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血液製剤の使用指針及び 輸血療法の実施に関する指針

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血液製剤の使用指針及び 輸血療法の実施に関する指針. 医薬発第 715 号 平成 11 年 6 月 10 日 厚生省医薬安全局長. 編集:広島大学病院 輸血部 高田 昇. 血液製剤と輸血療法の適正化. 昭和 61 年薬発第 659 号 新鮮凍結血漿の使用基準 アルブミン製剤の使用基準 赤血球濃厚液の使用基準 平成元年健政発第 502 号 輸血に関し医師又は歯科医師の準拠すべき基準の廃止 輸血療法の適正化に関するガイドラインの制定 平成 11 年 6 月 10 日医薬発第 715 号 血液製剤の使用指針 輸血療法の実施に関する指針. 改訂のポイント.

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Presentation Transcript
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血液製剤の使用指針及び輸血療法の実施に関する指針血液製剤の使用指針及び輸血療法の実施に関する指針

医薬発第715号 平成11年6月10日

厚生省医薬安全局長

編集:広島大学病院 輸血部 高田 昇

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血液製剤と輸血療法の適正化
  • 昭和61年薬発第659号
    • 新鮮凍結血漿の使用基準
    • アルブミン製剤の使用基準
    • 赤血球濃厚液の使用基準
  • 平成元年健政発第502号
    • 輸血に関し医師又は歯科医師の準拠すべき基準の廃止
    • 輸血療法の適正化に関するガイドラインの制定
  • 平成11年6月10日医薬発第715号
    • 血液製剤の使用指針
    • 輸血療法の実施に関する指針
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改訂のポイント
  • 新鮮凍結血漿・アルブミン製剤・赤血球濃厚液の使用基準

(1) 使用対象疾患及び対象病態をより具体的に示した。

(2) 未熟児貧血及び末期投与に対する療法の項目を新設した。

  • 輸血療法の実施に関する指針

(1) 血液製剤の有効性と安全性の評価の項目を新設した。

(2) 血液製剤に関する記録の保管・管理の項目を新設した。

slide4
国内自給の達成のため血液製剤の使用適正化の推進国内自給の達成のため血液製剤の使用適正化の推進
  • 1986年
    • 採血基準を改正して血液の量的確保対策
    • 血液製剤の使用適正化基準
    • 血液製剤の国内自給の達成を目指す
  • 1989年
    • 輸血療法の適正化に関するガイドライン策定
  • 1992年
    • 濃縮凝固因子製剤の国内自給
      • アルブミン製剤 1985年 5% → 1997年 26%
      • 免疫グロブリン製剤 1995年 40% → 1997年 56%
slide5
I-1.血液製剤療法の原則血液成分の欠乏あるいは機能不全→臨床上問題となる症状I-1.血液製剤療法の原則血液成分の欠乏あるいは機能不全→臨床上問題となる症状
  • 補充療法の前に
    • 症状と臨床検査値→到達すべき目標値を予め設定
    • 必要な血液成分量を計算
    • 血管内外の分布・代謝速度を考慮→補充量
    • 補充間隔を決める
  • 補充療法の後に 
    • 有効性の評価←臨床症状と臨床検査値の改善
    • 副作用と合併症のチェック
    • 診療録に記録
slide6
I-2.療法上の問題点と使用指針の在り方
  • <従来>
  • 経験的な使用で血液製剤の選択と投与方法が決定
  • しばしば不適切な使用が行われてきた
  • <指針>
  • 内外の研究成果に基づき合理的な検討
    • 本指針と異なった適応、使用方法などにより、重篤な副作用や合併症があればその療法の妥当性が問題とされる。
  • 本指針を踏まえて患者との療法についての説明と同意
    • 本指針で保険審査の在り方を再検討する手がかりになることを期待する。
i 3 1
I-3.今回の改正の概要1)赤血球濃厚液と全血の適応I-3.今回の改正の概要1)赤血球濃厚液と全血の適応
  • 成分別の種々の病態への使用指針策定
    • 赤血球濃厚液と新鮮凍結血漿の等量の併用禁止
    • 全血の適応
      • 新生児の交換輸血
      • 循環血液量以上の大量の出血
  • 自己血輸血の推進
    • 同種血輸血の安全性は飛躍的に向上
    • しかし免疫性、感染症などの副作用や合併症
    • 待機的手術における輸血症例の80~90%は、2,000mL以内の出血量
    • 多くは自己血輸血(術前貯血式、血液希釈式、術中・術後回収式)
i 3 2
I-3.今回の改正の概要2)新鮮凍結血漿
  • 新鮮凍結血漿の適応の現状と問題点
    • 感染性の病原体不活化処理がない。
    • 血漿蛋白濃度は抗凝固保存薬により希釈。
    • 本来の凝固能の補正として使われていない。
    • 循環血漿量の補充に用いられてきた。
  • 適応は複合的な凝固因子の補充に限定
    • 例外:TTP/HUS
  • 血漿分画製剤の国内自給推進
i 3 3
I-3.今回の改正の概要3)アルブミン製剤
  • 適応の現状と問題点
    • 蛋白質源の補給
    • 低アルブミン血症
  • アルブミン製剤の自給
i 3 4
I-3.今回の改正の概要4)小児に対する赤血球製剤I-3.今回の改正の概要4)小児に対する赤血球製剤
  • 小児に対する血液製剤の投与基準については、いまだ十分なコンセンサスが得られていない。
  • 今回は未熟児早期貧血への赤血球製剤の投与方法の在り方に限定して指針を策定
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II.赤血球濃厚液の適正使用1.目的
  • red cell concentrate : RCC
    • 急性あるいは慢性の出血
    • 貧血の急速な補正
    • 末梢循環系へ十分な酸素を供給
    • 循環血液量を維持
slide12
血液保存液と添加液
  • 血液保存液
    • ACD-A液
      • (acid-citrate-dextrose:クエン酸ナトリウム22.0g/L、クエン酸8.0g/L、ブドウ糖22.0g/L)
    • CPD液
      • (citrate-phosphate-dextrose:クエン酸ナトリウム26.30g/L、クエン酸3.27g/L、ブドウ糖23.20g/L、リン酸二水素ナトリウム二水和物2.51g/L)
  • 赤血球保存用添加液
    • MAP液
      • (mannitol-adenine-phospate:Dマニトール14.57g/L、アデニン0.14g/L、リン酸二水素ナトリウム二水和物0.94g/L、クエン酸三ナトリウム1.50g/L、クエン酸0.20g/L、ブドウ糖7.21g/L、塩化ナトリウム4.97g/L)
2 1 map map rcc
2.赤血球濃厚液の製法と性状1)MAP加赤血球濃厚液(MAP加RCC)2.赤血球濃厚液の製法と性状1)MAP加赤血球濃厚液(MAP加RCC)
  • ヒト血液200mLにつきACD-A液30mLを混合
  • 強遠心(200mL採血は4,000G・6分間、400mL採血は4,600G・6分間)
  • 血漿と血小板・白血球層(バッフィーコート)を除く
  • ヘマトクリット(Ht)値を約90%にした赤血球沈層に、
  • MAP液を46mL、92mL添加
  • 最終容量:140mLと280mL
  • Ht値:60%、Hb含有量:29±2.7g、58±5.4g
  • 血小板とリンパ球と血漿蛋白は約1/10、顆粒球は約60%前後含む。
  • 有効期間:21日間(申請時42日間)
2 2 cpd cpd rcc
2.赤血球濃厚液の製法と性状2)CPD加赤血球濃厚液(CPD加RCC)2.赤血球濃厚液の製法と性状2)CPD加赤血球濃厚液(CPD加RCC)
  • ヒト血液200mLにつきCPD液28mLを混合
  • 強遠心(200mL採血は4,000G・6分間、400mL採血は4,600G・6分間)
  • Ht値を約65~70%に調製
  • 容量:130mLと260mL
ii 3 1
II.赤血球濃厚液の適正使用3.使用指針1)内科的適応II.赤血球濃厚液の適正使用3.使用指針1)内科的適応
  • 慢性的な造血器疾患、慢性的な消化管出血や子宮出血など
    •  慢性貧血の場合には、Hb値7g/dLを目安
    •  投与量は臨床症状の改善
  • 鉄過剰状態(iron overload)
    • 鉄剤、ビタミンB1、エリスロポエチンなどの薬剤の投与により治療が可能な貧血は、輸血の適応とはならない。
ii 3 2
II.赤血球濃厚液の適正使用3.使用指針2)外科的適応II.赤血球濃厚液の適正使用3.使用指針2)外科的適応

