」

slide321

撫子さん

「その通りよ。中小企業は上場企業じゃないんだから、原則よりも効率を優先すべきなの。笹部さんに『水道光熱費や電話代も毎月未払計上してください』なんて言ったら、『あんた、うちの仕事を増やすつもり?』とそっぽ向かれるわよ・・・」

slide322

雅之

「あの関西弁で圧迫されるのを想像すると、正直ぞっとしませんね・・・顧問先の手間をできるだけかけないようにするのも大事なことなのですね・・・」

slide323

撫子さん

「雅之くん、分かってきたわね。ただ中小企業でも計上すべき未払金というのはあるわ。それが社会保険料と法人カードの未払金」

slide324

雅之

「それはなぜですか?」

slide325

撫子さん

「社会保険料というのは、会社と役員・従業員で折半して負担するというのは知っているわよね。前月分の保険料について当月の役員・従業員の給与から半額を徴収して、もう半額を会社が上乗せして当月末に納付するの」

slide326

撫子さん

「社会保険料の納付は、ほとんどの会社の場合、口座振替で納付しているわ。そして口座振替の場合、月末が土日祝日で銀行がお休みの場合、翌営業日になるの」

slide327

雅之

「ということは支払いが翌月頭になってしまう・・・あ、それならば会社負担分の半額が当月に計上されないということになるんだ!」

slide328

撫子さん

「社会保険料の会社負担額は、給与の約15%と結構大きい・・・だから未計上だと、月次決算の利益がぶれて歪んでしまう・・・だから月末が銀行休日の場合には、会社負担分を未払金として計上した方がいいのよ」

slide329

雅之

「月末が土日祝日のときは、社会保険料を未払金として、法定福利費に計上するんですね。そういえば2月末も休日なので、計上しないとダメですね。具体的にはどうするんですか?」

slide330

撫子さん

「社会保険料の引き落とし額は、毎月20日過ぎに年金事務所から届く『保険料納入告知額・領収済額通知書』という書類に記載されているわ。雅之くん、笹部さんに3月1日引き落とし分の通知書を見せてもらって」

slide331

雅之

「はい、わかりました!」

slide332

雅之

「笹部さん、3月1日引き落としの、社会保険料の納入告知額・領収済額通知書を見せてもらえますか・・・」

slide333

笹部さん

「3月1日引き落としゆうたら・・・1月分のことやね。ええと・・・これやわ」

slide334

雅之

「ありがとうございます。コピーをいただきますね」

slide335

笹部さん

「ところで鳥居さん、さっき向こうでうちのこと噂してなかった?なんか、関西弁で圧迫されたらどうのみたいな・・・」

slide336

雅之

「えっ・・・圧迫じゃなくって挨拶ですよ・・・関西弁で挨拶されたら、びっくりするなって・・・」

slide337

笹部さん

「うそうそ、全然気にしてないから・・・でもうちって関西弁やけど、そんなに強面に見えるんやろか?」

slide338

雅之

「関西弁って慣れてないから、きついように聞こえるような気もします・・・すいません、変なことを言ってしまって・・・作業に戻りますね・・・」

slide339

雅之

「撫子さん、コピーもらってきました」

slide340

撫子さん

「未払計上するのは、当然左側の金額。納付期限を見ると3月1日となっているでしょ。これは本当は2月28日引き落としだったけど、月末が銀行休日だったので、3月1日になったということね」

slide341

撫子さん

「また金額の欄は『健康保険料』、『厚生年金保険料』、『児童手当拠出金』の3つに分かれているわ。このうち健康保険料と厚生年金保険料の2つは、会社と従業員で折半。児童手当拠出金は全額会社が負担するの」

slide342

撫子さん

「この書類は、左側が月末に引き落としされる金額、右側が前回引き落とした金額が記載されているわ」

slide343

雅之

「ということは、会社が法定福利費として未払い計上するのは・・・健康保険料と厚生年金保険料の半額と児童手当拠出金の合計額ということか!」

slide344

撫子さん

「その通りよ。冴えてるわね、雅之くん!ちなみに従業員の負担分は、前月分を当月の給与から徴収して、預り金としているわ。1月分の保険料ならば、2月の給与から天引きして預り金にしているわけね」

slide345

撫子さん

「この預り金の社会保険料については、あとで説明するわね」

slide346

撫子さん

「あとは法人カードの利用代金も未払金に計上すべきね」

slide347

撫子さん

「雅之くんは、当然クレジットカードの仕組みは知っているわね?」

slide348

雅之

「ええ、ぼくも持ってますから・・・使った分は月末などで締められて、実際の引き落としは翌月末みたいな感じ・・・あっ・・・ということは『月末締めの翌月末払い』だ!買掛金と同じですね」

slide349

撫子さん

「そうよ、だから買掛金と同じように未払金として、発生主義で計上すべきことになる・・・水道光熱費などとは違って、カードの利用代金は月によって一定になるはずがないし、金額も大きくなる可能性があるから、毎月未払金計上していくべきことになるわ」

slide350

撫子さん

「計上方法は、カード支払いをしたレシートなど領収書をもとに計上していく・・・ただカードの場合毎月利用明細が届くので、こちらと残高を照合していけば、計上もれは発生しない・・・」

