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フラクタルモデルによる密閉燃焼室内 均一予混合燃焼のシミュレーション. 動力工学研究室 大工 10-047 西田 光男. エネルギー資源の枯渇や CO 2 による地球温暖化などの 環境面の問題から,より低燃費,低公害の 内燃機関の開発が望まれている 燃焼室の設計には数多くの実験,解析が必要 非常に長い時間がかかる 解決策 燃焼現象をモデル化して,数値化し, 燃焼過程のシミュレーションを行う. 燃焼室内を既燃焼部と未燃焼部に分割する二領域モデル 平均的火炎面の位置を座標点で置き換え,動きを計算する火炎伝播モデル フラクタル幾何学を応用した燃焼モデル.
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フラクタルモデルによる密閉燃焼室内均一予混合燃焼のシミュレーションフラクタルモデルによる密閉燃焼室内均一予混合燃焼のシミュレーション 動力工学研究室 大工10-047 西田 光男
エネルギー資源の枯渇やCO2による地球温暖化などのエネルギー資源の枯渇やCO2による地球温暖化などの 環境面の問題から,より低燃費,低公害の 内燃機関の開発が望まれている 燃焼室の設計には数多くの実験,解析が必要 非常に長い時間がかかる 解決策 燃焼現象をモデル化して,数値化し, 燃焼過程のシミュレーションを行う
燃焼室内を既燃焼部と未燃焼部に分割する二領域モデル燃焼室内を既燃焼部と未燃焼部に分割する二領域モデル • 平均的火炎面の位置を座標点で置き換え,動きを計算する火炎伝播モデル • フラクタル幾何学を応用した燃焼モデル エンジンシリンダ内の乱流燃焼過程のシミュレーション
実験用機関 Intake Exhaust 2p/3 Shroud Spark location 24.5 85 Stroke 85 Spark location
Unburned gas • シリンダ内を既燃焼部と未燃焼部に分割 • シリンダ内圧力は既燃焼部,未燃焼部に渡り均一 • 既燃焼部,未燃焼部それぞれにおいて状態方程式,質量・エネルギ保存式が成り立つ • 燃焼室壁面への熱損失を考慮 Burned gas Tb Tu Spark location Flame front 二領域モデル
:燃焼による膨張速度 :旋回流による速度 火炎伝播モデル
フラクタル幾何学 複雑な形状をしたものを定量化する理論 エンジンシリンダ内のしわ状火炎もフラクタル性を有する フラクタル性を表すパラメータ フラクタル次元 D3: 形状の複雑さ,粗さを表す尺度 上限値 eo: フラクタル性を示す最大スケール 下限値 ei: 〃 最小スケール 火炎構造では D3: 火炎じわの複雑さ eo: 最大火炎じわスケール ei: 最小火炎じわスケール
SL dT フラクタル幾何学を応用 AT AL AT:乱流火炎の表面積 AL:平均的火炎面の表面積 :乱流火炎の燃焼率 :層流火炎の燃焼率 SL:層流燃焼速度 dT:燃焼領域厚さ
(m=4,n=2,a=3,Dm=1.30) eo = rf(平均火炎半径) ei = 12h h : コルモゴロフスケール L:積分空間スケール ReL:乱流レイノルズ数 実験により測定した値を用いる(熱線流速計) u’:乱れ強さ n:動粘性係数
q = -21.5°ATDC q = -20.0 q = -15.0 q = -5.0 q = 0.0 q = -10.0 平均的火炎面の伝播過程(n=1000rpm, f=1.0,qig= 30°BTDC)
q = 5.0 q = 10.0 q = 15.0 q = 20.0
実験結果と計算結果では伝播する平均的火炎面形状が異なる実験結果と計算結果では伝播する平均的火炎面形状が異なる 火炎面積を補正する係数Cを導入 rf:平均火炎半径,r0:燃焼室半径,CA=0.30
q= 16°BTDC q= 15°BTDC Experiment Calculation 火炎断面像と平均的火炎面形状の比較
結言 フラクタルを応用した燃焼モデルおよび火炎伝播モデルを用いてエンジンシリンダ内の乱流燃焼過程をシミュレーションし,計算中のフラクタル特性値の影響や火炎伝播過程について調査し,実験結果と比較した. • フラクタルを用いた燃焼モデルを用いて,エンジンシリンダ内の燃焼過程や火炎伝播の様子をシミュレーションすることができた. • 実験結果との比較では,計算値は初期の燃焼が遅くなっているが,火炎形状を考慮した補正を行うことにより改善される.