(1)術前投与

  • 心肺機能、原疾患の種類(良性または悪性)、全身状態、慢性貧血、術前に栄養管理

(2)全身状態のモニター

  • 血圧・脈拍数などのバイタルサインや尿量・心電図・血算、さらに血液ガスなど
    • 収縮期血圧を90mmHg以上、平均血圧を60~70mmHg以上
    • 尿量(0.5~1mL/kg/時)を確保できる輸液・輸血の管理
  • 特殊な状態
    • 冠動脈疾患あるいは肺機能障害や脳循環障害:Hb値を10g/dL程度
    • 可能であれば回収式自己血輸血

(3)術後投与

ii 3 217
II.赤血球濃厚液の適正使用3.使用指針2)外科的適応II.赤血球濃厚液の適正使用3.使用指針2)外科的適応

(2)術中投与

  • 循環血液量の
    • 15~20%:細胞外液系輸液薬を出血量の2~3倍投与
    • 20~50%:細胞外液系輸液薬と赤血球濃厚液
      •  膠質浸透圧を維持する必要:人工膠質液(HES、デキストランなど)を投与
    • 50~100%の出血:等張アルブミン製剤を投与する。
    • 100%以上(24時間以内):新鮮凍結血漿や血小板濃厚液
slide18
II.赤血球濃厚液の適正使用 4.投与量

予測上昇Hb値(g/dL)

=投与Hb量(g)/循環血液量(dL)

循環血液量:70mL/kg

{循環血液量(dL)=体重(kg)×70mL/kg/100}

slide19
II.赤血球濃厚液の適正使用5.効果の評価
  • 投与前に
    • 必要な理由と
    • 必要な投与量を把握
  • 投与後に
    • 検査データの比較
    • 臨床所見の改善
    • 副作用の有無
    • 診療録に記載
slide20
II.赤血球濃厚液の適正使用7.使用上の注意点II.赤血球濃厚液の適正使用7.使用上の注意点

1)感染症の伝播

2)鉄の過剰負荷

3)輸血後移植片対宿主病(GVHD)の予防対策

  • 放射線照射後保存3日後からカリウムイオンが上昇
  • 保存2週間後には1単位のカリウムは最高約7mEq
  • 急速輸血時、大量輸血時、腎不全患者あるいは未熟児