slide351

撫子さん

「現金で払った経費は、精算もれや計上もれの可能性があるけど、カードで払った場合には利用明細が届いて、代金も銀行口座引き落としになるので、計上もれがなくなる・・・これは法人カードを利用するメリットといえるわね」

slide352

雅之

「残高を見たら、前回の締日までの利用明細の残高に、月末まで利用した分のレシートの合計を足した金額と一致しています。計上問題なしですね」

slide353

撫子さん

「雅之くん、チェック方法順調にマスターしてるわね。じゃあ、最後に買掛金と未払金のチェックの顛末をノートに書いて」

slide354

雅之

「買掛金はすべて請求書通りに計上されていて、支払い忘れもない・・・未払金は、法人カードの2月利用分まできちんと計上されていて、社会保険料は1月の法人負担分の半額を計上したっと・・・こんな感じですね?」

slide355

撫子さん

「どれどれ、ちょっと見せて・・・うーん、雅之くん・・・恐ろしい子・・・完璧よ!!」

slide356

撫子さんと学ぶ

会計事務所の仕事

第十章

預り金の

残高チェック

小林敬幸税理士事務所

slide357

撫子さん

「次は流動資産の最後のチェック項目、預り金をチェックしていくわよ」

slide358

雅之

「はい、撫子さん!準備はできてます!」

slide359

撫子さん

「ところで雅之くん、預り金勘定には通常どんなものがある?」

slide360

雅之

「お金を一時的に預かって、短期間に返すなり払うなりするものですよね・・・文字通り得意先から一時的に預かるお金でしょうか・・・?」

slide361

撫子さん

「そう、それも預り金。だけど毎月継続的に発生するものもあるのよ」

slide362

雅之

「毎月毎月お金を預かること・・・そんなこと、普通の会社であるんですか?」

slide363

撫子さん

「ふふふ・・・気づかない・・・?給与を支払うとき会社は、源泉所得税とか社会保険料とか雇用保険料とか住民税を天引きするでしょ。会社はその天引きしたお金をどうするの?」

slide364

雅之

「天引きした税金や社会保険料は、当然あとで納付するんじゃないですか?あっ、ということはこの天引きしたお金が、預り金になるんですね」

slide365

撫子さん

「正解よ!中小企業の預り金といえば、ほとんどこの『源泉所得税』、『社会保険料』、『住民税』の3つね」

slide366

雅之

「そういえばさっき撫子さん、『雇用保険料』も給与から天引きするといってましたよね?雇用保険料は預り金にしなくてもいいのですか?」

slide367

撫子さん

「するどいわね!そう、雇用保険料も給与から天引きしないといかけない・・・ところで雅之くん、雇用保険料ってどうやって納付するか知ってる?」

slide368

雅之

「ええと確か年1回、精算するんでしたね・・・7月10日までに今年の4月~3月分を概算払いするとともに、前年4月~3月分の過不足分も調整するんでしたっけ・・・?」

slide369

撫子さん

「その通り。そして雇用保険は、会社負担分と従業員負担分があるけど、会社が従業員分も立て替えて概算払いしていることになるの」

slide370

撫子さん

「だから本来は、概算払い時に従業員負担分は『立替金××/現預金××』と借方に立替金を立てて、給与を支払う際に毎月『給与××/立替金××』という仕訳で立替金を相殺していくという処理になるわ」

slide371

撫子さん

「ただこんな処理をすると、事務がとっても煩雑になる・・・」

slide372

撫子さん

「なので概算払い時に従業員負担分を『法定福利費××/現預金××』と借方に法定福利費を立てて、給与支払の際には毎月『給与××/法定福利費××』という仕訳で法定福利費をマイナスしていく処理を行う方が一般的ね」

slide373

雅之

「最初に立替分を12か月分法定福利費で計上しても、その後毎月の給与でマイナスされていくから、結果的にはプラスマイナスゼロになるから問題ということになるのかな・・・?」

slide374

撫子さん

「厳密にいうと、途中で決算が入ったらプラスマイナスゼロになりきっていないから、若干法定福利費の方が多めに計上されている・・・ということにはなってしまうのだけど・・・」

slide375

撫子さん

「ただ雇用保険料は金額それほど多くないし、実務慣行になっているから、税務調査でここを問題にされるということはまずないわ」

slide376

撫子さん

「なので給与から預かった雇用保険料は、預り金や立替金でなく法定福利費のマイナスで処理するのがスマートよね」

slide377

雅之

「了解です。雇用保険料は法定福利費のマイナスで処理して、源泉所得税、社会保険料、住民税は預り金で処理するということですね・・・」

slide378

撫子さん

「その通りよ。じゃあ、預り金の残高の確認方法について個別にみていきましょう!」

slide379

撫子さん

「まず源泉所得税の預り金の残高ね。雅之くん、源泉所得税の納付はどうするか知ってる?」

slide380

雅之

「給与や税理士報酬の場合、支払った月の翌月10日までに納付ですよね」

slide381

撫子さん

「正解。じゃあ月末の残高はどうなるの?」

slide382

雅之

「翌月10日までに納付なら、月末までに納付していなかったら、前月1か月分が残高になるはずです」

slide383

撫子さん

「その通りよ。ただ源泉所得税には『納期の特例』という制度があるわ。常時給与をもらう人が10人未満の場合は、源泉所得税は毎月納付に替えて、1月~6月分は7月10日、7月~12月分は1月20日までの年2回の納付にすることができる・・・」

