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第6章 ネットワーク技術

第6章 ネットワーク技術. 6 . 1 ネットワーク技術の基礎 6.2 LAN 6.3 電気通信網 6.4 アクセスネットワーク技術 6.5 インターネット技術 6.6 バックボーンネットワーク技術. 6.1 ネットワーク技術の基礎. 6.1.1 ネットワークの種類 6.1.2 OSI参照モデル 6.1.3 プロトコル 6.1.4 様々な通信サービス. 6.1.1 ネットワークの種類 (1)ネットワークとは. コンピュータや周辺機器を ケーブルや通信機器を使って接続する形態. ネットワークに接続された機器やデータを 複数ユーザで共有することによって,

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第6章 ネットワーク技術

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  1. 第6章 ネットワーク技術 6.1 ネットワーク技術の基礎 6.2 LAN 6.3 電気通信網 6.4 アクセスネットワーク技術 6.5 インターネット技術 6.6 バックボーンネットワーク技術

  2. 6.1 ネットワーク技術の基礎 6.1.1 ネットワークの種類 6.1.2 OSI参照モデル 6.1.3 プロトコル 6.1.4 様々な通信サービス

  3. 6.1.1 ネットワークの種類(1)ネットワークとは6.1.1 ネットワークの種類(1)ネットワークとは コンピュータや周辺機器を ケーブルや通信機器を使って接続する形態 ネットワークに接続された機器やデータを 複数ユーザで共有することによって, ハード・ソフトなど資源の有効活用や ユーザ間のコミュニケーションツールとして 利用することが可能である。

  4. (1)ネットワークの分類 [接続範囲や接続方法による分類] ① 構内通信網(LAN:Local Area Network) ② 広域通信網(WAN:Wide Area Network) ③ インターネット(Internet) TCP/IPによる複数のLANをWANで接続したネットワーク

  5. (1)LAN 同じビル内や事務所等,比較的狭い範囲で コンピュータや機器を接続して, ファイルや周辺機器を共有すること。 企業や学校,組織内で構築し, 運用するネットワークであるため, プライベートネットワーク(私設網) とも呼ばれる。

  6. ISOにおけるLANの定義 現在では,LANの規模や特徴等が多様化しているので, ISOでは次のように定義している。 ① 限定された範囲の場所で,コンピュータに関連する機器間で 情報交換が可能である。 ② 接続される装置としては,コンピュータ,周辺機器(プリンタ,端末装置, ハードディスクなど),ゲートウェイ(他のネットワークと接続するための 機器)などがある。 ③ ファイル転送,電子メール,リモートデータベースなどがある。 ④ 導入したユーザが運用する。

  7. (2)WAN 比較的離れたコンピュータやLAN同士を接続するために 電気通信事業者の通信回線を利用して構築するネットワーク。 パブリックネットワーク(公衆網)とも呼ばれる。 ① 非常に離れた都市間のコンピュータやLANを接続するには WANを利用する。 ② 日本では,ビル間に公道がある場合,私設信号線を 公道に通すことができないので,WANを利用することになる。 ③ LANが,比較的狭い範囲で高速かつ伝送品質が良いのに対して, WANは通信速度や伝送品質は劣るが, LANに比べてある程度広い地域をカバーする。

  8. (3)インターネット 1969年以降,米国防省高等研究計画局(DARPA)が開発した ARPANETを原型とするネットワーク。 研究機関や大学等が接続して,次第に広がりはじめた。 ① 1983年に軍事通信部門は切り離されたが,米国がインターネットの 商用利用を認めると,企業を中心にして急速に利用者が拡大し, 世界的なネットワークとして発展してきた。 ② LANやWANを相互に接続し,ネットワークを拡大することを インターネットワーキング(相互接続)と呼ぶが, 英語で「The Internet」と固有名詞で呼ぶと, この世界的なネットワークを指す。

  9. インターネットにおける相互接続 インターネットでは,TCP/IPプロトコルを利用している。すなわち, TCP/IPプロトコルを実装したコンピュータネットワーク同士を WANで相互に接続し,統合された世界規模のネットワークとして 考えることができる。 TCP/IPによるLAN TCP/IPによるLAN WAN TCP/IPによるLAN

