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視覚フィードバックによるロボット制御理論

視覚フィードバックによるロボット制御理論. 平成 13 年度 北陸地区 学生による研究発表会 特別講演. 2002 年 3 月 9 日. 金沢大学 藤田政之. ロボットの役割の移り変わり. 1980 年代. 産業用ロボット  ・ 自動車産業  ・ メカトロニクス産業. 2000 年代. ・ ロボット競技. ・ レスキューロボット. ・ ペットロボット. ・ 介護用ロボット など. ロボット    空想上の人造人間. ロボットの語源. カレル・チャペック(チェコ, 1890 - 1938 )   作品「 R.U.R. (ロッサムの万能ロボット)」

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視覚フィードバックによるロボット制御理論

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Presentation Transcript


  1. 視覚フィードバックによるロボット制御理論 平成13年度 北陸地区 学生による研究発表会 特別講演 2002年3月9日 金沢大学 藤田政之

  2. ロボットの役割の移り変わり 1980年代 産業用ロボット  ・自動車産業  ・メカトロニクス産業 2000年代 ・ロボット競技 ・レスキューロボット ・ペットロボット ・介護用ロボット など

  3. ロボット    空想上の人造人間 • ロボットの語源 • カレル・チャペック(チェコ,1890 - 1938) •   作品「R.U.R.(ロッサムの万能ロボット)」 •   ではじめて登場(1920年) • 語源はチェコ語の robotnik (農奴) •   人造の労働者たちの呼び名として •   使われた カレル・チャペック

  4. 産業用ロボットの技術 日本が貢献した様々な技術 •  スカラ型ロボット •  ダイレクトドライブアーム(DDアーム) •  ハーモニックドライブ減速機

  5. スカラ型ロボット • 1981年に日本の2社から発売 • 国際ロボット連盟(IFR)が定めた •   6つ産業用ロボットのうちのひとつ • 2関節リンクの先端に, 垂直方向の •   並進と手首の回転の自由度を加えた •   4自由度のアーム • 上方向からの組みつけ, 部品挿入 •   締めつけなどの作業に適している スカラ型ロボット

  6. 産業用ロボット 直交座標ロボット 円筒座標ロボット 極座標ロボット 多関節ロボット 並列リンクロボット

  7. ダイレクトドライブアーム • 減速機がない直接電動モータで •   駆動する直接駆動アーム • 1980年に概念が確立され, • 1981年に試作機が開発された. • 1984年にアジプトテクノロジー社 •   (米国)から発売が開始 • ロボットの最大速度および繰り返し •   精度が従来の減速機つき産業用 •   ロボットよりも1桁よい SICE-DDアーム

  8. ハーモニックドライブ減速機 • 発明家マッサー(米国)によって考案. •   ハーモニック・ドライブ・システムズ •   (日本)が1964年以来, アイデアを •   発展させ販売 • 学術的および一般名称は •   「波動歯車装置」 • 高減速比(1/30~1/320), 小さな •   バックラッシュ, 高位置精度, 小型 •   軽量で大トルク容量で小型軽量な •   駆動系が必須のロボットに適している ハーモニックドライブ減速機

  9. 新世代ロボット 産業界以外でみられるロボット •  コミュニケーションロボット • 2足歩行ロボット • ペットロボット •  ロボット競技 • ロボットコンテスト • ロボカップ • レスキューロボットコンテスト

  10. 2足歩行ロボット ASIMO(本田技研工業) HOAP-1(富士通研究所) SDR-3X(SONY) PINO(科学技術振興事業団)

  11. ペットロボット AIBO(SONY)

  12. ロボット技術とロボット制御理論(学術的貢献)ロボット技術とロボット制御理論(学術的貢献) • ロボットの各関節のアクチュエータは通常PID制御に •   よって目標角度に追従するように制御されているが, •   システムが安定であるかどうかは不明であった • 定置制御の場合にPID制御則がシステムを安定に •   することを, リアプノフの安定理論を用いることに •   よって示した(有本ら,1981年) PID制御則の安定性に理論的な保証を与えたことは 技術者に安心感を与えた

