720 likes | 855 Views
スキー技術の本質を学ぼう. 2014 全国スキー協 サマーセミナー. スキー技術の本質を探る手法. 1 スキーの歴史からスキーの本質を探る 2 名言、格言、語録から本質を探る 3 スキー教程のスキー 技術を格言的にピック アップしてみると 4 パフォーマンスを発揮するために 5 まとめ. 第1部 スキー の 歴史 から スキーの本質を探る. 紀元前. ノルウェー・レディー洞窟の壁画 紀元前4500年前と推定されている. 雪上歩行用具から雪上滑走用具へ. 深めのスリッパのような構造にも見える
E N D
スキー技術の本質を学ぼう 2014全国スキー協サマーセミナー
スキー技術の本質を探る手法 1 スキーの歴史からスキーの本質を探る 2 名言、格言、語録から本質を探る 3 スキー教程のスキー技術を格言的にピック アップしてみると 4 パフォーマンスを発揮するために 5 まとめ
第1部スキーの歴史から スキーの本質を探る第1部スキーの歴史から スキーの本質を探る
紀元前 • ノルウェー・レディー洞窟の壁画 紀元前4500年前と推定されている
雪上歩行用具から雪上滑走用具へ • 深めのスリッパのような構造にも見える • 馬に引かれる図は滑走用具としても活用されていたことを伺わせる
フリチョフ・ナンセン雪靴でグリーンランドを行く」発行フリチョフ・ナンセン雪靴でグリーンランドを行く」発行 「あらゆるスポーツの王者に価するスポーツがあるとすればそれはスキーをおいてほかにない。スキーほど筋肉を鍛え、身体をしなやかに、しかも弾力的にし、注意力を高め、巧緻性を養い、意志力を強め、心身を爽快にするスポーツはほかにない。晴れ渡った冬の日にスキーをつけ森の中へ滑走していく・・・これにまさる健康的でそして純粋高貴なものがほかにあるだろうか」 1922年ノーベル平和賞を受賞したフリチョフナンセンのスキー讃歌より この翻訳はスキー技術というよりスキーの本質をとらえた名言である。
マチアス・ツダルスキー リリエンフェルトスキー技術 • (シュテム系1本杖使用)
1911年 オーストリアのレルヒ少佐来日 1911年 オーストリアのレルヒ少佐来日 レルヒはツダルスキーの弟子 今年はスキー伝承104年目
1930年 ハンネス・シュナイダー来日 • 世界で最初にパラレルターンを完成させ指導書も発行 • 1920年サンアントンにオーストリア初のスキー学校開校、アールベルグスキー術を広める • ハンネスシュナイダーはユダヤ人の友人を弁護し、ナチ運動に協力する教師を解雇したことで投獄され、スキー教師の資格を剥奪される、後、アメリカに亡命
日本のスキーヤーを魅了した映画「白銀の乱舞」(狐狩り)日本のスキーヤーを魅了した映画「白銀の乱舞」(狐狩り) 1931年制作アーノルドファンク監督、ハンネスシュナイダー主演の映画が制作され、日本の映画館でも上映された。この映画のクライマックス(狐狩り)は競技スキーの原型が見られる。 ハンネスシュナイダーが狐の毛皮の帽子を被り、山頂から村に向かって先に滑走、後から追いかける人達は狐の帽子を奪おうと必死で追いかける 山頂から様々な斜面をあらゆる技術を駆使して滑降するシーンが圧巻
ハンネスシュナイダーのアールベルグスキー術(指導書)にはハンネスシュナイダーのアールベルグスキー術(指導書)には 「パラレルターンはシュテムターンを洗練させていけばパラレルターンになる」と書かれていた