4)白血球除去フィルターの使用

  • 発熱性非溶血性反応
  • 血小板輸血不応状態

5)溶血性副作用

2 maximum surgical blood order schedule msbos
[注2] 手術時の血液準備方法について: 1.最大手術血液準備量(Maximum Surgical Blood Order Schedule;MSBOS)
  • 合併症のない定型的な待機的手術症例
    • 術式別の平均的な出血量あるいは投与量、交差適合試験申し込み量から算出された血液量(MSBOS)のみを手術前に準備すること
    • 交差適合試験をして準備する血液単位数(C)と実際の投与に使用した単位数(T)にできるだけ近づける
    • C/T比を1.5以下が妥当
  • 欠点
    • 術前の患者の貧血のレベル等、個別の状況が考慮されていない
2 2 surgical blood order equation sboe
[注2] 手術時の血液準備方法について:2.手術血液準備量計算法(Surgical Blood Order Equation;SBOE)
  • 血液型不規則抗体スクリーニング法を前提
    • 術式別に平均的な出血量
    • 投与開始の基準点(トリガー;Hb 7~8g/dL)
    • 術前Hb値
  • 3つの数値から、患者固有の血液準備量を求める
  • 手術での出血量が出血予備量を上回らない場合には血液の準備をしない
type and screen t s
2.血液型不規則抗体スクリーニング法(Type and Screen;T & S)
  • 術中投与の可能性の低い場合に用いられる方法
    • 予めABO血液型・Rho(D)型(T)と不規則抗体スクリーニング(S)を実施
    • Rh陽性・不規則抗体陰性なら交差適合試験をしない
  • 必要になった場合には、
    • 輸血用血液のABO血液型の確認(オモテ検査)
    • あるいは主試験(生理食塩液法の迅速法)で払い出す
iii 1
III. 新鮮凍結血漿の適正使用1.目的
  • 新鮮凍結血漿(fresh frozen plasma: FFP)の投与は、凝固因子の欠乏による出血傾向の是正を目的に行う。
  • 特に、複数の凝固因子を補充することにより、止血効果をもたらすことにある。
2 ffp
2.新鮮凍結血漿(FFP)の製法と性状
  • 全血より分離された血漿あるいは成分採血で採取
    • 採血後6時間以内に-20℃以下で凍結
    • 容量は:80mL、160mL、450mL
    • 有効期間:1年間
  • 組成:
    • 血液保存液により希釈され、およそ10~15%低下
    • ナトリウム濃度は増量
    • 凝固第V、VIII因子活性はわずかながら低下
    • 少量の血小板、赤血球及び白血球が混在
slide26
3.使用指針
  • 凝固因子の補充を主目的とする。
  • 他に安全で効果的な血漿分画製剤、代替医薬品がない場合
  • 観血的処置時を除きFFPの予防的投与の有効性は証明されていない
  • 投与前にPT、APTT及びフィブリノゲン値を測定する
slide27
3.使用指針1)凝固因子の補充

(1)PT・APTTが延長している場合

  • PT30%以下に低下、APTTは基準の1.5倍以上

i.複合型凝固障害

  • 肝障害、播種性血管内凝固(DIC)、大量輸血時

ii.濃縮製剤のない凝固因子欠乏症

  • 血液凝固第V、第XI因子欠乏症

iii.クマリン系薬剤(ワルファリンなど)効果の緊急補正

(2)低フィブリノゲン血症(100mg/dL以下)の場合

  • 播種性血管内凝固(DIC)、L-アスパラギナーゼ投与後
slide28
i.複合型凝固障害 肝障害
  • 重症肝障害における出血傾向
    • 凝固因子の産生低下
    • 血小板数の減少
    • 網内系でのFDP除去能の低下
  • 消費性凝固障害では、容量の過負荷
    • 血漿交換療法(40~60mL/kg/回)を併用
i dic
i.複合型凝固障害 播種性血管内凝固(DIC)
  • 治療は原因の除去(基礎疾患ノ治療)とヘパリンなどによる抗凝固療法
  • 凝固因子と共に不足した生理的凝固線溶阻害因子の同時補給
  • フィブリノゲン値が100mg/dL
  • or 血中凝固因子活性が30%以下
  • or アンチトロンビンIII活性が70%以下
slide30
i.複合型凝固障害 大量輸血時
  • 循環血液量(70mL/kg)に相当する輸血量又はそれ以上
  • 希釈性凝固障害(凝固因子活性が30%以下)→FFPの適応
  • FFPの予防的投与は行わない
slide31
凝固因子欠乏症
  • 濃縮製剤のない凝固因子欠乏症
    • 血液凝固第V、第XI因子欠乏症→FFPが適応
  • 濃縮製剤があるもの→FFPは適応でない
    • 第VIII、IX、XIII因子→各欠乏症
    • 先天性無フィブリノゲン血症→濃縮フィブリノゲン製剤
    • 第II、VII、X因子欠乏症→濃縮プロトロンビン複合体製剤
    • フォンビレブラント病→因子を含んだ第VIII因子濃縮製剤
  • 投与量や投与間隔
    • 各凝固因子の必要な止血レベル
    • 生体内の半減期や回収率などを考慮
slide32
iii.クマリン系薬剤(ワルファリンなど)効果の緊急補正iii.クマリン系薬剤(ワルファリンなど)効果の緊急補正
  • ビタミンKの補給により数時間以内に改善
  • クマリン系薬剤による抗凝固療法中の出血で緊急に対応すべき場合と、緊急手術時に限って適応となる
2 100mg dl
(2)低フィブリノゲン血症(100mg/dL以下)の場合
  • 播種性血管内凝固(DIC)
  • L-アスパラギナーゼ投与後
    • 肝臓での産生低下によるフィブリノゲンなどの凝固因子の減少→出血
    • アンチトロンビンIIIなどの抗凝固・線溶因子の産生低下→血栓症
    • これらの諸因子を同時に補給するためにはFFPを用いる。
2 pt aptt ttp hus
2)血漿因子の補充(PT・APTTが正常な場合)血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)・溶血性尿毒症症候群(HUS)2)血漿因子の補充(PT・APTTが正常な場合)血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)・溶血性尿毒症症候群(HUS)
  • 巨大分子量のフォンビレブラント因子→微小循環で血小板血栓
  • ある種の血漿因子(vWF-CP)の減少
  • FFPを置換液として血漿交換療法(通常40~60mL/kg/回)
  • FFPの単独投与
4 ffp
4.FFPの投与量
  • 生理的な止血効果を期待する最少活性値は20~30%
    • 循環血漿量を40mL/kg[70mL/kg×(1-Ht/100)]
    • 血中回収率を100%とすれば、8~12mL/kg(40mL/kgの20~30%)
  • 投与量や投与間隔の決定
    • 患者の体重やHt値(貧血時)
    • 残存している凝固因子レベル
    • 生体内への回収率や半減期
    • 消費性凝固障害の有無な
slide36
5.効果の評価
  • 投与の妥当性
  • 選択した投与量の的確性
  • 副作用の予防対策
  • 投与前後の検査データと臨床所見の改善の程度を比較して評価
slide37
6.不適切な使用

