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ダイズの節水灌漑の基礎的研究. 第 39 期 生物生産システム学専攻 灌漑排水学分野 角谷佳子. 実験中のビニールハウス内. 現在の水使用量の 約 7 割 を占める 農業用水 を無視することは出来ない. 節水灌漑技術. デフィシット イリゲーション. 作物の生育に必要な量の水を与えずに水分ストレスにさらして栽培する灌漑方法. 水資源. 食料生産の増加及び途上国の経済成長により水資源の需要が高まる. 水利用効率. 水分ストレスの許容範囲の把握. 水利用効率. 目的. ダイズを対象に水利用効率を最大にし 十分な収量が得られる水管理方法を明らかにすること.
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ダイズの節水灌漑の基礎的研究 第39期 生物生産システム学専攻 灌漑排水学分野 角谷佳子 実験中のビニールハウス内
現在の水使用量の約7割を占める農業用水を無視することは出来ない現在の水使用量の約7割を占める農業用水を無視することは出来ない 節水灌漑技術 デフィシット イリゲーション 作物の生育に必要な量の水を与えずに水分ストレスにさらして栽培する灌漑方法 水資源 食料生産の増加及び途上国の経済成長により水資源の需要が高まる
水分ストレスの許容範囲の把握 水利用効率
目的 ダイズを対象に水利用効率を最大にし 十分な収量が得られる水管理方法を明らかにすること ・全生育期間に一定の水分ストレスを与えた場合 ・生育期間の一定期間に水分ストレスを与えた場合
生育ステージ 播種 収穫 水分ストレス 灌水なし 十分な灌水 育苗期 栄養成長期 花芽分化期 開花期 子実肥大期 乾燥期 (T0) T1 T2 T3 T4 (T5)
2005年 7月12日 9月30日 81日 T1期 T2期 T4期 T3期 21日 21日 21日 18日 試験期間
水ストレスレベル 体積含水率 有効水分 24.1% : pF2.5 100% 21.3% 80% 有効水分(pF2.5~4.2)の 体積含水率 60% 18.6% ・水分ストレス0(D0) ・水分ストレス1(D1) ・水分ストレス2(D2) ・水分ストレス3(D3) ・水分ストレス4(D4) : : : : : 80~100% 60~80% 40~60% 20~40% 0~20% : : : : : 21.3~24.1% 18.6~21.3% 15.9~18.6% 13.1~15.9% 10.4~13.1% 15.9% 40% 13.1% 20% 10.4% : pF4.2 0%
試験区名Dnn:水分ストレスのレベル T1 T2 T3 T4 水分ストレス レベル 有効水分(%) 0 100 1 80 2 60 3 40 4 20 D2区の場合
試験区名TmDnm:ストレスを与えた期間n:水分ストレスのレベル試験区名TmDnm:ストレスを与えた期間n:水分ストレスのレベル T1 T2 T3 T4 水分ストレス レベル 有効水分(%) 0 100 1 80 2 60 3 40 4 20 T2D3区の場合
D0 D1 D2 D3 D4 T1D1 T1D2 T1D3 T1D4 T2D1 T2D2 T2D3 T2D4 T3D1 T3D2 T3D3 T3D4 T4D1 T4D2 T4D3 T4D4 21試験区×3ポット
土壌の物理性 土粒子密度 2.65g/cm3 乾燥密度 1.27g/cm3 国際土壌学会 砂壌土 日本農学会 壌土 土性 土壌水分特性 pF 体積含水率 2.5 24.1% 4.2 10.4% 有効水分量 13.7%
測定項目 収量関数 ・蒸散量 ・茎長 ・葉数 ・子実数
結果Ⅰ 全生育期間に一定の水分ストレスを与えた場合
子実数 D2 D3 ストレスレベルD2とD3の間に収量に大きく影響を及ぼす土壌水分量がある
収量関数 Ya Ym Ta Tm 1-― = ky (1-― ) Ym ・・・最大収量 Ya ・・・実際の収量 Tm ・・・最大蒸散量 Ta ・・・実際の蒸散量 1-Ya / Ym ・・・収量の減少割合 1-Ta / Tm ・・・蒸散量の減少割合 収量応答係数ky ・・・蒸散量の減少に対する 収量の減少の割合 ky小 水分ストレスが収量に与える影響 小 ky大 水分ストレスが収量に与える影響 大
収量関数 ky<1 蒸散量の抑制のほうが大きい ky>1収量の抑制のほうが大きい
考察全期間一定の水分ストレスを与えた場合 積算蒸散量 水分ストレスの強さに比例 生育量 一定の水分ストレスで 激減 収量 水分ストレス 有効水分量の40%~60% 水分ストレスレベル2に 設定した試験区で最も影響が少ない
結果Ⅱ 生育期間中のある一定期間に水分ストレスを与えた場合
子実数 影響が大きくなる T1期 T2期 T3期 T4期
収量関数 ky<1 蒸散量の抑制より収量の影響が小 ky>1 蒸散量の抑制より収量の影響が大 ky=1
考察生育ステージの一定期間に水分ストレスを与えた場合考察生育ステージの一定期間に水分ストレスを与えた場合 T4期 子実肥大期 T3期 開花期 T2期 花芽形成期 T1期 栄養成長期 最も強い水分ストレスであっても他の時期の軽度のストレスより影響が少ない 開花期以降の水分ストレスは収量に多大な影響を与える 収量関数 蒸散量が収量に与える影響
結論生育ステージの一定期間に水分ストレスを与えた場合結論生育ステージの一定期間に水分ストレスを与えた場合 部分的に水分ストレスを与える場合 ・水分ストレスは栽培初期に与える ・開花期以降は十分な灌水を与える
水利用効率=収量÷蒸散量 =単位水量に対する収量
始めから水分ストレスを与えた場合 T4期で水分ストレス を与えた場合 収量に対する影響が異なる T4期に水分ストレスを与えた試験区の方が低い
今後の課題 T4D2区 異なった複数の生育ステージに対して水分ストレスを与え作物の土壌水分量の変化に対する許容量を推定