日本で最初にパラレルターンを会得した大熊勝郎朗氏の話日本で最初にパラレルターンを会得した大熊勝郎朗氏の話 何とかハンネスシュナイダーの技術を会得すべく、公開された映画「白銀の乱舞」を1週間映画館に通い詰めて・・・・・・・・ 山を切り開いて作った赤城山の斜面にカンテラを設置、ナイターでも練習 ハンネスシュナイダーの教え通りシュテムターンを洗練させる練習を一日20時間続けたがパラレルターンに至らず ある日、ハンネスシュナイダーと反対のことを試みたところパラレルターンができてしまった その方法は、スキーを踏み換えず上体を思い切って谷側に投げ出してみた、次からは何度やっても同じように滑ることができた この技術を普及するため日本で最初のプロスキー教師となる その後、SAJに復帰、1962年第6回インタースキーに代表4名の1人として派遣される
オーストリアのクルッケンハウザー教授 1955年 フランスのローテーション技術が主流の中で「オーストリアスキー教程」発表 (フランスとオーストリアとの技術論争起こる)
フランスのローテーション谷回り • スキーヤーはエミールアレ
オーストリアのパラレルシュブング • 外向傾姿勢によるターンが特徴
フランススキー教程最後の稿の フリースキーの写真フランススキー教程最後の稿の フリースキーの写真
オーストリアスキー教程のラストページ フランス・オーストリアともラストページは大自然の滑りで完結している オーストリアのこの写真は4人とも思い思い個性溢れるシュプールを刻んで、お互いを評価しあっていると思える
1956年コルチナダンペッツォ冬季オリンピックの銀メダリスト 猪谷千春の技術1956年コルチナダンペッツォ冬季オリンピックの銀メダリスト 猪谷千春の技術 木登りする猪谷千春・4歳 木を切り開いて作った赤城山の斜面を滑る猪谷千春・5歳
木を切ってスキー場造りをする猪谷千春・10歳木を切ってスキー場造りをする猪谷千春・10歳 家の裏の丸太を渡る猪谷千春・9歳
木登りする猪谷千春・10歳 ヘアピンを滑る猪谷千春・12歳
猪谷千春・17歳 猪谷千春・18歳
トニー・ザイラー→ ← 猪谷千春 当時の世界のトップ4人の滑り、猪谷千春のフォームが最も決まっている クルッケンハウザー教授が発表したオーストリアスキー教程は猪谷千春の滑りを研究して作られた このフォームはスキー技術の本質を捉えている
第8回インタースキーでシュテムを捨てたオーストリアの滑り第8回インタースキーでシュテムを捨てたオーストリアの滑り 立ち上がり抜重を取り入れることでシュテムターンのイチ・ニのリズムを連続したリズムの滑りに改良した
第9回インタースキー(ガルミッシュ・パルテンキルヘン)世界各国で抱え込み送り出し技術を発表第9回インタースキー(ガルミッシュ・パルテンキルヘン)世界各国で抱え込み送り出し技術を発表 プラスチックブーツの開発により技術革新が起きた
インゲマル・ステンマルクの活躍 ノーマルスキーの時代にカービングスキー技術が使われていた
用具の発達とスキー技術の変化 1 スチールエッジ・・・制動力高まり高速化に拍車 2 バインディング・・・踵が固定され、解放もできるようになり安全性が向上 3 メタル、グラス、新素材スキー・・・ターンが容易になり用途に合わせたスキー造りが可能になった 4 プラスチックブーツ・・・強いエッジングと後傾の支えできた 5 カービングスキー・・・荷重移動による回転技術が可能になった 6 ロッカースキー・・・回転が更に容易になった
スキー用具とスキー技術の関係 スキー技術はスキー用具の進化と共に変化してきた スキー用具の性能抜きにスキー技術は語れない しかし、 スキー用具の発達による技術の変遷はあったが、スキー技術(パラレルターン)の技術の本質は変わっていない
スキーの歴史から学ぶこと 雪上歩行用具から滑降用具への発展・・・・・・全ての動物は摩擦抵抗を利用し活動しているので滑ることは恐怖心と直結する しかし、人間だけが滑るスピードをスキー用具と技術の習得により恐怖心を快感に変え滑ることを楽しめるようになった スキーは人類が生み出した素晴らしいスポーツ(文化)といえる
