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耐震工学特論(後半) の内容. 一自由度系を用いた非線形地震応答解析 ・非線形復元力特性モデルの紹介 ・非線形復元力特性モデルのパラメータと出力 (塑性率と必要耐力スペクトル) ・一自由度系非線形地震応答解析プログラムを動かす ・ 非線形地震応答を簡便に求める方法 ( Newmark ’ s design criteria と等価 線形化手法) → 非線形地震応答を 構造物の塑性化による周期の伸び と エネルギー吸収(等価粘性減衰) という2つの要因から捉えられることを学ぶ. 授業の進め方.
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耐震工学特論(後半)の内容 一自由度系を用いた非線形地震応答解析・非線形復元力特性モデルの紹介・非線形復元力特性モデルのパラメータと出力(塑性率と必要耐力スペクトル)・一自由度系非線形地震応答解析プログラムを動かす・非線形地震応答を簡便に求める方法(Newmark’s design criteriaと等価線形化手法)→非線形地震応答を構造物の塑性化による周期の伸びとエネルギー吸収(等価粘性減衰)という2つの要因から捉えられることを学ぶ
授業の進め方 できるだけ多くの演習←授業は,配付資料に書き込みをしながら進めていく→ホームページからダウンロード,印刷してもってくる
一自由度系を用いた地震応答解析とは 運動方程式を解くことm: 質量,c: 減衰係数,x: 変位,Q(x): 復元力, a: 入力地震動(加速度) .. . ..mx+cx+Q(x)= -ma 一自由度系 計算機を使えば,任意の地震動に対して地震応答を求めることができる
弾性系と弾塑性系 .. . ..mx+cx+Q(x)= -ma Q Q x x Q=kx kが刻一刻変化 弾性 弾塑性 系が非線形の場合は,復元力特性モデルが必要になる
完全弾塑性モデル ・最もシンプルなモデル・パラメータは,初期剛性kと降伏耐力Qyのみ
実際のRC部材の挙動 降伏後の剛性は0ではない
bilinearモデル ・降伏後の剛性(0ではない)が考慮・パラメータ: 初期剛性k, 降伏耐力Qy,降伏後の剛性 /初期剛性β
実際のRC部材の挙動とbilinearモデル ・除荷剛性を考慮すべき・除荷剛性は,変形が大きくなるほど小さくなる
degrading bilinearモデル ・除荷剛性低下が考慮・除荷剛性Krは,損傷が大きくなるほど小さくなる→損傷を表現する指標(塑性率)
塑性率 塑性率μは,最大応答変形xの降伏変形xyに対する比と定義され,損傷を表現する指標として用いられる
周期が長い系と短い系の塑性率 周期が短い系 周期が長い系 μ=dm/dy=5 μ=dm/dy=2
degrading bilinearモデル ・除荷剛性低下が考慮・除荷剛性Krは,損傷(塑性率)が大きくなるほど 小さくなる・パラメータ: 初期剛性,降伏耐力,降伏後の剛性/ 初期剛性β ,除荷剛性低下指数α
エネルギー吸収能力指数Eh ・構造物の地震応答: エネルギー吸収ΔWの影響を 大きく受ける・Eh: エネルギー吸収ΔWを等価粘性減衰定数に変換 Eh = ΔW/2πFmDm
問題1 エネルギー吸収能力指数Ehと 等価粘性減衰定数の関係 履歴によるエネルギー吸収ΔWが定常共振状態下の粘性減衰による1サイクルのエネルギー吸収ΔUに等しいと置くことにより,ΔWから等価粘性減衰定数Ehを求める Eh = ΔW/2πFmDm(3.1) c: 減衰係数(=2hm ), m: 質量: 固有周波数(= ) k=Fm/Dmy: 振幅, a:最大振幅(=Dm)p:入力周波数,: 初期位相定常共振状態→ p=
エネルギー吸収能力が高い(履歴が太っている)系の地震応答エネルギー吸収能力が高い(履歴が太っている)系の地震応答
エネルギー吸収能力が高い(履歴が太っている)系の地震応答エネルギー吸収能力が高い(履歴が太っている)系の地震応答
degrading bilinear モデルの エネルギー吸収能力指数Eh
実際のRC部材の挙動とbilinearモデル 実際は,剛性が荷重0で変化している→bilinearモデルよりエネルギー吸収能力が低い
Clough and 修正Cloughモデル ・荷重0での剛性の変化が考慮・ bilinearモデルよりエネルギー吸収能力が低い・パラメータは, degrading bilinearモデルと同じ(初期剛性,降伏耐力,降伏後の剛性/初期剛性β , 除荷剛性低下指数α).
Cloughモデルの エネルギー吸収能力指数Eh
degrading bilinear モデルと Clough モデルの エネルギー吸収能力指数Ehの比較
Clough モデルのエネルギー吸収能力指数Eh Eh = ΔW/2πFmDmを用いて, Clough モデルの場合と書けることを導く
問題2完全弾塑性モデルの エネルギー吸収能力指数Eh Eh = ΔW/2πFmDmを用いて,完全弾塑性モデルのEhを導け
displacement Takedaモデル trilinearのプライマリーカーブを採用⇔Cloughモデル force βk Qy Qc αy k k 0
Cloughモデルと Takedaモデルの エネルギー吸収能力指数Ehの比較
displacement Takedaモデル trilinearのプライマリーカーブを採用⇔Cloughモデル force βk Qy Qc αy k k 0 Clough モデルに加えて,ひび割れ耐力/降伏耐力 (Qc/Qy) と降伏点剛性/初期剛性αyの2つのパラメータ
Takedaモデルのパラメータ 初期剛性 k 降伏耐力 Qy 降伏後の剛性/初期剛性β 除荷剛性低下指数α ひび割れ耐力/降伏耐力 (Qc/Qy) 降伏点剛性/初期剛性αy
ひび割れ耐力Mc σB : compressive strength of concrete, Ze: section modulus, N: axial force, D: depth of member
降伏耐力My g1=jt/D, q=ptσy/σB, pt=at/bD, η0=N/bDσB jt: distance between tension and compression resultants, at: area of tensile bar, σy: strength of tensile bar, b: width of the member, D: depth of the member
降伏点剛性低下率 αy n: ratio of Young’s modulus, a: shear span length
Takedaモデルのパラメータ initial elastic stiffness k yielding strength Qy ratio of post-yielding stiffness to initial elastic stiffness β unloading stiffness degradation parameter α ratio of cracking to yielding force (Qc/Qy) ratio of yielding to initial elastic stiffness αy
Results of static experiments and analyses (Takeda model) in the case that α=0.4
Results of dynamic tests and response analyses using Takeda model in the case that α=0.4
Takedaモデルのパラメータ 初期剛性 k 降伏耐力 Qy 降伏後の剛性/初期剛性β 除荷剛性低下指数α ひび割れ耐力/降伏耐力 (Qc/Qy) 降伏点剛性/初期剛性αy trilinearのプライマリーカーブをもった もっとシンプルなモデルが提案
degrading trilinear (D-tri) モデル ひび割れ点が履歴面積をコントロールする