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画家が花をどのように描くかは、その時代の民衆の自然感情に左右される。 ↓ 【 疑問 】 自然に対する感情は日常生活の有り様によって違ってくるのでは。 当時の西洋は近代化が進んでいたが、中世の日本は江戸時代(前近代)である。そのために自然に対する感覚が異なるのでは?. ○ 「花の絵」の例 西欧 ‥ 花瓶に生けられた花 ⇔ 日本 ‥ 自然の中の花 . 「 『 間 』 の感覚」の論理構成. ・根拠(事実・具体例)=緑 ・主張(推論の結果)=青 ・論拠 (なぜ 根拠 が 主張 と結びつくのか)= 赤.
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画家が花をどのように描くかは、その時代の民衆の自然感情に左右される。 画家が花をどのように描くかは、その時代の民衆の自然感情に左右される。 ↓ 【疑問】自然に対する感情は日常生活の有り様によって違ってくるのでは。 当時の西洋は近代化が進んでいたが、中世の日本は江戸時代(前近代)である。そのために自然に対する感覚が異なるのでは? ○「花の絵」の例 西欧‥花瓶に生けられた花 ⇔ 日本‥自然の中の花 「『間』の感覚」の論理構成 ・根拠(事実・具体例)=緑 ・主張(推論の結果)=青 ・論拠(なぜ根拠が主張と結びつくのか)=赤 →自然感情の違い
○「観光土産絵」の例 西欧‥人工の建造物 ⇔ 日本‥自然の情景 ※「花の絵」の例での論拠に生じた疑問に答える事例。 人々の意識の対象となるものが観光土産絵として描かれる。 =妥当性の高い論拠だと反論しにくい意見になる。 →都市においても自然に 目が向けられている
○「宗教建造物」の例 西欧‥軒下(中間領域)がない。 ⇔ 日本‥軒下(中間領域)がある。 →西洋建築は壁(強固な物理的遮蔽物)で内部と外部を明確に区分。日本建築は中間領域を媒介に内部が外部に緩やかにつながる。 ○「行動様式」の例 西洋人‥①家の中で靴を履く。 ②畳でもスリッパを履く。 ⇔ 日本人‥①家の中では靴を脱ぐ。 ②畳ではスリッパは履かない。 →日本人の行動様式では内と外が明確に区別されている。
○「うち」の例 日本の家・会社=身内 ⇔ 西欧人はそうではない。 ○「関守石」の例 物理的‥何の障害にもならない。 ⇔ 心理的‥内と外の空間を 区別する。 ○「聖なる空間」の例 西欧‥壁(教会) ⇔ 日本‥鳥居(神社) →日本人にとって境界は心理 的なもの。 =意識の問題・価値観の問題 →日本の「身内」は、ある関係性の中で成立し、時と場合によって変わり、外国人には分かりにくい。 →目に見えない内外の区別の成立には共通の理解が前提となる。(日本人)
○間(広がり) 日本人‥「広間」「客間」(空間) 「昼間」「晴れ間」(時間) 「仲間」(人間)(世間) ⇔ 西欧人‥そうではない ○関係性 日本人‥「うち」(空間的) 「身内」(人間関係) 「朝のうち」(時間的) ⇔ 西欧人‥そうではない →日本人にとって「間」「間合い」という概念は行動様式の大きな原理である。 →日本人は人間社会も空間も時間も関係性という共通の編み目の中に組み入れている。
まとめ ・二項を対立させることが思考の基本となる。 ・具体(根拠)と抽象(主張)が繰り返され、論理的な意見が誕生する。