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志摩市での暮らしを 豊かにするには

志摩市での暮らしを 豊かにするには. 2014 年 4 月 17 日 株式会社 日本 総合研究所 調査部 主席研究員 株式会社 日本 政策投資銀行 地域企画部 特任顧問 も た に 藻谷浩介 kosuke@motani.com. うちには 「 何もない 」 そんなのここでは 「 当たり前 」 は 、 謙遜どころかお客様への侮辱。 「 何かある 」「 普通ではない 」 からこそ 、 わざわざここまでやって来たのに … 「 当たり前 」 ではなく 「 有難い 」 が口癖の地域だけが残る。 ここにしかないものは何か 、 お客様に教わろう!.

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志摩市での暮らしを 豊かにするには

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Presentation Transcript


  1. 志摩市での暮らしを豊かにするには 2014年4月17日 株式会社 日本総合研究所調査部 主席研究員 株式会社 日本政策投資銀行地域企画部 特任顧問 も た に 藻谷浩介kosuke@motani.com

  2. うちには「何もない」 そんなのここでは「当たり前」 は、謙遜どころかお客様への侮辱。 「何かある」「普通ではない」からこそ、 わざわざここまでやって来たのに… 「当たり前」ではなく「有難い」 が口癖の地域だけが残る。 ここにしかないものは何か、 お客様に教わろう! 幾つ賛成しますか? 志摩を活性化しようにも、世の景気が悪すぎる。   まずは景気回復が先決だ。  ⇔ また景気が良くなれば、また社員寮がどんどん建って、団体旅行客が殺到するのでしょうか? ?志摩を活性化しようにも、交通が不便すぎる。 高速道路がなければどうしようもない。  ⇔ 伊勢市や紀伊長島は栄えていますか? ? いまどきスペイン村に集客力はない。もっともっとお客を呼べる施設が必要だ。  ⇔ 観光客の増えている京都や由布院では、どんな「施設」がお客を呼んでいるのでしょうかね?

  3. 21世紀・志摩の2つの逆転 1. 大都市と志摩の高齢化大逆転 × 20世紀: 高齢化する志摩/若々しい大都市 ○ 21世紀: 高齢者が減る志摩/激増する大都市  → 大都市では今後高齢者が激増 / 志摩ではむしろ減っていく → 今の病院や福祉サービスを維持できれば、幸せな老後が… → 先に高齢化した志摩で成り立つ企業が、全国で生き残る → 人口が少ない方が食料自給率や自然エネルギー自給率を 高く保つことができ、長持ちする社会ができる ただし問題は、年々深刻化する子供の減少と、 若者の流出を止められるか。カギは、戻ってくる 若者、移り住んでくる若者をいかに増やせるか。

  4. 志摩市(現市域)で起きてきたこと 東日本震災前10年間の国勢調査の実数(国立社人研が未回答者分を補正) 市内在住者(外国人含む):2000年→10年 △6.9千人 0-14歳人口の増減:      ↓絶対数   ↓増減 2000年9.0千人→2010年6.2千人 △2.8千人 △31% 15-64歳人口の増減:       ↓絶対数   ↓増減 2000年38.2千人→2010年30.9千人 △7.3千人 △19% 65歳以上の人口:          ↓絶対数   ↓増減 2000年14.4千人→2010年17.6千人 +3.2千人 +22% ↑その中の75歳以上の人口:     ↓絶対数   ↓増減 2000年5.7千人→2010年9.2千人 +3.5千人 +61% 80年後には人口がゼロ!になるペースの、急速な減少 40年後には現役世代がゼロ!になるペースの、過酷な減少

  5. 関西二府四県で起きてきたこと 東日本震災前10年間の国勢調査の実数(国立社人研が未回答者分を補正) 二府四県内在住者(外国人含む):2000年→10年 +4.8万人 0-14歳人口の増減:      ↓絶対数   ↓増減 2000年3.0百万人→2010年2.8百万人  △25万人 △8% 15-64歳人口の増減:       ↓絶対数   ↓増減 2000年14.4百万人→2010年13.3百万人 △109万人 △8% 65歳以上の人口:          ↓絶対数   ↓増減 2000年3.4百万人→2010年4.8百万人+139万人 +41% ↑その中の75歳以上の人口:     ↓絶対数   ↓増減 2000年1.3百万人→2010年2.2百万人+83万人 +62% まだ関西全体では人口が増加していた(大阪市のおかげ!?) 120年で現役世代がゼロ!になるという、急速なペースの減少

