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抗ウイルス薬

抗ウイルス薬. ウイルス疾患に対する化学療法. DNA ウイルス ヘルペスウイルス科 単純ヘルペスウイルス1型( HSV-1 ) 口唇ヘルペス 単純ヘルペスウイルス2型( HSV-2 ) 性器ヘルペス 水痘・帯状疱疹ウイルス( VZV ) 水痘,帯状疱疹 ヒトサイトメガロウイルス( HCMV ) サイトメガロウイルス網膜炎 ヘパドナウイルス科 B 型肝炎ウイルス( HBV ) B 型肝炎 RNA ウイルス フラビウイルス科 C 型肝炎ウイルス( HCV ) C 型肝炎 レトロウイルス科

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抗ウイルス薬

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Presentation Transcript


  1. 抗ウイルス薬

  2. ウイルス疾患に対する化学療法 DNAウイルス ヘルペスウイルス科 単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1) 口唇ヘルペス 単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2) 性器ヘルペス 水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV) 水痘,帯状疱疹 ヒトサイトメガロウイルス(HCMV) サイトメガロウイルス網膜炎 ヘパドナウイルス科 B型肝炎ウイルス(HBV) B型肝炎 RNAウイルス フラビウイルス科 C型肝炎ウイルス(HCV) C型肝炎 レトロウイルス科 ヒト免疫不全ウイルス(HIV) AIDS オルトミクソウイルス科 インフルエンザウイルス インフルエンザ

  3. 抗ヘルペスウイルス薬

  4. アシクロビルの発見 単純疱疹,帯状疱疹,水痘(注射,経口) ウイルスのチミジンキナーゼでリン酸化され,感染細胞のDNA合成を阻害 副作用(弱い)  胃腸症状(下痢や吐き気),皮膚症状(発疹など),眩暈,眠気,頭痛  稀に腎障害,意識障害 アシクロビル AIDS,臓器移植,悪性腫瘍におけるHCMV感染症(注射) HCMV網膜炎(経口) ウイルスのホスホトランスフェラーゼでリン酸化され, 感染細胞のDNA合成を阻害 副作用(強い)  消化器症状(下痢,悪心,腹痛,食欲不振),発熱,発疹  白血球減少,血小板減少 ガンシクロビル

  5. アシクロビル ガンシクロビル デオキシグアノシン HCMV ホスホトランスフェラーゼ HSV チミジンキナーゼ ヒト チミジンキナーゼ dGTP ガンシクロビル トリリン酸 アシクロビル トリリン酸 DNA合成阻害

  6. 抗ヘルペスウイルス薬(プロドラッグ) 単純疱疹,帯状疱疹,水痘 アシクロビルのプロドラッグ  吸収効率向上・・・1日2~3回服用(アシクロビルは5回) 副作用  胃腸症状,皮膚症状,めまいや眠気,頭痛  稀に腎障害,意識障害 バラシクロビル(経口) AIDS患者におけるHCMV網膜炎 ガンシクロビルのプロドラッグ・・・吸収率向上 副作用  血液障害(白血球減少,赤血球減少,血小板減少)  精神神経障害(頭痛,眩暈,不眠,思考異常,不安感 )  悪心,嘔吐,下痢,発熱,腹痛,発疹 バルガンシクロビル(経口)

  7. 抗ヘルペスウイルス薬(プロドラッグ) (ペンシクロビル) ファムシクロビル(経口) 帯状疱疹 ペンシクロビルのプロドラッグ  ペンシクロビルはチミジンキナーゼでリン酸化された後  ペンシクロビルトリリン酸となり,DNA合成を阻害する 副作用  頭痛,下痢,吐き気,発疹  精神神経系障害(幻覚,錯乱など)  腎機能障害患者における血中濃度上昇

  8. その他の抗ヘルペスウイルス薬 ビダラビン ヘルペス脳炎,免疫抑制患者における帯状疱疹(注射) 単純疱疹,帯状疱疹,ヘルペス角膜炎(外用) トリリン酸体に変換され,ウイルスのDNAポリメラーゼを阻害 ジリン酸体に変換され,ウイルスのリボヌクレオチド還元酵素を阻害 副作用:精神神経障害,骨髄機能抑制 ,ショック 併用禁忌:ペントスタチン(抗がん剤)・・・腎不全,肝不全,神経毒性

