120 likes | 241 Views
孤立化防止拠点と ライフサポート事業の現状. 社会福祉法人青山里会 (三重県四日市市) 在宅介護支援センターぬくみ 社会福祉士 西脇 慈徳 四日市市南地域包括支援センター センター長 西元 幸雄. はじめに. 近年 日本では、一人暮らしや高齢夫婦のみ世帯が増加する中 で孤立死 や社会的孤立が社会問題となっており、その予防策が課題となっている 。
E N D
孤立化防止拠点と ライフサポート事業の現状孤立化防止拠点と ライフサポート事業の現状 社会福祉法人青山里会 (三重県四日市市) 在宅介護支援センターぬくみ 社会福祉士 西脇 慈徳 四日市市南地域包括支援センター センター長 西元 幸雄
はじめに 近年日本では、一人暮らしや高齢夫婦のみ世帯が増加する中で孤立死や社会的孤立が社会問題となっており、その予防策が課題となっている。 そのため、当法人では今回、調査研究をもとに、ひとり暮らし高齢者や高齢者夫婦のみ世帯の「食の確保」、「総合相談」、「居場所」の3機能を有する「孤立化予防拠点」を、団地創設後40年が経過し、高齢化が進んでいる団地内の商店街の一角を借用して2012年3月に設置した。 ここでは、孤立化の防止や孤立化している人の早期発見を目指し法人単独型の在宅介護支援センターと地域住民が気軽に集えるコミュニティレストランという運営形態をとっており、専門職が連携し、地域の高齢者等が抱える生活ニーズをいち早く察知し、孤立化防止に結び付く成果が上がっている。 また現在、地域の関係機関と協議・協働しながら、新たな生活支援サービスメニューの開発の試みとして、「ライフサポート三重西」の取り組みを始めた状況にある。
四日市市三重地区の概要 三重西地域 昭和46年に林野を造成してできた、四日市市内で3番目に古い三重団地が三重西地区の大部分を占めており、急速な高齢化が深刻な問題となっている。また、市営住宅(高齢者・障害者専用含む)もあり、地域課題が山積している。 四日市市 三重
孤立化防止拠点構築への取り組み 1.行政への働きかけ 「地域支え合い体制づくり事業」の交付金の利用ができないか、市の担当課に相談 ⇒ 当初は予算化の問題や手続きの煩雑さ等のため事業の推進に消極的であったが、交渉を繰り返し、ようやく申請できることとなる。 2.地域住民への働きかけ 地域の自治会長、民生委員、老人会、社協等の代表者に対し、説 明会を開催する。その後、「運営委員会」を立ち上げ、隔月で会議を 開催し、この拠点をどのように活用していくのかだけでなく、地域で の困りごとや地域が考えていること等も教えてもらう。 当初は施設の活用や運営方法についての議論が中心であったが、 回を重ねるごとに地域で抱える問題や不足しているサービス資源 等も話題に上がり、会議の雰囲気も変化してきている。 ⇒地域の方々と膝を突き合わせて話すところからスタート 「地域を知る」、「地域に知ってもらう」 ネットワーキング゛プロセス
①食の確保 利用人数 性 別 (月延べ人数) 利用人数 (25年 4月~) 年代別 (月延べ人数)
②総合相談(在宅介護支援センター) 在宅介護支援センターの機能 ①日常総合相談 ②地域の高齢者の実態把握 ③医療・介護など専門機関との連携 ④地域との連携 相談件数(25年4月~)
③居場所 食事の提供を中心とした交流の場だけでなく、地域住民と一緒に「住み慣れた町で安心して暮らせるまちづくり」について考えるという目的で、地域の全住民を対象とした保健・福祉・医療等に関する学習会を隔月で開催している。 この学習会は、地域関係者と協働し開催することで、住民にとってより身近な学習会となっており、毎回40名あまりの参加がある。 地域学習会の基本的な考え方 ◆地域住民が福祉について共に学び、 共に考え、自由に意見が言い合える 場であること ◆地域住民の福祉に対する啓発に繋が ること ◆地域の中で互いに支え合う街づくり の実現
新たな住民主体の取り組み 2012年 4月:孤立化防止拠点と連携した形で新たな地域福祉活動を計画(住民主体) 6月:三重西連合自治会の事業の一部として地域完結型の生活支援サービ スを立案 9月:先進地の視察、勉強会、地域住民向けアンケート調査等を経て事業内 容を確定 2013年 1月~2月:事業内容の説明会及び会員を募集。また、会員向け研修会を7回に わたり開催。 事業に携わる サービス提供者 の育成を図る 3月:サービス開始 設立総会 住民研修会
ライフサポート三重西 事業の概要 事業の趣旨 1)高齢者世帯の在宅 生活を自らが守る 出来るだけ長く在宅生活を続けるた めに、高齢者世帯の生活を住民自ら 守る覚悟を持つ 2)地域完結型“住民の、住民のた めの、住民による”日常生活 支援事業の実施 事業のシステム サービス希望者 〔ライフサポート会員〕 ライフサポート三重西事 務 局 ①サービス依頼 ④料金の支払い ②依頼 ⑤対価の支払い 65歳以上の高齢者 ③サービス実施 地域住民自身が地域のニーズに気づき、 自助・互助に気付き、共助のシステムをつくる。 上記の「事業の趣旨」も、地域住民により 作成されたものである。 サービス提供者 〔地域住民〕
生活支援サービス ゴミだし 買い物同行 サービス内容 ・ゴミだし ・自宅の清掃 ・食事の配達 ・屋外作業 ・買い物支援 ・受診の付添い ・書類の代筆 など 家の修繕 小物箱の組み立て 配 食 庭の掃除 配食サービスはこれまで、18世帯が利用
社会福祉法人が創設した孤立化防止拠点と 地域団体の連携作業における現状社会福祉法人が創設した孤立化防止拠点と 地域団体の連携作業における現状 三重西地区 住 市営住宅 住 高齢者 世帯 高齢者 世帯 一人暮らし高齢者 住 住 一人暮らし 高齢者 来所 住 訪問 住 訪問 住 連携 協 働 ライフサポート 三重西 いきいき安心 生活館 ぬくみ 訪問 生活支援サービス 交流 総合相談 食 来所・訪問 三重西連合自治会 ・人的支援 ・広報活動 ・資材の提供 など 社会福法人 青山里会 ・食材の提供 ・資材(車輌)の貸与 ・専門職の関わり ・相談支援 など 市営住宅 高齢者世帯 障害者 専用住宅 住
孤立化防止拠点における今後の課題 1.拠点機能としては、先の研究からみえてきた「総合相談」「交流の場」「コミュニティレストラン」を中心に展開していく中で、地域住民と協働しながら地域性を生かした新たなサービスメニューを開発し、行政に提言していく必要がある。 2.「地域支え合い体制づくり事業交付金」は単年度事業のため、開所年度以降については財源の確保等の課題が残る。 ⇒補助金の有無にかかわらず地域福祉事業の総合拠点化をしていくことは社会福祉法人としての役割であると考える。 3.在宅介護支援センターの機能を生かし、総合相談・実態把握から個別ニーズの把握・集積を行い、地域ニーズに合った新たな拠点機能やサービスメニューの開発を「ライフサポート三重西」及び地域関係諸団体等と連携・協働しながら行う。 4.孤立化防止拠点には専門職による相談機能とともに住民がつくりあげる機能が必要である。我々の役割は、将来的に地域住民が主体的に活動していくために、専門職としていかにサポートをしていくかである。