1)循環血漿量減少の改善と補充

2)蛋白質源としての栄養補給

3)創傷治癒の促進

4)その他

  • 重症感染症の治療
  • DICを伴わない熱傷の治療
  • 人工心肺使用時の出血予防
  • 非代償性肝硬変での出血予防
7 ffp
7.FFPの融解法
  • 30~37℃の恒温槽中で急速に融解
  • 3時間以内に使用
  • バッグ破損に注意→汚染防止用のビニール袋
8 ffp
8.FFP使用上の注意点

1)感染症の伝播

2)クエン酸中毒(低カルシウム血症)

3)ナトリウムの負荷

4)アレルギー反応

5)フィルターの使用

  • 使用時には輸血用フィルターを使用
slide40
2.基本的な考え方
  • 新鮮凍結血漿の使用には治療的投与と予防的投与がある。
    • 血小板や凝固因子などの止血因子の不足に起因した出血傾向に対する治療的投与は、絶対的適応である。
  • 観血的処置時の予防的投与の目安は
    • 血小板数が5万/μL以下
    • PTの凝固因子活性が30%以下に低下
    • APTTについては基準の1.5倍以上に延長
    • フィブリノゲンが100mg/dL以下
  • 代替治療
    • 例:酢酸デスモプレシン(DDAVP)→軽症のフォンビレブラント病の小外科的処置
slide41
[注]出血に対する輸血療法 1.止血機構

a.血管壁:収縮能

b.血小板:血小板血栓形成(一次止血)、すなわち血小板の粘着・凝集能

c.凝固因子:凝固系の活性化、トロンビンの生成、次いで最終的なフィブリン血栓形成(二次止血)

d.線溶因子:プラスミンによる血栓の溶解(繊維素溶解)能

  • 輸血用血液による補充療法の対象となるのは血小板と凝固因子である。
slide42
IV.アルブミン製剤の適正使用

1.目的

  • 血漿膠質浸透圧を維持
  • 循環血漿量を確保
  • 治療抵抗性の重度の浮腫を治療
slide43
2.アルブミン製剤の製法と性状1)製法・製剤

人血清アルブミン

  • 多人数分の血漿をプール
  • 冷エタノール法により分画
  • 蛋白質の96%以上がアルブミンである製剤を
  • 等張の5%溶液と高張の20、25%溶液とがある

加熱人血漿蛋白(plasma protein fraction;PPF)

  • アルブミン濃度が4.4w/v%以上、
  • 含有総蛋白質の80%以上
  • 等浸透圧(等張)
    • 既知のウイルス性疾患の伝播の危険はほとんどない
    • A型肝炎ウイルス、パルボウイルスB19、プリオンは不明
slide44
2)アルブミンの性状・代謝
  • 585個のアミノ酸、分子量約66,500ダルトン
  • 役割:膠質浸透圧の調節機能(80%がアルブミン)
  • アルブミン1gは約20mLの水分を保持
  • 生体内貯蔵量は成人男性では約300g(4.6g/kg体重)
  • 分布:血管内が約40%は、血管外が60%
  • 生成:肝(0.2/kg/日)
  • 調節:エネルギー摂取量、血中アミノ酸量、ホルモン
  • 分解:筋肉、皮膚、肝、腎
  • 分解率:生体内貯蔵量の4%/日
  • 半減期:17日
slide45
3.使用指針
  • 急性の低蛋白血症に基づく病態
  • 他の治療法では管理が困難な慢性低蛋白血症による病態

    ↓

  • アルブミンを補充することにより一時的な病態の改善を図る

    ↓

  • 膠質浸透圧の改善→高張アルブミン製剤
  • 循環血漿量の是正→等張アルブミン製剤あるいは加熱人血漿蛋白(PPF)
slide46
3.使用指針1)出血性ショック
  • 循環血液量の50%以上の多量の出血
  • 血清アルブミン濃度が3.0g/dL未満