  9. その他の抗ヘルペスウイルス薬 ホスカルネット(注射) AIDS患者におけるHCMV網膜炎 造血幹細胞移植患者におけるHCMV血症,HCMV感染症 DNAポリメラーゼ阻害 副作用  血液障害,心機能障害,過敏症,皮膚障害,  腎障害,消化器症状,精神神経障害  電解質異常(低マグネシウム血症,低カリウム血症,  低カルシウム血症 など) 併用禁忌:ペンタミジン(腎障害,低カルシウム血症)

  10. 抗HIV薬

  11. ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬(NRTI) ジドブジン(アジドチミジン:AZT) HIV感染症(経口) トリリン酸体に変換され,逆転写酵素を阻害 副作用 血液障害(白血球,血小板,赤血球の減少)  吐き気,嘔吐,下痢,頭痛  乳酸アシドーシス,肝障害,膵炎,痙攣発作 併用禁忌:イブプロフェン(出血傾向増大)

  12. ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬(NRTI) HIV感染症(経口)・・・第2選択 ddAトリリン酸に変換され,逆転写酵素を阻害 副作用 膵炎,末梢神経障害  乳酸アシドーシス,肝障害,視覚障害,痙攣発作 併用禁忌:テトラサイクリン系抗菌薬        キノロン系抗菌薬 (抗菌力低下) ジダノシン(ddI) HIV感染症(経口)・・・第2選択 トリリン酸体に変換され,逆転写酵素を阻害 副作用 乳酸アシドーシス,末梢神経障害,膵炎  吐き気,下痢,頭痛,痙攣発作,意識障害 併用注意:ジドブジンとの併用療法は避ける サニルブジン(d4T)

  13. ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬(NRTI) アバカビル(ABC) HIV感染症(経口) カルボビルトリリン酸(グアニンヌクレオチド)に 変換され,逆転写酵素を阻害 副作用:過敏症

  14. ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬(NRTI) HIV感染症,B型慢性肝炎(経口) トリリン酸体に変換され,逆転写酵素を阻害 副作用・・・他のNRTIに比べて弱い 血液障害,膵炎 吐き気,下痢,腹痛,頭痛 乳酸アシドーシス,肝障害,痙攣発作 併用注意:エムトリシタビン(作用重複) ラミブジン(3TC) HIV感染症(経口) トリリン酸体に変換され,逆転写酵素を阻害 副作用・・・他のNRTIに比べて弱い  吐き気,下痢,腹痛,眩暈,頭痛  乳酸アシドーシス 併用注意:ラミブジン(作用重複) エムトリシタビン(FTC)

  15. ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬(NRTI) テノホビル ジソプロキシル(TDF) HIV感染症(経口)・・・他の抗HIV薬と併用 テノホビル二リン酸に変換され,逆転写酵素を阻害 副作用・・・他のNRTIに比べて弱い  胃腸症状(吐き気,嘔吐,下痢,腹痛),眩暈,頭痛  腎機能障害

  16. 非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬(NNRTI) エファビレンツ(EFV) HIV感染症(経口) 副作用 皮膚症状 (発疹など) 眩暈,不眠,眠気,鬱症状,催奇形性

  17. 非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬(NNRTI) ネビラピン(NVP) エトラビリン(ETR) HIV感染症(経口) 副作用 発疹,過敏反応,悪心 HIV感染症(経口) 副作用 皮膚障害,肝障害 吐き気,嘔吐,下痢,眠気,頭痛

  18. HIVプロテアーゼによる翻訳後切断 gag pol 直接翻訳 p17 p24 p1 p9 p6 フレームシフト翻訳 ATIM::MQRG SQNY::PIVQ PGNF::LQSR p17 p24 p1 TF PR RT RN IN ARVL::AEAM TLNF::PISP AETF::YVDG RKIL::FLDG SFNF::PQIT

  19. HIVプロテアーゼ阻害薬(PI) サキナビル(SQV,1990) HIV感染症(経口) 副作用:吐き気,嘔吐,下痢,腹痛,頭痛,異常感覚      糖尿病,肝障害,腎臓結石,血液障害,痙攣,意識障害 併用禁忌:アミオダロン,ベプリジル(抗不整脈薬),エルゴタミン製剤(偏頭痛治療薬), ピモジド(向精神薬),トリアゾラム(睡眠薬),バルデナフィル(勃起不全治療薬) CYP3A4による代謝阻害 → 副作用増強 併用注意:リファンピシン・・・サキナビルの作用減弱