slide384

撫子さん

「今野デザインさんも10人未満なので、この特例の適用を受けているわ。こういった場合、給与やうちの税理士報酬の源泉所得税の残高はどうなるかしら・・・」

slide385

雅之

「今は2月末の残高を確認しているのだから・・・1月と2月の2か月分の残高があればOKです」

slide386

撫子さん

「その通りよ。じゃあ次は社会保険料の預り金の残高確認ね」

slide387

撫子さん

「社会保険料の納付については未払金のところで説明したから、雅之くん、分かるわね・・・」

slide388

雅之

「前月分の社会保険料を当月の給与から預かって、当月末に会社分と合わせて自動引き落としになるんでしたね。ということは・・・、月末には預り金の残高はゼロになりますよね?」

slide389

撫子さん

「自分の答えに自信をもって、雅之くん。それで正解よ。」

slide390

撫子さん

「ただ2月末は休日だったから、社会保険料の引き落としは2月末では行われていない・・・なので2月末では預り金は2月の一か月分があることになるわ」

slide391

雅之

「社会保険料の預り金は、原則月末ゼロになるけれど、月末銀行休日の場合は一か月分残るということですね」

slide392

撫子さん

「その通り。ちなみに月末銀行休日の場合、預り金を未払金に振り替えて、会社負担分と給与天引き分を未払金に一本化してしまう方法もあるわ。月末になると会社が両方の支払義務があるので、合計額を会社の債務として見るということね」

slide393

雅之

「わかりました!!」

slide394

撫子さん

「じゃあ預り金の最後、住民税ね。雅之くん、住民税の納付はどうするんだったっけ?」

slide395

雅之

「源泉所得税と同じで、給与から天引きした金額を、翌月10日までに従業員の住所の市役所ごとに納付するんでしたよね・・・」

slide396

撫子さん

「うん、その通り。じゃああるべき住民税預り金の残高はどうなるかしら?」

slide397

雅之

「当然預かった当月分の住民税、1か月分になりますね」

slide398

撫子さん

「ここの考え方は源泉所得税と同じね。ちなみに住民税も源泉所得税と同じで、毎月の納付も半年に一度にすることができるの」

slide399

撫子さん

「源泉所得税と違うのは、6月~11月分の半年分を12月10日までに納付し、12月~5月分を6月10日までに納付することね。源泉所得税より一か月早いことになるわね」

slide400

撫子さん

「今野デザインさんは、この納期の特例の承認を受けていないから、あるべき残高は2月の一か月分で大丈夫ね。預り金の残高は特に問題なさそうだし・・・雅之くん、チェックの顛末をノートに書いていってくれる」

slide401

雅之

「源泉所得税の残高は1~2月の2か月分なので問題なしっ。住民税は2月分一か月分でOK。社会保険料は月末引き落としがないので、2月分一か月分残高があってOKということですね・・・」

slide402

撫子さん

「完璧ね、雅之くん。預り金の管理のポイントは、源泉所得税、社会保険料、住民税の3つの補助勘定をとって残高を管理することね。こうすると混ぜこぜにならず、きれいにスマートに残高を管理できるわよ」

slide403

撫子さん

「あら、笹部さんがこっちに来た。お菓子を出してもらえるのかしら・・・って、こんなこと期待するのは、はしたないかしら・・・」

slide404

笹部さん

「撫子先生、鳥居さん、ちょっと休憩してお菓子でも一緒に食べへん?社長が仕事の帰り道に、デパ地下で買うてきてくれはったんよ。紫いものケーキ・・・色がアレやけど、美味しいんやろか?」

slide405

撫子さんと学ぶ

会計事務所の仕事

第十一章

長期借入金の

残高チェック

小林敬幸税理士事務所

slide406

撫子さん

「お菓子も食べ終わったところで、貸借対照表の最後のチェックを行いましょう。最後は固定負債・・・長期借入金のチェックね」

slide407

撫子さん

「長期借入金・・・雅之くん、長期借入金とはどういうものがある?」

slide408

雅之

「借入金なんですから、銀行などからの借入金ですか?」

slide409

撫子さん

「そうね、中小企業の場合長期借入金には、金融機関からの借入金と代表者やその家族からの借入金の2種があるわ」

slide410

撫子さん

「このうち金融機関からの借入金については、銀行との金銭消費貸借契約に基づき、毎月約定額を返済していく・・・そのため毎月のあるべき残高は決まってくる・・・」

slide411

撫子さん

「一方代表者やその家族からの借入金は、会社の資金繰りが苦しくなったときに、一時的に借りるものが多い・・・だから返済額や返済時期の約束など、金銭消費貸借契約に基づき返済条件を決めているということはまずないの」