   → 等張アルブミン製剤の併用を考慮する。

  • モニター
  • バイタルサイン、尿量、中心静脈圧や肺動脈閉塞圧(楔入圧)、血清アルブミン濃度、膠質浸透圧
  • 人工膠質液の使用が不適切と考えられる場合→等張アルブミン製剤
  • 人工膠質液を1L以上必要とする場合→等張アルブミン製剤
slide47
3.使用指針2)人工心肺を使用する心臓手術
  • 人工心肺の充填には、細胞外液系輸液薬が使用
  • 術前より膠質浸透圧の高度な低下のある場合
  • 体重10kg未満の小児の場合

  →等張アルブミン製剤

  • 血液希釈で起こった高度の低アルブミン血症

  →利尿を図ることにより術後数時間で回復

slide48
3.使用指針3)難治性腹水を伴う肝硬変あるいは大量の腹水穿刺時3.使用指針3)難治性腹水を伴う肝硬変あるいは大量の腹水穿刺時

非適応:

  • 肝硬変などの慢性低アルブミン血症

適応:

  • 治療抵抗性の腹水に対し、利尿開始時に短期的(1週間を限度)
  • 大量(4L以上)の腹水穿刺時

   →高張アルブミン製剤

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3.使用指針4)難治性の浮腫、肺水腫を伴うネフローゼ症候群3.使用指針4)難治性の浮腫、肺水腫を伴うネフローゼ症候群

非適応:

  • ネフローゼ症候群の慢性低アルブミン血症

適応:

  • 急性かつ重症の末梢性浮腫
  • 肺水腫

  →利尿薬に加えて短期的(1週間を限度)に高張アルブミン製剤

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3.使用基準5)血行動態が不安定な血液透析時
  • 血圧の安定が悪い血液透析例
    • 特に糖尿病を合併している場合
    • 術後などで低アルブミン血症のある場合
  • 透析に際し低血圧やショックを起こすことがある

  →循環血漿量を増加目的で予防的投与

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3.使用基準6)凝固因子の補充を必要としない治療的血漿交換療法3.使用基準6)凝固因子の補充を必要としない治療的血漿交換療法

治療的血漿交換

  • 細胞外液系輸液薬(乳酸リンゲル液、酢酸リンゲル液など)を用いる。
  • ギランバレー症候群、急性重症筋無力症など

  →等張アルブミン製剤

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3.使用基準7)重症熱傷
  • 24時間以内は原則として細胞外液系輸液
  • 血清アルブミン濃度が1.5g/dL未満の時は適応を考慮
  • 熱傷面積が50%以上あり、循環血漿量の不足がある場合

  →人工膠質液あるいは等張アルブミン製剤で対処

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8)低蛋白血症に起因する肺水腫あるいは著明な浮腫が認められる場合8)低蛋白血症に起因する肺水腫あるいは著明な浮腫が認められる場合

低蛋白血症

  • 経口摂取不能な重症の下痢
  • 治療抵抗性の肺水腫あるいは著明な浮腫

→利尿薬とともに高張アルブミン製剤の投与を考慮

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9)循環血漿量の著明な減少を伴う急性膵炎など9)循環血漿量の著明な減少を伴う急性膵炎など
  • 急性膵炎、腸閉塞などで循環血漿量の著明な減少
  • ショック

 →等張アルブミン製剤を使用

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4.投与量
  • 計算量を通常2~3日で分割投与
  • 必要投与量=期待上昇濃度(g/dL)×循環血漿量(dL)×2.5
    • 期待上昇濃度=期待値-実測値
    • 循環血漿量=0.4dL/kg
    • 回収率=40%
  • アルブミン1gの投与で血清アルブミンの上昇は、
  • 1g×0.4/(0.4dL/kg×Akg)=1/A(g/dL)
    • (つまり体重A Kgの逆数)
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5.投与効果の評価
  • 投与前後の血清アルブミン濃度と
    • 臨床所見の改善の程度を比較して
    • 効果の判定と診療録に記載
  • 目標血清アルブミン濃度
    • 急性の場合は3.0g/dL以上
    • 慢性の場合は2.5g/dL以上
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[注]膠質浸透圧(π)
  • pH、温度、構成する蛋白質の種類により影響
    • 実測値
    • 蛋白濃度空の計算式

1. 血清アルブミン値(Cg/dL)から

π=2.8C+0.18C^2+0.012C^3

2. 総血清蛋白濃度(Cg/dL)から

π=2.1C+0.16C^2+0.009C^3

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6.不適切な使用

1)蛋白質源としての栄養補給

2)脳虚血

3)単なる血清アルブミン濃度の維持

4)末期患者へのアルブミン投与

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7.使用上の注意点

1)ナトリウム含有量

2)肺水腫、心不全

3)血圧低下

4)利尿目的では利尿薬を併用

5)アルブミン合成能の低下

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1.使用指針

1)呼吸障害が認められない未熟児

(1)Hb値が8g/dL未満の場合

  • 通常、輸血の適応

(2)Hb値が8~10g/dLの場合

  • 次の臨床症状が認められる場合輸血の適応
  • 持続性の頻脈、持続性の多呼吸、無呼吸・周期性呼吸、不活発、哺乳時の易疲労、体重増加不良、その他

2)呼吸障害を合併している未熟児

  • 障害の程度に応じて別途考慮
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V. 小児に対する赤血球製剤の投与(未熟児早期貧血に注目して)
  • 未熟児早期貧血の原因
    • 骨髄造血機構の未熟性
  • 出生後28日以降4か月まで
  • 出生時体重が少ないほど早く、かつ強い
  • 鉄剤には反応しない
  • エリスロポエチンの投与により改善できる症例も
  • 超低体重児では高度の貧血で輸血が必要に
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2.投与方法