  6. 愛知県で起きてきたこと 東日本震災前10年間の国勢調査の実数(国立社人研が未回答者分を補正) 県内在住者(外国人含む):2000年→10年 +34万人 0-14歳人口の増減:      ↓絶対数   ↓増減 2000年 108万人→2010年 107万人  △2万人 △1% 15-64歳人口の増減:     ↓絶対数   ↓増減 2000年 491万人→2010年 484万人  △8万人  △2% 65歳以上の人口:        ↓絶対数   ↓増減 2000年 102万人→2010年 151万人 +49万人 +48% ↑その中の75歳以上の人口:     ↓絶対数   ↓増減 2000年  39万人→2010年  66万人 +27万人 +68% 100年で人口1.5倍増のペースの順調な増加 実は現役世代も子供も減少しており、高齢者のみが激増していた…

  7. 首都圏一都三県で起きてきたこと 東日本震災前10年間の国勢調査の実数(国立社人研が未回答者分を補正) 首都圏内在住者(外国人含む):2000年→10年 +220万人 0-14歳人口の増減:      ↓絶対数   ↓増減 2000年4.5百万人→2010年4.4百万人 △4万人 △1% 15-64歳人口の増減:       ↓絶対数   ↓増減 2000年24.1百万人→2010年23.9百万人△19万人 △1% 65歳以上の人口:          ↓絶対数   ↓増減 2000年4.8百万人→2010年7.3百万人+251万人+52% ↑その中の75歳以上の人口:     ↓絶対数   ↓増減 2000年1.8百万人→2010年3.2百万人+133万人+72% 100年で人口1.5倍増のペースの順調な増加 実は現役世代も子供も減少しており、高齢者のみが急増していた…

  8. 日米開戦前夜の日本在住者 在日外国人を含む数字 15-64歳 4,295万人 75歳以上 89万人

  9. 戦後復興の頃の日本在住者 在日外国人を含む数字 15-64歳 4,966万人 75歳以上 106万人

  10. 所得倍増計画の頃の日本在住者 在日外国人を含む数字 15-64歳 6,000万人 75歳以上 163万人

  11. 大阪万博の頃の日本在住者 在日外国人を含む数字 15-64歳 7,157万人 75歳以上 221万人

  12. 安定成長移行期の日本在住者 在日外国人を含む数字 15-64歳 7,883万人 75歳以上 366万人

  13. バブル最盛期の日本在住者 在日外国人を含む数字 15-64歳 8,590万人 75歳以上 597万人

  14. 阪神大震災の頃の日本在住者 在日外国人を含む数字 15-64歳 8,716万人 75歳以上 717万人

  15. 2000年問題の頃の日本在住者 在日外国人を含む数字 15-64歳 8,622万人 75歳以上 900万人

  16. 現在の日本在住者 75歳以上 1,419万人 15-64歳 8,174万人 在日外国人を含む数字

  17. 10年後の日本在住者 75歳以上 1,879万人 在日外国人を含む数字 15-64歳 7,341万人

  18. 20年後の日本在住者 75歳以上 2,278万人 在日外国人を含む数字 15-64歳 6,773万人

  19. 30年後の日本在住者 75歳以上 2,233万人 在日外国人を含む数字 15-64歳 5,787万人

  20. 40年後の日本在住者 75歳以上 2,385万人 在日外国人を含む数字 15-64歳 5,002万人

  21. 50年後の日本在住者 75歳以上 2,336万人 15-64歳 4,418万人 在日外国人を含む数字 こんなに減らないようにできれば…

  22. 逆落としに減っていく現役世代 5%減 モノの消費量はどんどん縮小 モノの消費量はどんどん拡大 現役世代倍増の戦後半世紀 現役世代半減の今後半世紀 子持ち家族多い→住宅や食器や車の消費量拡大 高齢者は貯蓄に走る