  10. 6.1.2 OSI参照モデル(1)OSI参照モデルとは6.1.2 OSI参照モデル(1)OSI参照モデルとは ユーザがコンピュータにデータを入力し,コンピュータから通信機器を通じて データを伝送路に送る際,複数の層(レイヤ)を経てカプセル化される. 例えば,メールソフトを使う場合, SMTP, TCP, IP,イーサネットドライバの 過程を経て送信され,受信側では,逆順に処理される。 メール受信 メール送信 SMTP POP3 TCP TCP IP IP イーサネットドライバ イーサネットドライバ 伝送路(物理媒体) [注] SMTP, TCP, IP等は通信上の約束事でプロトコルと呼ばれる。 これらについては,インターネットプロトコルの項で説明。

  11. 製造メーカ番号 (24ビット) 製品番号 (24ビット) 6.1.2 OSI参照モデル(2)OSI参照モデルの7つの層 ネットワークの階層化の概念をISOで標準化したもの。7つの層からなる。 アプリケーション層 第7層 応用ソフトに対して通信機能を提供 データ通信するための表現形式にデータを変換/逆変換 プレゼンテーション層 第6層 第5層 セッション層 データ通信のための伝送路接続/切断を制御 第4層 トランスポート層 正確にデータを伝送するための通信制御 第3層 ネットワーク層 伝送経路を定め,伝送や中継などの制御を行う 第2層 データリンク層 中継装置とのデータ伝送を制御 第1層 物理層 ビット単位の電気信号で,実際にデータを送受信する データリンク層でのMACアドレス

  12. 第1層 物理層(Physical Layer)  データリンク層と伝送路(伝送媒体)とのインタフェース ① データリンク層からのデータ伝送要求に従って伝送路にデータを送信,受信するレベル。 ② 物理層の介在によって,伝送路の物理的な性質を 意識しないでデータ伝送ができる。 ③ RS-232CインタフェースやV.24などが この物理層の規格である。

  13. 第2層 データリンク層(Data Link Layer) 論理ネットワークの上でデータを円滑に伝送する ① データを伝送するための通信路(コネクション)をデータリンクと呼ぶ。データリンク層の代表例にHDLC(High-level Data Link Control)手順がある(後述)。 ② 主に,データ伝送を開始する前に,相手端末との間にデータリンクを確立し,データ伝送を行う。 ③ ビットをある単位のブロック,すなわちフレーム(Frame)単位にするのもこの層の役目である。 ④ 各フレームの前後に,区切りとなる符号や誤り検出のための チェックサム(Check Sum)等を付加する.

  14. 第3層 ネットワーク層(Network Layer) ① ネットワーク層の機能によって,交換網がどのように 構成されているかを意識しないでデータ転送が可能となる。 ② ネットワーク層のプロトコルの代表例には, X.25パケット制御手順,インターネットで使われている IP(Internet Protocol)等がある。 ③ 広域ネットワークでは,ルーチング(経路の制御:Routing)を行い, 目的の到着地につくまでデータを中継する必要がある. ネットワーク層は,このルーチングに関するプロトコルを取り扱う. データの透過的な転送サービスを提供

  15. 第4層 トランスポート層(Transport Layer) ① トランスポート層の代表例には,インターネットにおけるTCP(Transmission Protocol)等がある。 ② トランスポート層では,上位セッション層からメッセージを受け取ると, 単一のブロック,つまりパケット(Packet)としてまとめ, それぞれに連番をつけて送信する. ③ 受信側では,先に送信したパケットよりも先に到着することもあるので, これを正しい順序に並べなおす。 ④ ネットワークに蓄積しているパケット状況と, これらを円滑に通過させるためのトラフィック管理に関する フロー制御もトランスポート層の役割である。 通信しているシステム間で,確実にデータが転送されることを保障