1)使用血液

  • 採血後2週間以内の MAP加RCCか、CPD加RCC

2)投与の量と速度

(1)うっ血性心不全が認められない未熟児

    • 1回の輸血量は10~20mL/kg、1~2mL/kg/時間の速度で輸血

(2)うっ血性心不全が認められる未熟児

    • 心不全の程度に応じて別途考慮
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3.使用上の注意

1)輸血後移植片対宿主病(GVHD)

2)血縁者からの輸血

  • 感染症

3)溶血の防止

  • (1)白血球除去フィルターの使用
  • (2)注射針のサイズ

4)長時間を要する輸血

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文 献

1) 柴雅之 他. MAP加濃厚赤血球の製造と長期保存試験.日輸血会誌37:404~410,1991

2) 笹川滋 他. 長期保存MAP加濃厚赤血球の有効性について─ Survival study ─日輸血会誌37:411~413,1991

3) Lundsgaard-Hansen P,et al. Component therapy of surgical hemorrhage:Red cell concentrates, colloids and crystalloids. Bibl Haematol.46:147-169,1980

4) 日本輸血学会「輸血後GVHD対策小委員会」報告.輸血によるGVHD予防のための血液に対する放射線照射ガイドラインIV.日本輸血学会会告 VII、日輸血会誌45(1):47-54,1999

5) Kwaan HC & Soff GA. Management of TTP/HUS. Seminars in Hematol.34:159-166, 1997

6) AABB. Blood Transfusion Therapy; A Physician's Handbook (5th ed.),1996, p.26

7) 日本小児科学新生児委員会報告.未熟児早期貧血に対する輸血ガイドラインについて.日児誌99:1529~1530,1995

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輸血療法の実施に関する指針[I] はじめに
  • 平成元年の「輸血療法の適正化に関するガイドライン」(厚生省健康政策局長通知、健政発第502号、平成元年9月19日)制定
  • その後の輸血療法の進歩発展を踏まえ、輸血療法の基本的考え方、輸血を実施する際の病院内の体制の在り方と実施方法、院内血輸血や自己血輸血の在り方など輸血療法を適正に行う上での諸問題について再検討を行い、改正したものである。
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I. 輸血療法の考え方1. 適応の決定

1)目的

  • 輸血療法の主な目的は、血液中の成分が量的に減少又は機能的に低下したときに補充すること

2)輸血による危険性と治療効果との比較考慮

  • リスクを上回る効果が期待されるか十分に考慮し、適応と輸血量を決定

3)説明と同意(インフォームド・コンセント)

  • 患者又はその家族が理解できる言葉
  • 輸血療法の必要性
  • 使用する血液製剤と使用量
  • 輸血に伴うリスクやその他輸血後の注意点
  • 自己血輸血の選択肢
  • 同意を得た上で同意書を作成
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2.輸血方法

1)血液製剤の選択、用法、用量

  • 輸血後の効果を期待する値を予定
  • 使用する血液製剤の種類
  • 投与量
  • 輸血の回数及び間隔を決定

2)成分輸血

3)自己血輸血

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3. 適正な輸血

1)供血者数

  • 赤血球成分と新鮮凍結血漿との併用は避ける

2)血液製剤の使用方法

  • 血液製剤の使用指針

3)輸血の必要性と記録

  • 輸血の必要性及び輸血量設定の根拠を診療録に記載
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1.輸血療法委員会の設置

病院管理者及び輸血療法に携わる各職種

検討内容:

輸血療法の適応

血液製剤の選択

輸血用血液の検査項目

検査術式の選択と精度管理

輸血実施時の手続き

血液の使用状況調査

事故・副作用・合併症の把握方法と対策

輸血関連情報の伝達方法

院内採血の基準や自己血輸血の実施方法

II.輸血の管理体制の在り方
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II.輸血の管理体制の在り方

2.責任医師の任命

  • 輸血業務の全般について、実務上の監督及び責任を持つ医師

3.輸血部門の設置

  • 責任医師が監督
  • 輸血療法委員会の検討事項を実施
  • 血液製剤の請求・保管・供給などの事務的業務も含めて一括管理

4.担当技師の配置

  • 輸血検査の経験が豊富な臨床(又は衛生)検査技師が指導
  • 検査技師が24時間体制で実施
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III. 輸血用血液の安全性

1.供血者の問診

  • 供血者自身の安全確保
  • 受血者である患者へのリスクを予防

2.検査項目

  • ABO血液型、Rho(D)抗原、不規則抗体スクリ-ニング
  • HBs抗原、HBs抗体、HBc抗体、HCV抗体、HIV-1、-2抗体、HTLV-I抗体、梅毒血清反応及びALT(GPT)
  • [注:原則として日本赤十字社の血液センタ-で行われているものと同様の検査をする。]

3.前回の記録との照合

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III. 輸血用血液の安全性

4.副作用予防対策

1)高単位輸血用血液製剤

2)白血球除去フィルター

  • HLA同種免疫抗体の産生を予防
  • 非溶血性発熱性輸血副作用を認めた患者
  • 低血圧反応等が起こることがある

3)放射線照射

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IV. 患者の血液型検査と不規則抗体スクリーニング検査

1.ABO血液型の検査

  • オモテ検査とウラ検査
  • 同一検体を異なる2人の検査者で二重チェック

2.Rho(D)抗原の検査

  • 抗D試薬を用いてRho(D)抗原の有無を検査
  • 弱反応性のD型(DweakまたはDU型)の検査は不要

3.不規則抗体スクリーニング検査

  • 間接抗グロブリン試験を含む→同定試験
  • 37℃で反応する臨床的に意義のある不規則抗体

→患者にカードを携帯

4.乳児の検査

  • 生後4か月以内の乳児
    • 母親由来の移行抗体
    • 抗A及び抗B抗体の産生が不十分
  • オモテ検査のみの判定
  • 不規則抗体の検査には患者の母親由来の血清でもよい
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V.不適合輸血を防ぐための検査(適合試験)1.実施方法V.不適合輸血を防ぐための検査(適合試験)1.実施方法