第2部名言・格言・語録等からスキー技術の本質をさぐる第2部名言・格言・語録等からスキー技術の本質をさぐる
三浦豪太のコラム 前略 生前、祖父・三浦敬三も整地での基礎を重視していたが、それはあくまで「山スキー」をするための練習場だった。中略 どんな時、どんな斜面でも通用する基礎を磨くこと、それこそが「本当の基礎」ではないだろうか • 三浦雄一郎の次男、リレハンメル・長野オリンピックのモーグル日本代表・プロスキーヤー・登山家・医学博士
三浦雄一郎の言葉 • 可能性がゼロではない限り、人間にはチャレンジする権利がある • 小さなチャレンジでもかまわない。自分の可能性を捨ててはいけないと思う • 可能性を見限った瞬間に、心の寿命は尽きてしまう
三浦敬三の名言 • 三浦敬三が一人暮らしをしていた98歳のとき、息子の三浦雄一郎が「お父さんもう歳だから一緒に住みませんか?」という誘いに対して返した言葉 • 「ありがとうございます。」 • 「老後はひとつ宜しくお願いします。」 • ※ スポーツ新聞夕刊掲載記事より • 三浦敬三の心の若さがにじみ出た名言といえる
原田雅彦の名言 笑顔で接すれば、笑顔が返ってくる • スキーも笑顔で滑れば笑顔の滑りが返ってくると訳せる • 顔が緊張すると身体も緊張して思うような滑りができなくなる。 • 顔の筋肉を緩和させると身体の緊張が解けて良い滑りができる
イチロー語録より 「メジャーリーガーの凄いところは、一度『あ、すごい選手だ』と認めたら、2500本もヒットを打っている選手でも聞きに来ます。それが偉大な点ですね」 「メンタルな部分が及ぼす肉体への影響は、とてつもなく大きい」 何年、野球をやっても、勉強することがあるのです」 「4000本のヒットを打つために、8000回以上の悔しい思いをしてきている。その中で、常に自分なりに向き合ってきたという事実はある。誇れるとしたらそこではないかと思う」 注釈:日米通算4000本安打達成した時の記者会見での発言
クレム伊達公子のコメント やる以上はとにかく、どんな状況でも、どんな相手でも、どんな場所でもベストを尽くす。そう思う気持ちがある限り、コートに立ち続ける」 • 8月25日、全米オープンで出場選手最年長、43歳のクレム伊達公子が34歳のビーナス・ウイリアムズに逆転負けした後コメント
上村愛子語録より 「恐怖心を乗り越えて、そのコブの向こう側にはなだらかな斜面が待っているんだとイメージすると、意外にすっと越えられるんです」
佐藤久哉氏の格言 • スキーにおいて初心者は力を入れる事からはじめ、熟練者は力を抜く事から始まる。 • スキーが上手なるコツは多くの練習をするのではなく、多くの仲間を作る事である。 • 敗北感を味わった時の一流と三流の分かれ道は、原因は自分にあったと考えるか、自分以外(例えば用具)にあったと考えるかである。 • スキーの最も難しいと思う所は、運動達成感が得られる能動的な局面から、運動達成感が得られない受動的な局面に切り替える勇気が必要だからである。
スキーが上達しない一つの理由は、力任せに曲げようとするからであるスキーが上達しない一つの理由は、力任せに曲げようとするからである 良いコーチとは、選手を良い方向に導こうと考えるが、教え込もうとは考えない 失敗をタイムロスと考えず、失敗後のリカバリー次第ではそれ以上の良い結果を生み出す事ができると言う事を知っておこう スキーの上達において学べば学ぶ程、せっかく学んだ事を省かなければならない事も出てくる スキーが上達しない最大の敵は、良い結果を得た時の成功体験を信じ続ける事にある
