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より現実的な サイエンスの検討 に 向けて. 高橋慶 太郎 熊本大学 2 月 20 日. 目次 1、イントロダクション 2、 SKA memo 141: Optimum Frequency Range for SKA1-lo 3 、 SKA memo 142: Optimum Frequency Range for PAF. 目次 1、イントロダクション 2、 SKA memo 141: Optimum Frequency Range for SKA1-lo 3 、 SKA memo 142: Optimum Frequency Range for PAF.
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より現実的な サイエンスの検討に向けて 高橋慶太郎 熊本大学 2月20日
目次 1、イントロダクション 2、SKA memo 141: Optimum Frequency Range for SKA1-lo 3、SKA memo 142: Optimum Frequency Range for PAF
目次 1、イントロダクション 2、SKA memo 141: Optimum Frequency Range for SKA1-lo 3、SKA memo 142: Optimum Frequency Range for PAF
Design Reference Mission Phase 1について、 サイエンスからSKAの スペックについての要望が “Design Reference Mission” においてなされた。 → 2年前に紹介
・周波数ごとに分解するとtomographyができる ・輝度温度はせいぜい10mKほど ・phase 1ではイメージが取れる感度が十分でないので power spectrumで統計的に調べる ・full SKAならイメージが取れるかも
Scientific Requirements シミュレーションによると1’-2’の 分解能(2Mpc comoving)がないと 10mKというピークが見えない。 分解能が5’程度になるとピークは 3mKくらいになってしまう。 S/Nとcosmic varianceより
Technical Requirements 干渉計 分解能 = 波長/基線長 視野 = 波長/アンテナ口径
再イオン化前の電波源 (GRB、クェーサーなど)の 21-cm forestを見ることで 再イオン化のプロセスを探る。 このあたりが ざくざく削られる この辺で何かできそうな アイデアが(井上さんに) あり? Inoue, Omukai & Ciardi, 2007
Scientific Requirements いろいろな研究の中での 下限に近いもの
Technical Requirements 視野の中に余分な明るい源が入っていると、目的の 源のスペクトルにまぎれ込んでくる。例えば 視野10 deg2、周波数150MHz (z=8)を考える。 7C source countsによるとこの大きさの視野だと 平均的には4.3Jy程度の明るさの邪魔な源がある。 一方21-cm forestに使う源の明るさ15mJyとすると (Carilli et al., 2002)、optical depth 0.001を 検出するにはspectral dynamic rangeは54dBでないと いけない。さらに5σdetectionを課すと+7dBで 合計61dBとなる。
このトークの目的 ・engineeringから国際SWGへの要請 ‐現在の技術とサイエンスからの要望には ギャップがある ‐技術開発は続けるが、万が一進展がなく 現状の技術で建設せざるを得なくなった場合 どのような仕様にすべきか → 昨年国際SWGで議論された → Magnificent Memo (SKA memo 141, 142) ・国内においても「何でもできるSKA」ではなく 「現実的なセットアップのもとで何が可能か?」 を検討すべきとの声が多い 今回は周波数帯域に関する2つのメモの紹介をし、 「現実的なサイエンス」を考える土台とする
目次 1、イントロダクション 2、SKA memo 141: Optimum Frequency Range for SKA1-lo 3、SKA memo 142: Optimum Frequency Range for PAF
文書の背景 SKA1-low ・sparse aperture array ・計画:70-450MHz (goal: 50-450MHz) → dynamic range 6.4:1 (goal 9:1)が必要 ・現在の技術では3.5:1程度 ・技術が現状と変わらないとして、どの周波数帯を選ぶ? ・SKA1 Key Scienceを中心に考える ‐HI(EoR, 21cm forest, galaxy evolution) ‐pulsar(相対論の検証、重力波観測、核物質) (‐magnetism, astrobiology, transients)
EoR z~200 ・ガスとCMBがdecouple ・TSはTKにしたがう ・HIはCMBの吸収として 見える z~50 ・原子の衝突頻度が減る ・TSは再びTCMBへ z~35 EoRの始まり? z~5EoRの完了 赤方偏移したHI (1420MHz): z=5-35を見ようとすると dynamic rangeは6:1になる。 もっと狭めないと・・・。 Pritchard & Loeb(2008)を 見ると5.6 < z < 25くらいが妥当 → 54-215MHz これでも4:1だが。