エントレインメントモデルによる燃焼後期の燃焼計算エントレインメントモデルによる燃焼後期の燃焼計算 SL 火炎面に流入した未燃焼混合気塊の燃焼質量割合xeの変化は Teは未燃焼混合気塊の燃焼が完了する時間を表す特性値 C0:実験定数 l :乱れのテイラーマイクロスケール SL:層流燃焼速度
計算と実際の平均火炎形状の違い 計算の平均火炎形状 AL 実際の平均火炎形状 AL*
下限値eiに用いる各種スケール • 乱れのコルモゴロフスケール • 層流火炎厚さ Takeno et al. • 火炎の不安定性 Kobayashi et al. • ギブソンスケール Peters et al. などのスケールが現在までに提案されている
コルモゴロフスケール 平衡領域に関する運動は統計的にeとnにより一義的に決定される 平衡領域 E(エネルギースペクトル) k(波数) 渦から渦に輸送されるエネルギー 粘性によるエネルギー消散
乱れ強さ,積分空間スケール実験測定結果(TDC)乱れ強さ,積分空間スケール実験測定結果(TDC)
乱流特性値の測定 熱線流速計を用いて,サンプリング周波数20kHzとして測定 平均流速 ,乱れ強さ u’は Ukはk番目のサイクル,zは測定サイクル数 t=時間,Dt=平均化時間幅(Dt=5ms) 100Hz~10kHzの範囲の流速変動を乱れとする
Taylorの仮説 1 Lt Lt:積分時間スケール R(t) L:積分空間スケール 0 t :平均流速 自己相関係数R(t) u(t):変動分
シリンダ内圧力 燃焼質量割合xと圧力Pとの関係はLavoieらの二領域モデルを適用して ku, kbは未燃焼混合気および既燃焼ガスの比熱比,Cvuは未燃焼混合気の定容比熱,Hfは低発熱量,W,Qは点火時からの仕事および熱損失である. Pi,Tiは点火時の未燃焼混合気の圧力および温度,Viは点火時の燃焼室体積である.
層流燃焼速度 Lavoieによって提案された式 Pは圧力,Tbは断熱火炎温度,Rは一般ガス定数,A(φ),Ea(φ)は当量比によって異なる定数であり,rurは温度298K,圧力101.3kPaにおける未燃焼混合気の密度である.
燃焼領域厚さ a=-1.91mm,b=1.97mm
ポリトロープ変化 点火時まではシリンダ内圧力Pおよび混合気温度Tuをポリトロープ変化と仮定して,実験から得られたポリトロープ指数gを用いて P54 ,V54 ,T54はそれぞれ計算開始時のシリンダ内圧力,燃焼室体積,混合気温度である. 密度についてはr=M0/Vより求めた.
断熱変化 点火後の未燃焼混合気温度,密度は断熱変化と仮定して 添字のiは点火時を表す
既燃焼ガス温度 Ru,Rbは未燃焼混合気および既燃焼ガスのガス定数
熱損失 熱伝達係数aiにEicherbergの提唱する式を用いて次式より計算した. [kcal/m2・h・K] Ai:シリンダ内面面積(m2) Tg:シリンダ内平均ガス温度(K) TWi:シリンダ壁面温度(K)up:平均ピストン速度(m/s)
n = 1000rpm f= 1.0 qig = 30 各種パラメータの変化
Kido model Santavicca model Yoshiyama model フラクタル次元D3の影響
f = 1.0 f = 0.8 f = 0.7 (q = -19.5) q = -20 q = -15 fを変化させたときの火炎伝播
q = -10 q = -5
q = -21.5°ATDC q = -20° q = -15° q = -10° q = -5° q = 0° 偏心点火での平均的火炎面の伝播
q = 5° q = 10° q = 15° q = 20°