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質量降着率 [10 18 g/s]. BH 質量 [ M ◎ ]. 「すざく」であばく超光度X線源 (P4-7) 磯部直樹 ( 理研 , isobe@crab.rikne.jp ), 牧島一夫 ( 理研 / 東大 ), 宮脇良平 ( 東大 ) 水野恒史 , 高橋弘充 ( 広島大 ), 久保田あや ( 芝浦工大 ), 海老沢研 (ISAS/JAXA), 他 ULX チーム. 超光度X線源 (ULX) とは. M82 X-1 からの硬X線 (Miyawaki et al. in prep.).
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質量降着率 [1018 g/s] BH質量 [M◎] 「すざく」であばく超光度X線源 (P4-7)磯部直樹(理研,isobe@crab.rikne.jp),牧島一夫(理研/東大), 宮脇良平(東大)水野恒史, 高橋弘充(広島大), 久保田あや(芝浦工大), 海老沢研(ISAS/JAXA), 他ULXチーム 超光度X線源(ULX)とは M82 X-1からの硬X線 (Miyawaki et al. in prep.) 2005/10/04, 19, 27の3回 (合計約100 ks) 「すざく」が発見した ULX : Suzaku J1305-4931 in NGC 4945 • 近傍渦巻き銀河に存在する非常に明るいX線源 (LX >> 1039 ergs/s) • 中質量ブラックホール(BH)の有力な候補である (M >>10 M◎) 。 • 質量降着率が大きいと考えられる ( ~ エディントン限界) カラー : XIS FI画像, 等高線 : 赤外線画像 XISライトカーブ XISスペクトル • HXD-PINで~20 keV までの信号を検出 • 3-20 keV のスペクトルは、PLでは再現されず、折れ曲がった形をしている XIS FI XIS BI HXD-PIN 2005年8月 2006年1月 XIS FI XIS BI 0.5 -2 keV MCD L2-10 keV = 3.5 x 1040 ergs/s 2 -10 keV 銀河からの成分 PL 「すざく」による ULX の観測 Hardness • cutoff-PL model G = 0.8±0.1, Ecut = 5.7 +0.5–0.7 keV • compTT model Te = 2.5 ± 0.1 keV, t = 8.0 ± 0.4 MCD • 「すざく」は、すでに 4つの近傍銀河(NGC 1313, M82, NGC 4945, NGC 2043)に存在する ULX の観測を行っている。 • 高感度と広帯域を生かし、降着円盤の状態、中心BHの質量や回転などの物理量を明らかにし、ULXの正体に迫りつつある。 ULX発見 PL cutoff-PL • 2006年1月の近傍銀河NGC 4945の観測で新しいULXを発見 (Suzaku J1305-4931) • スペクトルは PL よりも MCD の方がよくう (Tin=1.70±0.06 keV, Rin=76±4.9 km) • 観測中に2倍程度のフラックスの変動を示した。 • 温度と光度に、 L ∝ Tin4の相関が見られた。 ⇒ 系内BH連星の High/Soft状態に似ている。 • MCD(つまり標準降着円盤)では、 X線光度はエディントン限界の3倍程度になる。 KERRBB BHの回転 (Kerr BH) で、説明できる。 Energy [keV] • M82 X-1 からのX線放射は、 ~2.5keVの電子からのコンプトン放射でよく再現された。 • 銀河系内のBH連星 (~100 keV) よりも低い温度であった。 Suzaku J1305-4931 のスペクトルをkerr BHモデル(Li et al 2005)でフィッティングして、質量、質量降着率、Disk inclination, spin パラメタに制限をつける Diskの inclination a:spinパラメタ BH, ULXの温度と光度の関係 NGC 1313 X-1 and X-2 : 「すざく」が明らかにしたスペクトル変動 可視光画像XIS0画像 • 多くの観測で、PL型のスペクトルを示した • 「すざく」の観測では、低温のdisk成分と変動するcutoff-PL成分の重ね合わせ ⇒系内BH連星のVery High State 許される領域 M = 20 – 130 M◎のBHが非常に早く(a~ 1)回転している可能性が高い X1のXISライトカーブ h : Eddington 比 NGC 1313 