1)血液型と不規則抗体スクリーニングの検査

2)交差適合試験

(1)輸血用血液の選択

  • ABO同型血、Rho(D)陰性の場合には陰性血
  • 臨床的に意義のある不規則抗体を持っている場合には、対応する抗原を持たない血液

(2)術式

  • 主試験は必ず実施
  • 間接抗グロブリン試験を含む適正な方法
  • 主試験が陽性である血液を輸血に用いてはならない

(3)乳児での適合血の選択

  • 4か月以内の乳児についても、原則としてABO同型血を用いる
  • O型以外を用いる場合には抗A又は抗B抗体の有無を間接抗グロブリン試験を含む交差適合試験(主試験)で確認

(4)実施場所

  • 交差適合試験は患者の属する医療機関内で実施する。
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V.不適合輸血を防ぐための検査2.緊急時の輸血V.不適合輸血を防ぐための検査2.緊急時の輸血

1)ABO血液型同型の血液の使用

  • ABO血液型及びRho(D)抗原の判定を行い輸血を開始。
  • 引き続き交差適合試験を実施。

2)O型赤血球成分の使用

  • 時間的余裕がない場合
  • 同型血が不足した場合
  • 緊急時に血液型判定用試薬がない場合
  • 血液型判定が困難な場合

3)Rho(D)抗原が陰性の場合

  • Rho(D)陰性の血液の入手に努める

4)事由の説明と記録

  • 救命後に説明し、同意書の作成に努め、その経緯を診療録に記載
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V.不適合輸血を防ぐための検査3.大量輸血時の適合血V.不適合輸血を防ぐための検査3.大量輸血時の適合血
  • 大量輸血とは24時間以内に患者の循環血液量と等量又はそれ以上の輸血が行われること。

1)追加輸血時の交差適合試験

    • 時間的余裕がない場合
    • 少なくとも生理食塩液法による主試験(迅速法,室温)
    • 交差試験用の検体は、できるだけ新しく採血したもの

2)不規則抗体が陽性の場合

    • 対応する抗原陰性の血液が間に合わない場合にはABO同型血を輸血
    • 救命後に溶血性副作用に注意しながら患者の観察
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V.不適合輸血を防ぐための検査4.交差適合試験の省略V.不適合輸血を防ぐための検査4.交差適合試験の省略

1)赤血球成分と全血の使用時

  • 供血者の血液型検査を行い、
  • 不規則抗体スクリ-ニング検査が陰性
  • 患者の血液型検査が適正

→副試験は省略してもよい

2)乳児の場合

  • 生後4か月以内の乳児で
  • 抗Aあるいは抗B抗体が検出されず
  • 不規則抗体も陰性

→交差適合試験は省略してよい

3)血小板濃厚液と血漿成分の使用時

  • 原則としてABO同型血を使用する。
  • 患者がRho(D)陰性で将来妊娠の可能性
    • Rho(D)陽性の血小板濃厚液を用いた場合
    • 抗D免疫グロブリンの投与
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V.不適合輸血を防ぐための検査5.検体の取り扱いV.不適合輸血を防ぐための検査5.検体の取り扱い

1)血液検体の採取時期

  • 過去3か月以内に輸血歴または妊娠歴がある場合,交差適合試験に用いる血液検体は輸血予定日前3日以内に採血したのもの

2)検体のダブルチェック

  • 交差適合試験用と血液型の検査は、別に新しく採血したものを用いる
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VI.手術時の血液準備量

1.血液型不規則抗体スクリーニング法

  • Rho(D)陽性で不規則抗体が陰性の場合は術前に交差適合試験を行わない。
  • 輸血が必要になった場合には、オモテ検査によりABO同型血であることを確認して輸血
  • あるいは生理食塩液法(迅速法,室温)による主試験のみ

2.最大手術血液準備量

  • 待機的手術例では、過去に行った手術例から手術術式別の輸血量(出血量)と準備血液量を調べ、実際の平均輸血量の1.5倍以下の血液を交差適合試験を準備
vii 1
VII.実施体制の在り方1.輸血前