  20. HIV感染症(経口) 副作用:腎臓結石,吐き気,嘔吐,下痢,頭痛,異常感覚      肝障害,腎不全,血液障害,高血糖 併用禁忌:エルゴタミン製剤(偏頭痛治療薬), アルプラゾラム ,ピモジド(向精神薬), バルデナフィル(勃起不全治療薬) インジナビル(IDV) HIV感染症(経口) 副作用:下痢,吐き気,嘔吐,頭痛,異常感覚,発疹      糖尿病,血友病における出血傾向増大 併用禁忌:エルゴタミン製剤,エレトリプタン (偏頭痛薬), アルプラゾラム ,ピモジド(向精神薬), バルデナフィル(勃起不全治療薬) トリアゾラム(睡眠薬) キニジン,アミオダロン (抗不整脈薬) ネルフィナビル(NFV)

  21. リトナビル(RTV) HIV感染症(経口) 副作用:吐き気,嘔吐,下痢,頭痛,異常感覚      意識障害,痙攣,肝障害 併用禁忌:キニジン,ベプリジル(抗不整脈薬),エルゴタミン,ジヒドロエルゴタミン(偏頭痛治療薬) ピロキシカム,アンピロキシカム(鎮痛薬),フルラゼパム,ミダゾラム(鎮静薬), ジアゼパム,クロラゼプ酸 ,アルプラゾラム(抗不安薬),ピモジド(抗精神病薬), トリアゾラム,エスタゾラム,クアゼパム(睡眠薬),バルデナフィル(勃起不全治療薬) CYP3A4による代謝阻害 → 作用・副作用増強

  22. ロピナビル(LPV) HIV感染症(経口)・・・リトナビルとの4:1の配合剤として 副作用:胃腸障害,高脂血症,頭痛,異常感覚      糖尿病,膵炎,肝障害 併用禁忌:エルゴタミン,ジヒドロエルゴタミン(偏頭痛治療薬) ミダゾラム(鎮静薬),ピモジド(抗精神病薬), トリアゾラム(睡眠薬),バルデナフィル(勃起不全治療薬)

  23. ダルナビル(DRV) ホスアンプレナビル(FPV) HIV感染症(経口) 副作用:皮膚症状(発疹など),肝毒性,高脂血症      下痢,悪心,頭痛,高血糖,脂肪分布異常 併用禁忌: エルゴタミン,ジヒドロエルゴタミン,エルゴメトリン,  メチルエルゴメトリン(偏頭痛治療薬),  トリアゾラム,ミダゾラム(睡眠薬), プロナンセリン(抗精神病薬), バルデナフィル,シルデナフィル,タダラフィル  (勃起不全治療薬),ピモジド(抗精神病薬),  アゼルニジピン(カルシウム拮抗薬) HIV感染症(経口) アンプレナビルのプロドラッグ 副作用: 皮膚症状(発疹など),高脂血症,  吐き気,嘔吐,下痢,頭痛,高血糖,糖尿病 併用禁忌:  ベプリジル,フレカイニド,プロパフェノン (抗不整脈薬),ピモジド(抗精神病薬),  エルゴタミン,ジヒドロエルゴタミン (偏頭痛治療薬),トリアゾラム(睡眠薬)

  24. アタザナビル(ATV) HIV感染症(経口) 副作用:腎結石,発疹,高ビリルビン血症,吐き気,嘔吐,下痢,頭痛,糖尿病 併用禁忌: ベプリジル(抗不整脈薬),シンバスタチン(コレステロール低下薬) エルゴタミン,ジヒドロエルゴタミン(偏頭痛治療薬),ピモジド(抗精神病薬), ランソプラゾール,オメプラゾール(プロトンポンプ阻害薬), トリアゾラム(睡眠薬),バルデナフィル(勃起不全治療薬)

  25. HIVインテグラーゼ阻害薬(INSTI) ラルテグラビル(RAL) HIV感染症(経口)・・・他の抗HIV薬と併用すること 副作用(軽い):吐き気,下痢,めまい,頭痛,不眠 逆転写によってできたHIVのDNAが宿主DNAに 組み込まれる際に必要な酵素インテグラーゼを阻害