slide412

撫子さん

「だから、代表者など個人から借りた借入金については、あるべき残高というのが存在しないのが一般的・・・」

slide413

雅之

「わかりました。銀行からの借入金については、あるべき残高があるから、残高が正しいか確認することが可能。一方個人からの借入金については、通常残高が正しいか確認するすべはないということですね」

slide414

撫子さん

「雅之くん、理解が早い・・・個人からの借入金は残高の確認のしようがないので、現預金の動きから異常な変動がないかどうかを確認するかに留まってしまうわ」

slide415

撫子さん

「じゃあ、具体的に残高を確認していきましょう。今野デザインさんは、日本政策金融公庫と東灘信金の2つから借入しているわね」

slide416

撫子さん

「金融機関から借入を行った場合、こういった感じの毎月の返済予定表が送られてくるわ」

slide417

撫子さん

「約定通り返済していれば、帳簿の借入金の残高は、この返済予定表の残高と一致することになる・・・今は2月末なので、残高は2月10日返済後の残高と一致してるはず・・・雅之くん、試算表はどうなってる?」

slide418

雅之

「はい、補助勘定の東灘信金さんの残高は4,440,000円で一致してます」

slide419

撫子さん

「じゃあ、入力は間違っていないことになるわね。入力間違いによくあるのが、利息分もまとめて長期借入金勘定で処理されている場合・・・」

slide420

撫子さん

「引き落としは元本・利息まとめてされるので仕方ないのだけど、そういう場合は利息分は支払利息勘定に振り替えるようにして。間違っている場合、残高が返済予定表より少なくなるのですぐわかるわ」

slide421

雅之

「支払利息も一緒に元本返済になっている場合には、利息部分だけを支払利息として経費に振り替えるんですね。了解です」

slide422

撫子さん

「あとは長期借入金についても、借入ごとに補助勘定をとることがチェックをスムーズにするコツね。補助勘定を個別にとると、返済予定表と一対一で残高が照合できるので、簡単で間違いが少なくなるわよ」

slide423

雅之

「あれ、撫子さん。今月東灘信金さんから478万円のお金が入ってるみたいなんですけど・・・」

slide424

撫子さん

「どれどれ・・・ああ、これは新規の借入ね。きっと今月500万円の新規借り入れを行ったのだと思うわ。金額が500万円に満たないのは、借入の際の印紙代や保証料を差引きされているから・・・」

slide425

撫子さん

「内訳を確認するために、金融機関の計算書と返済予定表が必要ね。雅之くん、笹部さんのところへいって、この書類を見せてもらってくれる?」

slide426

雅之

「すいません、笹部さん。2月に東灘信金さんから500万円新規借入をしているみたいなんですが・・・」

slide427

笹部さん

「そろそろ聞かれると思ってました!ほい、これが借入の資料。差引された金額の内訳と保証協会の契約書、あとは返済予定表・・・これでOKやったかいな?」

slide428

雅之

「これで大丈夫・・・だと思います・・・すいません、コピーいただきますね」

slide429

雅之

「撫子さん、この資料で大丈夫ですか?」

slide430

撫子さん

「これでOKよ。借入をする際、印紙代や信用保証料、初回の利息などが差し引かれて入金されるのが一般的・・・」

slide431

撫子さん

「だから借方を、印紙代は租税公課、信用保証料は長期前払費用、初回利息は支払利息として、貸方は長期借入金で計上して、長期借入金の残高を借り入れた500万円に合わせる必要があるわ」

slide432

雅之

「今回の場合、印紙代が1万円、保証料が21万円だから合計で222万円が長期借入金にプラスになるんですね。もともと478万円の入金だったから・・・あっ、ちょうど500万円になりました!」

slide433

撫子さん

「これで長期借入金3件とも、返済表に合致したわね。じゃあ、この結果をノートに記録して」

slide434

雅之

「3件とも、返済表と突き合わせて、一致していたっと。あと新規の借入のことについても、一言書いておきました」

slide435

撫子さん

「一言添え書きをしたのは、とってもいいことよ。他の人がこのノートを見てもすぐにわかるし、未来の自分に対しても備忘録として有効ね」

slide436

撫子さん

「自分の記憶力を過信してはダメ・・・数か月先の自分は他人だから・・・」

slide437

雅之

「数か月先の自分のためにも、今後も気を付けます」

slide438

撫子さん

「あと最後に一つ。信用保証料の処理をやってしまいましょう」

slide439

雅之

「信用保証料は、長期前払費用で計上しましたね。そういえばなんで保証料は、長期前払費用なんですか?」

slide440

撫子さん

「税法上の繰延資産は、『中小企業の会計に関する指針』という中小企業の会計基準で、長期前払費用で処理することが要請されてるの。そしてこの信用保証料は税法上の繰延資産に該当するわ・・・」

slide441

撫子さん

「法人税の繰延資産の理論を思い出して・・・列挙されているものの中に『役務の提供を受けるために支出する権利金その他の費用』というものがあったでしょ。信用保証料はこれに該当するの」