  16. 第5層 セッション層(Session Layer) 応用プロセス間の情報送信制御(半二重,全二重,送信権など) およびデータ授受の同期制御を行う. ① 一連のデータ交換を会話として捉え,会話単位毎のデータ転送確認, どの集団が会話しているかを記録するログ記録等など, 様々な機能を備える。 ② いわばトランスポート層の機能の枠からはみ出した部分の集合ともいえる。 ③ ユーザは,万一クラッシュという事態が発生しても, 長時間の転送の間にチェックポイントを挿入することで, 最後のチェックポイントまで戻るだけですむ。 ④ セッション層の代表例は,ITU-T勧告T.62である。

  17. 第6層 プレゼンテーション層(Presentation Layer) 情報をどのような表現形式で相手に伝えるかという 情報を取り扱う。 ① 一般に,応用層プログラムでは,データ構造が それぞれ異なっている.そこで,送信側と受信側で 共通のデータ構造になるように変換する。 ② ファイル転送に必要なデータ構造の管理, 情報の安全性を高めるための暗号化処理, 音声・画像などの圧縮処理も プレゼンテーション層の役割である.

  18. 第7層 アプリケーション層(Application Layer) 利用者およびネットワーク運用管理のためのプロトコルを実行し,2つの利用者プログラム間の通信を可能にする. [例] ① バンキングや座席予約など, 特定業務に共通的に使われるプロトコル ② ファイル転送プロトコル ③ 異機種端末等を見かけ上統一的に扱えるようにする 仮想端末プロトコル

  19. (3)OSI参照モデルと接続機器 LANに接続される接続機器も7つの層に対応させることができる。 層 接続装置    備   考 アプリケーション層 応用層の異なったネットワーク間の プレゼンテーション層 ゲートウェイ プロトコルを変換して接続. セッション層 ソフトウェアで実現することが多い. トランスポート層 最適経路選択機能,ネットワーク層の ネットワーク層 ルータ 異なるプロトコルの変換を行い, LANやWANを接続する. アクセス方式が異なるLANを接続. データリンク層 ブリッジ 送信アドレスが異なるLANへの 中継を行う. 電気信号を増幅して中継. 物理層 リピータ ケーブルやアクセスが同一の LANを接続する.

  20. (4)コネクション指向とコネクションレス コネクションレス(connection less) またはトランザクション(transaction) コネクション指向(connection oriented) またはコネクション型 宛先情報,発信元情報など 到着点に達するための情報を 含む転送 発信側端末と相手間との ルートを決定した後, データのやり取りを行う 電話に対比できる。 (接続してから通話を行い 終了したら接続をきる) 郵便に対比できる。 (転送ルートが変わってもよい)

  21. (5)階層化の概念 ① プロトコル 同じレベルの層間(同位層間)で交換される情報のフレーム形式,パケット形式。 メッセージ種別や折衝の規則(ルール)の集まり。 ② サービス サービスは,プリミティブの組(セット)で構成され,下層が上層に提供する。 上層はサービス利用者であり,下層はサービス提供者である. ③ エンティティ サービス提供のための機能モジュールである。 自層内と相手の同位エンティティは,協調して動作し, 上層にサービスを提供するものとする. 同位エンティティをピア(peer)といい, ピアツーピア通信とは対等レベルの通信という意味である.

  22. PDUとSDU PDU(プロトコルデータ単位):同位層と通信するための転送データ単位 SDU(サービスデータ単位):上層と通信するため転送データ単位 (N+1) プロトコル (N+1) エンティティ (N+1) エンティティ サービス 提供 (N+1)-PDU サービス 提供 (N) プロトコル (N)-PDU (N)-PDU (N) エンティティ (N) エンティティ (N)-PDU サービス 提供 サービス 提供 (N-1) プロトコル (N-1)-PDU (N-1)-PDU (N-1) エンティティ (N-1) エンティティ (N-1)-PDU [注] (N)-PDU,(N)-SDUは各階層の名称の頭文字をとって,例えばセッション層であれば,S-PDU,S-SDU,ネットワーク層であればN-PDU,N-SDUとも表記される。