1)輸血用血液の保存

  • 保存条件、自記温度記録計と警報装置の付いた輸血用血液専用の保冷庫
  • 血小板濃厚液は室温(20~24℃が最適である)で振盪攪拌保存

2)輸血用血液の保管法

  • 血液製剤の保管・管理は、院内の輸血部門で一括して集中的に管理
  • 病棟や手術室などには実際に使用するまで持ち出さない

3)輸血用血液の外観検査

  • バッグ内の血液について色調の変化、溶血や凝血塊の有無,バッグの破損の有無

4)一回一患者

5)チェック項目

  • 輸血用血液の受け渡し時、輸血準備時及び輸血実施時にそれぞれ患者名、血液型、血液製造番号、有効期限、交差適合試験の検査結果など照合

6)照合の重要性

7)同姓同名患者

8)追加輸血時

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VII.実施体制の在り方

2. 輸血中

1)輸血開始直後の患者の観察

2)輸血開始後の観察

3.輸血後

1)確認事項

  • 輸血終了後に再度患者名
  • 血液型及び血液製造番号を確認
  • 診療録にその製造番号を記録

2)検体の保存

  • 適合試験用の患者血液と輸血用血液のパイロット血液とは、少なくとも1~2週間4℃程度で、また可能であれば2~3カ月間凍結保存
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VIII.輸血に伴う副作用・合併症
  • 副作用・合併症を認めた場合には、遅滞なく輸血部門あるいは輸血療法委員会に報告し、その原因を明らかにするように努め、類似の事態の再発を予防する対策を講じる。
  • 特に人為的過誤(患者の取り違い、転記ミス、検査ミス、検体採取ミスなど)による場合は,その発生原因及び講じられた予防対策を記録に残しておく。
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VIII.輸血に伴う副作用・合併症

1.急性型副作用

  • 型不適合による血管内溶血、アナフィラキシ-ショック、細菌汚染血輸血によるエンドトキシンショック(菌血症)、播種性血管内凝固症候群、循環不全など

2.遅発型副作用

  • 血管外溶血や輸血後紫斑病

3.輸血後植片対宿主病

4.輸血後肝炎

  • 輸血後最低3カ月間、できれば6カ月間程度、定期的に肝機能検査と肝炎ウイルス関連マーカーの検査

5.ヒト免疫不全ウイルス感染

  • 輸血後2~3ヶ月以降に抗体検査

6.その他

  • 輸血によるHTLV-Iなどの感染の有無
  • 免疫抗体産生の有無など
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IX.血液製剤の有効性、安全性と品質の評価
  • 輸血療法を行った場合には、輸血用血液の品質を含め、投与量に対する効果と安全性を客観的に評価できるよう、輸血前後に必要な検査を行い、さらに臨床的な評価を行った上で、診療録に記載する。
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X.血液製剤に関する記録の保管・管理
  • 将来、血液製剤(輸血用血液及び血漿分画製剤)の使用により患者へのウイルス感染などの恐れが生じた場合に対処するため、診療録とは別に血液製剤管理簿を作成し、少なくとも10年間保管する。本管理簿には血液製剤の製品名、製造番号、投与日(または調剤日)、患者の氏名、住所等を記載する。氏名と住所については照合可能であればよい。
    • [注:平成9年6月3日薬企第55号、薬安第72号各都道府県(政令市、特別区)衛生主管部(局)長宛厚生省薬務局企画課長、安全課長通知参照。]
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XI.院内で輸血用血液を採取する場合の留意事項XI.院内で輸血用血液を採取する場合の留意事項
  • 供血者の問診や採血した血液の検査が不十分
  • 供血者を集める患者や家族などに精神的・経済的負担
  • 日本赤十字社の血液センタ-からの供給体制が確立

1.説明と同意

2.必要となる場合

1)成分採血

      • 顆粒球やリンパ球などの輸血

2)緊急時

3.不適切な使用

    • 当日新鮮血
      • 1)出血時の止血
      • 2)赤血球の酸素運搬能
      • 3)高カリウム血症
      • 4)根拠が不明確な効果
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XI.院内で輸血用血液を採取する場合の留意事項4.採血基準XI.院内で輸血用血液を採取する場合の留意事項4.採血基準
  • 院内採血でも、「採血及び供血あつせん業取締法施行規則」に従って採血することを原則とする。問診に際しては聞き漏らしのないように、予め問診票を用意しておくべきである。
  • なお、平成11年4月1日より、献血者の採血対象年齢が、200mLについては16歳から69歳、400mL全血採血及び血漿成分採血については18歳から69歳までにそれぞれ引き上げられた。(平成11年2月22日厚生省令第11号)
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XI.院内で輸血用血液を採取する場合の留意事項5.供血者への注意XI.院内で輸血用血液を採取する場合の留意事項5.供血者への注意

1)供血者への説明

  • 供血者が検査結果の通知を希望する場合には、個人情報の秘密保持に留意する。

2)消毒

  • 採血針を刺入する部位の清拭と消毒は入念に行う。

3)正中神経損傷

4)血管迷走神経反射

  • [注:血管迷走神経反射は供血者の1%以下に認められるが、若い女性では比較的多く認められる。]

5)止血

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XI.院内で輸血用血液を採取する場合の留意事項XI.院内で輸血用血液を採取する場合の留意事項
  • 6.採血の実施体制
    • 1)担当医師との連携
    • 2)採血場所
      • 院内採血を行う場所は、清潔さ、採血を行うために十分な広さ、明るさ、静けさと適切な温度を確保する必要がある。
  • 7.採血血液の安全性及び適合性の確認
    • 1)検査事項
    • 2)緊急時の事後検査
  • 8.記録の保管・管理
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XII.自己血輸血

1.術式

貯血式、希釈式、回収式

2.利点と不利な点

1)利点

(1)ウイルスなどの感染症の予防

(2)同種免疫の予防

(3)免疫抑制作用の予防

2)不利な点

(1)確保量の限界

(2)循環動態への影響

(3)細菌汚染の危険性

(4)過誤輸血の危険性

(5)人手と技術

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XII.自己血輸血3.自己血輸血の適応と方法
  • 全ての手術患者において、輸血の選択肢の一つとして自己血輸血の適応となる場合を積極的に検討し、推進することが推奨される。自己血輸血の方法としては、患者の病状、術式などを考慮して術前の貯血式、術直前の希釈式、術中・術後の回収式などの各方法を適切に選択し、又は組合わせて行うことを検討するべきである。