slide442

撫子さん

「信用の保証としての役務を受けるために支出する費用が、信用保証料というわけね。ところで雅之くん、税法上の繰延資産はどうやって費用化していくんだったっけ?」

slide443

雅之

「その支出の効果が及ぶ期間にわたって、月割りで費用化していくんでしたね。減価償却みたいに・・・」

slide444

撫子さん

「その減価償却みたいにっていう目の付け所、いい感じ・・・そう信用保証料はその効果が及ぶ期間、つまり借入金の返済期間にわたって、固定資産と同様減価償却していくのがスマートよ」

slide445

撫子さん

「弥生会計の固定資産管理機能には、長期前払費用も固定資産として登録する機能がある・・・なので長期前払費用で償却期間を返済期間である7年として登録しておくと、毎月費用化する金額が、減価償却費と同じく自動で計上してくれるわ」

slide446

撫子さん

「じゃあ、雅之くん。この長期前払費用を固定資産台帳に登録して、その顛末をノートに書いてくれる」

slide447

雅之

「今回新規の保証料を計上したことを書いて、台帳に登録したことも記録しました。あと借入金の返済予定表をコピーして、返済表ファイルに綴じておいたことも書いておきますね」

slide448

撫子さん

「いい感じよ。あと事務所に戻ったら、減価償却システムにも登録するのを忘れないでね」

slide449

撫子さん

「あと税法上の繰延資産について、ワンポイントアドバイス・・・繰延資産って、1件あたり20万円未満の場合、月割りでなく、支出時に一時に損金に計上することが税法上認められているの」

slide450

撫子さん

「今回は20万円以上だったから資産計上したけど、20万円未満の場合には会社の利益の状況を見ながら、資産計上するか一時に費用化するかの有利不利も判断するようにしてね」

slide451

雅之

「なるほど・・・固定資産は1件あたり10万円未満が一時に損金にできるラインだけど、繰延資産はそのラインが20万円になるんですね・・・」

slide452

撫子さん

「固定負債のチェックはこれで終わり。いよいよ次は損益計算書のチェックよ」

slide453

撫子さんと学ぶ

会計事務所の仕事

第十二章

損益計算書の各科目の

内容チェック

小林敬幸税理士事務所

slide454

撫子さん

「次は損益計算書のチェックね。貸借対照表の残高がきちんと押さえられていれば、損益計算書に計上されている金額は基本間違いがない・・・だからチェックは主に金額ではなく内容のチェックになるわ」

slide455

雅之

「内容のチェックとは、どういうことを言うのでしょう?」

slide456

撫子さん

「費用については、税務上交際費に区分される費用が、きちんと区分されているか・・・固定資産として減価償却すべきものが、修繕費や消耗品などで処理されていないか・・・、経営者の個人的な家事費が会社の経費になっていないか・・・」

slide457

撫子さん

「売上と経費を通してチェックすべきものは、消費税区分が『課税』か『非課税』か『不課税』かという、消費税の課非判定があるわ」

slide458

雅之

「チェックの方法はどうするのですか?」

slide459

撫子さん

「まず最初に合計残高試算表の損益計算書を出して、今回チェックする対象期間である1月、2月を選択して」

slide460

撫子さん

「そして、それぞれの勘定科目をダブルクリックして、総勘定元帳の画面で、取引内容を一件一件確認していく。問題があれば、適宜修正してね。大きな問題の場合や、資料や担当者への確認を要するものは、ノートに書きだしていって」

slide461

撫子さん

「また領収書綴りも適宜チェックしていって。気になる取引があれば、対応する領収書などの現物を確認する。また最後に領収書綴りを対象期間分、全部チェックすることによって、間違った処理に気づくこともあるわ」

slide462

撫子さん

「じゃあ雅之くん、実際にチェックしてみようか・・・」

slide463

雅之

「上からチェックしていけばいいんですよね・・・まずは売上から・・・課税区分は基本全部『課税』問題なし。仕入や外注費も課税区分は課税で問題ないかな・・・」

slide464

撫子さん

「ふふふ・・・雅之くん、順調ね。消費税の課税区分で非違が発生しがちなのは、科目でいうと『交際費』、『福利厚生費』、『地代家賃』、『支払手数料』、『雑費』・・・」

slide465

撫子さん

「交際費や福利厚生費は、祝い金や香典といった現金を直接渡すようなものの場合、消費税の課税区分は不課税になるので注意が必要よ。あと商品券などを渡す場合には、非課税になるわ」

slide466

撫子さん

「地代家賃は、土地や社宅の借り上げなどをしている場合、課税区分は非課税になるから、事務所や駐車場の場合と区分しなければならない・・・」

slide467

撫子さん

「支払手数料は、市役所などに払う非課税となる行政手数料が混在している場合がある・・・こんな手数料は租税公課に振り替えてしまうのも、一つの手。あとクレジットカード決済を行っている場合の、カード手数料なども非課税になるわ」