  23. サービスポイントとプリミティブ 起動 内容 ① 要求 サービス利用者 サービスの起動を要求 ② 指示 サービス提供者 サービス起動または他の利用者によって サービスが起動されたことを知らせる ③ 応答 サービス利用者 指示により起動されたサービスの完了を知らせる。 ④ 確認 サービス提供者 要求により起動されたサービスの完了をしらせる サービスアクセス ポイント(SAP) (N)エンティティ (N)エンティティ ① ③ (N)層 応答 要求 ② ④ 確認 (N-1)プロトコル 指示 (N-1)層 (N-1)エンティティ (N-1)エンティティ

  24. 上位に渡すとき ヘッダを外す PCIヘッダ(Protocol Control Information) アプリケーション プロセス アプリケーション プロセス ユーザデータ (N)サービス提供者は,(N)PCIヘッダを (N)ユーザデータの先頭に付けて, 下位のサービス提供者に要求する。 A-PDU 7層 Entity Entity A-PCI ユーザデータ P-PDU 6層 Entity Entity P-PCI P-SDU(A-PDU) S-PDU 5層 Entity Entity S-PCI S-SDU(P-PDU) T-PDU 4層 Entity Entity T-PCI T-SDU(S-PDU) N-PDU 3層 Entity Entity N-PCI N-SDU(T-PDU) D-PDU 2層 Entity Entity D-PCI D-SDU(N-PDU) 1層 Entity Entity S-SDU(P-PDU)

  25. 第6章 ネットワーク技術6.1 ネットワーク技術の基礎第6章 ネットワーク技術6.1 ネットワーク技術の基礎 6.1.1 ネットワークの種類 6.1.2 OSI参照モデル 6.1.3 プロトコル 6.1.4 様々な通信サービス

  26. 6.1.3 プロトコル(1)プロトコルとは6.1.3 プロトコル(1)プロトコルとは 相手との接続方法や,情報のやり取り上の約束事 [電話の例] ダイヤル ダイヤル 受話器が鳴る 接続待ち 応答を待つ 接続 受話器をとる 相手を確認する 名前を名乗る 話をする 話をする 別れのあいさつ 別れのあいさつ 切断 電話を切る 電話を切る

  27. (2)無手順(non-procedure) データリンクの確立・切断,誤り制御をデータ端末で行わず, オペレータにゆだねる方法。 当初,テレックス端末を入出力端末として利用するために 使われていた。 初期のパソコン通信でも利用されていた。

  28. 無手順の特徴 ① データの信頼性は低いが,プロトコルや端末側制御は単純である。 従って,端末側のソフトウェアは単純であり,安価なパソコン等を 利用することができる。 ② 電話回線を介して,パソコン等を入出力端末として使う際に使われている。 ③ 主に英数字,日本語等の文字データを転送。 ④ バイナリデータを転送する場合,伝送制御文字(0016~1F16)ならないよう, 6ビットずつに分離した後,先頭2ビットに01や10を付加して転送する。 ⑤ データリンクの確立・解放を行わない。 電話回線への接続は,オペレータが手動で行うか, パソコンの端末エミュレータの機能として用意されたソフトウェアで行う。 ⑥ 原則として,端末で誤り制御,転送制御を行わない。 データ再送,文字化け等に関する判断,専らオペレータの判断に委ねられる。

  29. (3)ベーシック手順 プロトコル基本型データ伝送制御手順 (ベーシック手順:Basic Mode Transmission Control Procedure) ■ パリティやCRCチェック等の手段で誤りを検出する方式(IBM開発) ■ 米IBMが開発したBSC(Binary Synchronous Communications)を ベースに,ISOで制定したデータリンク層の古典的な手順 特徴 ① 無手順より信頼性は高いが,後述するHDLC手順より信頼性は低い。 ② HDLCより,単純なプロトコルであり,他の通信プロトコルの基本でもある。 1970年代に普及したが,現在ではあまり使われなくなっている。

  30. 用語 ■ データ端末装置( DTE:Data Terminal Equipment ) 相互に接続されたコンピュータなどの装置 ■ データリンク(Data Link) 2つのデータ端末装置間で互いに相手を識別し, 接続相手との送受信のための準備を行うこと。

  31. 伝送制御の基本手順 フェーズ 通信動作           概  要   1 回線接続 交換網を利用する場合,相手をダイヤルで接続する。   2 データリンク確立 回線やDTEを正しい相手と接続し, データ送受信可能にする。   3 情報転送 正確な伝送を行うために, (データの送受信) 誤り制御を行いながら情報を転送する。   4 終結 互いに終了を確認しあい,データリンクを解く。 (データリンク解放)   5 回線切断 回線との接続を断つ.