もう少し欲張ると 標準的には54-215MHzでいいが、周辺帯域も面白い。 ・原始磁場:z~50で磁場拡散やMHD乱流の 散逸による加熱(Schleicher et al. 2009) → 30MHz ・z=5でも中性水素がpatchで10%ほど残っている (Mesinger 2010) → 240MHz ・標準物理の枠内で極端なLy-αやX線について パラメータを取るとz=35あたりから吸収が観測できる? → 40MHz ・大スケールと小スケールのcouplingにより、 z>20で明るくなる?(Tseliakhovich & Hirata 2010) → 70MHz 40-240MHz (z=5-35)も感度は落ちるとはいえ ある程度観測できて欲しい。
21cm forest 再イオン化よりずっと前の電波源が中性水素から 吸収を受ける 高周波:z = 5まで見たいので高周波は240MHz 低周波:ソースがどこまでhigh zにあるかわからないが できるだけhigh zまで見たい dynamic range 3.5:1 → 70-240MHz (z=5-19) galaxy evolutionvia HI absorption 再イオン化後から現在までの銀河の進化を見る 高周波:SKA-lowは最大でも450MHz (z=2) 低周波:そんなにhigh zでなくてもよい dynamic range 3.5:1 → 130-450MHz (z=2-10)
SKADS Simulated Sky continuum survey 銀河進化 ・銀河放射は星形成量の目安 ・QSOはダストに隠されない → 星形成とQSOの関係、進化 宇宙論 ・イメージ → weak lensing ・CMBとの相関 → ISW → 宇宙論パラメータ 考慮すべきこと ・視野 (survey speed) ∝f-1 ・明るさ(星形成銀河・暗いAGN)∝f-0.7 ・角度分解能∝f (450MHz → 0.7arcsec →5.5kpc at z=1) ・confusion → 高周波の方が有利 SKA-lowはconfusion limitedなので高周波が圧倒的に有利
コメント 我々の扱うテーマだけでも利益相反する。 ・EoR優先なら銀河進化、宇宙論は? ・銀河進化、宇宙論優先ならEoRは? ・両方それなりにやる? SKAの他のサイエンスも組み合わせると さらに複雑になる。
パルサー 相対論の検証:ultra-relativistic pulsar 重力波観測:stable, high-precisionmillisecond pulsar → たくさんパルサーを見つけていいものを厳選 ・パルサーの明るさ∝f-1.6 ・ノイズの大きさ∝f-2.6 ・ISMによる分散、散乱∝f-3.9 ・広帯域観測∝f Figure of Merit 高周波が圧倒的に有利
・何を優先するか ・優先されなくてもどの程度できるか ・SKA-midまで考えると・・・
目次 1、イントロダクション 2、SKA memo 141: Optimum Frequency Range for SKA1-lo 3、SKA memo 142: Optimum Frequency Range for PAF
Phased Array Feed AIP (Advanced Instrumentation Program) SKA 2から組み込むかもしれない先進的技術 (全てSKA-midに対応) ・PAF (Phased Array Feed) ‐dishに取り付ける ‐広視野、同時多天体観測 → サーベイ効率Up ‐ASKAPに搭載 ・ultra-wideband single pixel feed ‐dishに取り付ける ‐広帯域 ‐MeerKATに搭載 ‐日本の重点項目 ・dense aperture array ‐stand alone ‐広視野
PAFの最適な周波数帯 phase 2のSKA-midの周波数帯域:0.45 - 10 GHz 現在のPAFのfrequency dynamic range: 2.5:1 → 技術進歩がなかったらどの周波数帯がよいか? → phase 2のサーベイに関するサイエンス ・rotation measure survey ・pulsar survey ・continuum survey ・HI survey
continuum survey 考慮すべきこと ・視野 (survey speed) ∝f-0 ・明るさ(星形成銀河・暗いAGN)∝f-0.7 ・角度分解能∝f ・confusion → 高周波ではあまり重要でない → sensitivityと角度分解能のtrade-off ・SKA 1: baseline = 200km → 0.3 arcsec @ 1.4 GHz → 2 kpc @ z=1 → 1.4 GHz周辺がよい ・SKA 2: baseline = 3000km → 0.02 arcsec @ 1.4 GHz → 0.1 kpc @ z=1 → もっと低周波(0.7 GHz)でよい
HI survey HI emission → zがわかる ・銀河の中性水素の進化 ・BAOでdark energy ・大規模構造マッピング PAFだけだとカバーできないので SKA-low, PAF, SPFで周波数を分担する → 分担の仕方で3つのシナリオを考える
HI survey survey speed SKA-lowは本来450MHzまでで それ以上の高周波は効率が悪いが 570MHzまで観測してもらい PAFは570-1425MHzを担当する のがよい。
今後の方針 こんな感じで SKAのいろんな スペックを検討 し、「現実的な サイエンス」を 提示していく 必要がある。