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第 13 回院内患者会世話人連絡協議会( HosPAC )総会. 患者会・院内サロンについて ― 千葉県の状況から ―. NPO 法人 支えあう会「 α 」 副理事長 野田 真由美. 2013 年 6 月 15 日. 自己紹介. 1998 年12月 乳がん手術 乳がんMLに参加 1999年 2月 実父の膵がん発覚 3月 Web サイト公開 CTMLに参加 2000年 1月 父を看取る 患者会に参加 2006年 千葉県がんセンターへ 2007年 同センター患者相談支援室にがん相談員 (ピアカウンセラー)として配属
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第13回院内患者会世話人連絡協議会(HosPAC)総会第13回院内患者会世話人連絡協議会(HosPAC)総会 患者会・院内サロンについて―千葉県の状況から― NPO法人 支えあう会「α」 副理事長 野田 真由美 2013年6月15日
自己紹介 • 1998年12月 乳がん手術 乳がんMLに参加 • 1999年 2月 実父の膵がん発覚 3月 Webサイト公開 CTMLに参加 • 2000年 1月 父を看取る 患者会に参加 • 2006年 千葉県がんセンターへ • 2007年 同センター患者相談支援室にがん相談員 (ピアカウンセラー)として配属 • がん対策情報センター主催がん専門相談員研修修了 • CNJ認定がん情報ナビゲーター1期生 • 日本医科大学模擬患者1期生 • 千葉県がん対策推進部会・同医療専門員会委員 • 厚生労働省委託事業「がん総合相談に携わる者への研修プログラム策定事業」作業部会委員(2011年度)・評価委員(2012年度)
本日の予定 • NPO法人支えあう会「α」の活動紹介 • 千葉県内の患者会・サロン活動について • 活動における問題や課題
NPO法人支えあう会「α」 • 1994年 がんを体験した看護師が設立 • 2006年 創設者が引退、当時のスタッフ 5名による事務局体制で活動継続 • 2012年 NPO法人化 • 会員数 約120名(2013年4月現在) • 対象 がんの部位も立場も問わない • 活動場所 千葉大学西千葉キャンパス
事業内容 ① 交流を図る事業…親睦・交流事業 ② 学習会・講演会など…イベント事業 ③ 相談支援事業 ④ 正確な医療情報の提供事業 ⑤ セルフケア事業 ⑥ その他この法人の目的達成に必要な 事業
①親睦・交流事業 新年会 花の谷クリニック 餅つき参加 親睦旅行 お花見
②イベント事業 2010年から連続講座を開始 学習塾規模 講義+講師を囲み座談会 (2012年度)
②イベント事業 千葉県がん患者大集合 リレーフォーライフin千葉
③相談支援事業 • 「α」サロン 第1・第3水曜日 午前:部位別・立場別 午後:フリー
③相談支援事業 • 出張サロン 東京歯科大学市川総合病院 第3土曜日 院内がん患者サロンの企画段階から 患者相談支援センター担当者と協働 千葉大学医学部附属病院 第4木曜日 (2013年2月で終了) 場所の提供のみ
④医療情報の提供事業 • 会報 「α」通信発行(年4回)
⑤セルフ・ケア事業 • 気功・お茶会… 第2・第4土曜 気功の後の、お茶会は 仲間同士の大切な 交流の場
⑥その他の事業 • 体験発表 • 講師派遣看護学校、薬学部、薬剤師会、製薬企業、 保険会社等の勉強会等
⑥その他の事業 • 学会等への参加・発表
⑥その他の活動(調査活動) • 2010年度「千葉県がん診療連携拠点病院訪問記録」 相談支援センターの活動に関する調査 • 2011年度「千葉県がん診療連携拠点病院訪問記録」 前回訪問調査以降の相談支援センター利用状況、患者サロン、緩和ケアに関する調査 • 2012年度「がん患者・家族の視点による 相談支援の現状と課題」がん診療連携拠点病院相談支援センターの利用に関する調査
スタッフ 理事長:五十嵐昭子 (臨床検査技師) 副理事長:野田真由美 (乳がん経験者・遺族) 理事:渡邉慎介 (悪性リンパ腫経験者) 理事:土田直子 (乳がん・大腸がん経験者)
本日の予定 • NPO法人支えあう会「α」の活動紹介 • 千葉県内の患者会・サロン活動について • 活動における問題や課題
千葉県における患者会・サロン活動 院内 患者サロン 患者会 地域の患者サロン ピア・サポーターズサロンちば
患者会・支援団体の定義(千葉県) 千葉県地域統括支援センター発行 患者会:共通する患者体験を持つ人たちが集まり自主的に運営する会 患者支援団体:患者の活動を支援する団体