目標を掲げ、努力し、助け合い、達成し、傷付き、転び、悩み、泣き、考え、克服し、また助け合い、感動し、勇気を与え、笑い、そして人のために貢献し・・・。スキーを体験してみるとそれら全てが入っている。目標を掲げ、努力し、助け合い、達成し、傷付き、転び、悩み、泣き、考え、克服し、また助け合い、感動し、勇気を与え、笑い、そして人のために貢献し・・・。スキーを体験してみるとそれら全てが入っている。 残念ながらどんなに最新なトレーニングを人一倍してもそれだけではベストタイムに結びつける事はできない。ベストタイムに結びつける要とは心だからだ。 スキーを始めたいと思った時60歳からでも決して遅くはない。なぜならば100歳でも滑っていた三浦敬三さんまで40年も滑れるという目標を立てる事ができるから。
インゲマル・ステンマルク語録 子供のとき、砂いじりやトランプに時間を忘れて夢中になったよね。あれとまったく同じことなんだ。 【覚書き:圧倒的な強さを持った氏を狙い撃ちしたルール改正後、総合優勝できなくなり、それでもなお滑り続けるのはなぜかと問われたときの発言】
インゲマル・ステンマルクから浮かぶ格言 • 緩斜面は一流スキーヤーを生む・・・・・・ インゲマル・ステンマルクの故郷(ターナビ)は緩斜面リフトが1本掛かっただけの小さなスキー場だった • 緩斜面はスキーヤーにスキーを滑らせることを教え、急斜面はブレーキを掛けることを教える スキーの習い始め、スキーを滑らせることを教えるのかブレーキを掛け続けて滑らせるのかでその後の成長が決まる、 初心者に適した斜面選びはそれほど重要である
スキーはパレレルから猪谷六合雄氏考案の初心者用リフトスキーはパレレルから猪谷六合雄氏考案の初心者用リフト • 昭和35年に石の湯に掛けられたリングバー • パラレルのスタンスで滑りながら登り、パラレルのスタンスで滑り降りる設計になっている • 乗鞍高原猪谷スキー場にも同タイプのリフトがある
ボディーミラーの名言 • ターン前半は友達、ターン後半は敵 ターン前半は友達のように雪と仲良くやさしく接してターンに入り、ターン後半は外力に逆らわなければならないので敵という表現が使われている 敵とは適切な訳とはいえないが頭に残る名言といえる
1963年SAJ全日本スキー連盟スキー教程(初版)より1963年SAJ全日本スキー連盟スキー教程(初版)より 斜滑降と横滑りは山岳滑降の基本である • 1962年にインタースキーに提出されたオーストリアの論文より
常に良い位置に乗り続けるには常に動き続けなければならない常に良い位置に乗り続けるには常に動き続けなければならない • 身体が固まると良い位置に乗り続けることができなくなる • 不安や恐怖心、疲労等は身体の動きを止めてしまうことに繋がる • 滑走にあたっては、集中力を高め、停止するまでしっかり動き続けることが大切 • ナショナルデモ 松澤寿
私の心に残っている言葉 • スキーは直滑降に始まり直滑降に終わる 私がスキーを始めた頃の先輩の言葉 • スキーはパラレルから 猪谷六合雄の本のタイトル
私の心に残っている言葉 「最初は怖かったけど、滑れるようになって、顔で風を切る感覚が気持ち良い~」 視覚障害者スキーサークル・シーハイルの仲間の言葉 「スキーって楽しい~」 2013年第2回震災復興支援春休み子どもスキー(遠足)での生徒の言葉
第3部スキー教程のスキー技術を格言的にピックアップしてみると第3部スキー教程のスキー技術を格言的にピックアップしてみると
内向傾ターンに入るには先ず足場を確保しなければならない内向傾ターンに入るには先ず足場を確保しなければならない • 足場を確保するには角付けと重心位置が内向傾に入る条件となる • 足裏切り替えをすると内向傾ターンに入りやすい • 内向傾に入るための重心移動は谷側斜め前・・・・・つまり谷側への重心移動より前への移動量を多くする必要がある • (前への移動量が不足しているケースが多い)