  32. 基本手順 回線接続,データリンク確立,情報転送,終結,回線切断の手順で行う。 フェーズ1 フェーズ2 フェーズ3 フェーズ4 フェーズ5 データリンク確立 情報転送 終結 回線切断 回線接続 終了状態への復帰 初期状態への復帰 回線接続 セレクティング ポーリング 転送 切断 回線切断 交換 特定回線のとき 特定回線のとき 制御局をもち, 制御局から 従属局にのみ 情報転送 制御局をもち, 従属局から 制御局へのみ 情報転送 受話器を 置く 電話 での 対応 ダイヤル をする 用件の 伝達 (はじめの挨拶) もしもし,〇〇さんですか? はい,そうです. (別れの挨拶) それでは さようなら. 特定回線のとき JIS X 5002の規定範囲 公衆回線のとき

  33. ポーリングとセレクション ■ ポーリング(polling) 制御局が従属局にデータの送信を問い合わせる方法。 ■ セレクション(selection) 制御局が従属局にデータの受信を勧誘する方法。

  34. 伝送制御符号 符号          名称    定   義 SOH start of heading ヘディング開始 情報メッセージのヘディング開始 STX start of text テキスト開始 テキスト開始,ヘディング終了 EXT end of text テキスト終結 テキストの終り EOT end of transmission 伝送終了 全データブロックの伝送終了 ENQ enquiry 問合わせ 相手からの応答を要求する ACK acknowledge 肯定応答 受信側から送信側に肯定的応答として送信 NACK negative acknowledge 否定応答 受信側から送信側に否定的応答として送信 DLE data link escape 伝送制御拡張 後続する複数キャラクタの意味を変える。 SYN synchronous idle 同期信号 端末装置間の同期を維持するための信号 ETB end of transmission block 伝送ブロック終結 データ伝送ブロックの終り

  35. フレームの例 水平パリティ(BCC:Block Check Character) 伝送する情報 S Y N S Y N S O H ヘディング S T X テキスト E T X BCC S O H ヘディング E T B BCC S T X テキスト1 E T B BCC S T X テキスト2 E T X BCC

  36. 監視フレームと情報メッセージフレーム ① 監視フレーム データリンク確立や解放,送受信再送等の 制御を行うためのフレーム。 ② 情報メッセージフレーム 情報をやり取りするためのフレーム。

  37. 監視フレームについて データリンク確立や解放,送受信再送等の制御を行うためのフレーム。 制御局が従属局に送付する順方向監視フレームと, 従属局が制御局に送り返す逆方向監視フレームがある。 ① 制御局からの情報メッセージを正常に受け取った場合, 従属局は,肯定応答(ACK)を返す。 ② 情報メッセージに誤りが見つかったときは否定応答を返し, 制御局に再送を要求する等の制御が行われる。

  38. 監視フレームの種類 [順方向監視フレーム] ① ポーリング ② セレクティング(局選択,識別・状態問合わせ及び初期状態からの脱出) ③ 終結(正常終結,異常終結) ④ 回線切断 ⑤ 応答催促 ⑥ 放棄(ブロック放棄,局放棄) [逆方向監視フレーム] ① 肯定応答(セレクティング,情報メッセージ) ② 否定応答(ポーリング,セレクティング,情報メッセージ) ③ 回線切断 ④ 中断(ブロック中断,局中断)