slide468

撫子さん

「雑費はいろいろなものが混在するから、特に注意が必要よ」

slide469

雅之

「消費税は入力するときに勘定科目でひも付きで自動入力されるから・・・たまに例外的な取引が入った場合には、手で修正しなければならないということですね」

slide470

撫子さん

「その通り。会計ソフトは賢いけど、ソフトができないことは人間がやらないとダメということね」

slide471

撫子さん

「あと減価償却すべき固定資産が混在しているかもしれないのは、修繕費や消耗品・・・」

slide472

撫子さん

「修繕費のうちには、資本的支出となるべきものが混在している可能性がある・・・」

slide473

撫子さん

「また消耗品のうちにも、一組で10万円以上になるものが入っている可能性がある・・・」

slide474

撫子さん

「そういう費用を見つけたら、領収書や請求書、見積書などで修繕の内容や消耗品がどんなものかを確認して、費用処理してOKなのか固定資産計上が必要なのか判断して」

slide475

雅之

「消耗品費の総勘定元帳を見ていると、13万円ほどのノートパソコンが入っていました。こういうもののことですね?」

slide476

撫子さん

「一つ当たり30万円未満の固定資産は、経費処理してもOKだけど、申告書に別表16(7)という明細書を付ける必要があるわ。そのためにも領収書をコピーして、その旨ノートに書いておいてね」

slide477

撫子さん

「あとは交際費・・・法人税法でも習ったと思うけど、『接待・供応・慰安・贈答その他これらに類する行為』のために支出する費用は、税法上の交際費等に該当するわ」

slide478

撫子さん

「顧問先側でも、飲食など直接接待したような費用は、基本交際費勘定で計上してくれるので、問題ない・・・」

slide479

撫子さん

「間違いがちなのは、まず接待に要したタクシー代などの交際費。接待する際に飲食店の行き帰りに使ったタクシー代などは、旅費交通費ではなく、交際費に該当するの」

slide480

撫子さん

「申告時に抜出す方法もあるけど、発見次第交際費勘定に振り替えている方が、あとで忘れることもなく簡単で間違いが少ないわ」

slide481

撫子さん

「他には仕事やお客さんを紹介してもらった際に、便宜を図ってもらった謝礼としてはらう、お礼や紹介手数料」

slide482

撫子さん

「これも事前に金額などの取り決めなどをしていない限りは、支払手数料などではなく、交際費として扱われることになる・・・」

slide483

撫子さん

「あと交際費で注意すべきポイントは、一人当たり5,000円以下の社外との飲食代は、全額損金になるということね」

slide484

撫子さん

「損金にできる要件は、領収書に参加者の氏名や参加者数を書いておくことだから・・・これも気づいたら、できるだけ損金にできるように処理してあげて」

slide485

雅之

「タクシー代も交際費になるんですね・・・旅費交通費でいいのだと思ってました」

slide486

撫子さん

「最近はタクシーの領収書に、利用時間も記載されていたりするから・・・時間が深夜になっている場合には、交際費かどうか担当者に確認すべきといえるわね」

slide487

撫子さん

「あとは家事費を会社の経費としてしまうことね・・・これはうっかりミスというより、どちらかというと意図的なものが多い・・・」

slide488

撫子さん

「だから公私の区分がしっかりしている経営者の会社では、家事費が会社の経費に混ざりこんでいることはほとんどない。一方公私混同しがちな経営者の会社は、家事費を会社に付け込んでくる傾向が常にある」

slide489

雅之

「経営者の性格やカラーで、家事費の付け込みは、あるかないかが分かれてくるということですね」

slide490

撫子さん

「うん、雅之くん、そのとおりよ。大体家事費を付け込む会社は、何度注意しても付け込んでしまう傾向が強い・・・当たり前だけど会社の経営とは全く関係のない家事費を、会社の経費にすることは『脱税』だから・・・」

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撫子さん

「脱税であることを根気よく説明して、少しづつ改めてもらうしかないわね・・・」

slide492

撫子さん

「注意すべきところはそんなところかな・・・じゃあ、雅之くん、頑張ってP/Lをチェックしていってみて」

slide493

雅之

「はい、やってみます・・・・・・」

slide494

撫子さん

「(雅之くん、やっぱり税理士試験合格してから就職しただけある・・・知識もあるし、理解や飲みこみが早い・・・将来が楽しみだわ・・・)」

slide495

雅之

「撫子さん、一通りチェックして問題点をノートに列挙しました。また修正すべきところは、見つけ次第修正済みです」

slide496

雅之

「1月5日の交際費は、商品券があったので、消費税区分を非課税に訂正しました」

slide497

雅之

「1月28日の保険料は、4年分を一括で前払いしていたので、翌期以降分を長期前払費用に振り替えました」

slide498

雅之

「2月8日の消耗品費は、135,000円のノートパソコンがあったので、領収書をコピーしました。これは事務所の減価償却システムに入れておけば、申告時に別表16(7)が作成できるんですよね?」