  13. ロボット制御理論の果たす役割 ・理論的な保証による安心感 ・制御則の発展 ・新しい研究分野の開拓        (例えば移動ロボット)

  14. ロボット制御理論の研究分野 • 力制御, 位置と力の動的ハイブリッド制御 • ロボット動特性の動的パラメータに関する •             線形関数表現と動特性同定法 • 可操作性 • 冗長ロボットの制御, 特異点ロバストな運動学的解 • 繰り返し試行による学習制御 • フレキシブルアーム(柔軟関節)のモデリングと制御 • 視覚情報を用いた視覚フィードバック制御

  15. 視覚フィードバック制御 視覚は外部情報の87%を占めると いわれており, 知的な情報を獲得 するための最も重要な感覚器 視覚フィードバック制御とは? ロボット制御 + 視覚情報 視覚情報が加わることで, より知的 なロボットとなる.実現するためには より高度な制御が必要となり, 理論 的なアプローチが重要となる 視覚フィードバック システムの例

  16. タスク の実行 軌道計画 ロボット制御器 ロボット 作業 現在 位置 ジョイントサーボ 特徴理解 カメラ 特徴抽出 •  静的な視覚フィードバック制御 静的な視覚フィードバック制御(初期の制御法) 画像入力, 特徴抽出, 特徴理解, 軌道計画は動作開始前に 一度しか実行されない

  17.  動的な視覚フィードバック制御 静的な視覚フィードバック制御(初期の制御法) 動的な視覚フィードバック制御(現在の制御法) ビジョンセンサをフィードバックループの中に 組み込んだ制御法.目標値入力の違いによって • 位置ベース法 •  特徴(画像)ベース法 の2つに大別される

  18. 目標 位置 タスク の実行 ロボット制御器 ロボット ー 現在 位置 ジョイントサーボ 特徴理解 カメラ 特徴抽出 • 位置ベース法 視覚情報から観測対象とロボットの手先との3次元で 相対的な位置と姿勢を推定することによりロボットを 制御する方法

  19. 特徴(画像)ベース法 画像面での特徴量(領域の面積や中心位置など)を フィードバックしてロボットを制御する方法 + 特徴ベース 制御器 目標 特徴量 タスク の実行 ロボット ー 現在 特徴量 カメラ 特徴抽出

  20. 視覚フィードバックによるロボット制御理論 視覚フィードバックシステム • 画像ベース法 •    (観測対象の中心位置を •    画像面の中心にあわせる) • アイインハンド構造 •    (ロボットの手先にカメラが •    取り付けれた構造) • 2自由度マニピュレータ

  21.   視覚フィードバック制御 (1/2) ロボットダイナミクス: (1) カメラモデル: (2) 補助ベクトル: (3) 画像面での位置の項 速度項 (4) 制御入力: PD制御

  22.   視覚フィードバック制御 (2/2) 閉ループ系: (5) (6) 定理1 ゲイン     が正で   が正定行列 ならば閉ループ系(5)(6)は漸近安定な 平衡点          をもつ 安定性はリアプノフの安定定理に基づいて証明される

  23.   安定性解析 リアプノフの安定定理 平衡点(原点)を通り, 時間 微分が負となる正定関数 V が存在すれば, システムの 平衡点は漸近安定である リアプノフ関数

  24. SICE-DD アームでの実験例 (1/3) アイインハンド構造のロボット: カメラ SICE-DD アームの 手先に CCD カメラを 取り付けてある CCD カメラ: PULNiX 社の TM-7EX 図: 視覚フィードバックシステムの例

  25. 図4: Halcon • SICE-DD アームでの実験例 (2/3) 画像入力ボード:Leutron Vision 社の PicPort-Stereo-H4D 観測対象の重心位置計算:MVTec 社の Halcon(ソフトウェア) ホスト PC: CPU (Pentium III 500MHz) Memory (256MB) DSP:TMS320C40 を搭載 DSP のサンプリング周期  1ms 視覚情報のサンプリング周期  約33ms