  39. 番号制フレームと非番号制フレーム 監視フレームは,次のように分けることもできる。 ② 番号制フレーム(Sフレーム) ・1次局からのコマンドで受信順序番号が必要な場合 ・ 2次局からのレスポンスで受信順序番号が必要な場合 ③ 非番号性フレーム(Uフレーム) ・1次局からのコマンドで受信順序番号が不要な場合 ・ 2次局からのレスポンスで受信順序番号が不要な場合 コマンドとレスポンスは,同一の形式であるが, 1次局からの2次局に対する 送信許可,受信要求等に使用される場合はコマンド, コマンドに対する2次局からの 返信に使用される場合はレスポンスとなる。

  40. (3)HDLC手順 ハイレベルデータリンク制御手順 (HDLC : High level Data Link Control Procedure) ■ 符号を制約しないでデータを同期伝送するための手順 ■ 米IBM社のSDLC手順を基に,国際標準化機構(ISO)が制定した規格。 ① OSI参照モデルより前に規格化されたが, 現在,OSI参照モデルにおけるデータリンク層に分類されている. ② ISDNや PHS などの制御でも HDLC における用語,定義が採用されており, 基本ともいえる伝送制御である.

  41. HDLCの特徴(その1) ① フレームの最初と最後にフラグコード011111102(7E16)を付加する フラグ同期である. ② 情報部が制御用のフィールドと独立している。 情報部の中に FAX などのための上位制御のための情報を入れることで, 階層構造を形成することができる. ③ ビットベースであり,完全な透過性を保証する. ④ データ転送の際,数フレームに対して1回の伝送確認で応答することができる. 全二重の場合,両方向同時にフレームを連続伝送することができる. ⑤ フラグシーケンスを除外した部分は32ビット以上である. 32ビット未満の場合,不正フレームとみなされる. ⑥ 誤り検出には,CRCチェックを用いる.

  42. HDLCの特徴(その2) ⑦ 伝送途中で送信を打ち切る場合,1を連続送信する. 8個以上の連続した1を受信側で検出すると, 送信側の送信打切りを知る.この処理をアボート(Abort)と呼ぶ. ⑧ HDLC のフラグは, データブロック区切りを識別するために用いられるので, フラグをテキスト中に入れることはできない. 従って,5ビットの1が連続した場合,直後に0を挿入する. これをゼロインサートという. ⑨ゼロインサートによりデータ保証可能となるが, 実時間性を重視する音声データ等の場合, ビット挿入による送信遅れが生じ,到着時間のゆらぎ(ジッタ)が生じる. さらに,ビットを挿入することで, ユーザデータのキャラクタ構造をこわしてしまい, 8 ビットで文字を示す関係がなくなってしまう.

  43. 基本動作モード データリンク確立に先立って,動作設定コマンドにより,以下のモードを選択する。 ① 正規応答モード (NRM : Normal Response Mode) 1次局が伝送制御権を完全に管理する. 1次局からの送信許可を受け取ったときだけ, 2次局は応答を送信することができる. ② 非同期応答モード (ARM : Asynchronous Response Mode) 1次局が伝送制御権を持っているが, 1 次局からの送信許可がなくても, 2次局は応答を返送できる. ③ 非同期平衡モード (ABM : Asynchronous Balanced Mode) 各局ともに対等な平衡モードである. 1次局,2次局の区別がないので,各局を複合局と呼ぶ. 複合局は,相手局の許可がなくても,応答やコマンドを送ることができる.

  44. 拡張モード 送受信番号は,基本的には3ビット (7までカウントしたら0に戻る巡回式) 衛星回線など,送達確認なしの伝送フレーム数を増やす場合, 送受信番号を7ビットに拡張する. これを拡張モードと呼ぶ. NRM, ARM, ABMのそれぞれに 拡張モードが用意されているので, 合計6種類のモードとなる.

  45. モードのまとめ 手順クラス モード 内  容 正規応答モード 2次局は,1次局からのコマンドにより (NRM) すべて制御される 非(不)平衡形 動 作 非同期応答モード 2次局は,1次局からのコマンド受信がなくて モ (ARM) もレスポンスの送信を始めることができる | 平 衡 形 ド 非同期平衡モード 相手複合局の許可がなくてもコマンドまたは (ABM) レスポンスの送信を始めることができる. 非 初期モード データリンク制御機能を初期化するモード. 動 (IM) データリンク制御プログラムは, 1次局や 平衡径 作 複合相手局からの操作で初期化される. および モ 非(不)平衡形 | データリンクから論理的に切断されたモード. ド 切断モード 2次局または複合局がとりうるが, 1次局はとりえない.

