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智頭町内2保育園における ムンプスの流行調査 

智頭町内2保育園における ムンプスの流行調査 . 第 391 回 東部小児科医会. 平成18年5月17日. : ワクチン定期接種化の  必要性について. 国民健康保険智頭病院 小児科  大 谷 恭 一. 智頭町におけるムンプス流行の推移. 2005 . 11 . 3. ( 木 ). 第1例 町内S保育園児. 11 . 7. ( 月 ). 第2例 町内S保育園児     啓発資料の配布開始. 11 . 21. ( 月 ). 7 例初診 (S保.3例 A保育園 2例). 12 . 12. ( 月 ). 15 例初診 (S保. 10 例 A保育園  3 例).

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智頭町内2保育園における ムンプスの流行調査 

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  1. 智頭町内2保育園におけるムンプスの流行調査 智頭町内2保育園におけるムンプスの流行調査  第391回 東部小児科医会 平成18年5月17日 : ワクチン定期接種化の 必要性について 国民健康保険智頭病院 小児科  大 谷 恭 一

  2. 智頭町におけるムンプス流行の推移 2005.11.3 (木) 第1例 町内S保育園児 11.7 (月) 第2例 町内S保育園児     啓発資料の配布開始 11.21 (月) 7例初診(S保.3例 A保育園 2例) 12.12 (月) 15例初診(S保.10例 A保育園 3例) 12.22 A保育園 26例目初診。後の初診はなし 2006.1.11 S保育園 85例目初診。後の初診はなし 2.8 S・A保育園 全数調査開始 付) 5.1 診断 計 258例 (智頭町内 246例)

  3. 小児科だより(その20) 2005年11月7日 耳下腺炎の流行について  町内で耳下腺炎が流行しています。耳下腺炎の代表は、「おたふくかぜ(流行性耳下腺炎・ムンプス)」です。ムンプスは潜伏期間が長いので、一旦流行が始まると長期間に及びます。  智頭町内では、最近5年程度は流行していないようです。よって、年少幼児から小学校低学年児童(未罹患の方は、小学校中高学年児童から大人まで)は、要注意です。  ムンプスは、症状の出始めに感染性(伝染性)が強いので、とくに、配慮が必要です。例えば、夜に熱が出たが朝には解熱しており元気だが、耳やアゴの下が腫れている場合の登園・登校には慎重さが必要です。まず、かかりつけ医を受診し、診断を受けてから慎重に登園・登校することが良いでしょう。

  4.  ムンプスは、回復期に無理をすると、髄膜炎等合併症を併発することが比較的多いです。よって、登園・登校許可が出た場合でも、集団生活上、数日間は安静生活を保ち、強めの運動を避けることが大切です。 ムンプスは、回復期に無理をすると、髄膜炎等合併症を併発することが比較的多いです。よって、登園・登校許可が出た場合でも、集団生活上、数日間は安静生活を保ち、強めの運動を避けることが大切です。  家庭での対応は、小児科外来配布の「家庭における感染症対策」を参考にします。  以下に《国立感染症研究所 感染症情報センター》公開の情報(抜粋)をお示しします。 http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k03/k03_35.html ◆ 流行性耳下腺炎(ムンプス、おたふくかぜ)  流行性耳下腺炎(mumps)は2~3週間(平均18日前後)の潜伏期を経て発症し、・・・〔中略〕・・・ ・・・〔中略〕・・・感染しても症状が現れない不顕性感染もかなりみられ、30~35%とされている。・・・〔後略〕・・・

  5. 鳥取県感染症流行情報 ← 89 40 ← 39 例 30  S保育園   A保育園   その他 20 10 11/3 ↓ 90 例 東部地域報告例 70 50 30 10 16週    2005年 44 485025 智頭病院小児科診断例 4/18 2005年   10/31 12/121/9

  6. 智頭町 S保育園・A保育園 発症 割合 智頭病院受診数 受診 割合 保育園名 園児数 発症数 S保育園    5歳児    4歳児    3歳児 116人  49人 35人 30人 94人  45人 24人 25人 81.0%  91.8% 68.6% 83.3% 85人  43人 19人 22人 90.4%  95.6% 79.2% 88.0% A保育園    2歳児    1歳児    0歳児 33人  14人 11人 8人 29人  14人 8人 7人 87.9%  100.0% 72.7% 87.5% 27人  14人 7人 6人 93.1%  100.0% 87.5% 85.7% 2園合計 149人  123人  82.6%  112人  91.1%  *ワクチン接種例 除外集計* 141人  122人  86.5% 

  7. ワクチン接種と発症 おたふくかぜワクチン既接種児 8人  5.4% 未発症 7人 鳥取市内の接種率は? 年齢階層別接種積算? 発 症 1人 一過性の左耳下腺腫脹 、発熱なし:休日受診時には腫脹・疼痛なし 休園せず

  8. 年齢別発症率 ワクチン接種 発症 済・発症 済・未発症 未発症 歳 91.8% S 保 育 園 1 5 45 3 68.6% 4 24 3 8 83.3% 3 25 1 1 3 100% 14 2 A 保 育 園 72.7% 8 3 1 87.5% 7 1 0 発症率 0 50 100%