X1 (Isobe et al. 2008 in PASJ Suzaku 2nd issue) NGC 2403 Source 3 のスペクトル変動 (Isobe et al in prep.) brighter phase fainter phase XMM-Newtonによる観測 • 2003/04/30, • 2003/09/11 • 2004/09/12-13 Chandraによる観測 • 2001/04/17 • 2004/08/09, 23 • 2004/10/03 • 2004/12/22 「すざく」による観測 • 2006/03/16-17 (約63 ks) XMM-Newton archival data • 2004/06/05 • 2003/12/21, 2004/01/08, 17 • 2000/10/17, 2005/02/07 • 2003/08/23 (Miller et al. 2003; Feng & Kaaret 2006 ) X2 可視光(DSS) XIS (0.5 -10 keV) • MCD+cutoff-PL • Tin=0.2 keV, G=0.9, Ecut=3.4 keV • Tin=0.2 keV, G=1.6, Ecut=6 keV 「すざく」のベストフィット MCDモデルに対する比 Source 3 のスペクトル pとフラックスの関係 X2のXISライトカーブ Source 5 Chandra (2004/08/23) : MCD 「すざく」による NGC 1313 の観測のまとめ • どちらのULXも明るさによってスペクトルが変化 • X-1 (銀河の中心に近いX線天体) • これまででもっともX線高度が大きかった (LX~2.5 x 1040 erg/s) • 低温円盤成分と変動するcutoff-PL成分 • 系内BH連星の very high stateに似ている • エディントン限界を満たすには、 質量 M ~ 200M◎が必要 • X-2 (銀河の中心から離れたX線天体) • 暗い時には MCD型スペクトル • 明るい時には p-free disk モデル型 • 暗くなると、内縁半径 Rin が小さくなる • slim disk状態 にある質量M ~ 50 M◎のBHと考えれば、説明ができる。 (Mizuno et al. 2007, PASJ, 59S, 257 ) Standard disk p = 0.75 brighter phase S Chandra (2004/12/22) : PL C Suzaku (2006/03/16) Chandra (2004/08/23) Chandra (2004/12/22) : PL Newton (2004/09/12) Source 3 NGC 2403 C S : Suzaku C : Chandra N : Newton N Newton (2004/09/12) : MCD fainter phase • p-free disk model • (p=0.63, Rin=43 km) • MCD model (Rin=96 km) • ほとんどの観測で MCD 型のスペクトルを示した。 「すざく」の観測 : Tin = 1.09±0.03 keV, Rin = 16.9+6.9-5.5 km • MCDによる光度, Tin の変動 は±10 %程度であった。 • MCDは、エディントン限界程度で輝くM=10-20M◎のBHを示唆 • 2004/12/22 のChandraの観測(図の緑)だけは、 PL型のスペクトルを示した( G = 2.37 ± 0.08)。 ⇒ 系内BH連星の Slim disk 状態(MCD型)とVery high 状態(PL型) の遷移に似ている MCD型スペクトルがslim disk 状態であることを検証するために、「すざく」,XMM-Newton, Chandra のスペクトルを p-free モデル(Mineshige et al. 1994)フィッティング XMM-Newton archival data • 2003/12/21, 23, 2006/06/05, 2005/02/07 • 2003/12/25 • 2000/10/01, 2004/01/08, 16, 2004/11/23 (Miller et al. 2003; Feng & Kaaret 2006 ) • 多くの観測でMCD型のスペクトル • 「すざく」観測中に円盤内縁半径Rinが変化 ⇒ X2 は slim disk 状態 • フラックスが大きくなると、pの値が減少した。 ⇒ slim disk モデルの理論計算と一致している。 よって、slim disk 状態 と考えて矛盾はない。