  46. 受信応答の待ち時間 block 0 送信 Block 0 受信 block 1 送信 Block 1 受信 送受信時間 =ブロック数×伝送往復時間 [相手からの受信応答を待ってから送信すると遅くなる] 相手のバッファに余裕があれば,前もって送信できる。 block 2 送信 Block 2 受信 block 3 送信 Block 3 受信 block 4 送信 Block 4 受信 N(S) = 0 送信 N(S) = 0 受信,N(R) = 1 送信 N(S) = 1 送信 N(S) = 1 受信,N(R) = 2 送信 N(S) = 2 送信 N(S) = 2 受信,N(R) = 3 送信 N(S) = 3 送信 N(S) = 3 受信,N(R) = 4 送信 N(S) = 4 送信 ここだけが伝送往復に 関わる待ち時間 N(S) = 4 受信,N(R) = 5 送信 N(S) = 5 送信 N(S) = 5 受信,N(R) = 6 送信 N(S) = 6 送信 N(S) = 6 受信,N(R) = 7 送信 N(S) = 7 送信 N(S) = 7 受信,N(R) = 8 送信 N(S) = 8 送信 N(S) = 8 受信,N(R) = 9 送信 N(S) =9 送信 N(S) = 9 受信,N(R) = 10 送信

  47. 送信順序番号と受信順序番号 [情報転送の際の順序番号の使い方] ① 送信側から,送信順序番号N(S)を付けて送信する。 ② 受信側では,この番号を使ってブロック抜けをチェックする。 ③ 受信側では,次に期待する受信順序番号をN(R)を付けて返信。 ④ 送信側では,受信側が期待する受信順序番号N(R)以降を送信。 このことによって,送信側では受信側の応答を待つ時間を 少なくすることができる

  48. フレームの形式 アドレス部 制御部 情報部 誤り検査符号 CRC-16 フラグ シーケンス 01111110 8ビット 8ビット (任意長さ) 16ビット 01111110 フラグ シーケンス 誤り検査対象データ (生成多項式) X16 + X12 + X5 + 1

  49. 情報メッセージフレームとコマンド/レスポンスフレームの制御部の違い情報メッセージフレームとコマンド/レスポンスフレームの制御部の違い 制御部のビット構成 b1 b2 b3 b4 b5 b6 b7 b8 種類 情報フレーム 0 送信順序番号 P/F 受信順序番号 監視 コマンド/レスポンス 1 0 X X P/F 受信順序番号 非番号性 コマンド/レスポンス 1 1 X X P/F X X X [注] X : コマンドの種類をあらわすビット。監視コマンド/レスポンスの場合2ビットなので4種類。 P/F : コマンドの場合 P(poll)ビットを表し,応答を要求するとき1,そうでないとき0に設定する。 レスポンスの場合F(final)ビットを表し,最後の応答のとき1,まだレスポンスを続けるときは0に設定する。

  50. NRM(正規応答モード)の手順リンクの方法NRM(正規応答モード)の手順リンクの方法 (NRMとし受信可能かどうかを問い合わせる) SNRMコマンド(アドレスは2次局) Pビット=1(応答要求) 2次局 1次局 RRレスポンス:N(R)=0 Fビット=1(レスポンス終了) (受信可能と返信) 送信開始 受信待ち (RNRが返却されたら送信開始に移行しない) ■ SNRM( Set Normal Response Mode ) 機 能 : 生起応答モード設定 制御部 : 11001001 ( Pビット=1) 種 類 : Uフレーム ■ RNR( Receive Not Ready ) 機 能 : 受信フレーム受信不可能 制御部 : 10001000( Fビット=1) 種 類 : Sフレーム ■ RR( Receive Ready ) 機 能 : 情報フレーム受信可能 制御部 : 10001000( Fビット=1,N(R)=000) 種 類 : Sフレーム

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