千葉県内の主な患者会 千葉県がん患者団体連絡協議会参加団体
千葉県内の患者サロンについて 【共通認識】 患者や家族の交流や情報交換の「場」 【運営者】 個人・有志のグループ 患者会・支援団体 行政・医療機関(医療者)など 【開催場所】 個人宅・地域 医療機関や行政機関の中
千葉県内の患者会などが主催する患者サロン 患者サロンとは、患者さんやそのご家族など、同じ立場の人が、がんのことを気軽に語り合う交流の“場”
がん診療連携拠点病院の中にある患者サロン • 県内がん診療連携拠点病院14施設すべてに院内患者サロンが設置されている。 • サロンの主催者や、形式、県内患者会との協働等には大きな差がある。 • サロンは「交流の場」や「学習の場」であるところがほとんどで、院内患者会として組織化は進んでいない
院内サロンの形式はさまざま • フリートーク(座談会形式) • 医療者等による学習会形式 ファリシテーター(進行役) 患者が務める形式 職員が務める形式
がん診療連携拠点病院サロン実施状況 参考:支えあう会「α」千葉県がん診療連携拠点病院訪問記録(2011年9月~11月訪問)
東京歯科大学市川総合病院患者サロン • 2010年、支えあう会「α」の拠点病院訪問調査の折、相談支援センターと患者会との協働について話し合いを持った • サロン立ち上げの必要を感じていた相談支援センター職員へ患者会でのサロン運営のノウハウや経験などを紹介 • 院内サロン立ち上げの企画から協力体制を構築 • 実際の運営は職員だが、「α」スタッフがサロンに参加者として協力を継続中
千葉県がんセンター院内患者サロン • ご意見箱への患者サロン開設の要望 • 院内患者サロン開設に関するヒアリング • 患者有志の世話人グループと患者相談支援室が中心となって2009年7月開設 • 相談室在籍の2名のピアカウンセラーが患者会サロン運営経験を生かして企画や進行などに協力 • 徐々に運営、進行すべて世話人グループに移行し、ピアカウンセラー及び患者相談支援室はバックアップ役へ
千葉県がんセンターの患者サロン 2009年7月 2012年5月 悪性リンパ腫サロンの開始をきっかけに、乳がんサロン、婦人科サロンの3つの部位別サロン開設
千葉県がんセンター院内患者サロン • 運営:世話人グループ • 企画・案内チラシ・ポスター作成 • 当日の司会進行 • 患者サロンだより作成 • 病院の協力 • 会議室提供・広報・勉強会協力他 • 患者相談支援室相談員がバックアップ • 内容 • 基本は座談会形式のフリートーク • 勉強会、音楽会、落語会等のイベント
千葉県がんセンター院内患者サロン 対象 :千葉県がんセンターの患者とその家族のみ 実施日:毎月第4木曜日固定
千葉県がんセンター院内患者サロン • 初回は、用意した会議室にあふれるほどの参加者 • 回数を重ねるうち参加者の固定化や減少がみられるなどの問題出現 • 基本はフリートークだが職員によるミニ勉強会、音楽会、患者のミニ落語等、さまざまなイベントとの抱き合わせで活性化 • 親睦旅行や食事会も実施
ピア・サポーターズサロンちば 2006年 拠点病院へのピアカウンセラー配置目標(千葉県がん対策推進計画) 2009年 県主催のピア・サポーター養成講座実施 (22名が受講) 2011年3月 千葉県がんセンター内で初の サロン開催準備 ( 震災にて中止) 2011年11月 がんセンターに地域統括相談支援セン ター事業とピア・サポート事業委託 (サロン開催準備再開) 2012年2月 第1回ピア・サポーターズサロンちば 実施
ピア・サポーターズサロンちば • 千葉県の委託事業として千葉県地域統括支援センターが運営 • 県が養成したピアサポーターの活動場所としてパッケージ化
ピア・サポーターズサロンちば • 運営:千葉県地域統括支援センター • 日程調整・案内チラシ・ポスター作成 • ピア・サポーター募集及び参加者調整 • 病院の協力 • 会議室提供 • 相談支援室看護師・ピアカウンセラーが振り返り(反省会)で助言等を行う • 内容 • 10時~15時まで利用者が自由に出入り • ピア・サポーターが複数で対応
患者サロン 形式(ピア・サポちば版) ピア・サポーター 参加者
ピア・サポーターズサロンちば • ピア・サポーターと参加者(相談者)の様々なパターンの組み合わせが可能な形式 (例) 1対11対2 1対3 2対1 2対2 2対3 3対1 3対2 3対3 等 【相談者】 出入りのしやすさ 緊張感の軽減 • 【サポーター】 負担感の軽減 サポーター同士が助け合える