slide499

雅之

「2月12日の交際費は、ゴルフ接待費の中にゴルフ場利用税が入っていました。こちらは不課税になるのですよね・・・租税公課に振り替えました」

slide500

雅之

「2月18日の旅費交通費に、深夜利用のタクシー代が入っていました。笹部さんに聞いたら、社長が接待の帰りに利用したとのことだったんで、接待交際費に振り替えました」

slide501

雅之

「2月23日の雑費に、缶ピースのタバコ代があったので、笹部さんに確認したら、応接スペースの備品ということだったので、問題なしということでそのままにしています」

slide502

撫子さん

「雅之くん、もういうことなしよ・・・もう参ったという感じ・・・」

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撫子さんと学ぶ

会計事務所の仕事

第十三章

損益計算書の

期間比較

小林敬幸税理士事務所

slide504

撫子さん

「損益計算書の各科目の内訳が確認できたら、最後は損益計算書の期間比較を行いましょう」

slide505

雅之

「期間比較とは、どういうことをするのですか?」

slide506

撫子さん

「損益計算書の期間比較とは、月次の損益計算書を毎月横並びにして比較することと、前年同月の損益計算書の比較をすること・・・」

slide507

撫子さん

「業種にもよるけど、損益計算書の金額は毎月同じように発生する売上や費用がある・・・月次損益計算書を毎月横並びにしてみると、勘定科目ごとに毎月の変動額を確認することができる」

slide508

撫子さん

「地代家賃や通信費、水道光熱費といった、毎月ほぼ同額が発生する科目につき計上がなければ、入力ミスや支払いもれとという可能性がある・・・」

slide509

撫子さん

「そのほか毎月に比べて、金額が異常に多い又は少ない月があれば、入力ミスかもしれないし、また特殊な原因でそうなってしまったのかもしれない・・・」

slide510

撫子さん

「その原因を確認することで、間違いを発見するきっかけになるかもしれないし、会社に起こっている変わった事態を知る端緒になることもある・・・」

slide511

撫子さん

「だから月次決算チェックの最後に、損益計算書の月次推移を確認するのは大事なの・・・」

slide512

撫子さん

「損益計算書の月次推移表は弥生会計の場合、合計残高試算表(年間推移)という機能で確認することができるわ」

slide513

撫子さん

「前年同月比で損益計算書を比較するのも理由は同じ・・・」

slide514

撫子さん

「前期発生して当期発生していない売上や費用があった場合、その原因を追究することにより、ミスを発見するきっかけになったりするので、こちらも大事よ」

slide515

撫子さん

「損益計算書の前年対比は弥生会計の場合、合計残高試算表(月次・期間)で、対象期間を選択し、前期比較表示にチェックを入れることで確認できるわ」

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雅之

「考え方としては、損益計算書は基本毎月、毎年同じような金額が発生するので、そこから外れたものが発生した場合には、しっかり確認が必要ということですね」

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撫子さん

「そういうこと。たとえて言えば、総勘定元帳で木の一本一本を細かく確認した後、月次推移と前期比較で視点をひいて森全体を確認するという感じかしら」

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撫子さんと学ぶ

会計事務所の仕事

第十三章

予定消費税の

計上

小林敬幸税理士事務所

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撫子さん

「いよいよ月次決算チェックも最後の作業よ。チェックを行って修正点を全部修正できたら、最後に月次で消費税を計上するわよ」

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雅之

「んん?どういうことですか?」

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撫子さん

「消費税を税込経理で処理している場合、売上の金額に消費税が含まれているし、経費の金額にも消費税が含まれてることは分かるわよね?」

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雅之

「わかります・・・」

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撫子さん

「で決算の時に、売上に含まれている消費税と経費に含まれてる消費税を計算して、その差額を納付する・・・」

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撫子さん

「その納付すべき消費税は、帳簿上は租税公課として経費にする・・・ここまでは大丈夫よね?」

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雅之

「税抜経理の場合は、本体とは別に5%の仮払消費税と仮受消費税の差額を納付するだけですが、税込経理の場合は売上・経費ともに消費税が含まれているから、仮払消費税と仮受消費税の差額分を租税公課として経費にするわけですよね・・・」

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撫子さん

「その通りよ。じゃあ税込経理の場合、月次決算で消費税はどういうことになってる?」

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雅之

「月次決算では消費税の計算をしないから、売上・経費ともに消費税が含まれたままになっている・・・あっ!ということは、月次決算の利益は消費税相当分多いということか!」

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撫子さん

「正解!税込経理の場合、毎月消費税を経費に計上しないと、利益は消費税相当分かさ上げされてしまっていることになる・・・」

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撫子さん

「正確な納税予測や節税対策を打つには正確な利益を知る必要があるわ。だから毎月消費税を計算して、月次で経費化しておく必要があるの」

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雅之

「なるほど、撫子さんの言いたいことは分かりました!で、毎月の消費税を計算するにはどうしたらいいのでしょう・・・」

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撫子さん

「弥生会計を始め会計ソフトには、消費税の申告書作成機能がついている・・・なのでこの機能を使って計算するのがかんたんよ」

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撫子さん

「消費税の課税区分が間違っていなければ、会計ソフトが自動的に消費税の計算をしてくれる。今回は1月と2月のチェックをしているのだから、雅之くん、1月と2月の消費税を計算してみて」

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雅之

「計算期間を1月と2月にセットして・・・それぞれの金額を計算できました!」

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撫子さん

「その金額をノートにメモしておいて、会計ソフトに計上するわよ」

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撫子さん

「計上する際は租税公課勘定で計上してもいいのだけど、純粋に消費税の金額を知るためにも消費税専用の費用の勘定科目を作っておくほうがいい・・・私は『予定消費税』という勘定科目で処理しているわ」