  23. 現役世代の減少と高齢者の増加

  24. 現役世代の減少と高齢者の増加

  25. 高齢者も現役も減る志摩市 数字には居住外国人を含む 19%減 20%減 26%減

  26. 現役が減り続ける関西圏 7%減 7%減 15%減

  27. 高齢者が増え現役は減る愛知県 数字には居住外国人を含む 2%減 3%減 12%減

  28. 高齢者が増え現役は減る首都圏 数字には居住外国人を含む 4%減 1%減 14%減

  29. 高齢者が増え現役は減る中国 数字には居住外国人を含む 11%減 1%減 13%増

  30. 安定を実現した長野県下條村 数字には居住外国人を含む 1%増 3%減 4%減

  31. 止められないこと・できること ×止められないこと  → 今の住民が毎年1歳ずつ歳を取っていくこと  → (多くの)若者が地域外に就職して出て行くこと △止められること  → 出生率の低下はやり方次第で止められる  → 当地で育ち就職時に出て行った若者が、出て 行ったきりとなることも、工夫次第で止められる ○ むしろ前向きにできること  → 子育てしながら働く若い世代を呼び込める  → 無病息災で天寿を全うする高齢者を増やせる  → 来訪・滞在・短期定住する外来者を増やせる

  32. 21世紀・田舎の2つの逆転 2. 「産業」の大逆転 × 20世紀: 「ハイテク工業時代」のカヤの外・志摩 ○ 21世紀: 「6次産業の時代」の主力打者・志摩  → ハイテク産業地域の苦境:競争厳しく雇用が増えない → 地元の農水産品に根ざしたブランド品や集客交流は好調  → 国際競争に強いのはスイスや仏伊など6次産業の強い国 → 志摩も、里山里海の生活文化を生かしたブランド確立を! ただし問題は、その肝心の志摩の地元産品が、 安い原材料として都会に出て行くこと。カギは、 地元での加工、ブランド化。量から質への転換。

  33. 中国の成長で儲かってきた日本 中国への輸出は香港経由が多く、中国からの輸入は直接来るので、中国と香港を足さなければ実態は見えない(貿易業界では常識) 尖閣問題による日中関係悪化で、中国への輸出が急減 震災+超円高でも日本の経常黒字は史上2位だったのだが… 中国の輸出産業による 日本製のハイテク部材購入 増加で、日本の黒字が増大

  34. 対日貿易赤字の続く韓国 サムソン、LGなどによる 日本製のハイテク部材購入 増加で、日本の黒字が増大 リーマンショック・ユーロショックによる韓国の輸出産業の失速 + 円高・ウォン安に耐えかねたサムソン、LGなどが日本製部材の輸入を抑制

  35. 全分野で対日赤字の台湾

  36. 著しい対日赤字のシンガポール

  37. 経済発展で対日赤字増大のインド

  38. アジアと米国から稼ぎ中東に貢ぐ日本 日本が黒字  日本が赤字

  39. ブランド品で対日黒字増大の仏

  40. ブランド品で対日黒字増大の伊

  41. ブランド品で対日黒字復活のスイス

  42. 日本と各地域の産業の活路 ×円安とインフレ誘導によるデフレ脱却と景気回復に期待する → 円安は輸入食材や燃料価格を高騰させるので、経費が上昇し、多くの企業の収益は悪化する → 経費の増加を価格転嫁できない企業には、「インフレ」は単なる経費アップでしかない × 誰よりも安い価格を提供し、他が先に価格競争でつぶれていく中で、歯を食いしばって生き残る →皆がそうすれば地域・業界の全体が赤字に沈む ○客数が減る中で生き残るのは「値上げの天才」のいる地域・企業 → 品質重視の客層相手に、十分利ザヤの取れる、ブランドのある商品・サービスを売って生き残る

  43. バブル最盛期の日本在住者 学生が多かったので、修学旅行も盛ん 団体行動を好む  戦前生まれの世代が現役第一線にいて、どんどん職場旅行を企画していた

  44. 現在の日本在住者 個人で海外旅行に当たり前に出かける旅慣れた世代が主流と なってきた 団体旅行=高齢者ツアーという時代になった 10代は15年間で2/3に減少し、修学旅行客も減少

  45. 20年後の日本在住者 マイカーでしか動かない世代が、世の中の 中核になる 戦前世代はもう旅行しない 団塊の世代以降は、夫婦で行動する傾向 学生はバブル期の4割に まで減り、修学旅行市場は壊滅的状態に

