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国内石油天然ガス基礎調査 ~ 三次元物理探査船 『 資源 』 の概要 ~. 平成24年3月28日 資源エネルギー庁資源・燃料部石油・天然ガス課 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構. はじめに 石油・天然ガス資源開発の流れ ~探鉱から開発・生産まで~. ○石油・天然ガス資源の探鉱から開発・生産までは、物理探査、試掘井掘削、生産井掘削、生産施設建設、パ イプライン建設等の巨額な初期投資(数千億円)と長いリードタイム(数十年)が特徴。 ○三次元物理探査船「資源」は、我が国周辺海域の先導的な石油・天然ガス資源の精細データを収集。. 事前・探鉱段階( 3-5 年).
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国内石油天然ガス基礎調査~ 三次元物理探査船『資源』の概要 ~国内石油天然ガス基礎調査~ 三次元物理探査船『資源』の概要 ~ 平成24年3月28日 資源エネルギー庁資源・燃料部石油・天然ガス課 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構
はじめに 石油・天然ガス資源開発の流れ~探鉱から開発・生産まで~はじめに 石油・天然ガス資源開発の流れ~探鉱から開発・生産まで~ ○石油・天然ガス資源の探鉱から開発・生産までは、物理探査、試掘井掘削、生産井掘削、生産施設建設、パ イプライン建設等の巨額な初期投資(数千億円)と長いリードタイム(数十年)が特徴。 ○三次元物理探査船「資源」は、我が国周辺海域の先導的な石油・天然ガス資源の精細データを収集。 事前・探鉱段階(3-5年) 開発・生産段階(3-数10年) 開発計画・建設 陸上パイプライン 試掘 タンカー 貯油基地 陸上パイプライン 海上プラットフォーム 物理探査 掘削 海底パイプライン ※海上油田開発例 探鉱費 数10 ~ 数100億円 開発費 数100 ~ 数1000億円 ランニングコスト
1.石油・天然ガスにかかる開発計画 海洋エネルギー・鉱物資源開発計画(平成21年3月) ※総合海洋政策本部(本部長:内閣総理大臣)会合(第5回)了承
2.三次元物理探査船『資源』の概要 主要諸元 国籍 日本 船籍港 千葉県船橋市 建造年 1999年(ノルウェー) 船舶寸法 全長:86.2m、幅:39.6m、吃水:8.5m 国際総トン数 10,395トン 航続期間 106日 定員 65名 速力(最大) 13.5ノット 推進形式 ディーゼル発電による電気推進 (アジマススラスター(*)4基搭載) (*)360度水平方向に回転する電動推進器 我が国周辺海域に存在する、石油・天然ガス資源の精細なデータを効率的・機動的に収集することを目的に、経済産業省所有の公船として三次元物理探査船を導入。 ○物理探査船はノルウェーのPGS社が保有するRamform Victoryを購入、改造後、平成20年2月に引渡完了。母港は千葉県千葉港(船橋市)。 ○ 物理探査船の運航管理、調査の実施については、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)に「国内石油天然ガス基礎調査」として委託。 ○平成20年3月より、「資源」を用いた調査を開始し、平成23年度までに三次元物理探査約18,895km2、二次元物理探査約18,115kmを実施。(主な調査海域:北海道海域、三陸沖海域、佐渡海域、宮崎沖海域、沖縄海域等) ※ これまで、我が国は三次元物理探査船の所有実績はなく、外国船 を傭船して調査を実施。
3.物理探査とは エアガンと呼ばれる音源から音波を発し、海底面や地層の境界に当たってかえってきた反射波を捉え解析することで、地下構造を把握する。 側方からみたイメージ ケーブル長:4,800~6,000m 深度:約8m エアガン
