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(6)株式市場の役割 ①資金調達の場

(6)株式市場の役割 ①資金調達の場. ベンチャー企業は、株式市場を通じて活発に資金を調達 成熟企業は、余り株式市場を通じて資金を調達していない。 成熟企業は、近年かなり大量に自社株買いを行っている. ・. ・米国における株式による資金調達. FRB : Flow of Funds Accounts of the United States. 株式による資金調達は、マイナス 株式による資金調達 = ②の内容:自社株買い、現金による M&A アメリカの企業全体を見ると、①より②が大きい

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(6)株式市場の役割 ①資金調達の場

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Presentation Transcript


  1. (6)株式市場の役割①資金調達の場 • ベンチャー企業は、株式市場を通じて活発に資金を調達 • 成熟企業は、余り株式市場を通じて資金を調達していない。 • 成熟企業は、近年かなり大量に自社株買いを行っている

  2. ・米国における株式による資金調達 FRB : Flow of Funds Accounts of the United States

  3. 株式による資金調達は、マイナス • 株式による資金調達 • = • ②の内容:自社株買い、現金によるM&A • アメリカの企業全体を見ると、①より②が大きい • 但し、ベンチャー企業は株式市場から資金調達、金融危機において金融機関は自己資本増強のため株式市場から資金調達

  4. ・米国の部門別株式投資額 ・2007-08年の海外からの米国株式投資にはソブリンファンド  (政府系ファンド)による米国金融機関株式の取得を含む ・政府による株式取得は金融機関への公的資本注入

  5. 2000年代の米国株式の取引構造 • この取引構造は、基本的に1980年代後半から続いている

  6. • 金融危機の中で日本の金融機関が自己資本増強のために活発に増資2009-10 • 三井住友:1兆7509億円 • 三菱UFJ:1兆4544億円 • みずほ:1兆3838億円 • 野村証券:7871億円 • 大和証券:2077億円 ・日本証券業協会「増資等の状況」 東京証券取引所「自己株式の取得及び処理の状況」

  7. ・自社株買いの実施状況と上位企業 日経09.10.14. 日経.11.6.7.

  8. ○自社株買いの理由 • ①企業の実物投資の資金需要に比べて内部資金に余裕がある。 • 株主への利益還元策としては、配当に比べて弾力的に実施できる • ② • →株価引上げ • レバレッジを高めて、収益拡大効果を実現 • EPS: Earnings per Share, ROE: Return on Equity • ③経営陣から見て株価が割安の時、株価のテコ入れ。企業の収益力・適正株価についての経営陣の見方を伝えるシグナル。 • 米国での活発な自社株買いの背景 • 内部資金が豊富な成熟企業が多い • 株主からの株価向上圧力が強い

  9. ②株式に対する流動性の付与 • 株式市場(取引所、取引所外)の存在により、株式の現金化が容易になっている • 株式市場(取引所、取引所外)が存在しなければ、一旦取得した株式を売却・現金化することは非常に困難 ⇒   いつでも売買できる機会を提供している。 ・ ・ネット証券会社もコストの面で株式の流動性を高めている。 ・資産の特性:リターン、リスク、流動性

  10. ③株価のシグナル機能 • 株式市場の機能: • 株価:数多くの投資家の意見を集約(公正)。現在の株価が割高と考える投資家は売り、割安と考える投資家は買い、そうした意見を集約して株価が決定されている(適正)。 • 投資家に対する情報提供 • 投資判断上重要な情報を投資家に提供

  11. 企業に対する情報提供 • 投資・事業計画、経営戦略、現行の経営陣の質に対する市場の判断を示す • この企業の事業リスクに対する市場の判断(資本コスト)→投資・事業計画の基礎的判断材料 • 資本コスト:株主価値を引き上げるために必要最低限の事業投資(の期待)収益率:金利r+リスクプレミアムδ • 事業リスクの大きい(小さい)企業は、資本コストが大きい(小さい) • cf. 渡辺茂『しっかりわかるファイナンス』中央経済社、第2,3章、 • 井出・高橋『ビジネス・ゼミナール経営財務入門』日本経済新聞社、第6章

