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最高エネルギー宇宙線の伝搬 -- 到来方向分布が示唆するソースの特徴 --. 東京大学 宇宙理論研究室 高見 一. Ref. Takami H. & Sato K., in preparation . 最高エネルギー宇宙線. E>10 19 eV の宇宙線 銀河系外起源 ソース候補: AGN 、 GRB 、銀河団 …. 曲がり角. 宇宙線はそんなに大きく曲がらない. 到来方向分布がソースの情報を持っている !?. Small-Scale Clusterings.
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「高エネルギー天体現象と粒子加速の理論」研究会@大阪「高エネルギー天体現象と粒子加速の理論」研究会@大阪 最高エネルギー宇宙線の伝搬--到来方向分布が示唆するソースの特徴-- 東京大学 宇宙理論研究室 高見 一 Ref. Takami H. & Sato K., in preparation
最高エネルギー宇宙線 • E>1019eVの宇宙線 • 銀河系外起源 • ソース候補:AGN、GRB、銀河団 … 曲がり角 宇宙線はそんなに大きく曲がらない 到来方向分布がソースの情報を持っている!?
Small-Scale Clusterings Large-Scale Isotropy と同時に Small-Scale の非等方性が観測されている Point-like source を示唆?
磁場 宇宙空間には弱いが大域的な磁場が存在 • 銀河間空間 • Void ~1nG ( upper limit ) • 銀河団 : 0.1-1 uG ( synchrotron )、-10 uG ( core ) • 銀河内空間 • a few uG, spiral (BSS) + dipole E=1020 eV E=4x1019 eV B=0.4uG ( Takami et al. 2006 )
宇宙線の伝搬 ソース分布、磁場分布をセットして、地球までの 宇宙線の伝搬を計算し、到来方向分布をシミュレートする • 伝搬過程 • エネルギー損失:CMBとの対生成、パイオン生成、断熱損失 • 磁場による曲がり(銀河間、銀河内) • ソースの性質 • すべてのソースは同じ性質を持っている • dN/dE ∝ E-2.6 • 分布は銀河分布に従う • ソースの数密度はパラメータ 観測を説明する数密度 • 陽子を放射する • 磁場 • EGMFをパラメータ化
ソースの数への示唆 観測で得られたイベントの二点相関関数とシミュレーションとの比較 • BL Lacのみ(10-7Mpc-3)がソースであるモデルは観測を説明するのが難しい • 観測で得られたLarge-Scale isotropy、SSAをともに満たすソース分布の割合を考慮してベストな数密度を決める E > 4×1019eV AGN ~ 10-4 Mpc-3
二点相関関数の考察(E > 40 EeV) 10-5 Mpc-3 観測をよく説明できている(B=0.4uG 除く)
二点相関関数の考察( E > 10 EeV ) 10-5 Mpc-3 低エネルギーでの「等方性」を確保するため、磁場は必要
ソース分布と到来方向分布の相関 Clusterings のようなソースの「構造」を反映したものはいつ見えてくるか? • 十分な相関が見えるのは • >100 event (E>100 EeV) • >1000 events (E>63 EeV) • >10000 events (E>40 EeV) • d<100 Mpc なら現実的 • 「天文学」のツールとしては 63 EeV あたりの宇宙線が有効 1o×1o 104 102 104 104
まとめ • 銀河系外起源の最高エネルギー宇宙線は荷電粒子でありながら、ソースの情報を持っている • イベント数が少ないため不定性は大きいが、観測をよく説明するソースの数密度が求まる • 天体起源であれば、近い将来ソース分布との相関が見えてくるはずである