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4. 離散系シミュレーション

4. 離散系シミュレーション. 現実のシステムは 連続的 に変化している。 しかし, ・対象システムの時間経過に伴う状態変化が,連続的よりは,むしろ 離散的 と見なせる場合を離散システム(系)と呼ぶ。 ・対象システムを,離散的に状態変化が起こるシステムと見なして,模擬するものを離散系シミュレーションと称す。. 離散システムのモデル化 . ・活動の 開始 と 終了 の 2 つの事象だけでモデル化 ・構成要素を 「 客 」と 「 サービス施設 」 に分けてモデル化 客の状態: 「 サービスを受けている 」 / 「 待っている 」

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4. 離散系シミュレーション

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  1. 4. 離散系シミュレーション • 現実のシステムは連続的に変化している。 • しかし, • ・対象システムの時間経過に伴う状態変化が,連続的よりは,むしろ離散的と見なせる場合を離散システム(系)と呼ぶ。 • ・対象システムを,離散的に状態変化が起こるシステムと見なして,模擬するものを離散系シミュレーションと称す。 031202

  2. 離散システムのモデル化  • ・活動の開始と終了の2つの事象だけでモデル化 • ・構成要素を「客」と「サービス施設」に分けてモデル化 • 客の状態: 「サービスを受けている」 / 「待っている」 •  サービス施設の状態: 「サービスしている」 / 「手待ちの状態にある」 •  要求の状態変化: 客の到着/ サービスの終了

  3. Queuing(待合せ)問題 • キューイング発生の原因: 要求 > 処理能力 •     情報量不足が基本的原因 •     サービス施設の取り合い,行列 • 取り合い問題の解決法 (優先順序の問題) • 予約: 情報を事前に与える • 優先順位: 前後関係を与える • 複雑なルールなどを設定 • Queuing(待ち行列,待合せ問題) •  サービス施設が一定のキャパシティであれば,情報不足と取り合いの両面から,合理的な,最適な,数量的なポイントを見つけていくこと。

  4. Queuing問題のモデリング • 定量的な数値の与え方 •  到着側(λ)とサービス側(μ)の定量的モデル • 解析的方法vs.シミュレーション

  5. 到着率とサービス率 • 到着率 λ •  到着時間間隔: 指数分布 •  ある時間内に発生する到着確率: ポアソン分布 •  事故や故障の場合: MTBF(平均故障間隔) • (MeanTimeBetweenFailure) • サービス率 μ •  サービス時間: アーラン分布 •            次数 k = 1  (指数分布)

  6. 指数分布 Exponential distribution

  7. 指数分布の分布関数や期待値

  8. ポアソン分布

  9. ポアソン分布と指数分布との関係

  10. Kendall’s notation

  11. 定量的な数値の与え方 • 到着側(λ) と •             の定量的モデル •  サービス側(μ)

  12. 病院内の患者の流れ

  13. 病院の定量的モデル

  14. 病院のシミュレーション

  15. CVS(Computer-controlled Vehicle System)の例

  16. 解析的な方法 • システムの状態とその時間的変化 窓口サービスで の状態の変化 =使用中の窓   口数の変化 状態の時間的変化

  17. Erlangの状態方程式 到着側: ポアソン分布(λ) サービス側: 指数分布(μ)

  18. シミュレーションによる方法 •  離散系シミュレーション言語 •    代表的特性 • GPSS • SIMSCRIPT • SIMULA

  19. 離散系シミュレーション言語の特性1 • 1) モデル概念の提供 • 「対象」と「属性」(attribute)をどのような数値の配列 • で表現し,変化させるか。 World-viewの統一。 • 言語固有のモデル概念 • 2) タイミングのコントロール • 時間経過・・・同時並行現象→serialな(計算機)処理 • タイミングコントロール: 汎用言語ではプログラマが実施 • 事象方式: 事象の起こる時点だけに注目 • 活動単位: 活動という単位で状態変化を記述

  20. 離散系シミュレーション言語の特性2 • 3) 確率過程の表現 • 不確定モデル = stochastic model • 各種分布の取扱い: 指数分布,ポアソン分布,正規分布など,確率過程処理の簡単な表現 • 4) プログラムデバッグ機能 • ・シミュレーションプログラムのdebugは格段に難しい • ・正解のわかった標準プログラムはない • ・モデルの信憑(ぴょう)性の確証はどこにもない

  21. 離散系シミュレーション言語 活動単位 事象方式 活動単位

  22. インタプリタとコンパイラの比較

  23. GPSS • General Purpose System Simulation • 1961 IBM Gordonらにより開発。 • 世界で一番よく使われているシミュレーション • 言語。 • 開発目的: 計算機システムの待ち行列分析

  24. GPSSの概念モデル • 1) transaction 運動体 (動的要因) •  時間の経過とともにシステムの •  中を動いていくもの • 2) equipment 施設 (静的要因) • storage 複数施設 •   同時に複数個のトランザクションが入り • うる,もしくは使用できる機器設備類 • 例) 駐車場,倉庫,コンピュータメモリ,教室 • b) facility 単一施設 •   同時に単一のトランザクションだけが使用できる機器設備類 • 例) 窓口,CPU