  9. 病状1 最高体温 最高体温 S保育園 A保育園 % % ≧40.0℃ 4 4.5 1 3.7 累積% 累積% 39.5~39.9℃ 5 5.6 11.1 8 29.6 33.3 / / 39.0~39.4℃ 18 20.2 30.3 6 22.2 55.6 / / 38.5~38.9℃ 13 14.6 44.9 2 7.4 63.0 / / 38.0~38.4℃ 11 12.4 57.3 3 11.1 74.7 / / 37.5~37.9℃ 9 10.1 67.4 3 11.1 85.2 / / <37.5℃ 29 32.6 4 14.8 集計数 89 100.0 27 100.0

  10. 病状2 唾液腺腫脹 腫脹 S保育園 A保育園 % % 両側性 68 77.3 22 84.6 片側性 20 22.7 4 15.4 左 12 3 右 8 1 集計数 88 100.0 26 100.0

  11. 病状3 合併症等 ムンプス 発症児 計 122 割合 備考 軽症 (入院 2) 6 例全員がS保育園児 髄膜炎 6 4.9% 〔 6.3%〕 〔S保育園児発症者中〕 7 5.7% 気管支炎 7 5 例がS保育園児 併発症

  12. 休園期間 S保育園 A保育園 8.3 日 6.8 日 3~15 日 4~ 9 日 集計数 93 28

  13. 成人家族の発症 父親 5  母親 4  祖母 2 11家族 S・A2保育園の113家族中 9.7% 事例1) 父親。右耳下腺腫脹。2日後に左も腫脹。~39.0℃。   軽快し、動いたら、全身倦怠感増強し、動けず、再発熱。   精巣炎併発(腫大右 → 左)  全経過2週間で就業再開。 事例2) 3人の子の母親。左耳下腺腫脹のみ。~37.5℃。   ずっと寝込んでいた。 体重10kg減。「えらかった!!」   成人してからの発症は、ここまでひどいのかと思った。 事例3) 父親。39.5℃。解熱後も腫脹が持続。   「夫にもうつってしまい、大変でした。   仕事を休んだのは年末の1週間で、年末年始は静養した。   正月休みでなかったら、1週間の休みではすまなかった。」

  14. 保護者の感想 ★きょうだい3人がかかり、3週間位仕事を休まなければならなかったのは、かなり負担になりました。 ★症状が軽度でも自宅安静でないといけないので、仕事を休まないといけない。 ★熱が出てしんどそうで心配だし、長期に保育園を休み、仕事をしている親にとって、とても負担です。 ★高熱、痛みを一時的に抑えるだけで、合併症が心配になってもどうすることも出来ず、また、今までほどんど坐薬を使っていなかったので不安でした。  また、父(夫)にもうつってしまい、大変でした。 ★自己負担でなく、定期接種の必要があると思う。

  15. ムンプスの不顕性感染率は? 国立感染症研究所 感染症情報センター HP情報 http://idsc.nic.go.jp/idwr/kansen/k03/k03 35.html 考察1 「感染しても症状が現れない   不顕性感染もかなりみられ、  30~35%とされている。 」 智頭町S・A保育園におけるムンプスの流行では、 2園合計で発症率が85%を越えていた。クラスによっては、発症率が100%であった。 2園における不顕性感染率は、15%未満であった。従来報告より、高率に発症していた。

  16. ムンプスの病状は軽い?保護者の負担は軽い?ムンプスの病状は軽い?保護者の負担は軽い? 考察2 ★ 保育園においては、大きな規模での流行がある。 ★ 3歳未満児では、39℃以上が過半数を占めた。 ★ 子どもの高熱、疼痛に対する家庭看護負担に加えて、髄膜炎等の合併症への不安が保護者にある。 ★ 保育園を休んでいる間、家族構成によっては、就業が出来ない親がいる。きょうだいが順々に発症するとその期間が長期になり、負担が増大する。 ★ 発症し、就業が出来ない親(父・母)が出てくる。  親の発症による就業停止・経済損失がある。

  17. ワクチンの接種は? 考察3 ムンプスの病状は必ずしも軽くなく、特効薬がない。 高熱、疼痛等で、保護者の心配・不安が大きい。 登園可能になるまでの日数が長く、保護者の就業 に支障を来たし、負担が増大する。 保護者の発症が約10%あった。 ワクチン接種に係る費用と、医療費の出費及び 保護者の就業が停止する要因を含めてみると、 ワクチン接種が安価であり、社会防衛上からも、 定期接種化することが望ましい。

  18. 医療費の概算 n=103 2歳未満 2歳以上 時間内初診 7人× 550点 81人× 345点 時間外初診 1人× 745点 14人× 473点 時間内再診 8人× 370点 95人× 144点 541.6点 :5,416円 +保護者への負荷 (家庭看護負担 ・ 休業 ; 発症者における負担) 一人平均 3,900円 おたふくかぜワクチン接種代金 (智頭病院 H.17年度) 受診回数平均 2.04回 → 2回で試算 ・ 無処方

  19. 御礼 調査にご協力いただいた保護者各位および 智頭町(2保育園、福祉課)に御礼申し上げます。 ご清聴ありがとうございました。 ご教示・ご示唆をいただければ幸いです。 chizu_doudan@yahoo.co.jp 問い合わせ等 →

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