本日の予定 • NPO法人支えあう会「α」の活動紹介 • 千葉県内の患者会・サロン活動について • 活動における問題や課題
患者会・サロン等運営の悩みや課題 • 言葉の混乱、共通理解の不足 • スタッフ・コアメンバーの確保 • 活動時間確保 • 運営資金調達 • 後継者問題 • 医療者や患者・家族、社会の理解 • 関係機関の協力体制
言葉の混乱、共通理解の不足 • ピアサポートとは、同じような背景や経験を持つ仲間による支援 • 例)小さなグループ(同室の仲間やSNS利用) 院内サロン、地域サロン、患者会等 • サロンとは活動の形式であり、患者や家族の交流や情報交換の「場」 • 例)院内サロン、地域サロン、患者会サロン • 患者会とは、一定の理念や活動目的をもって組織化された団体 • 例)当事者団体や支援団体等
院内患者会・院内サロン活動の組織化 仲間との出会い ⇒ピアサポートの最小単位 徐々に仲間が増える ⇒院内患者会・サロンのコアメンバーの誕生 院内患者会、院内サロン活動の組織化(医療者関与の有無は様々) 誰が、どこで、何を、するのか 院内に留まるのか、活動を地域社会へも広げていくのかのビジョンとミッションを共有できるかが組織化への課題
スタッフ・コアメンバーの確保 仕事や社会生活をしながら個人の時間を費やして活動せざるを得ないことが多い 業務の一環? 個々の医療者の思い=個人としての活動? 一参加者としてなら良いが、責任を伴う運営側になる精神的な負担をどう軽減するか
活動時間の確保 • 多くの患者会に共通する問題 • 最近では、NPO法人として設立し、スタッフが活動に専任する会も増えてきたが、多くの患者会のスタッフは夜間や休日、場合によっては、仕事を休んで活動時間を捻出しているのが現状
活動資金の確保 • 多くの患者会に共通する問題 • 会費・寄付金などにより有償ボランティアとしてスタッフの活動経費をまかなう団体もあるが、社会的に意味のある活動を寄付によって支えるという社会の意識はまだ低い • 企業や法人等の公募による寄付、助成事業は、日常の患者会活動は対象外、助成を受ければ事業が増え、ますますスタッフの負担感が増すこともある
後継者問題 • 当事者意識から離れていくことは、自然の流れ • 自分自身が患者会を必要としなくなったとしても後継者のなり手が見つからない • コアメンバー(スタッフ)の確保、時間的、経済的問題が、後継者問題をさらに難しくしている
後継者問題:支えあう会「α」の場合 • 設立者=代表+スタッフ数名で運営 • 10数年は、スタッフの入れ替わりはあったものの、常に上記の体制で活動を維持 • 2006年代表が代表が引退を希望 • 会自体をやめるか、活動継続するか議論 • 会員への責任、社会的な活動責任などを考慮し、事務局体制での活動継続を決定 • 2012年NPO法人化し、理事長、副理事長、理事4名のうち実務者2名、実質4名のスタッフで活動を継続中
医療者・患者・家族、社会の理解 • 患者会は、医療に対する不平や不満を叫ぶ圧力団体? • 特定の治療法への信望者の集まり? • 患者(素人)同志で交わされる不確かな情報等への危惧 患者同士が集まって「何かをする」こと特に、「院内」で行われることへの医療者の懸念や抵抗は大きいが、一番問題なのは、“無関心”
関係機関の協力体制 • がん対策基本法、がん対策推進計画により、がん患者やその家族への相談支援体制の整備、患者会との協働などが求められる時代となった • 患者支援という同じ目標に向かって、行政、医療機関、患者会、などが協力体制を構築することが望まれているが、自治体によって大きな差が生まれているのが現状
関係機関との協力体制:千葉県の場合 • 千葉県がん患者団体連絡協議会 県内13の患者会、患者支援団体が参加 • 2009年より千葉県がん患者大集合開催県、がん診療連携拠点病院連絡協議会、医療機関、4師会、企業等に共催や後援を得て毎年9月に開催 • 2011年より千葉県がんサロン交流会開催 • 患者会、地域サロン、院内サロン等運営母体、開催形態を問わず県内で開かれているサロンの運営者、相談支援センター等が集まり勉強会やワークを行い交流を図っている。
おわりに • 千葉県では、ようやく患者会のネットワークが構築され、行政との協力体制も徐々に整備されつつある • 14のがん診療連携拠点病院全てに院内患者サロンが開設されたが、まだ個々に活動することで精いっぱいというのが実情 • 院内世話人連絡協議会(HsoPAC)のようなネットワークを千葉県でも構築できればと思うが、「誰が」言い出すのか・・ この後のみなさんとのディスカッションで学ばせていただければ幸いです。