  26. CCR5受容体拮抗薬 マラビロク(MVC) CCR5指向性HIVー1感染症(経口) CXCR4指向性またはCCR5/CXCR4指向性HIVには投与しない 副作用(軽い):疲労,不眠,眩暈,発疹,便秘,肝障害 HIVが細胞に侵入する際に利用するケモカイン受容体 CCR5に拮抗してウイルス侵入を阻害する

  27. HIVに対する多剤併用療法 NRTI + NRTI + 非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬(NNRTI) NRTI + NRTI + プロテアーゼ阻害薬(PI) NRTI + NRTI + インテグラーゼ阻害薬(INSTI) NRTIの組合せ 3TC + ABC(配合薬) FTC + TDF(配合薬) PIの組合せ 【標準】ATV + RTV 【標準】DRV + RTV 《代替》FPV + RTV 《代替》LPV + RTV(配合薬)

  28. HAART (Highly Active Anti-Retroviral Therapy) 高活性抗レトロウイルス療法 NRTI全般 抗HIV薬使用時の基本療法として確立 脂肪肝を伴う乳酸アシドーシス 3TC/ABC 1日1回投与 食事の影響がない ABCによる過敏症は日本人では少ない FTC/TDF 良好なウイルス学的効果 1日1回投与 食事の影響がない TDFによる腎障害 3TC/AZT 食事の影響がない 妊婦に対して第1選択 AZTによる骨髄抑制 胃腸障害,脂質代謝異常,乳酸アシドーシス FTC/TDFよりウイルス学的効果が劣る

  29. NNRTI全般 PI併用療法と比べて脂肪分布異常や血中脂質異常が少ないNNRTI全般 PI併用療法と比べて脂肪分布異常や血中脂質異常が少ない 1アミノ酸変異により耐性化 NNRTI間の交差耐性 CYP450による薬物間相互作用 皮疹 EFV 抗HIV活性が強い 服薬錠数と服薬頻度が低い(3カプセル/日) 食事の影響がない 投与は3歳以上 精神神経系の副作用 催奇形性 NVP 周産期投与でも胎児に安全性 3歳以下にも投与可 食事の影響がない 皮疹の頻度が高く,まれに重篤な過敏症 肝毒性

  30. PI全般 NNRTIを将来の治療選択肢として温存 耐性を発現しにくい 代謝合併症(脂肪分散異常,血中脂質異常,インスリン抵抗性) 消化器症状 CYP3A4阻害に伴う薬物間相互作用(特にRTV) ATV+RTV 1日1回投与 脂質代謝への影響や消化器症状が少ない 腎結石,発疹,高ビリルビン血症 服用は食事中または食事後 DRV+RTV 1日1回投与 発疹 服用は食事中または食事後 FPV+RTV1日1回投与が可能 食事の影響がない 発疹,高脂血症 LPV/RTV 1日1回投与が可能 食事の影響がない 配合剤 妊婦に対して第1選択のPI 胃腸障害,高脂血症

  31. RAL ウイルス学的にEFVに対して非劣性 EFVより有害事象,脂質変化が少ない 食事の影響がない PIやNNRTIより薬物相互作用が少ない 1日2回投与 長期投与経験が少ない MVC ウイルス学的にEFVに対して非劣性 食事の影響がない EFVに比べて副作用が少ない CYP3A4の基質であるため併用薬により用量が異なる 投与開始前にウイルス指向性検査が必要

  32. 抗インフルエンザ薬

  33. 抗インフルエンザ薬 アマンタジン(経口) A型インフルエンザウイルス感染症 パーキンソン症候群 脳梗塞後遺症に伴う意欲・自発性低下の改善 A型インフルエンザウイルスのH+チャンネルを阻害 副作用:精神症状(不安,興奮,混乱,幻覚など ),腎障害

  34. ノイラミニダーゼ阻害薬 ウイルスは細胞表面のシアル酸を認識して吸着する  ウイルスが放出されるにはノイラミニダーゼによる  シアル酸の分解 → 吸着解除が必要 N-アセチルノイラミン酸(シアル酸) A型またはB型インフルエンザウイルス感染症  治療:1日2回,5日間吸入  予防:1日1回,10日間吸入 副作用はほとんどない ザナミビル(吸入)