  46. 多くの観光地は 時代遅れのお店と同じ。 40年前と同じ中身を並べて 売れないと「不景気」のせいと言う。 入込客数は数えず、売上を増やせ。 周遊コースは無用、滞在場所を作れ。 宣伝やめて、顧客満足度調査を。 代理店頼みで販促費を無駄遣いし、 経営の怠慢を景気に責任転嫁。 この2つはもうやめよう。 国内の観光はなぜ不振なのか? ?景気が悪い ! 日本の名目GDPは過去20年間横ばいだが、  多くの観光地の客数は数割減~半減の状態 ! 京都のように、客が増えている観光地も多い ? ネットやケータイや海外旅行に客を取られている !旅行に出る中高年はむしろ増えているのでは? ! 年々増える各種イベントには、若者も来ている ○ 売り方が古すぎて消費につながらない、おカネが落ちない ◎ 今の消費者は美しい自然には興味はなく、「ここでしかできない○○」がないとお金を使わない ◎ 大人が食べたいもの、泊まりたい場所が乏しい

  47. なぜ「生活文化」なのか? 先進国の人間は「日常」に飽きている → 憧れのライフスタイルを疑似体験したい → でも面倒くさいのはイヤ → 雑踏のある場所で、その他大勢にまぎれて一緒に楽しみたい → 「地元民」が「ユニークで楽しそうな生活」をしている「地域」に、 遠方から客が集中する!! 皆様の長期的な生き残りに向けて 「生活文化」を強化しよう • そこに生活している人の、真似したくなる暮らしが、歩いていて見える街をつくろう • 住人を減らし賑いを殺す道路拡幅はやめ、狭い裏路地に雑踏を作ろう • 食の名物をもっと洗練させよう! (夕食系・昼食系・スナック系が必要) • B&Bなど、街並みの中に溶け込んだ小型の宿を増やそう • そこでの生活がブランドになるような街を形成していこう • 独自の地域景観を再生、補修しよう • 個性:当地ならではのこだわりとうんちくのある自主ルールを作ろう • 洗練:時間をかけて、景観上の不純物を取り除いていこう • 「非日常」ではなく「過ごしたかった日常」こそ、お客様の求めるもの!    (由布院・亀の井別荘主人 中谷健太郎氏の講演から)

  48. 現役世代が増えているニセコ町 外国人観光客の増えるニセコで 現役世代人口が増えているのは 「地域でお金が回っている」から ① 客数ではなく滞在日数=客単価の拡大 ② 単価のうち地元に落ちる部分の拡大 = 地元原材料使用、地元民給与アップ ③ 貯金の地域内への再投資 ④ 工事の地域内への発注 数字には居住外国人を含む 8%増! 7%減??

  49. 経済が活性化する観光の方向性 • 団体客対応 → 個人客対応 • イベントで知名度UP → 口コミで誘客 • 日帰り/1泊2日対応 → 長期滞在対応 • 「一度当地に来たかった」人への対応 → 「何度でも当地に通いこむ人」への対応 • 中高年男性主導 → 女性主導 • 入込客数増加 → 客単価上昇 「いまだけ・ここだけ・あなただけ」の体験 を、違いのわかる顧客に提供しよう!

  50. 目指すは地域ブランド構築 • 客数ではなく売上を増やすにはブランド獲得 • ブランドとは、「客からみた商品価値の要約」のようなもの (庶民的なブランド、安手のブランド、特殊な客筋だけに通じるブランドもある) • どんな商品の世界にも、ブランドとそうでない商品とがある (ブランドのある商品は、原価以上の値段がつく / ないと安売りされる) • お客様がブランドを重視する2つの理由 • 経済的意味:ブランドにはまあ間違いがない(考える手間が省ける) (いちいち吟味して商品を試しているヒマのない一般客をつかむ最適の手段!) • もっと深い意味:ブランドは安心感を得るための「おまじない」 (おまじないを持つことは人間のとっても原初的な欲求!) • 地域ブランドのつくり方 ① 品質管理:「あの地域の業者は誠実だから、間違いはない」 ② 生活文化:「あの地域の人が愛好している場所だから、絶対いい場所だ」

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