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雅之

「私も撫子さんを見習って、予定消費税で処理します・・・1月は235,400円・・・2月は178,600円・・・、計上OKです!」

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撫子さん

「ふふふ・・・これで月次決算チェックの作業が終了・・・あとは今野社長に結果を報告するだけよ。報告の前に雅之くんが作ったノートを、もう一度確認しておきましょう」

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撫子さん

「このノートを見れば、今日の月次決算チェックでやった手続きは一目瞭然・・・あとから自分で見る際にも、先生や他の職員の説明する際にも、このノートを見せるだけで済むからかんたんよ」

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撫子さんと学ぶ

会計事務所の仕事

第十四章

月次決算チェックの

結果を報告する

小林敬幸税理士事務所

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撫子さん

「さあ最後に、今日のチェックの結果を今野社長に報告しましょう」

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撫子さん

「報告と同時に、今後の業績の見込みや設備投資の予定、そういった納税額に影響があるようなことがあるかどうか確認するのも大事なことよ」

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撫子さん

「じゃあ、今野社長と笹部さんを呼んでくるわね」

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今野社長

「いやあ鳥居さん、今日は長い間ご苦労様でした。うちの会社はいかがでしたか?」

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雅之

「会計処理もしっかりしていたので、チェックもやりやすかったです。笹部さんにもいろいろ助けてもらいましたし・・・」

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笹部さん

「え~いややわぁ~鳥居さん・・・うちのこと持ち上げたって、なんも出えへんで~」

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雅之

「助かったのはほんとですよ・・・実のところいうと、私、外で実際のお客さんのチェックしたの、御社が初めてだったんです。撫子さん・・・いや川西が一緒だったとはいえ、心臓バクバクだったんですよ・・・」

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雅之

「でも関西弁の笹部さんと普通に仕事上のやり取りができて、ちょっと自信がつきました!ありがとうございます!」

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今野社長

「うちの笹部と帳簿が鳥居さんの自信の第一歩になってくれれば、私もうれしいです」

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雅之

「本当に勉強になりました。でも、今野デザインさん、業績ほんと伸びてますね。月次推移の損益計算書を見ていると、売上も利益も少しずつ伸びているようですし、前年2月と比べると売上は10%、利益は15%増で、この不況のなかすごいなぁと思います」

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今野社長

「いえいえ、これも撫子先生と能勢会計事務所のおかげですよ。でも業績が順調だと、税金が増えてしまうのが悩みの種ですね・・・。鳥居さん、なにかいい節税アドバイスありませんか?」

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雅之

「節税アドバイス・・・、うっ、そこはまだ勉強不足で・・・事務所に戻って川西と相談して、また月次決算報告書と一緒に節税提案もさせていただきます」

slide553

今野社長

「鳥居さんの月次決算報告書、楽しみにしていますよ。昔の撫子先生が作ってくれた月次決算報告書、アドバイスがほんと的確でもらうのがいつも楽しみでした・・・」

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笹部さん

「撫子先生が担当のころ、うちも経理の仕事が初めてで、初歩的なことから少しずつ教えてもろたんよ・・・覚えが悪うて撫子先生にはいろいろ迷惑かけたけど・・・今度がうちが鳥居さんに教えてあげて、恩返しする番やわ」

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笹部さん

「今野社長、笹部さん、今日はいろいろと本当にありがとうございました。次回からは私一人でお伺いすることになると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします!」

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今野社長

「いえいえ、こちらこそ能勢会計さんの中では極小の顧問先だと思いますが、今後もよろしくお願いします」

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笹部さん

「うちも結構失敗が多いと思うけど、見捨てんと末永く見守ってくださいっ」

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撫子さん

「では今野社長、笹部さん。今日は長々とありがとうございました。今後も鳥居のこと、よろしくお願いいたします!じゃ、雅之くん、帰ろうか・・・」

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雅之

「はいっ!今日の今野デザインさんのチェックで、自分に自信を持つことができました。これなら、ほかの担当先も一人でいけそうな気がしてきました!」

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撫子さん

「ふふふ・・・よかったわね・・・でも、自信過剰になりすぎたらダメよ。自分を過信する時が失敗する時だから・・・迷ったときは初心に帰って、しっかり確認するくせはつけといてね」

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雅之

「はいっ、いつもそのこと、胸にとどめておきます!」

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というわけで、はじめての月次決算チェックを乗り切った雅之くんですが、会計事務所の仕事はまだまだ始まったばかりです。というわけで、はじめての月次決算チェックを乗り切った雅之くんですが、会計事務所の仕事はまだまだ始まったばかりです。

でもどんな仕事でも、初心を忘れず謙虚にしていれば、大きな失敗もせず何とかなるものです。

分からないことは勉強し、首を下げて人に教えてもらって自分のものとすること。

そして場数を踏んで経験を重ねていけば、それが知識との相乗効果で自分の能力を少しずつ高めていくことにつながっていきます。

会計事務所の仕事は多くの人に喜んでもらえ、感謝もしてもらった上にお金もいただけるという、一生の仕事にするのならばこれほどいい仕事もないと思います。

このファイルを見ていただいた方が、会計事務所の仕事に興味を持っていただき、楽しそうと思っていただくことを祈っています!

おしまいっ☆ミ