  35. ノイラミニダーゼ阻害薬 オセルタミビル(経口) A型またはB型インフルエンザウイルス感染症  治療:1日2回,5日間内服  予防:1日1回,7~10日間内服 副作用:胃腸症状(吐き気,嘔吐,腹痛,下痢など)      肝障害,皮膚障害 異常行動(因果関係は解明されていない)  ハイリスク患者と判断される場合を除く10歳以上の未成年者は禁忌

  36. ノイラミニダーゼ阻害薬 ペラミビル(注射) ラニナミビル オクタン酸エステル(吸入) A型またはB型インフルエンザウイルス感染症  点滴静注(単回) 副作用:下痢,好中球減少,蛋白尿 A型またはB型インフルエンザウイルス感染症  吸入(単回) 副作用:消化器症状(下痢,悪心,胃腸炎)

  37. 抗肝炎ウイルス薬

  38. B型肝炎治療薬 B型慢性肝炎,HIV感染症 トリリン酸体に変換され, HBVのDNAポリメラーゼ(逆転写酵素)を阻害 不完全2本鎖DNA →2本鎖DNA → mRNA →ゲノムDNA 副作用:血液障害,膵炎 吐き気,下痢,腹痛,頭痛 乳酸アシドーシス,肝障害,痙攣発作 ラミブジン(経口) B型慢性肝炎及びB型肝硬変  ラミブジンと併用 アデホビル二リン酸に変換され, HBVのDNAポリメラーゼ(逆転写酵素)を阻害 副作用:胃腸症状(吐き気,腹痛など) 腎機能障害 アデホビル ピボキシル(経口)

  39. B型肝炎治療薬 エンテカビル(経口) B型慢性肝炎(35歳以上における第一選択薬) トリリン酸体に変換され, HBVのDNAポリメラーゼ(逆転写酵素)を阻害,DNA鎖伸長を阻害 副作用:頭痛,倦怠感 ,腹痛,下痢,吐き気 乳酸アシドーシス,肝障害

  40. インターフェロン インターフェロンアルファ B型慢性肝炎,C型慢性肝炎 インターフェロンアルファ-2b(遺伝子組換え)C型慢性肝炎,B型慢性肝炎 インターフェロンベータ B型慢性肝炎,C型慢性肝炎,C型代償性肝硬変 ペグインターフェロンアルファ-2a(遺伝子組換え) ポリエチレングリコール結合型インターフェロン C型慢性肝炎,B型慢性肝炎 ペグインターフェロンアルファ-2b(遺伝子組換え) ポリエチレングリコール結合型インターフェロン C型慢性肝炎 インターフェロンアルファコン-1(コンセンサスインターフェロン)13種のIFN-αのアミノ酸共通配列をもとに遺伝子組換えにより創製 C型慢性肝炎

  41. インターフェロンと肝炎ウイルス インターフェロンの作用機序  ・肝細胞における抗ウイルスタンパク質の誘導  ・ウイルス感染肝細胞におけるHLA class-I抗原の発現増強  ・免疫担当細胞の活性化  ・(がん細胞の増殖抑制) インターフェロンの副作用  初期:インフルエンザ様症状(発熱,頭痛,関節痛など)  中期:精神症状(抑鬱など),白血球減少,血小板減少  後期:間質性肺炎,脱毛 日本のC型慢性肝炎患者:1b型(70%),2a型(20%),2b型(10%) インターフェロン感受性 2a > 2b > 1b ペグインターフェロンアルファ-2b + リバビリン  ウイルス陰性化率 50%

  42. C型肝炎治療薬 リバビリン(経口) C型慢性肝炎  インターフェロンアルファ-2b ,  ペグインターフェロンアルファ-2b,  ペグインターフェロンアルファ-2aとの併用 HCVのRNA依存性RNAポリメラーゼ 阻害 HCVのRNAに取り込まることによる抗HCV作用 副作用:貧血

  43. C型肝炎治療薬 テラプレビル(経口) C型慢性肝炎 ペグインターフェロンアルファ-2b,リバビリンとの併用 HCVのNS3/4Aプロテアーゼ 阻害 副作用:貧血,重篤な皮膚障害 併用禁忌:キニジン,ベプリジル,フレカイニド,プロパフェノン,アミオダロン,ピモジド,エルゴタミン,  ジヒドロエルゴタミン,エルゴメトリン,メチルエルゴメトリン,トリアゾラム,ロバスタチン,  シンバスタチン,アトルバスタチン,アルフゾシン,バルデナフィル,シルデナフィル,タダラフィル,  ブロナンセリン,コルヒチン,リファンピシン ペグインターフェロンアルファ-2a + リバビリン(48週) ウイルス陰性化率 46% ペグインターフェロンアルファ-2a + リバビリン + テラプレビル(24週) ウイルス陰性化率 69%