  25. GPSSの例題  • 劇場の切符売場とプログラム売子の問題 • 劇場で興行を開始する • 支配人の関心: 切符売場とプログラム売子の稼動状況は? • 切符売場とプログラム売子の前での客の待ち行列は? • 不都合な結果がでたら,何か対策を打たねばならない

  26. 劇場シミュレーションの目的 • 目的 •  ・切符売場(売子)やプログラム売子の稼動状況 •  ・切符売場での客の待ち行列の状態 •  ・どの位の客がやってくるか • データ収集 •  ・客の人数 •  ・客の到着状況は,客の劇場への到着間隔はどうか •  ・どのようなサービスが必要か •  ・それぞれの売場では何人の売子が必要か  •  ・何人の客について何時間シミュレートするか

  27. Flow chart 流れ図 施設番号△1 単純化した仮定 ・切符売り場は1か所 ・客は全員切符を買う ・プログラム売子は1人 ・客は全員プログラムを買う 計算条件 行列番号 ○1 行列番号 ○2 施設番号 △1  施設番号 △2 行列番号○1 施設番号△2 行列番号○2

  28. 劇場シミュレーションのデータ • 客の劇場にやってくる間隔 • 平均的に 6秒間に 1人。ばらつきは 3秒間 • 切符売場のサービス時間 • 1人平均 5秒。ばらつきは 3秒 • 切符売場から劇場に入るのに要する時間 • 7秒 • プログラム売子のサービス時間 • 1人平均 4秒。ばらつきは 1秒 • シミュレーションをする客数 • 300人

  29. ブロック図とコーディング

  30. GPSSの特徴 • 離散型モデルでトランザクション中心 • モデルをアセンブラ形式の命令で記述 • 命令語の概念がわかりやすい • デバッグが容易 • 多くの待ちを含むモデルに適当 • IBM が(利用者として)長年かけて開発改良

  31. GPSSの限界 • 数式の記述に限界がある • 複雑な計算は時間がかかる • 単純な要素が重なった大きなモデルは扱える。しかし,複雑なロジックの表現は困難 • 待ち行列でないモデルは扱えない • モデル内容を時間で変化させることは困難 • トランザクションを動かさないと何もできない • 小数点が扱えない(関数を除く)

  32. 運動体や施設の実物との対応

  33. SIMSCRIPT(Simulation scriptor) • RAND社により 1961年 FORTRANを拡張して開発された離散系シミュレーション言語。 • システムの記述の基本概念として,総合的に事象をとらえる物の見方(world-view)をとっている。GPSSはentity(物)オリエンテッドな見方だ。 • SIMSCRIPTは,あるシステムを時間軸に直交する平面で切ったとき,そこに存在するシステム状態と,その時刻で生起する事象を総合的にとらえることのできるシミュレータである。・・・金太郎飴のようだ。

  34. SIMSCRIPTでのシステム状態の記述 • Entity ---Permanent Entity(Sim.中に存在しつづける対象) • 構成要素 -Temporary Entity(出入,生滅する対象) • Attribute-Permanent Attribute(P Entityの大きさや個数) • Eの属性-Temporary Attribute(自動車[TE]の速度など) • Set (Entityの集まりの定義,一括処理の便宜を提供) • SIMSCRIPT ⇔ GPSS • Permanent Entity ⇔ Facility, Storage • Temporary Entity ⇔ Transaction

  35. SIMSCRIPTでの時間管理: Event方式 • 利用者は1つのイベントが起きると,システムの状態がどのように変わるかをEvent routineで記述する。 • Event: 時間パターンに従って生起するシステム状態変化 • Event ---Exogenous Event (外生事象) • (システム外から制御されるもの) • -Endogenous Event (内生事象) • (システム内部の変化に起因するもの)

  36. SIMSCRIPTの特徴 • モデル化の概念としては,一般性,融通性に富むのが利点。プログラム作成が多少難しい点が難点。共通的なサブモデルがない。 • GPSSはinterpretiveに実行される。SIMSCRIPTはオブジェクトプログラムの実行である。→計算速度が高い。モデル化機能の融通性のため,シミュレータ容量でも勝っている。 •    計算速度とメモリ容量に問題がない場合: GPSS •    そうでない場合: SIMSCRIPT

  37. SIMULA(Simulation language) • ノルウェー計算センタで1965年開発。 • SIMULA I: ALGOL60がホスト言語。モデルを活動単位で記述。ALGOLの構造的明快さが生かされ,整った言語体系。 • SIMULA67: システムを同じような性質を持つ要素型(プロセスクラス)に分けて考える。 • プロセスクラス: 属性+行動規則(脚本) • モデルの実際の要素: 実体(object)。個々の実体が4状態をとり,推移していく。

  38. SIMULAでのプロセスの実体の状態推移

  39. 新機能言語の技術動向

  40. 新機能言語の歴史的展開

  41. 第4章 Key words • 離散系vs. 連続系 • 定量的な数値の与え方 •  到着側(λ)とサービス側(μ)の定量的モデル •  指数分布,ポアソン分布,アーラン分布 • 解析的方法 容易ではない • シミュレーション • World-view。 事象方式,活動単位 • GPSS, SIMSCRIPT, SIMULA(言語に寄与)

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