  26. SICE-DD アームでの実験例 (3/3)

  27.   視覚フィードバック制御の実験例 (東京大学)

  28. これからのロボット 産業用ロボット  ・実用的  ・人の代わりに働く エンターテイメントロボット  ・人とのコミュニケーション  ・実用性は? 医療用ロボット 介護用ロボット ・実用的 ・人とのコミュニケーション

  29. 医療用ロボット Zeus(Computer Motion 社)

  30. 医療用ロボット da Vinci(Intuitive Surgical 社)

  31. 医療福祉ロボット 下肢運動療法装置TEM (安川電機) Raptor Wheelchair Robot System

  32. これからのロボット制御理論 産業用ロボット  ・実用的  ・人の代わりに働く エンターテイメントロボット  ・人とのコミュニケーション  ・実用性は? 医療用ロボット 介護用ロボット ・実用的 ・人とのコミュニケーション • 理論的な保証による安心感 • ロボットの高性能化のための制御則の発展 • 新しい研究分野の開拓 これらを達成するために発展が期待される研究分野

  33. 付録

  34. アウトライン •  視覚フィードバックシステムのモデル •  ロボットダイナミクス •  カメラモデル •  視覚フィードバック制御 •  制御則の提案 •  安定性解析 • SICE-DDアームによる実験例

  35. 関節変数 入力トルク 慣性行列 遠心力・  コリオリ力項 重力項 • ロボットダイナミクス (1) 性質1:の正定性 性質2:              の歪対称性 任意のベクトル xに対して が成り立つ

  36. カメラモデル(1/4) 観測対象 図 :カメラ座標系 基本座標系から見た視覚情報fを求めたい

  37. 軸周りに     回転 平面 • カメラモデル(2/4) カメラ座標系 観測対象 基本座標系 回転行列

  38. [pixels/m] スケーリングパラメータ • カメラモデル(3/4) 観測対象 図 :カメラ座標系

  39. 性質3:     の歪対称性 • カメラモデル(4/4) 特徴量: 特徴量 fの時間微分を変形すると 次のカメラモデルが導出される (安定性解析において重要な役割をはたす) カメラモデル:

  40. 視覚フィードバック制御(1/2) 補助ベクトル: (3) 速度項 画像面での位置の項 制御入力: (4) PD制御 閉ループ系: (5) (6)

  41. 視覚フィードバック制御(2/2) 定理1 ゲイン     が正で   が正定行列 ならば閉ループ系(5)(6)は漸近安定な 平衡点          をもつ 閉ループ系: (5) (6) 安定性はリアプノフの安定定理に基づいて証明される

  42. 安定性解析(1/4) リアプノフの安定定理 平衡点(原点)を通り, 時間 微分が負となる正定関数 V が存在すれば, システムの 平衡点は漸近安定である リアプノフ関数

  43. 安定性解析(2/4) (略証) リアプノフ関数候補: 運動エネルギー 画像パラメータ     ポテンシャル 閉ループ系の解軌道に沿って時間微分

  44. 安定性解析(3/4) (略証) (続き) (5)式より (6)式より

  45. 安定性解析(4/4) (略証) (続き) 性質3:歪対称性 性質2:歪対称性 正 正定 正定 ∴ 平衡点は漸近安定である

  46.   3次元視覚フィードバック制御(画像ベース法) (1/2) (7) ロボットダイナミクス: 画像ヤコビアン: (8) 制御入力: (9)

  47.   3次元視覚フィードバック制御(画像ベース法) (2/2) 閉ループ系: (10) 定理 ゲイン      が正定行列ならば 閉ループ系(10)は漸近安定な 平衡点           をもつ 安定性はリアプノフの安定定理に基づいて証明される

  48.   3次元視覚フィードバック制御(位置ベース法) 視覚フィードバックシステム: (11) 制御入力: (12) ,   を正定行列とする.    のとき, (11)式と(12)式 からなる閉ループ系の平衡点     は漸近安定である 定理 安定性はリアプノフの安定定理に基づいて証明される

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