4.三次元物理探査の調査イメージ 真上からみたイメージ 『資源』 エアガン(音波発出装置) パラベイン (ケーブル展開器具) ストリーマーケーブル (音波受信ケーブル) 4,800m 100m 900m
5.二次元物理探査と三次元物理探査の違い ◆三次元物理探査(ケーブルを複数曳航) ◆二次元物理探査(ケーブルを1本曳航) 複数のケーブルで、地下の情報を同時に捉える事により、海底面直下の構造をより正確に捉えることができる。 基本的には測線直下の二次元地質情報の把握しかできず、断層位置解釈の誤認、細かな地質情報が欠如。 取得イメージの違い
6.三次元物理探査船『資源』の外観 ブリッジ ヘリデッキ ガンデッキ(注1) ストリーマーデッキ(注2) 機関室 (ディーゼル発電機・コンプレッサー) 観測室 スラスター(注3) (注1)エアガン(音波発出装置)を収納しているスペース。 (注2)ストリーマーケーブル(音波受信ケーブル)を収納しているスペース。 (注3)360度方向を変える事ができる電動推進機。前方に1台、後方に3台搭載。
7.主要観測装置 ◆ストリーマーケーブル ◆エアガン ハイドロフォン(センサー)が内蔵された 音波受信ケーブル。 船内のコンプレッサーで圧縮された空気を、 海中に放出し、音(振動)を起こす。 様々な大きさのエアガンを組み合わせて、最適な音(振動)を発生させる。 ハイドロフォン エアガンで発生した音が海底(地中)で反射したものをケーブルの中のハイドロフォンが受信する。
◆ピンガー ◆コンパスバード ストリーマーケーブルの深度を遠隔操作で調整する装置。 ストリーマーケーブル間の相対位置を測定する装置。複数のピンガーから音波を送受信し、受発信間の時間差から距離を算出。 ◆リトリーバー ◆デジフィン エアバック内蔵の緊急浮上装置。 ストリーマーケーブルの水平位置を制御する装置。
◆観測室(船内) ◆パラベイン ストリーマーケーブルやエアガンの状況を把握するとともに、受信したデータを記録、処理する制御室。 凧の原理を応用し、海水の水流を使って、ストリーマーケーブルを広げる装置。 観測室内に設置してある、ストリーマーケーブルで受信した信号を処理するデータ処理装置。 徐々に船から離れていき、外側に広がる力を発生させる。
取扱注意 8.「資源」の平成19~23年度の調査実績 枝幸沖3D 天北西方3D 日本海北部2D 平成19~23年度調査実績合計 3D:約18,895k㎡ 2D:約18,115km 三陸沖3D 大和海盆2D3D 佐渡沖2D3D 山口沖3D 阿武隈リッジ南部3D 対馬南西3D 宮崎沖3D 小笠原北部2D3D 沖縄2D 沖縄-宮古島-八重山南方2D3D
(参考1)国内石油・天然ガス開発の現状 • 我が国の国産石油・天然ガスは、その殆どが新潟県、北海道等の陸域で生産。 • 現在、国内海域で石油・天然ガスの生産を行っているのは、新潟県の一箇所のみ。 • 多くの海域で詳細な地質調査等(三次元物理探査、試錐)が未実施。 国内海域における開発状況 岩船沖油ガス田(生産中) 阿賀沖北油田(1993年終了) 磐城沖ガス田(2007年終了) 阿賀沖油ガス田(1999年終了) 生産に至った海域の油・ガス田 (全4ヵ所。うち3ヵ所は終了) 主な陸域の油・ガス田
(参考2)「資源」による国内石油・天然ガス開発の流れ(参考2)「資源」による国内石油・天然ガス開発の流れ 「資源」による 三次元基礎物理探査 我が国周辺海域の石油・天然ガス資源に係る詳細な地質データを収集・解析。 企業による 物理探査・試掘の実施 生産施設の建設 石油・天然ガスの生産施設を建設し、本格的に生産を開始。 国から提供されたデータを基に企業自らが物理探査や試掘をしたうえ、事業化のための経済性評価等を行う。 ※企業の探鉱を支援するためのJOGMECによる出資制度等有り。 データ処理後の三次元表示例 ※得られたデータを国内 開発企業へ提供 基礎試錐(ボーリング) 「資源」による物理探査で得られたデータを基に、特に有望な海域において基礎試錐を実施し、直接的に石油・天然ガス賦存状況を確認。 海上生産施設 (プラットフォーム) ※多額の投資が必要なため、国による利子補給制度により開発を支援。 海上掘削装置(リグ)