  12. ④企業支配権の移転を促進 • 株式市場で株を買い集めることで、企業の支配権を獲得する(or影響を及ぼす)ことができる。 • 株式交換制度を利用することによって企業の買収・合併が容易になる • 株式交換: • 国有企業の民営化 • 国有企業の支配権を株式市場を通じて民間に移転

  13. ・株式交換の例 • 株式交換は、子会社を完全子会社化するのに使われるというケースがほとんど • トヨタ自動車によるトヨタ車体の完全子会社化2012年1月 • トヨタは現在、トヨタ車体株の56.23%を保有 • 株式交換比率:トヨタ車体株0.45株に対しトヨタ株1株 • トヨタ車体は証券取引所(東京、大阪、名古屋、福岡、札幌)に上場しているが、株式交換により上場廃止

  14. パナソニックによる三洋電機の完全子会社化2011年4月パナソニックによる三洋電機の完全子会社化2011年4月 • パナソニックは、2010年10月のTOB(株式公開買い付け)により三洋電機株の80.77%を保有 • 株式交換比率:三洋電機株1株に対しパナソニック株0.115株 • 三洋電機は株式交換により上場廃止 • シティによる日興証券の完全子会社化2008年1月 • シティは、2007年4月のTOB(株式公開買い付け)により日興証券株の68%を保有 • 株式交換2008年1月の比率:日興株1株に対しパナソニック株0.602株 • 2007年11月:シティ、東京証券取引所に上場 • 日興証券は株式交換により上場廃止 • 2009年5月:三井住友銀行が日興証券を買収(SMBC日興証券)

  15. ⑤コーポレート・ガバナンス機能 • 株価は、企業の投資計画、経営戦略、現行の経営陣の質に対する投資家の判断を示す • Cf. 前期の「証券経済論」第1章金融仲介、金融システムの比較(市場型と相対型)、④コーポレート・ガバナンス機能 • 本章第2節株式の流通市場、外国人の日本株投資 • 企業が買収される危険性 • 株価低迷は買収される危険性を高める→経営陣に対する株式市場からの強い圧力 • 特にPBR(株価純資産倍率)が1以下といった企業は買収の対象になりやすい

  16. ⑥資本の集中とリスクの分担 • 株式会社制度 • 株式の発行を通じて幅広く事業に必要な資本を集中、事業リスクを多くの株主間で分担 • 多くの投資家から資本を提供(リスクを負担)してもらうには、流動性のある株式市場②が必要

  17. ○リスク分担の促進の例: • IPOにおける企業家保有株の売出し • 売出し:大株主が保有する既発行株を不特定多数の投資家に売却し、取得させること • 新規株式公開IPO時の売出し株と新規株式発行額:新規株式発行よりも売出の金額が大きい ・日本証券  業協会 「増資等の状況」 • ・国有企業の民営化 • 国有企業株の売り出し:多くの株主に事業リスクを分担してもらう • NTT、JR、JT、郵政

  18. リスク負担の裏側:ハイリターンの投資対象を投資家に提供する(という株式市場の役割)リスク負担の裏側:ハイリターンの投資対象を投資家に提供する(という株式市場の役割) • 資本集中とリスク分担という制度の矛盾: • 幅広い投資家による事業のリスク分担 • →所有と経営の分離 • →企業への出資者である株主の利益を実現するよう、本当に企業が管理・運営されるのか? • →コーポレート・ガバナンスの問題

  19. ○第1章参考文献 • 二上・代田編『証券市場論』有斐閣ブックス • 井出正介・高橋文郎『ビジネスゼミナール経営財務入門』日本経済新聞社、第4章 • 日本証券経済研究所『図説:日本の証券市場2010年版 』日本証券経済研究所 • 日本証券経済研究所『図説:アメリカの証券市場2009年版』日本証券経済研究所

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