  44. C型肝炎治療薬 シメプレビル(経口) セログループ1(ジェノタイプ1aまたは1b)のC型慢性肝炎 ペグインターフェロンアルファ-2aまたはペグインターフェロンアルファ-2b,リバビリンとの併用  第一選択薬・・・+ テラプレビル(12週),トータル24週でウイルス陰性化率 80% HCVのNS3/4Aプロテアーゼ 阻害 副作用:皮膚症状(発疹,そう痒症など),貧血 併用禁忌:エファビレンツ,リファンピシン,リファブチン

  45. 抗RSウイルス抗体 パリビズマブ 遺伝子組み換え抗RSウイルスヒト化モノクローナル抗体(注射) RSウイルス細気管支炎の予防・・・新生児,乳幼児 RSV感染流行初期(10月)において   ・在胎期間28週以下の早産で12ヶ月齢以下の新生児および乳児   ・在胎期間29~35週の早産で6ヶ月齢以下の新生児および乳児   ・過去6ヶ月以内に気管支肺異形成症(BPD)の治療を受けた 24ヶ月齢以下の新生児および乳幼児   ・血行動態に異常のある先天性心疾患(CHD)をもつ 24ヶ月齢以下の新生児および乳幼児

  46. 感染症に対する生物学的製剤

  47. 生物学的製剤 病原微生物の産出する毒素,動物の血清,ヒトの血液等を原料  として製造される医薬品で,免疫学的製剤および血液製剤の総称 ワクチン・・・ヒトや動物の感染症の予防を目的として,微生物または微生物由来成分を免疫原性を残しながら無毒化または弱毒化させた生物学的製剤 抗体製剤・・・病原微生物,外毒素,トキソイドでウマなどの動物を免役して得た血清または血漿を精製した製剤 血液製剤・・・ヒト血液に由来し,ヒトの疾病の治療,予防,診断などの目的に用いられる医薬品の総称

  48. ワクチン 生ワクチン(弱毒生ワクチン) 発病力が極めて弱いか全く発病しない程度に変異した病原体 人工的不顕在感染により感染防御免疫を成立させる 痘瘡,流行性耳下腺炎,風疹,麻疹,ロタウイルス,結核 不活化ワクチン・・・広義 狭義の不活化ワクチン,トキソイドワクチン,成分ワクチンの総称  不活化ワクチン・・・狭義    病原体を物理的(熱,放射線処理)または化学的(フェノール,ホルマリン処理) に処理し,免疫原性をそこなわない程度に不活性化したもの A型肝炎,狂犬病,日本脳炎,ポリオ,コレラ

  49. ワクチン トキソイドワクチン  病原菌の外毒素を不活性化したもの    ジフテリア,破傷風 成分ワクチン  病原体の感染防御免疫の抗原成分を精製したもの    百日咳・・・百日咳毒素+線維状赤血球凝集素+69kD外膜タンパク質    肺炎球菌(成人用)・・・莢膜多糖    肺炎球菌(小児用)・・・莢膜多糖-ジフテリアトキソイド    インフルエンザ菌b型・・・莢膜多糖-破傷風トキソイド    インフルエンザウイルス・・・エーテル処理 組換えワクチン・・・成分ワクチンに含まれる  抗原タンパク質を遺伝子組換えにより作製したもの B型肝炎,ヒトパピローマウイルス

  50. ワクチン 多価ワクチン  一つの病原体に対して血清型が異なる2種類以上の  病原体に有効なワクチン   インフルエンザ・・・新型A(H1N1),季節性A(H3N2),B型   ポリオ・・・Ⅰ型,Ⅱ型,Ⅲ型   ヒトパピローマウイルス・・・16型,18型,(6型,11型)   小児用肺炎球菌ワクチン・・・13種類の肺炎球菌   成人用肺炎球菌ワクチン・・・23種類の肺炎球菌 混合ワクチン  複数の病原体に対するワクチンを混合したもの   4種混合ワクチン・・・ジフテリア,破傷風,百日咳,ポリオ MRワクチン・・・麻疹,風疹

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